サスケの歓喜
~サスケ~
俺は…ナルトのことを…完全には許せた訳でもない。
頭に血が昇って…その汚点に…気がつかなかったが…。
戦争中、俺の愛しいサクラの前で…カグヤ退治のため、野郎共の破廉恥をさらけ出した露出癖や…。
第七班時代に…我愛羅と戦闘した時の大活躍などは…。
今、思い出してもムカつく。
両方とも結果、サクラの命を救う結末となったのが…更に腹立つ。
完全に…和解する気などないが。
サクラの命、最優先なのは納得してる。
怒り狂うほど、悔しいのが本音だ。
殴ってやったが…まだ足りないぐらいだ。
完全に…仲直りなど出来るわけもない。
本音は…俺がサクラを守りたかった。
自分の無力さが……悔しくてたまらない…。
よりにも寄って…ナルトに命を救われたのも…気に食わない。
サクラの命、最優先なのは理解してる。
☆☆
本音は…今日もサクラと帰りたい。
でも俺だけ刑期があって…まだ終了してない。
早く終わらせたいのもある。
それからサクラ見たら…変になるのもある。
行動の収集すらつかない。
待ち伏せ尾行は止めた。
俺は…。
これからもサクラの中にある俺のイメージを守りたい。
サクラ目線の俺は…格好良く、成績優秀で強く、優しいのだ。
絶対に痴態を晒すわけにもいかない。
俺は…サクラのためにも…清純潔癖の孤高の鷹……であるつもりだ…。
これを覆す予定もない。
一週目はまた反乱行動が出て、狂ってしまった。
先々週は…サクラに”変態”呼ばわりされた…。
かなりムカついて…傷付き…動揺してる…。
それは大蛇丸傘下にもキツクは言われた。
あまり苛めると本気で離婚届を押されかねないとは。
そうかもしれない。
これから…サクラの中での…俺への”変態”目線を脱却するつもりだ…。
俺は一人で帰る。
サクラ、そういうことだ…。
俺は段階を踏むのは無理らしい。
俺は一刻も早く刑期終わらせたい。
昨日から余計にそう感じる。
サクラが嬉しそうに…俺へ引っ付くからだ。
俺の嘘の告白で…涙流して喜んだからだ。
俺はどれだけ…毎日サクラといたいのか…表現できない。
だからこそ。
これから…刑期をマッハで終えるまでは…。
サクラ一人で帰宅させる。
ここは…。
忍び耐えろ。
だいたい一緒に帰ると…途中で公園に連行しそうになる…。
その辺で犯し倒したくなる。
時間とられる。
残務もできん、刑期終わらない。
俺は物凄く普通を装うのが疲れる…。
だから。
家に帰る…。
☆☆
走ってたら、家着いた。
サクラには悪いが…自宅に一人で入らせてもらった。
そのタイミングで… 飛脚忍者が…俺の眼前へ段ボール箱を手渡して…配達した。
箱の正体なら俺は既知だ。
あとで確認する。
もう…。
使えないかもしれないが…。
部屋の畳に腰かけ、机に鞄から出した書類を並べ…作業を開始する。
(はあ…俺だけか…)
と溜め息は漏らしそうになるが…。
しかし、犯した罪は償う。
そのつもりで里へ帰ってきた。
今日は…残業を家に持ち帰り…やり込む決意でいる。
ふと横を見れば…頼んでた段ボールが来たようだ。
俺が先ほど自宅で受け取った。
中に入ってるのは…。
穴あきナース服、レオタード、セーラー服などだ。
(先々週…。
衝動的に箱で買ってしまった…。
あのときは痴女化計画を決行する気でいたからだ。
しかしそれも止めた。
サクラの中での俺のイメージを壊すのは…自らの価値を貶めることに繋がるからだ。
俺は気高く誰よりも…崇高なるプライドを持ってる。
それが誇りだ。
ナルトのような下賤な野郎とは違う…。
それだけではない…どこまでもハードプレイを極める気にはなってた。
大蛇丸傘下でもきつく諭された。
まあ…今週はおとなしく課題仕事でもしてる。
下ネタなど乗る道理はないだろう。
自分の本心をさらけ出すことも望まん…。
自分の心は俺だけのものだ。
その方がいい。
弱味を握られれば…潰す、全力で壊す。
それが俺の生きざまだ。
俺は少しでもサクラの中でのイメージを上げなければならない。
”変態”呼ばわりされたのが堪えた…。
別にあのままレイプごっこでも良かったが。
大蛇丸傘下も里の連中全員から俺は離婚を…心配されてる状態でもある。
そこは理解した。
ここはおとなしくする。
しかし、着て貰えることを……期待してる)
~サクラ~
私は朝からずっと自慢話を広めてる。
「サスケくんの鬼の心を溶かしたのは私なんだよ?
嬉しくて。
あの戦争を交えて…。
私の深い思いが伝わったんだね。
サスケくん、私に感謝してるみたい。
もう、嬉しくて…」
[おめでとう]と里中が祝福してくれた。
私は歓喜に咽ぶ。
何人に報告を済ませたのか…数え切れない。
私は…今日も任務を終え…。
いつもの道へ…急ぐ。
ここで結婚二日目、三日目、四日目と三日目も連続で…私はサスケくんと遭遇した。
ちょっと運命を感じてる。
今日も会合出来たなら…これは偶然ではなく…。
必然なのではないかと…胸が煌めいてるかも。
だが、しかし…。
今回は…サスケくんの姿が出現しなくて…ショボーンとしてる。
(あれ?
今日は帰り道…会わなかった。
いつも…この道、通るはずなのに…。
今日は一人か…。
寂しいなぁ…)
残念な気持ち。
トボトボ家路を辿った。
☆☆
「サスケくーん」
私が帰宅したら…。
黄色畳の上に座り込み、茶色机に向かって…真剣な面持ちで白い書類に…ペンで執筆してるサスケくんの姿があった。
(サスケくん…。
仕事してる?
でも…。
新婚だし…。
構って欲しいなぁ)
「サスケくーん」
私はピトッとサスケくんを…座位で背中から抱き締めてみた。
えへへへへ。
でも何だか…サスケくんに無視された。
『離れてろ』
(拒まれてしまった…)
しょげるよね?
(なんか仕事してる…ショボーン…)
そこで……結婚8日目に…。
サスケくんの”居場所”作りのため…。
里中みんなにお願いした場面で…綱手様から頂いた名言を回想した。
「サスケくんも…早く里の皆に認めて貰いたくて…奮闘してるのが…伝わってくるんです。
私に何かできないか…。
ずっと悩んでて…」
8日目、忍者医療班で…綱手様に相談したときに確か…。
//サスケを陰から見守ってやれ。
辛いとき笑顔で出迎えてやれ。
貞淑であれ//
綱手様は私の肩を…優しくポンと叩いた。
ーー私は…貞淑で陰から見守り、笑顔でいなければ…ならないみたい…。
ビビッ…とちょっと頭が戦慄した。
(邪魔しちゃ悪いよね?
サスケくんは今、この里で居場所を作るのに…。
必死なんだから…。
仏壇で拝んでこよう)
私は仏壇で拝むことにした。
仏壇の前には、幼少期のサスケくんのお兄さん、イタチさんの写真や…サスケの両親の写真が飾られ、線香が灯ってる。
白い花も添えられてる。
チーンと鐘を鳴らし、青い座布団にかがみ、私は合掌する。
(サスケくんに"居場所"が早く出来ますように…)
終了すると立ち上がった。
と、その時、隣向こうにある段ボール箱が…私の目についた。
見て下さい…と訴えてるように中が丸見えかも?
(あれ?これは?)
少し驚いた。
中身は…女性用の卑猥な服装ばかり詰まってた…。
(ナース服?
レオタード?
ビキニ?
セーラー服?)
(しかも…。
このピンクのナース服…。
胸のところで二つの穴が空いてる…。
凄くミニ…)
先々週の出来事を思い出して。
手が震えた。
(首輪に…。
猫耳バンドに…。
貞操帯に…。
人間散歩用ベルト!!?)
表示されてた…。
(これ…。
もしかして…。
サスケくんが…。
まさか…?)
(こんなのどこで売ってるの?)
(今週は…。
おとなしいけど…。
聞いてみよ?)
胸がドキドキした…。
サスケくん、まさか…ハードプレイが今週もしたいのかな。
体力いるけど…私は別にかまわないんだけどな…。
~サスケ~
俺は…あれから…。
ずっと仕事に没頭してた…。
(早く毎日イチャイチャしたい。
旅先が物凄く寂しい)
やっと一段落ついたところだし休憩がしたいのが本音ではある。
その時、背後からサクラの声がした…。
「サスケくん、仕事終わったかな?
手が休まってる…」
俺に飛び付いてきた。
(正直、こうされると…とても弱い…)
「サスケくんの初恋は17歳で私って本当?」
『…』
返事せず…茶色机の上にある書類の山を見詰めた。
「私がサスケくんの心、溶かしたんだね…」
『…』
俺は無視を決め込んだ。
対応に困るからだ。
サクラが…これ見よがしに…背後から…俺に刷り刷りしてる。
俺は黄色畳に座禅を組み、茶色机で仕事に集中しているのに…。
サクラは猫のように、俺の背中にもたれかかり、胸を擦り付けてる…。
服は着てるが…。
(理解して欲しい…)
半分涙目だった。
(というより誘われてるらしい。
今回はそうだと思う)
(しかし…全く課題仕事が進まないのが残念でもある。
外の喫茶店でするしかねえのか?
それか任務先でするしかねえのか?)
「このナース服は…」
背後は見えねぇが…。
段ボールの中身に気がついたらしいことを推測した。
『昔の部下・・・水月から嫌がらせで渡された』
(もういい。
する…)
「え?」
俺は黄色畳に胡座をかき、机の書類を眺めている…。
(視線が熱い…)
サクラは…俺の背後から密着し、同じく黄色畳に座り込み、抱擁してる。
そして…サクラは…首だけを…俺の顔へと向けている…。
俺は根性で無表情だ。
相当訓練した賜物で手に入れた特技だ。
並大抵の技でもない。
幻術師には…まず必要不可欠な要素なのだ…。
(少し言葉を繋ごう…。
休憩だ…)
『俺の結婚がバレタらしい。
おまえ…里中に広めたらしいな…』
「イノに話したら…。
100名くらいに伝達したみたいで…」
サクラは俺を後ろから抱き締めたままだ。
俺は発狂しそうになるが。
顔には出さない。
修行したから出来るのだ。
(お前のことなら…情報を常に張らしてる。
説明しなくても…伝わってる…。
俺は…お前が浮気してないか…チェックしてる…)
(だいたい…お前は優柔不断だ。
俺以外の男に熱視線を向けすぎる。
俺は他の女に向けたこともない。
お前が悪い…)
『女につかう気だったらしいが…アイツ、使う前に…変態すぎて引かれて…女に捨てられたらしい…』
「そっか…」
『泣き付かれたが知らん。
使い道ないから廃棄する予定だった』
(あとで水月は口蔵合わせるよう脅す。
たぶん…。
サクラと接点なさそうだからその必要はないと推測するが…。
入念に手紙で脅迫する…。
隙など見せん)
(俺は嘘はうまい…。
コイツは相当鈍い。
ナルトは鋭い。
サクラはペーパーは出来る。
ナルトは勉強アホ…)
俺は顔を変えない。
先程から頭の後ろで(サクラを犯せ!)と賛歌が、永続して流れてる。
これも修行の一貫なのだろうか…?
サクラは俺を誘ってる。
(そんな修行はいらん。
今日は普通にする…)
「ええっ。
もったいない」
『欲しければだれかにやれ』
(おまえからの誘いを待ってみる。
俺なりの調教だ。
見物でもある)
「え。
ねえ。
着てみてもいいかな…」
『好きにしろ』
「このナース服似合うかな?
見て。
胸のところで二つ穴が空いてるよ。
凄いね…。
これ…。
どこで買ってきたんだろうね…?」
『知らん…』
(俺が通販で買った)
俺には後ろのサクラの顔は見えない…。
サクラの視線が離れたようだ…。
気配で感知した。
「ピンク色だよ…?」
『別に着なくてもいい』
(早く着ろ…。
おまえが積極的になれるように俺は助力してやる。
力付くでもだ)
感情を面出しないように神経を巡らす。
「え?
でも…先々週まではサスケくん…。
喜んでたんじゃ…」
『アレは…おまえのためにした。
長年、俺のことを好いてる… って告白してたから、喜ぶかと…察して…』
「え…」
『して欲しいならやる…』
(したいに決まってるだろ。
早く自分から言え。
それぐらいしろ…)
「えと…。
私は別にそういうのは求めてないと言うか…。
サスケくんの勘違いというか…。
だから先々週猛烈だったの?
そっか…。
私のために…」
『あれは俺の意思ではない。
お前の欲望を汲み取って行った』
(嘘だ。
したい…。
空気を読め。
誘って来い…。
どれぐらいのレベルで出来るか見物でもある…)
否定してる。
「ええ…」
俺の後ろにあった人肌の温もりが…消えた。
俺は少し寂しさを感じた。
ムラムラする。
サクラの困ったような声がする。
茶色机の上の書類を捨てて、俺は後ろを振り返った。
サクラの顔は紅色だった。
黄色畳の上に立っていた。
両手には…桃色穴あきナース服を両手で持っている。
(着てくれないのか…?
着ろ…)
俺は痙攣しそうだが…。
済まし顔を続行する。
かなりスキルが要る。
「普通のデートに憧れてるんだけど」
サクラの目が泳いだ。
耳まで赤いのが見てとれた。
『隠しててもお前の本心はそうだ…。
もう先々週のことは忘れろ…』
(今、切れてる。
強烈に怒ってる…。
俺はそれでも耐えてはやってる。
おまえから来い)
「誤解だよ…サスケくん…」
サクラが頬をかいた。
舌を出した。
俺はポーカーフェイスだ。
もう得意だ。
『俺は仕事が忙しい。
おまえに構ってあげられない』
(暴れたい…。
お前は俺の気持ちを…何もわかっちゃいない…。
ヤりたい…。
当たり前の話だ…)
(サクラはこんな女だ。
俺の絶対崇拝者なら気持ちを汲んで自分から来れば良い。
それを待ってる)
見ると悶えるので、正面へ振り返り、
机の方を見詰めた。
書類の続きをやる余裕などない…。
後ろは見ない。
「そうだよね。
サスケくん、この里に認められたくて必死なの。
分かってる。
私も全面協力する」
『…』
(お前…どれだけ鈍いんだよ…。
待ってやる…誘ってくるんだ。
出来るだろ?
何回かもうした…。
体で覚えろ…)
内心は突っ込んでる…。
(お前は俺より先に自分から来なければならない宿命の女だ。
俺は待ってる)
「ね、このナース服着てみたいなぁ。
結構かわいいし?」
『勝手にしろ』
(早く着ろ。
俺に言われなくても察しろ…。
まだダメなのか??)
後ろから誘惑する声が聞こえる。
目の前の仕事に…今は専念しなければいけないのに…。
先程から…煩悩に蝕まれてた。
「サスケくん、似合う?
今日はこの服がいいなぁ。
着てみたよ。
ほら」
つい…。
俺は負けて…。
後ろを振り返ってしまった。
サクラは嬉しそうだ。
俺は殺意すらある。
(誘われてるのか?
だが…)
予想以上の映像に…。
俺は目を反らした。
沸々と頭に…怒りが沸いてきた。
(構ってちゃんなのか?
もっと来い。
自分からだ。
俺は動かない)
『そんなにして欲しいなら…自分から寄れ』
(俺のことが好きかどうか…俺はお前を試す。
早く寄れ…。
俺は猛烈に不安だ。
待ってやる)
白目を向きそうなのを…忍耐する。
「ええ」
戸惑うサクラの声がした。
数秒経過した。
とてもイライラした。
「サスケくん…」
降参したのか…サクラが正面から寄り添ってきた。
(俺は…お前のことが大好きだ…。
だから試したくなる…)
仕事はここまでで…。
蜜を吸うことにした。
ココは今、サクラと俺の楽園状態だ。
邪魔者ナルトもいない。
快適で仕方ない。
(サクラ、俺は死ぬほど嬉しい。
ずっとお前からの愛を待ってた…)
(俺の人生はやっぱり間違えてなかった)
(お前が医療忍者の道を選んだと耳にした瞬間から…。
どれほどこの時を待ち望んだのか分からない。
やっと幸せが訪れた気分だ…。
お前は俺の真意に到達してないみたいだけど…)
(俺はこれからも俺なりに頑張る。
裏の顔から耐え忍び愛す…。
本性を晒す気もない…。
サクラから求められるのは死ぬほどうれしいからだ)
そして夜が更けた。
サクラが疲労で倒れた頃。
仕事を再開することにした。
早く刑期を終わらせたい…。
〈完〉
【サクラ】
~
私はサクラ。
念願のサスケくんと一緒になれて嬉しい。
初恋は7歳ぐらいでサスケくん。
サスケくんの初恋も私で戦後すぐ17歳。
サスケくんの復讐に燃えた心を…。
荒れた心を溶かしたのは私。
あの戦争から…サスケくんは元の第七班時代の心を取り戻して優しい。
私は幸せだ。
結婚一週間は…サスケくんから聞き慣れない単語が出て…。
(遊んでるのかな?)
とか…。
(慣れてるのかな?)
とか…。
不安にもなったけど…。
あれは…。
私の欲望を汲み取って、サスケくんが…善意で行ったんだと聞いて…。
照れた。
長年…サスケくんに告白してたから…そうなのかな?と…。
サスケくんから言われたときは
ウギャー…!(照)
サスケくん、違うよ…。
誤解だよ…。
私、普通のデートに憧れてたりして…。
したいなぁ…。
デート…。
くすん…。
最近、慣れてきたけどね。
サスケくん色に染まったのかな?
私達、結婚するまでキスもまだだったね。
プロポーズは私からだったけど…。
サスケくんからする気で、戦後すぐいた。と聞いて…。
私、(待っとけば良かった)と後悔。
テヘ。
急ぎすぎたかな?
再会が嬉しくて。
頑張った。
最近、里も平和だね。
【サスケ】
~
俺には二面性がある。
大蛇丸傘下の野郎にはだいたい表裏の人格があるのだ。
殺意と常人の二つを持ち…悩み暴れてた部下もいた…重吾だ。
常人と変態をさ迷うやつもいた…香燐だ。
常人のフリして魂胆では下剋上を願う人間もいた…水月だ。
俺は常人と狂愛の二つを持つ。
家族愛、友愛、異性愛、性愛、師弟愛。
俺はどの愛も対象に愛着すれば深い。
だから自ら孤独を求める。
しかも、常人と下剋上…変態…殺人狂…。
全部合わせ持ってるかもしれない…。
確かにあのメンバーの中では俺の闇が一番すごかったかもしれない。
俺の愛は重く、毎回自分でも予測不可能な方へと行動が転ぶ。
しかし、サクラは気が付いてないようだ。
サクラには悪いが。
1年前、尾行の末、再会は果たした。
その時、針で気絶させてキスは終えた。
プロポーズは戦後すぐのデコピンがそのつもりだったのに…。
通じてない。
結婚一週間は俺の欲望そのものだ。
今は…サクラのイメージを保つため、堪え忍んでる。
それ以外にも…俺は何回も、サクラには言葉を選んで告白をしてる。
サクラは鈍いから伝わってない。
俺がサクラを好きなのは…いつからか分からない。
かなり昔だ。
いつからか分からないと言うことは…。
まあどういう意味か敢えて探らない。
俺は自己表現や甘えるのは苦手だ。
サクラから来られることを求める。
サクラから来ないと…裏の行動から強行手段に出る。
ライバルは殺し潰すし、サクラには絡むし…愛を試す行動に出る。
力一杯、暴れて突き走る。
サクラの護衛を…俺の本性を知る部下には恐喝したりしてる。
お陰で里も平和だ…。
この数年の間に何回里崩しを実行しようとする悪者がいたか…数え切れない…。
だが…。
全員、力で制圧してきた…。
俺の弱点を知る者には…絶対服従させるように促してる…。
弱味を握られば、倒す…。
本性を晒す気はない。
俺は非常にサクラを愛してる。
サクラの喚起とサスケの和解しつつある心
目次
サクラの深い愛