アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

愛ゆえに…。



白との死闘を境に…俺はナルトを戦友に認定した。

当時のことを説明すれば…俺は暗くなるが…。
アレは…俺にとっては重要な出来事だ。
きっと一生…忘れられないだろう…。

第七班へ里から…再不斬と白の討伐…指令が下りた…。
苦戦の末、二人は…倒せた…。
でも後味が悪い…。

白の身の上を傾聴すれば、俺は…あの日から…猛烈に…暗いからだ…。

白は、戦いの最中…語り出した…。
血継限界の人間として生を受け…極限にまで里から追いやられ…。
それから里を抜けた後…。
悪党再不斬と出会い…

『自分たち二人が住みやすい社会を構築するために…悪事を働いた』

と…。

実は…。
俺は…血継限界の人間がアソコまで差別されるとは無知だった…。
自分が…血継限界の素性であるのにだ…。
ソレを感じたことすらなかった…。

その刹那…俺は、衝撃の事実に…頭が錯乱を起こし、写綸眼が開眼した…。
実は…戦友ナルト救助目的も一理以上あったのかは不明だが…。
それぐらい…頭が真っ白になった…。

それだけじゃない…。
白は俺と似すぎてた。
俺だから分かる。
白と再不斬の関係は…俺と第二の妹サクラとの関係と酷似してる。
俺もずっと…自分とサクラの理想世界を求め続けてる。
そのためなら殺人もいとわん精神だ・・一緒に里を抜けたいと願ったことが何度あったか分からん。
そのたびに非力なサクラが殺されてもいかんと留まり続けた。
俺は犯罪者にいつなってもおかしくない男だ。
そんなことぐらい分かってる。
いつもそれを願ってた昔から…。

白は辛いが殺さねばならんらしい。
里からの命令だ。

俺はナルトが死にかける瞬間…信じられんことに勝手に体が動いた。
しかもサクラしかどうでも良い俺が…。
ビックリした。
俺は…まさか…本気で…サクラをナルトに…譲る気なのか?
白は…再不斬のために命をささげた。
俺はナルトにだ…ここで死ねば…サクラには一生伝わらん、それでも良いと願えた。

サクラの幸せを祈るからだ。
白と一緒に俺も犯罪者になる前に罰されるべきだとも感じた・・。

自分が分からねえ。
ナルトには負けてばかりだ…俺にないものを持ってやがる。

俺は毎日、焦ってる…サクラがいつ心変わりしねえかとだ…それは確かにある。
俺は浮かれすぎて…ビビってた。
敵との戦いにもだ。

ドベだと貶してた頃なんて俺はねえ。
サクラはドベは嫌いらしいが…俺は…ナルトのコミュニケーションスキルに嫉妬しまくりだ。
それはずっとだ。
ヤツは白の心も惹きいれた。
こんなことばかりだ…カカシまでナルトについてる…イルカ先生もだ…。
昔からムカついてる。
それはそうだ…。

俺には力しかねえ。
焦ってた。
里で認められるため、俺は強さを求めてた。

それなのに…白から…希望を失われる言葉だ…。
俺は動揺しまくった…。

それから…スッと俺は…。
ナルトを…咄嗟に命懸けで助けてしまった…どういう意味なのか?これは…。
ナルトには「意外に愛情深い奴だって感動したってばよ」
とは言われてるが…。
自分でもわからん…。
納得いかん。
もう…俺は人生に未練がないのか…?

俺はナルトとサクラの恋のキューピットとして命を捨てようとした…。
生きてることに意味がねえ気がしたからだ。
ずっと、第二の妹に恩返しする気だった…俺には幸せに出来そうにもねえ。
そう感じた。

一瞬、俺となるより、サクラは…ナルトとなってもと言う気もした。
第二の妹のために…この里に留まったのに。
期待に応える気でいたのに。
俺は死を選んだ…突っ込んで行った。
俺はどんどんナルトを認め始めてるらしい…もう、恐ろしい…。

人間は疑う、サクラの感情も俺の感情も…恋愛とも認めん。
しかし…突然、力が抜けた……。

俺は兄への復讐心もすべてを忘れて…ナルトに身を預けてしまった。
それだけの魅力がある男らしい…俺にとってナルトは…。
今までいろんな人間とアカデミーでもつるんだが…初めてだ。
こんなこと。

俺はナルトが怖い。
友なんてつくる気もなかったのに…。
認めたらしい…。
サクラのことも一瞬、譲り…それから兄への復讐も忘れた…。
ナルトは…精神力が強すぎだ・…俺の心をどんどん侵食してきやがる…。
認めてるのに劣等感もある…俺は情けなくもある…。
ナルトになら全てを預けても良いと思えた、サクラの件もだ…俺の復讐もだ。

サクラは俺の第二の家族…妹だ。
ナルトは…何だ?
俺は全てをナルトに託し、死を一瞬…選んだ…ナルトを崇拝し始めてる。
まさか…俺の第二の…兄なのか?
弟なのか?
分からん…。

俺の代わりに第二の兄を…サクラを託した…復讐も捨て…ヤツに身を捨てた。
アイツが兄で…俺が弟で…末の妹がサクラなのか?
俺の代わりに…サクラの兄にとって代わって良いと思えたのか…復讐も捨てたのか。

確かに…ココで死ぬようでは…俺も終わりだとは思った。
認めてももらえんと。
俺は一瞬でも…ナルトにサクラを譲り、兄の復讐も捨てた。
ナルトを弱いなどと思ってねえ…ドベだから助ける人間なのか?。
ナルトは強い・…日増しにだ…。
家族ではねえのか…これが友情なのか?
ナルトは「俺たち友達だってばよ」
こう宣言してる…。
そうだ、体が勝手に動いた…確かに、そうだな…。

俺はもうサクラのことも…兄の復讐も諦めてるのかもしれねえ。
生に執着を失ってるのかもしれん…。
今、何のために生きてるのか…ナルトのためなのか???
俺はこれからナルトを絶対的に守る存在として認めたのか…。
それで良いのか?
俺は…。
生きることに目的を見失ってる…。

俺は里からの指令で…自分に似すぎたやつを死へ追い込まなければならんことになったのだと。
あのとき、知った。
殺されそうになって…焦ってた。
ナルトも死にかけてた。
見てられんかった。
俺の前で大切な人を二度となくすわけにはいかん。
体が動いた。

サクラや復讐のこともチラついた。

(あとはナルト、任せた…)

俺は気絶した。

白は再不斬を崇拝してた…そのために命を捨てた。
俺もこれからそうやって生きていくのか…ナルトのために生きるのか…。
つまり、サクラは…既に諦めたのか…。
俺の思いは軽かったのか…。
俺は…認めてはおらんかったが…恋愛でもなかったのか?
復讐も捨てたのか…迷走してる。

サクラは…あの件について…どんな感想なのだろうか…?
親あたりから…俺のことについていろいろ反対とかされてるのだろうか?
とか。
一瞬、勘ぐった。

俺は…この里では…そんなことは告知されてなかった。
確かにだ。
大人たちは白い巨塔で…俺に交わろうともせずに、俺は孤独を味わっていたが…。
あの身の上話は…そうとう堪えた。
白の人生の物語はだ…。

確かに…振り返れば…。
アイツは不憫な野郎だった…。
俺は少し胸が痛い。

あの時、白は…俺の息の根を止めれたはずだ。
白の方が俺よりも能力値が上だったからだ。
だが、敢えて急所外しで…俺を瀕死に追い込み…自分は再不斬を庇って他界した…。
白を殺したのは…俺ではない。
カカシが再不斬を刺殺しようとして…白が庇って亡くなった…。

俺は辛い。
他里でそこまで、自分と同じ境遇の人間が差別され…居場所を失い…仲間を求め……。
それを俺が、命を奪った。
俺は木の葉の里に関して…疑問を感じ始めている。
白を処刑する必要があったのだろうか?と。
あの判断は正しかったのか?と…。

白はただ…この世界で…「居場所」を求めていただけなのだ…。

俺も道を誤れば…里抜けする予定だった。
それから…ずっと、サクラが気変わりすれば…里抜けする気でいた。
それなのにこれからは…ナルトのために俺は生きる気らしい。
ナルトの絶対従者に俺はなったらしい…。

白と再不斬は…俺が上からの指令で…絶命に追い込んだもんだ。
俺は…この里に従うべきなのか?

他里に住めば…俺の境遇の人間は石を投げられ…冷視されることが…判明した。
白の語りべが…正しければ…。

俺は…後ろ髪引かれる想いだ。

サクラは白からそのことを告げられたあとも…俺に同様の態度を注いでくれてる。
俺はそれが…心の…支えになってる…。

白と俺は…似ている…。
アイツはそこまで悪い奴でもなかった…。

サクラのことは…ナルトに託したらしい…。
俺はこれから…ナルトのために生きるらしい。

サクラのことはもちろん、守る気だが…命を張ってだ。
だけど…ナルトのために死んでも良いと思ってるらしい。

つまり、ナルトにサクラは譲ってるらしい。
これが…友情なのか…。
ナルトは「友情だってばよ」と言うが…。

そうだったのか…。
男友達はいたこともねえ…初めての感覚だ。
サクラを託しても良いらしいな…俺は…、サクラのことは守る気ではいるが…ナルトに奪われても未練がねえらしい。
軽いわけでもねえ。
サクラは俺の家族だ、命張って守る気ではいるが…ナルトに行っても良いらしい…。
サクラのことを親愛してるらしい…アイツなら大丈夫だと…一瞬、思えた。

俺は今、どうして里にいるのか?
ナルトに従い、サクラを護衛するためなのか。
ナルトとサクラが共になっても…俺は良いらしい…。

サクラが幸せなら確かにそれでも良い…。
ヤツは俺の心を惹きいれるレベルの骨のある男だ。
いろいろ・・・毎日、あれから葛藤してる…。
ナルトとはいったい、どういう関係なのか…。

俺はサクラは俺といるよりナルトといる方が幸せになれる気がしてならん。
もうナルトに屈服し、サクラのことは託そうかとも思ってる。
サクラは可憐で純情な花だ。
そうだな…他の男と一緒になるよりか…ナルトとなら、いいかもしれん。
アイツは良い奴だ。
最近、見直してる。

サクラも俺のこと、好きだとは言ってるが…いつも。
別に俺の家族のことも知らんらしいし、調べてもおらん。
ラブレターやプレゼント攻撃、愛妻弁当、別になにもねえ。
多分、その程度だろう。
告白も考えれば…アカデミー入って6年なかった。
イノの方が見てればまだ固い。
サクラは強い男好きすぎる…そんな気配が今でもする。
だいぶ、俺が矯正はさせたが…。

ナルトは強くなりそうだ。
ナルトとなっても良い。
サクラの幸せ最優先だ、俺は。

☆☆☆


それから暫くして…。
中忍試験が開始された。

第七班の写真に、ナルトの姿も目に付くようになった。
アイツは…戦友として認めてやる気になったからだ。

以前までは…サクラとのツーショット写真だと錯覚したが。
今は三人揃って…俺の家族だな・・・。
割りとあの場所は…俺にとって故郷も同然だ。

俺は何故だか少し悲しいらしい。
ナルトとサクラがペアに見える・・・俺だけ阻害されてるように…写真で感じる。
ナルトのためなら死んでも良いと思えたあの日以来。
俺はそれでもいいらしい…。

俺はサクラの『血の繋がらない兄』。
サクラは俺の『血の繋がらない妹』。
それからナルトは俺の『血の繋がらない妹』の婿。
こんなふうに・…見える。
確かに家族ではある。

俺はナルトの…義兄。
確かにファミリーだ。
ナルトと俺は…兄弟ともいえる・・・。
こんなふうにか…写真が見えねえ。
俺は義兄のために…命を庇って…サクラの幸せのために身を捧げようとしたらしい。
こんなふうに感じられて仕方ねえ。

殺人狂の兄役は俺。
貞淑で可憐な妹役はサクラ。
品行方正で将来有望な妹の婿役はナルト。
こんなふうに視界に映る…。
確かに家族だ。
それから俺の兄も途中で狂乱した…殺戮兵器と化した。
俺達三人は家族だ。
サクラは俺の可憐で貞淑な妹だ。
ナルトは俺の尊敬すべき義兄だ。

俺はずっと家族を求めてた。
サクラのことは随分昔に家族認知した…俺の『血の繋がらない妹』・…何でもしてやる気だった。
俺はナルトのために庇った命懸けで…サクラ一筋だったのに…サクラもあの瞬間、俺よりナルトに任せた。
今、こんな家族関係だ…。

もう俺は焦ってる。

☆☆☆

ナルトは俺のことを兄弟だっていう。
サクラのことは肝っ玉母ちゃん。

ナルトにはこの第七班の写真が…
俺『兄か弟』
ナルト『兄か弟』
サクラ『母』

に見えるらしい…。

サクラには…。

俺『父』
サクラ『母』
ナルト『息子』

に見えるらしい…。
本当に可愛らしい、俺の第二の家族…妹だ。


俺には…。

俺『殺人狂の兄』
サクラ『可憐で貞淑な妹』
ナルト『将来有望な妹の義兄』

に映ってくる…。
俺はナルトに嫉妬してる…俺には狂気が錯乱してきてる。
いつ…兄と同じ殺人狂へ転落しないかとヒヤヒヤしながら…ひっそり里で暮らしてる。

ナルトは俺を友人。
俺はナルトは…戦友…。
これで合ってる。

第七班の戦いのときだけに集まる…戦友だ。
実力は認めてやろう…。

☆☆☆

ナルトは…どんどん強大になってる。
現在は…サクラの能力を超越した。
サクラには

「ウツツに抜かしてるから越されるんだ」

と注意してやった。
俺もそんな感情を持つ余裕などない。
意地でも頑張らなければと焦り始めてる…分かってる。

俺が…白に瀕死の重傷を喰らわされて…意識を喪失した後は…ナルトが全て解決したらしい。
ナルトの能力は…全く充てにしてなかったのに…。
俺は凄く戸惑っている…。
どんどん成長している…。
かなりの速さでだ…。
予想はしてた。

ナルトのことは…。
別にサクラを巡っての戦友ではないが…。
俺は恋心に没頭する暇もない。
そんなことしてると…成績が下降する。
サクラが良い例だ。

俺はアイツに抜かされるわけには…いかない…。
アイツに俺が望む未来を奪われることを想像すれば殺気立ってた、少し前までは…。
今はどうなのか?

ナルトは…サクラへのアピールが凄いレベルだ…俺には無理だ・・・サクラも嫌がってはいるが。
サクラは本当は…ああいう求愛方法を期待してるの知ってる。
俺には出来ねえ芸当だ。
アイツもサクラと同様…誰かに夢中になり、スランプに嵌まるべきだ…。

俺のサクラは…。
今のところ、俺だけに熱視線を向けてるようだ…。

俺は…命の恩人、サクラにずっと恩返しする予定でいた…。
だから…奮闘する…。
サクラは俺の血の繋がらない妹だ。
コイツの期待や幸せのためなら俺は惜しくもねえ。
負ければ、ナルトに譲る…サクラの幸せを祈ってるからだ。

☆☆☆


中忍試験が出場が決定した。
千鳥の訓練が始まった。
俺は必死で習得した。

ナルトも強くなったらしい。

試験当日…。

リーとかいう野郎が…。
サクラにだ…。
ちょっかいを出してきやがった…。

「サクラさんは天使だ。
ここまで可憐な女性を…僕は生まれて初めて見ました。
一目惚れです」
と絶賛されてる。

歯が浮くような台詞だが…。

サクラは…やはり…モテるらしい…。

サクラの好きそうなセリフだな…。

俺にはそんなセリフ言う能力はねえ。

俺は別に恋愛するつもりもない。

が…。
リーとは戦闘してやった…。

アイツも実力者だ…。

俺は最近、物凄く窮地に陥ってる。
俺以上に強い奴らばかりだからだ。
俺の兄貴は一番だったってのに…。
俺のパワーは…伸び悩んでいる。

それからこの頃、頻繁に…

「復讐に来い」

という兄からのメッセージを残した悪夢だ…。
俺は…。
復讐に進展しなければ…ならないのだろうか?
今は…サクラの側にいたい…。
それなのに…この離里すべきなのか?

深夜…瞼に、あの夢が流れるたび…。
俺は悶絶する。

唯一、サクラが出現する夢だけ、精神的に安定できるのだ…。
もちろん、服着てるが…最近の、お前は輝いてる…。
最近、夢で…ナルトやリーが…俺からサクラを奪おうとしてウザいが…。
それでもあの酷い悪夢…一族惨殺事件の光景より随分マシだ。
俺はあの恐怖から逃亡したいのに…。
誰かに暗示を掛けられたかのように…。
最近、頻度が増してやがる…。

俺はとにかく力が欲しい…。
強さが欲しいらしい。

☆☆☆


中忍試験が進み…。
いろいろあったが…。
第一関門は突破終了した。
第二試験へと進めた。



迷いの森で巻物争奪戦と来た。

迷いの森ではいろいろな魔物が出現する。
途中、俺に歯向かう巨大な熊を討伐して。

瀕死の熊に。

「じゃあな」

と捨て台詞を吐き残した。

俺は機嫌が良い。

☆☆☆

ここは迷いの森の中。
木々が鬱蒼と茂り、薄暗く光に乏しい。
いろいろな巨大なモンスターが出没する。
巨大蛇や巨大熊、巨大蛭などいろいろ生息してる。
気を抜けば命を落とすかもしれない難問だ。

俺たちは相手の班の巻物を力付くで奪い去らなくてはならねえ。

…。

最近、ナルトと一緒にどちらが先にサクラを助けられるかの勝負戦をしてる。

「サスケ。
俺とサクラちゃん、助けるのどっちが早いか勝負だってばよ」
「…。
わかった」

ナルトから申し出てきた戦いだ。
俺は受け入れてやった。

「サクラちゃんは俺が絶対守るってばよ!」
高らかに宣言してやがる…。

「これでサクラちゃんも俺のこと好きになるってばよ!」
いつものことだ…。

別にサクラのことを好いてるわけではない。
恋する時間など存在もしない。
現状の自分自身の能力値を図るために受けて立っただけだ。

この森にはウジャウジャ恐ろしい生き物がいるからだ。
サクラは少し大変そうだ。

が…。

サクラはとても…良い香りがする…。
それから…サクラは……。
俺に正面からくっ付いてくるのだ…。

俺は…実は…それはヤバい…。
試験の間は…抜く暇すらない。
三人同時行動だから…。
実は最近…覚えた、抜くことだ。
俺はあまりナルトとは性の話題はしない。
ヤツがどうなのかは不明だが。

反応しても…恐ろしい…。

かなりサクラのモーションは効いてるが…。

試験中だというのに…本音は…幸せいっぱいだ…。

俺は無心でいたいのに…煩悩は忘却したいのに。

サクラの成長曲線がよく分かる。

日々、胸のふくらみが…以前とは変化してる…。

いろいろな意味でストレスフルな試験だ。

ナルトは…争奪戦の最中、惑わされないのだろうか…?

ナルトはいつも下ネタオンパレードだ、割りと気さくにお色気の術とかで構ってオーラを放出する。
サクラのいない場面で…サクラに化けても似てねえが…。

まあ、サクラに正面から誘惑されてるのは俺だけだからな…。
ヤツは別に溜まらんのかもしれん…。

サクラは…ナルトに絶対にそんなことはしない…。
俺にだけしてくる…。
アレはどういう意味なのだろうか…?
サクラに一度、真意を尋ねたい気分だ…。

だが…。

最近、ムカつくことに…。

俺じゃなく、ナルトに奪還されたときは…サクラはナルトの方へ首を回し…頬を染めやがる…。

あからさまに…。

リーの時にも同じことを感知した。

サクラはどうも…強い男が好みらしい、本当に分かりやすい女だ…昔から変わらん…。

リーのことを

「あの眉毛が濃くて許せない」

と貶していたくせに。
いざ、助けられれば、ナルトに

「リーさん、って呼びなさい。
失礼よ」

と訂正を掛けていたからだ…。

リーの顔は…サクラの好みではないらしいが…。
熟考に浸れば。
ナルトの顔を「不細工」と表現したことは一度もない。
初期は…。

「家族もいなくて…躾がなってなくて…ドベ」

とサクラはナルトを批判していた…。

ナルトの顔は…サクラの中で許容範囲なのだろうか…?

いつも不思議に感じてる。

俺は別に好いた惚れたのに興味もないが…。
早く強くなりたい…。

この、中忍試験。
サクラとナルトと行動を共にしてから…。
あの一族惨殺事件の悪夢はない。
それだけが救いだ。
第七班は…俺にとって家族も同然になって来ているらしい…。
写真見詰めれば…ナルトとサクラはペアに見えて・・・俺だけ跳ね子に見えるが…。
それでも家族だ…。
確かにそうだ。

俺は兄、サクラは妹、ナルトは妹の婿。
家族だ。
家族だが…ナルトだけ邪魔に感じるのはどうしてだ?
俺は一度、ナルトのために命を懸け、サクラを委ねても良いと思えたのに。
不満だらけだ…最近。

サクラさえ幸せならナルトは骨のある男だ…真面目に火影になれる可能性を多大に秘めてる。
ヒナタは別に死んでも良い…アイツも失恋に死ぬ女だ…そこは知らん。
ナルトとサクラが一緒になり、里で栄えて名誉を手に入れても…俺は惜しくもねえと一度は思えたのに。
最近、なんか違う…サクラを見れば…ムラムラするらしい。






初期本音13歳…白との死闘ぐらいまでの心境。


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愛ゆえにA
























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