強くなりたい、ウツツに抜かす気もない。
〜序章〜
忍者学級入ってすぐ。
班が決定した。
最近、サクラは平均になった。
やっと組まされるようにもなった。
ドベはナルトだ。
俺はどうでもドベな女と…どうでも良い平均の男と組まされるパターンもあり得たが…。
なんとかこれになった。
嬉しくて溜息を吐いた。
そこへサクラが「サスケくん、隣いいかな?」とやって来た。
俺が何も言わなければ察してきた。
俺の方角を…ナルトが見てる。
それから、ヒナタがじっとり見てる…ナルトを見てる。
それから毎回、微妙に平均しか狙わなかったのに…サクラにとられたことを恨んだ…無表情の瞳だ。
最近、俺はヒナタの性癖を警戒してたが…とうとうサクラがクラスの平均になる日が訪れた。
とても喜んでる。
同じ班になるのは…実に6年ぶりぐらいなのか?
サクラが、クラスのドベだった時代は…シカマルと良く組んでた。
サクラがクラス2/3の時は…シカマルは…クラス2/3で…俺と組んだ時もあった。
俺、ややドベの女…ややドベの男というパターンだ…。
シカマル、俺、サクラ…の班だ。
シカマルほど…サクラと同じ班を何回も組んでる男はいねえ。
俺はイノとだけは一回も班を組んだことがない。
シカマルは…現在…成績が平均よりやや下か…。
女子の平均なサクラと…平均よりやや上、平均よりやや下の…パターンもあり得る。
サクラ、ヒナタ、シカマルもあり得た…。サクラ、謎の男、シカマルもあり得た。
今回は…クラス平均よりやや下…シカマル、クラス女子のトップ…イノ、クラス平均より下に近い…チョウジだ。
どれに転んでもクラス男子の三本の指に入る花と組める可能性があるのが…シカマルらしい…。
組めない可能性もあるが…。
一番、可能性の多い成績点だ…コイツは毎回、そういう男だ…サクラ、イノ、ヒナタを渡り歩いてる…。
シカマルの中では…1位サクラ。2位イノ。3位ヒナタ。4位その他の女らしい…。
チョウジは…最近…ヤル気失くしてるのか??
まさか…チョウジもサクラ狙いなのか?
それとも,
今までナルトと班を組むために毎回ピタリと平均狙いだったヒナタ目的か?
シノとキバとヒナタの班もある。
ヒナタはほぼクラスの平均より上…いつもは平均死守してたが…今回、ずれたらしい。
キバはクラスの平均に近い少しだけ下、シノは平均に近い少しだけ下。
最近、キバ…チョウジ…キバは…平均争い…ドングリの背比べだ。
これは…サクラとヒナタが平均を争ってるからだ。
平均前後であれば…サクラとヒナタと組める可能性が広がる。
毎回、ピタリとサクラと組める成績に合わせるのは…シカマルだ…ヤツは頭が良すぎる…。
☆☆☆
そのあと、時間が起きた。
ナルトが俺に倒れてきて。
俺のキスを奪った。
俺は吐き戻した・・・サクラ狙いだと思ってたのに、オレ狙いかと震撼した。
ナルトとは友にならないことを固く決めた。
サクラにやるつもりだったのに。
その時、俺は白い目で…ヒナタに見られた。
ヒナタは…怖い女だ…俺だけこの事実に気が付いてる。
クラス中、ヒナタは慎ましげで無口な女だと信じて疑わん…ヒナタは常に能面を被ってる。
ナルトの前でかわい子ぶってる…。
俺の血筋の人間で…自分に当てはめれば分かる…ヒナタは猛烈に…俺を射殺そうとしてる…。
サクラからナルトへのボコ殴りより…俺は…俺へ向けるあの無表情の目線が恐ろしい…俺の亡き母を思い出す…。
俺の母さんは怒ってる時、表情のない女だった…。
俺の母さんは慎ましげで華奢で儚げな雰囲気で浮世では暮らせないレベルの綺麗な女性で。
母さんは誇りに感じてるが…。
俺は母さんから殺意を抱く瞳を一度もいただいたことはない…。
ヒナタが俺へ送る目線は…恨み目線だ・・・それから…サクラも…。
サクラが一番、危ない…。
サクラがヒナタと友達になるのは…この7年、全力で阻止した…その成果あって…二人は仲良くない。
これは良かった。
サクラはイノと親交してる。
☆☆☆
班結成と同時に自己紹介があった。
ナルトは「火影になる…」
予想通りだ。
俺は「一族復興と。復讐」
☆☆☆
一族復興…実は、第二の家族…妹、サクラとだ。
サクラには恩もある。
精神的窮地から救ってもらった恩だ…。
6歳にして…俺の一族が兄に殺され孤児になった時、
里の住民全員、冷たかったのに。
コイツぐらいしか…俺の気持ちを汲んだ行動をしなかったからだ。
この里の住民は道徳に乏しい。
イルカ先生は…成績オンリー、隣のクラスのアスマ教官に認められるためなら手段選ばぬ教師で。
ことごとくモテる男には嫉妬して冷たいし…。
それから、里の男子たちも…モテる男は敵だとみなして…成績争うのゲームに利用するし…。
俺が精神病棟にいるときのスタッフは俺の子とを気味悪がって近寄らん…殺人事件の犯人は俺かと疑ってる…。
女子どもは成績争いの恋愛ゲームで俺の反応だけを見る日々、しかし…ラブレターや告白はない。
サクラぐらいだ…俺の心をいやしたのは。
俺は、女子どもからエロ本や性的な本見せられるセクハラと…物取りという苛めを受けてた。
サクラは
「サスケ君は嫌がってるんじゃないかしら?
しゃーなろ!」
と歯向かってた、イノに。
イノは
≪サスケ君を常にリードするのは私よ?≫
と、うるさかった…。
サクラは俺の感情が汲めるのだ。
そんなことしねえ…。
常に少女心を忘れぬ純潔な女だ。
少女漫画の世界が似合う女だな…。
それから先生の寵愛をドベの癖に受けて腹立つナルトには・・制裁をしてくれる。
そんな良い女だ。
俺の気持ちが理解できる出来たやつだ。
☆☆☆
そのサクラが…望んでることと言えば…。
サクラは「サスケくんのお嫁さんになる」
これだ。
命の恩人、サクラはこれを望んでる。
仕方ないから付き合ってやってる。
俺は義理堅い男だからだ…。
これで3人の自己紹介も終わった。
カカシがサクラの夢を聞いて、頬を掻いてた。
残念だったな…。
☆☆☆
その後、班でテストがあった。
人格が忍者に値するかを判別するテストで…カカシの持つ鈴を3人で取る試験。
1人は失格。
2人だけ忍者になれる。
ドベのナルトは苦戦してたらしいが…俺はサクラの前で格好良いところ見せようと独走して披露しまくった。
サクラは黄色い歓声で褒めてた。
しかし…あのテストは…能力テストではなかったらしい。
一番、能力が足りないナルトだけ…昼飯禁止だ。
サクラも…俺の命令に忠実に従い、ダイエットしてる…これはシカマルから遠ざける目的だ。
サクラの前で良いところ見せようかと…仕方なしにナルトに弁当を譲った。
そのあと、サクラもナルトに弁当を譲った。
俺の生活は常にサクラ中心だ…。
〜朝〜
☆☆☆
俺の眼前に死体の海。
俺の住んでた屋敷いったいに…血がまみれ。
自宅に両親…息はない。
そこに兄がいる。
ーー怖い。
ーー兄さんがどうして?
「醜く生に縋り付け。
そしていつの日か…復讐しに来い」
兄は俺を冷たく眺める。
俺は目覚めて、グッショリと汗をかいた。
また…あの夢か。
兄さんが一族を殺した夢…。
優しかった兄貴の狂乱映像。
俺はあの夢を見るたび、涙流して暴れそうになるのだ。
頬から大量の涙が伝ってる。
全身、汗だ。
今でもあの光景は恐怖そのものだ。
呆然と視線を横に移せば…。
机の上に…俺が所属する班の写真がある。
俺の瞳に、ナルトは眼中にない。
サクラとのツーショット写真だ…。
時計を確認すれば、まだ時間があるらしい。
俺はサクラの夢が見れるように祈りながら寝た。
ナルトの夢は…今のところ、一度もない。
アイツの存在は…気に留めてない。
夢で…サクラは…当たり前だが服着てる。
ただ笑顔で出現するだけだが、俺にとっては精神が安らぐ夢だ。
一族惨殺の日の夢だけは…身を震撼させる。
俺は悲しい記憶を…違う思い出で埋めようと逃避を続けてる。
ここ5〜6年ずっと。
別にサクラを恋い慕うわけではないが。
アイツは俺にとっては救世主同然だ。
それは俺しか知らず、サクラは…俺の家族が殺された事実を知らねえらしい。
「ナルトは家族がいないから躾がなってない」
サクラがナルトを非難した場面で、
俺は
「家族がいないのがどれほど辛いかお前に分かるか?
寂しいってものじゃない。
お前、ウザいよ」
という言葉を返した。
その瞬間、判明した。
サクラにも伝達されてなかったのが…不思議だ。
あれほどの犠牲者が出たというのに。
サクラは俺の情報ならどんなことでも掴んでると思っていたのに。
上はどうやって揉み消したのか。
木の葉の忍者上層部の隠蔽能力には舌を巻く。
アイツには…あの惨劇を話してやっても良いかとも思ってる。
アイツとは将来、仲良くなる可能性が高いからだ。
アイツがそれを求めてるらしい…。
あまり語りたくもない事件だが…。
☆☆
俺は再不斬という敵を倒さねばならない。
第七班で決まった、指令だ。
眼中にはなかった仲間、ナルトの底意地は凄い。
俺は戦いに躊躇してたのに…奴は敵へ、乗り込んで行きやがった。
「よう、ビビりさん」
ナルトに逆に言い返された。
以前、俺が…ナルトへした台詞そのまま…。
アイツは…強くなりそうだ。
度胸が据わってる。
俺は最近、甘ったれてる。
自覚してる。
生にしがみ付いてる。
死ぬのが怖い。
俺は復讐を忘れて…この里で家族を持つのも悪くないかと思ってる…。
そんな未来に今、憧れてる…。
俺の心はどんどん弱音を吐いてる。
最近、楽しくてたまらねえからだ…。
☆☆
ここは深い森の中。
昼飯時のことだ。
石で着火し、その上に串で刺した魚を乗せて焼いてる。
俺ら三人はその周りを囲み、焼きあがるのを待っている。
地面は草が生えてるが…割りと芝生のような平地を選んだ。
その時、突然…ナルトが俺たちにゴマをすり始めた。
「サスケ、サクラちゃん、この魚、俺だけ大目に食べても良いかってばよ?
俺、大活躍したしさ。
腹減ってよ」
「ナルト…。
ぶっ殺す」
俺のサクラが即座にナルトをボコッてる、これはいつものことだ。
ナルトはまた俺に失言したからだ。
あの魚は…川で、俺が仕留めた。
確かに…。
影分身の術で…ナルトが渓流の魚を大量に上にあげた。
しかし…最後にクナイで射止めたのは俺だ。
俺はずっと今日一日、クナイを握りっぱなしだった。
サクラには着火をして貰った。
一人だけ多いのは許さない。
「ナルトー!」
「サ…サクラちゃーん。
ごめんってば…!」
ナルトはビビッて逃げて、サクラが木の幹をぶん殴った。
かなりアレはヒビがいった。
木の幹に亀裂が入った。
「ヘエー、コワア…」
「ふんッ」
ナルトの震声がする。
サクラは鼻息だ。
「サクラちゃん、ごめんな?
俺が悪かったてばよ。
次から文句言わねえから、
サクラちゃん、俺のこと好きになってくれってばよ…」
「ドベは嫌い」
サクラは断ってる。
「俺はサクラちゃん、好きってばよ。
俺は絶対強くなって、サクラちゃんを俺のこと好きにさせるってばよ…」
「ウザい」
全く脈はないだろう。
いい気味だ。
俺はさすが将来俺の嫁になる女だなあと口元を緩めた。
ナルトはサクラの怪力を怖がってるようだが…。
俺は何故か…サクラが怪力を披露すれば、ホッコリしてしまう。
サクラは容姿と性格だけじゃなく、能力もとても優秀な女なのだと。
自分のことのように嬉しくなる…。
まるで自分が褒められてるようだ。
崇拝されてるかのようだ。
何なんだ?
この感情は…?
心の芯からポカポカする。
サクラは…俺の物だからだろうか?
このまま順調に進めばそうなりそうだな。
何の障害もないな。
俺はサクラのことは…俺がこの里で一番をずっと維持できた暁には、一緒になってやっても良いと決めてる。
サクラには命を救われた過去があるからだ。
恩返しのつもりだ。
もう実は…班決め当初より前からなのだが、そこは話す気もない。
サクラが望んでるらしいからだ。
サクラは俺と…家庭を持つことが…夢らしい。
嫁になりたいらしい…。
いじらしい女だ…。
以前にも増して、サクラといるのが楽しくてたまらない。
俺はこの里にいると…どんどん、甘えてきそうだ。
兄への復讐の夢より、ここで留まろうかと…。
甘ったれてるらしい。
今朝、兄の夢で魘されたというのにだ…。
一家惨殺のあの…時代…俺は、どこまでも兄に立ち向かう気でいたというのに。
生になんて縋り付かなくて良い。
兄の言葉に反抗して、命懸けでも走る気だったのに。
最近、精神まで生ぬるい。
心がポワと暖かい。
不思議な感触だ。
第七班の写真も、今のところ、ナルトだけどうでも良い。
邪魔だとすら感じない。
俺にとっては、サクラとのツーショット写真だ。
俺は兄への復讐を年月と共に忘れつつある。
この里でホッコリ暮らしても良いかとも思ってる。
俺は別にナルトを認めてない。
俺が…この里の一番になる気でいるからだ。
「サスケくーん、隣で食べていい?」
(俺の返事がなくても勝手に食べろ)
サクラがいつも通り、俺の隣に寄り添って焼けた魚を口にする。
俺も魚を口にした。
良く焼けて旨い。
最高の味だ。
その理由も判ってる。
(アア。
俺は今、満たされてるらしい。
今日もサクラは相変わらず愛らしい…)
(俺は…。
お前が…。
お前といると…俺は…)
心の中で告げそうになった…。
いや…まだ早い。
まだその時でもない。
決定したらダメだ。
きっと…いつか言えれば良い。
祈ってる…。
その時まで…俺はサクラを好いてない演技を続ける。
ウツツに抜かさず、修行に明け暮れる。
甘えはしない。
俺は別にサクラを慕ってない。
俺は誰より強くなりたい。
でも時々、心が溶けそうになる…。
俺は毎日、最高に上機嫌だ。
戦争は大嫌いだ(イタチ10〜17歳)
目次
☆サクラより綺麗な人間は存在するのか13歳…白との死闘前後
忍者学級入ってすぐ。
班が決定した。
最近、サクラは平均になった。
やっと組まされるようにもなった。
ドベはナルトだ。
俺はどうでもドベな女と…どうでも良い平均の男と組まされるパターンもあり得たが…。
なんとかこれになった。
嬉しくて溜息を吐いた。
そこへサクラが「サスケくん、隣いいかな?」とやって来た。
俺が何も言わなければ察してきた。
俺の方角を…ナルトが見てる。
それから、ヒナタがじっとり見てる…ナルトを見てる。
それから毎回、微妙に平均しか狙わなかったのに…サクラにとられたことを恨んだ…無表情の瞳だ。
最近、俺はヒナタの性癖を警戒してたが…とうとうサクラがクラスの平均になる日が訪れた。
とても喜んでる。
同じ班になるのは…実に6年ぶりぐらいなのか?
サクラが、クラスのドベだった時代は…シカマルと良く組んでた。
サクラがクラス2/3の時は…シカマルは…クラス2/3で…俺と組んだ時もあった。
俺、ややドベの女…ややドベの男というパターンだ…。
シカマル、俺、サクラ…の班だ。
シカマルほど…サクラと同じ班を何回も組んでる男はいねえ。
俺はイノとだけは一回も班を組んだことがない。
シカマルは…現在…成績が平均よりやや下か…。
女子の平均なサクラと…平均よりやや上、平均よりやや下の…パターンもあり得る。
サクラ、ヒナタ、シカマルもあり得た…。サクラ、謎の男、シカマルもあり得た。
今回は…クラス平均よりやや下…シカマル、クラス女子のトップ…イノ、クラス平均より下に近い…チョウジだ。
どれに転んでもクラス男子の三本の指に入る花と組める可能性があるのが…シカマルらしい…。
組めない可能性もあるが…。
一番、可能性の多い成績点だ…コイツは毎回、そういう男だ…サクラ、イノ、ヒナタを渡り歩いてる…。
シカマルの中では…1位サクラ。2位イノ。3位ヒナタ。4位その他の女らしい…。
チョウジは…最近…ヤル気失くしてるのか??
まさか…チョウジもサクラ狙いなのか?
それとも,
今までナルトと班を組むために毎回ピタリと平均狙いだったヒナタ目的か?
シノとキバとヒナタの班もある。
ヒナタはほぼクラスの平均より上…いつもは平均死守してたが…今回、ずれたらしい。
キバはクラスの平均に近い少しだけ下、シノは平均に近い少しだけ下。
最近、キバ…チョウジ…キバは…平均争い…ドングリの背比べだ。
これは…サクラとヒナタが平均を争ってるからだ。
平均前後であれば…サクラとヒナタと組める可能性が広がる。
毎回、ピタリとサクラと組める成績に合わせるのは…シカマルだ…ヤツは頭が良すぎる…。
☆☆☆
そのあと、時間が起きた。
ナルトが俺に倒れてきて。
俺のキスを奪った。
俺は吐き戻した・・・サクラ狙いだと思ってたのに、オレ狙いかと震撼した。
ナルトとは友にならないことを固く決めた。
サクラにやるつもりだったのに。
その時、俺は白い目で…ヒナタに見られた。
ヒナタは…怖い女だ…俺だけこの事実に気が付いてる。
クラス中、ヒナタは慎ましげで無口な女だと信じて疑わん…ヒナタは常に能面を被ってる。
ナルトの前でかわい子ぶってる…。
俺の血筋の人間で…自分に当てはめれば分かる…ヒナタは猛烈に…俺を射殺そうとしてる…。
サクラからナルトへのボコ殴りより…俺は…俺へ向けるあの無表情の目線が恐ろしい…俺の亡き母を思い出す…。
俺の母さんは怒ってる時、表情のない女だった…。
俺の母さんは慎ましげで華奢で儚げな雰囲気で浮世では暮らせないレベルの綺麗な女性で。
母さんは誇りに感じてるが…。
俺は母さんから殺意を抱く瞳を一度もいただいたことはない…。
ヒナタが俺へ送る目線は…恨み目線だ・・・それから…サクラも…。
サクラが一番、危ない…。
サクラがヒナタと友達になるのは…この7年、全力で阻止した…その成果あって…二人は仲良くない。
これは良かった。
サクラはイノと親交してる。
☆☆☆
班結成と同時に自己紹介があった。
ナルトは「火影になる…」
予想通りだ。
俺は「一族復興と。復讐」
☆☆☆
一族復興…実は、第二の家族…妹、サクラとだ。
サクラには恩もある。
精神的窮地から救ってもらった恩だ…。
6歳にして…俺の一族が兄に殺され孤児になった時、
里の住民全員、冷たかったのに。
コイツぐらいしか…俺の気持ちを汲んだ行動をしなかったからだ。
この里の住民は道徳に乏しい。
イルカ先生は…成績オンリー、隣のクラスのアスマ教官に認められるためなら手段選ばぬ教師で。
ことごとくモテる男には嫉妬して冷たいし…。
それから、里の男子たちも…モテる男は敵だとみなして…成績争うのゲームに利用するし…。
俺が精神病棟にいるときのスタッフは俺の子とを気味悪がって近寄らん…殺人事件の犯人は俺かと疑ってる…。
女子どもは成績争いの恋愛ゲームで俺の反応だけを見る日々、しかし…ラブレターや告白はない。
サクラぐらいだ…俺の心をいやしたのは。
俺は、女子どもからエロ本や性的な本見せられるセクハラと…物取りという苛めを受けてた。
サクラは
「サスケ君は嫌がってるんじゃないかしら?
しゃーなろ!」
と歯向かってた、イノに。
イノは
≪サスケ君を常にリードするのは私よ?≫
と、うるさかった…。
サクラは俺の感情が汲めるのだ。
そんなことしねえ…。
常に少女心を忘れぬ純潔な女だ。
少女漫画の世界が似合う女だな…。
それから先生の寵愛をドベの癖に受けて腹立つナルトには・・制裁をしてくれる。
そんな良い女だ。
俺の気持ちが理解できる出来たやつだ。
☆☆☆
そのサクラが…望んでることと言えば…。
サクラは「サスケくんのお嫁さんになる」
これだ。
命の恩人、サクラはこれを望んでる。
仕方ないから付き合ってやってる。
俺は義理堅い男だからだ…。
これで3人の自己紹介も終わった。
カカシがサクラの夢を聞いて、頬を掻いてた。
残念だったな…。
☆☆☆
その後、班でテストがあった。
人格が忍者に値するかを判別するテストで…カカシの持つ鈴を3人で取る試験。
1人は失格。
2人だけ忍者になれる。
ドベのナルトは苦戦してたらしいが…俺はサクラの前で格好良いところ見せようと独走して披露しまくった。
サクラは黄色い歓声で褒めてた。
しかし…あのテストは…能力テストではなかったらしい。
一番、能力が足りないナルトだけ…昼飯禁止だ。
サクラも…俺の命令に忠実に従い、ダイエットしてる…これはシカマルから遠ざける目的だ。
サクラの前で良いところ見せようかと…仕方なしにナルトに弁当を譲った。
そのあと、サクラもナルトに弁当を譲った。
俺の生活は常にサクラ中心だ…。
〜朝〜
☆☆☆
俺の眼前に死体の海。
俺の住んでた屋敷いったいに…血がまみれ。
自宅に両親…息はない。
そこに兄がいる。
ーー怖い。
ーー兄さんがどうして?
「醜く生に縋り付け。
そしていつの日か…復讐しに来い」
兄は俺を冷たく眺める。
俺は目覚めて、グッショリと汗をかいた。
また…あの夢か。
兄さんが一族を殺した夢…。
優しかった兄貴の狂乱映像。
俺はあの夢を見るたび、涙流して暴れそうになるのだ。
頬から大量の涙が伝ってる。
全身、汗だ。
今でもあの光景は恐怖そのものだ。
呆然と視線を横に移せば…。
机の上に…俺が所属する班の写真がある。
俺の瞳に、ナルトは眼中にない。
サクラとのツーショット写真だ…。
時計を確認すれば、まだ時間があるらしい。
俺はサクラの夢が見れるように祈りながら寝た。
ナルトの夢は…今のところ、一度もない。
アイツの存在は…気に留めてない。
夢で…サクラは…当たり前だが服着てる。
ただ笑顔で出現するだけだが、俺にとっては精神が安らぐ夢だ。
一族惨殺の日の夢だけは…身を震撼させる。
俺は悲しい記憶を…違う思い出で埋めようと逃避を続けてる。
ここ5〜6年ずっと。
別にサクラを恋い慕うわけではないが。
アイツは俺にとっては救世主同然だ。
それは俺しか知らず、サクラは…俺の家族が殺された事実を知らねえらしい。
「ナルトは家族がいないから躾がなってない」
サクラがナルトを非難した場面で、
俺は
「家族がいないのがどれほど辛いかお前に分かるか?
寂しいってものじゃない。
お前、ウザいよ」
という言葉を返した。
その瞬間、判明した。
サクラにも伝達されてなかったのが…不思議だ。
あれほどの犠牲者が出たというのに。
サクラは俺の情報ならどんなことでも掴んでると思っていたのに。
上はどうやって揉み消したのか。
木の葉の忍者上層部の隠蔽能力には舌を巻く。
アイツには…あの惨劇を話してやっても良いかとも思ってる。
アイツとは将来、仲良くなる可能性が高いからだ。
アイツがそれを求めてるらしい…。
あまり語りたくもない事件だが…。
☆☆
俺は再不斬という敵を倒さねばならない。
第七班で決まった、指令だ。
眼中にはなかった仲間、ナルトの底意地は凄い。
俺は戦いに躊躇してたのに…奴は敵へ、乗り込んで行きやがった。
「よう、ビビりさん」
ナルトに逆に言い返された。
以前、俺が…ナルトへした台詞そのまま…。
アイツは…強くなりそうだ。
度胸が据わってる。
俺は最近、甘ったれてる。
自覚してる。
生にしがみ付いてる。
死ぬのが怖い。
俺は復讐を忘れて…この里で家族を持つのも悪くないかと思ってる…。
そんな未来に今、憧れてる…。
俺の心はどんどん弱音を吐いてる。
最近、楽しくてたまらねえからだ…。
☆☆
ここは深い森の中。
昼飯時のことだ。
石で着火し、その上に串で刺した魚を乗せて焼いてる。
俺ら三人はその周りを囲み、焼きあがるのを待っている。
地面は草が生えてるが…割りと芝生のような平地を選んだ。
その時、突然…ナルトが俺たちにゴマをすり始めた。
「サスケ、サクラちゃん、この魚、俺だけ大目に食べても良いかってばよ?
俺、大活躍したしさ。
腹減ってよ」
「ナルト…。
ぶっ殺す」
俺のサクラが即座にナルトをボコッてる、これはいつものことだ。
ナルトはまた俺に失言したからだ。
あの魚は…川で、俺が仕留めた。
確かに…。
影分身の術で…ナルトが渓流の魚を大量に上にあげた。
しかし…最後にクナイで射止めたのは俺だ。
俺はずっと今日一日、クナイを握りっぱなしだった。
サクラには着火をして貰った。
一人だけ多いのは許さない。
「ナルトー!」
「サ…サクラちゃーん。
ごめんってば…!」
ナルトはビビッて逃げて、サクラが木の幹をぶん殴った。
かなりアレはヒビがいった。
木の幹に亀裂が入った。
「ヘエー、コワア…」
「ふんッ」
ナルトの震声がする。
サクラは鼻息だ。
「サクラちゃん、ごめんな?
俺が悪かったてばよ。
次から文句言わねえから、
サクラちゃん、俺のこと好きになってくれってばよ…」
「ドベは嫌い」
サクラは断ってる。
「俺はサクラちゃん、好きってばよ。
俺は絶対強くなって、サクラちゃんを俺のこと好きにさせるってばよ…」
「ウザい」
全く脈はないだろう。
いい気味だ。
俺はさすが将来俺の嫁になる女だなあと口元を緩めた。
ナルトはサクラの怪力を怖がってるようだが…。
俺は何故か…サクラが怪力を披露すれば、ホッコリしてしまう。
サクラは容姿と性格だけじゃなく、能力もとても優秀な女なのだと。
自分のことのように嬉しくなる…。
まるで自分が褒められてるようだ。
崇拝されてるかのようだ。
何なんだ?
この感情は…?
心の芯からポカポカする。
サクラは…俺の物だからだろうか?
このまま順調に進めばそうなりそうだな。
何の障害もないな。
俺はサクラのことは…俺がこの里で一番をずっと維持できた暁には、一緒になってやっても良いと決めてる。
サクラには命を救われた過去があるからだ。
恩返しのつもりだ。
もう実は…班決め当初より前からなのだが、そこは話す気もない。
サクラが望んでるらしいからだ。
サクラは俺と…家庭を持つことが…夢らしい。
嫁になりたいらしい…。
いじらしい女だ…。
以前にも増して、サクラといるのが楽しくてたまらない。
俺はこの里にいると…どんどん、甘えてきそうだ。
兄への復讐の夢より、ここで留まろうかと…。
甘ったれてるらしい。
今朝、兄の夢で魘されたというのにだ…。
一家惨殺のあの…時代…俺は、どこまでも兄に立ち向かう気でいたというのに。
生になんて縋り付かなくて良い。
兄の言葉に反抗して、命懸けでも走る気だったのに。
最近、精神まで生ぬるい。
心がポワと暖かい。
不思議な感触だ。
第七班の写真も、今のところ、ナルトだけどうでも良い。
邪魔だとすら感じない。
俺にとっては、サクラとのツーショット写真だ。
俺は兄への復讐を年月と共に忘れつつある。
この里でホッコリ暮らしても良いかとも思ってる。
俺は別にナルトを認めてない。
俺が…この里の一番になる気でいるからだ。
「サスケくーん、隣で食べていい?」
(俺の返事がなくても勝手に食べろ)
サクラがいつも通り、俺の隣に寄り添って焼けた魚を口にする。
俺も魚を口にした。
良く焼けて旨い。
最高の味だ。
その理由も判ってる。
(アア。
俺は今、満たされてるらしい。
今日もサクラは相変わらず愛らしい…)
(俺は…。
お前が…。
お前といると…俺は…)
心の中で告げそうになった…。
いや…まだ早い。
まだその時でもない。
決定したらダメだ。
きっと…いつか言えれば良い。
祈ってる…。
その時まで…俺はサクラを好いてない演技を続ける。
ウツツに抜かさず、修行に明け暮れる。
甘えはしない。
俺は別にサクラを慕ってない。
俺は誰より強くなりたい。
でも時々、心が溶けそうになる…。
俺は毎日、最高に上機嫌だ。
戦争は大嫌いだ(イタチ10〜17歳)
目次
☆サクラより綺麗な人間は存在するのか13歳…白との死闘前後