アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

映画サスケ the last



結局、サクラへの手紙は進まなかった。
俺はこういうものを書くほど苦手もない。

☆☆☆

それにしても…少し疑問はある・・。
最近、頻繁に大蛇丸傘下には未だに会うが…。
何だか全員が俺とサクラの結婚を知ってる雰囲気でもある…。

俺の勘違いかもしれないが…。
水月も喜んでる気配だ。
それは俺を友と勘違いしてなのかもしれない…。

しかし…まさかとは思うが…。
今日の視線で感じたが…。

水月は…香燐に脈があるのか?
まさか…水月は…香燐の体を狙ってるのか??
それはないと思う。
まさか…だから、俺は毎回、大蛇丸傘下でアイツに嫌味ばかり散々なのか?

香燐もそろそろ俺を諦めて他の男に目移りしてもらいたい。
香燐。

アイツにはナルトと同じ渦巻き一族の末裔で。
物凄く精神的にタフだとは聞いてる。
俺のことなど諦めて他の男に行けるだろう。

ナルトも何とかサクラから離れ…ヒナタに行ってくれた。
これは本当に奇跡的なストーリーだが…。
俺は激喜んでる。

俺が結婚したから…全ての関係が欲目に見えて仕方ないのか…。
今まではただ単に…。
俺が闇世界では力がある…。
女が群がる…。
それを白い眼差しで見つめる男共。

それを力で威圧して従える俺。

そんなふうにしか映らなかったが…。

それから俺に反抗しまくる男共。
俺の力にひれ伏し崇拝しまくる女性陣。

そんな図にしか見えなかったが…。

何故か…今日の再会でそう見えた。
気のせいであればいい。

それはさすがに水月にとって酷過ぎるストーリーだろう。
俺は聞く自信もない。

ただ…何故か思春期で男女混合班は勝手に恋愛感情が発生してるパターンが。
里でも多い…。
あり得そうでもあるのが…仕方ない。
藪から蛇が出るわけにもいかない。
去年はあまりにも俺へ反抗しまくる水月に対して怒り狂って万華鏡を俺は喰らわせた。

おそらく雷の降る草むら…雨の中…水一滴の飲まず、一週間はそこにいただろう…。
幻術の中で何を見て苦しんだのかは謎だ。
水月…。
アイツのことも…あまり俺は力を駆使して苛めてはならないのかもしれない…。
そんな気が今日はした。

気のせいだと思う。
香燐に限って、あんなアバズレ、モテる訳もない。
あの体を見てみろ、胸元は噛まれ傷まみれで変態言葉ばかりだ。
性病の危険すらありそうな…闇の女に相応しい復讐心まで持った女だ、きっと…。
俺もそうだが…殺戮の過去だってありそうなノリだ…あるだろう。
大蛇丸はそういう人間しか…選ばないと自ら話してた…。
ミタラシアンコみたいな女は傘下では論外だと。

サクラとは大違いも良いとこだ、絶対、2面性があるに決まってる。
そんな悪い過去を持つ女を愛す男なんている訳ない、俺はゴメンだ。
俺は不憫な人間に同情落ちする人間ではない。
俺は自分のことは棚に上げて潔癖だ、固い。
サクラがそうなった段階で…俺はサクラには相当、復讐するだろう。
そう言う人間だ。

例え、香燐がレイプで変態落ちしたとしても同情しない。
サクラが俺は好きだ、関係ない…他人はどうでも良い…無視だ。
香燐のことは聞かない…突けば恐ろしい過去が出てきそうで仕方ない…。
大蛇丸傘下の人間は…だいたい、藪から蛇が出まくりなパターンだらけだ…。
香燐の服の谷間から明らかに見える…胸元の噛まれ傷を見れば分かる。
自分の人生に絶望し…性へ奔放に走りまくった過去もありそうだ…。
どうせ、そこへ大蛇丸がやって来て拾われたパターンに決まってる。
決めつけは良くないが…偏見も沸く。

俺もさすがに…世界中、真面目な女ばかりだとは思わない。
そんな平和な世の中なら良いなとは願うが…。
俺も…もう成人も超えてる…しかも結婚までした。
大蛇丸傘下で、どれほど週刊誌の三面記事レベルな性に関する話題ばかり聞いたか分からない。
香燐がそんな人種でも否定はしない。
それっぽくて仕方ない。

と言うより…大蛇丸傘下で真面目な女の方が…いないだろう…。
大蛇丸の目に叶った人間で揃えられてるのだから…全員、難癖ある。
ただ…公衆の面前ではあまり…語ってはダメなことだろう。
大蛇丸傘下に法律なんて存在しない、あるのは強い者に従う。
それだけだ。

どこぞの一族全員を実験のためにかっさらって来て…殺戮トーナメントに出場させる何でもアリな世界だ。
俺の前には…君麻呂とか言う血継限界の男が大蛇丸の絶対崇拝者になって殺戮兵器と化したらしい…。
本気で大蛇丸傘下は何でもありだ。

別に未成年の性交渉もあの世界では自由なはずだ。
全員が犯罪者揃いで規則と言えば…”弱肉強食”これだけだ。
香燐が恐ろしいレベルのアバズレでも俺は別にどうでも良い。

と言うより…今日も…。
顔すら知らない闇世界の女が…俺と会うなり…誰の子か分からない子供を産んだと言う報告と…。
それから…俺の名前を付けた…、最近…ムラムラするやらせてくれ。
そんなノリだ。

力が弱いとやられる、力のある男に犯されたのか…そこは分からない。
そんなノリの世界だ。

何でもアリな世界でもある…品行方正しか知らない里の人間はこれを聞けばビックリするだろう。
たぶん、あの下ネタオンパレードのナルトですら予想絶する世界だろう、あの場所は…。
心に闇を抱え、荒廃しまくった人間の結集地でもある…。
俺もその中の一人と言うのも…アレだ…。

☆☆☆

ある時…。
何故か…俺は重吾を避けて…水月と俺と香燐の3人で写真を撮ったことがある…。
4人班なのに…。
何故、あの時…重吾を避けたかと言えば…。

重吾は写真なんてどうでも良いノリだ。
香燐は俺と撮りたいとせがむ。

水月は映ってもいいかと言うノリだ。

重吾が俺と香燐と水月を撮影した…。

写真と言うものは誰かが撮らないと…撮影できない。
そんな思い出がある…。

アジトの俺の部屋に飾ってた…。
今は…俺が暮らす木ノ葉の屋敷にあるかもしれない…。
俺は…写真が怖い。

写真を見れば…勝手にこの関係は何なのか?
と…。
常に考えてしまう。

俺にとって、大蛇丸アジトは家族ではないと思ったのが本音だ。
結局、最後まで第七班が家族だと思った。

どんなに香燐を愛そうと努めても無理すぎた。

あの写真…。

いったい…どういう関係なんだ?
ただの職場仲間なのか?

俺には分からない…。

☆☆☆

多めに里からの指令は終えたし…。
翌日…やはり猛烈に気になるので…。
気配すら消して・・。
大蛇丸の主催する試写会に参列することにした。

大蛇丸アジトで開催されるらしい…。

飛脚忍者からのメモに住所が入ってた。
あと…招待状だ。
これを見せないと鑑賞できない仕組みらしい。

 「変装も可よ?。
サスケくんにこそ、見てもらいたい映画だわ」

猛烈に気になる。
仕方なしに変化の術でも俺は出来る。
参列することに決めた。
大蛇丸傘下のスクリーンは…石のような洞窟のアジトだ。
そこに大きな紙…。
後ろから…光が当てられる。

あまり…人間が少なければ…すぐに正体がばれそうだから…。
諦めようかとも思ってたが…。
人間は思った以上に人だかりで…。
座席は取れずに階段座りになった。

このレベルなら返って誰か…分からないかもしれない。
俺は変化の術で変装してる。
どうでもいい顔のおじいさんにだ。

スタジアムには…10000名もいるかもしれない…。
アカデミーの生徒数も凄かったが…そのレベルでもある。
闇世界の人間がウジャウジャだ、ひしめき合ってる。
今、全員…捕まえれば…俺は木ノ葉で手柄を一気に上げて英雄になれそうでもある。

ここは…確か昔…殺人トーナメントがあった広場だ。
誘拐したどこぞの一族を結集させて、最後の生き残りになるまで乱闘をさせた場所だ。
大蛇丸が病魔に侵され…俺の体に憑依する時間に間に合わない…そんな理由でだ。
生き残った最後の一人に…大蛇丸は憑依したらしいが…。

あの時、俺が大蛇丸に憑依されてれば…俺はどうなってたのだろうか?
3年後だから大蛇丸には勝てたが…。
あの時、すぐなら…危なかったのか?
そこは謎だ。
でも…どうせ…イタチ辺りが術で助けそうなノリでもある。
イタチには…イタチの死の間際、俺に憑依する大蛇丸を完全に消失してもらえた。
感謝してる。

カブトも今まで…本当に悪趣味なことをしてた。
俺も人のことは言えないが…。

変化の術で化ける際、あまり…癖のある顔は避けた…その辺にいそうなおじいさんに化けてる。
突っ込まれそうになれば…逃げるつもりだ。
俺は…揉め事は苦手だ。

俺の耳だけは異常に良い。
人間が大勢いても聞き分けられる。

Uサスケェ、結局、来なかった☆
大蛇丸様、ウチ、悲しい…↓↓U

香燐の声だ。

 「サスケくんらしいわね…。
招待状まで私も送ったのにね…」

大蛇丸のおかま声だ。

「もうすぐですね、僕もこの映画は楽しみなんですよ。
大蛇丸様にサスケくんも感謝してもらいたいものです」

カブトの声だ。

「ああ、サスケの奴、来なかった。
いっぱい嫌味言いまくりたかったのに。
ヒヒヒ」

水月か…。

「俺も出演してるのか?
大蛇丸様、感謝してる…」

重吾だ…。

奴らは特上SS席…。
一番前の中央だ。

俺も指定席になれば・・・逆にバレル。
俺は自分の席へは行かず…階段に座って変化の術だ。

中央席…一つ空いてる席…。
アソコが俺の席らしい…。

香燐の隣…。
水月の隣…。

まるで…大蛇丸時代の俺の写真のような配置でもある。

左から…。

重吾、水月、俺、香燐、大蛇丸、カブト

俺と香燐が最前列の中央だったらしい…。

俺の席だけ一つ空いて、香燐の鞄が置かれている…。

俺が末尾列の階段に座ってると…。

スクリーンが上がった。

”サスケthe last”

ハッキリ言って猛烈に気になってた。

”ナルトthe last”を裏から読んだ映画らしい。


 

"サスケthe last"


ストーリーは俺の人生から始まる。
もう想像を絶するレベルの不幸さでもある。
確かに…これはR指定だ。
俺の一族が…俺の目の前で…実の兄貴、イタチによって殺されてる…。
屋敷いったいが…死体の山だ…6歳の俺がパニックで暴れまくってる。

これは…変化の術なのか?
まさか…映画の出演中に人間は死んでないよな?
と思うレベルだ。
ここで涙が俺は出た。
ここは5分で終わってる…。
最後のシーンで俺が昼間、アカデミーのあと…里抜けを6歳なのにしようとしてる…。
良く考えられたストーリーだが…その通りだ。

そこへサクラが現れ…告白する。

「私、サスケくんの…お嫁さんになりたい…。
ダメかな?」

俺は目をパチクリとして…里抜けの道から元の道へ戻り、走り去っていく…。

まるでここら辺、見ていたかのようなノリだ。
もしかすれば…大蛇丸は…イタチの依頼で…里抜けの道辺りに潜伏して…。
見ていた可能性もある。
それともこれがフィクションなのか…謎だ。

俺はおじいさんに変化の術で変装してる。
人目を気にせず…スクリーンの末尾列階段で…ボタボタ泣けた。

今まで大変だった。

☆☆☆

そこから第七班時代だ。
ナルトだ。
映画の中では俺の敵らしい。
その通りだ。

ナルトは俺の地雷しか…踏んでない…。
病院の屋上で…。

「俺、サクラちゃん守るってば。
サスケより俺、強くなれたってば。
サクラちゃんの好みぐらい、俺知ってるってばよ。
俺…ずっとサクラちゃん、好きだったから見てたってば。
新技繰り出して、強い男だってば?」

『…』

「サスケは最近、スランプだってば。
これでサクラちゃんもお前より俺が絶対好きになるってばよ!
おまえとは一度、真剣勝負がしたかったてばよ」

ナルトが俺の前で…宣言する。

俺が怒って、俺とナルトの…千鳥VS螺旋丸が始まる…。

「止めて!」

サクラが泣きながら…間に入る。

カカシが俺とナルトの戦闘を止める。

「仲間を守れないヤツは最低だ。
サスケには失望した。
俺が誰より大切に思ってる人は…もうあの世だ」

カカシが辛口の説教だ。

後ろのドラム缶…ナルトの螺旋丸の方が…明らかに大破力が凄まじい。

俺が心の中で…。

(負けた…このままではサクラがナルトにとられる…)

こう思ってるシーンだ…。

上手に編集はされてる…。

☆☆☆

サクラが自宅に帰り…第七班の写真、ナルトだけ写真で切って…。
俺とのツーショット写真にして飾ってたらしい…。
これはどうなのか…知らない…。
大蛇丸のねつ造なのか…。

サクラが頬を赤く染めて…。
ナルトの部分をセロテープで補修して…。
元の写真に戻して…写真スタンドに飾ってる。

「ごめんね、ナルト…。
ドベだからって馬鹿にしてた。
でも…最近、ナルト…強くなったよね。
見直した。
ナルトも揃って…第七班だよね?」

サクラが顔を真っ赤にして…。
写真スタンドに語りかけてる…。

こんなシーンは知らない…。

「サスケくんのことは確かに好きだけど…最近、サスケくんが冷たいし…。
お母さんがナルトも強くなったし、そっちにしろってうるさくて…。
私、サスケくん…諦めるべきなのかな…。
はあ…」

サクラが写真を見詰めて溜息を吐いてる…。

「まさか…本当にナルトって火影になる人間なのかな…。
"サクラも将来性見ろ"ってお母さん、うるさくて・・・。
でもサスケくんのこと今、好きなのにな…。
ナルトか…確かに最近、強いけど…。
サスケくんは気絶ばかりして…スランプだけど…。
確かにナルトには感謝してるけど…迷いの森で助けてもらえたし…ありがとうって照れたけど…。
お母さんの言いなりじゃないけど、ナルトの株…ちょっと上がってるよ…?」

サクラは写真を見詰めてニコニコしてる…頬っぺたまで林檎色だ。
本気で…いろいろ趣味が悪い編集だ…大蛇丸らしい…。
大蛇丸は…自分の人生を振り返って…俺に嫉妬してるのか?と思うレベルの脚本内容だ。

そのあと、急に里抜け道の前で…サクラが俺に告白するシーンだ。

「サスケくんが好きなの。
里抜けしないで。
サスケくんといた第七班、楽しかった。
サスケくんがいない生活なんて孤独…」

『ありがとう…』

俺がサクラを気絶させて、そこから急に俺が大蛇丸へ走るシーンだ。

(どうせ、自分の前でナルトと俺が対決してるの見て照れてるだけの癖に。
恋愛ごっこに付き合わされるのはゴメンだ。
強さと復讐と自由を求めて、大蛇丸のところへ行く…)

心の中の台詞だ、勝手に捏造されてる…。

ここまでで15分ぐらいか…。

☆☆☆

そこから…本番と言わんばかりに…。

大蛇丸傘下へ走った後のアジトで…俺がどうなったかということが示されてる。

 「サスケくんは私に似てる、可哀そうに…サスケくんの判断は正解よ。
あのまま里にいても…サクラがナルトにゾッコンになるのを黙って見てるだけだった…誰でもわかる展開よ、ここは。
サスケくん、醜く里を恨み…生に縋り付いて、強さを目指すのね、復讐に燃えるのね…。
私はサスケくんのために強さをあげるわ‥・喜ぶのね?」

映画の中の大蛇丸…。
少し善人過ぎないか?
まさか…この映画を持って…闇世界を洗脳する気か?
っていうぐらい…お代官様なノリだ。

なんだ?
洗脳ビデオかこれは…。
大蛇丸が…俺をなだめて、教育してるシーンだ。


『里は捨てた。
復讐に生きる。
強みを目指す』

俺は全くこんなこと知らない。
ここで俺は無表情になった。

それからカブトや香燐や水月、重吾が…。

U大蛇丸様、人格者。
ウチ、尊敬するU

香燐だ。

「さすが…大蛇丸様。
不憫な人間にも平等に教育を。
大蛇丸様ほど良い人間もいません。
僕のことも救ってくれました」

カブトだ。

「サクラに捨てられたんだってな。
まあ、ナルトの方が将来有望だしな…。
ヒヒヒヒ」

水月だ。

「まあ。
これからよろしくだ。
俺は夜は殺人狂になって普通の里では務まらないが。
ここでは英雄状態だ、ここにいろ」

重吾だ…。

何だ?
この映画?
俺を祝う映画では…ないのか?

そこで映画の中の俺が言う。

『強さこそ全てだ。
俺が世界を変える』

まあ、これは半分当たってる。

そのあと…。
色々あって、ダンゾウ殺したりしたシーンは…カットされて1分だ。
大蛇丸が俺の体に憑依して…俺が大蛇丸に勝ったあの出来事は丸ごとカットだ。
ご都合主義すぎる映画だ。
俺は目が点になった。

どっちかと言えば…大蛇丸が俺に諭してるシーンが多い。

☆☆☆

戦争前に大蛇丸を俺がミタラシアンコの呪印から召喚してるシーンがある。

 「私には分かる。
サスケくんには素質がある…。
サスケくんには私が天塩を掛けた過去があるから。
サスケくんには期待してるのよ。
きっと強くなれるわ」

『俺は強みを目指す。
それ以外、意味などない。
復讐する』

このシーンのあとに・・・。
忍界第4次大戦が勃発し…世界の脅威強敵カグヤが現れる…。
俺では歯が立たず窮地に陥ってた強敵カグヤ戦。
俺の宿敵ナルトがアッサリ一瞬で…カグヤは見たこともない新技で倒す。
そのあと…新技と強い男に弱いらしいサクラが…羨望の眼差しでナルトを熟視して…映画スクリーン、ドアップで言う。

「サスケくんは将来性ないよね?
私、ナルトと結婚したい…。
サスケくんのことは忘れた…
ナルトが今は好きなの…」

サクラが俺を見ずに…ナルトをお星さま一杯の瞳で見つめてる…そんなシーンに変わる。
ナルトが少し照れてる…。

「おうよ、サスケになんて期待するなよ。
サクラちゃん、俺のこと好きになれってばよ!」

そこで俺とナルトの激闘が始まる…。

『ナルト、勝負しろ。
俺は木ノ葉を崩す。
世界征服する』

スクリーンの中の俺…表情は猛烈に怖い…声は地響きのレベルだ。

「サスケくん、叱ることもできずダダばかりこねてゴメン。
私は今でもサスケくんが好き」

サクラが突然、俺に背後から抱き付いて止める。

『ありがとう』

俺は瞳の能力でサクラを気絶させる。

そこでカカシが茶々を入れる。

「サクラは今、昔のように力付くでおまえを手に入れようとしてない…ナルトを愛してる。
サクラはナルトと結婚したいと思ってる…サクラもハッキリと木ノ葉でも言ってた。
サクラはおまえのことは親のように愛してる、お前の人生が転落してもなお…おまえのことを聞いて泣いている。
サクラの情けは美しい…そんな可愛い子のためにも…おまえももう里崩しはやめろ、善人に戻れ!」

映画の中の俺は…カカシは一切無視してナルトとの壮絶な戦いが始まる。
時間にして…10分程度だ…。

戦いは終了し…戦いは引き分け…俺とナルトは片腕をお互い、失う。

…あれは確かに猛烈に痛かった…。

それから映画の俺は…木ノ葉に裁かれて…罪人となる。

そこから贖罪の旅が開始される…。

ここまでで1時間だ。
ほとんど、エピソードが切り取られてるが…まあ、上手に編集はされてる。
評価はしよう・・。

サスケthe lastと言うからにはサクラとの結婚話があるはずだ。
俺はそこに期待してる。

☆☆☆


世界の外から侵略者がやってきて…俺が仕方なしにカカシを助けるシーンだ。

1時間過ぎたあたりでその場面だ。


里の外で大蛇丸傘下の女たちが…俺をスカウトしてる…


[ねえ、サスケ様。
もうサクラのことは忘れて。
私と一緒になりましょうよ]

[ナルトと引き分けだったんですってね。
あんなやつ、どうでもいいわ。
サスケ様も闇世界へ戻って下さいね?]

[そういえば…ナルトがもうすぐ誰かと付き合うって噂が流れてるの…。
知ってましたか?]

酷い女は乳をさらけだしてる。
エロ指定とはこんなことらしい。
しかし…俺はもう悪いが…ナルトのお色気の術辺りで見慣れてる。

というか…この配役もどうせ変化の術だろう…。

更に話は進む。

俺が寝てる寝室の扉前から…。

「ナルト、憎い。
サクラ、犯す…」

いつも自分が言ってる声であるが…たぶん、夜中…シコッてる声だろうが…。
改めて聞くと猛烈に照れる。
これを映画で流さなくてもいいと思う。
大蛇丸も趣味が悪い。

音だけだ。
扉の前から…だいたい、想像もつく。

そして…その扉の前に大蛇丸がいる。

 「サスケくんも可哀そうに…。
ナルトに負けて…。
サクラ、取られるかもしれないって呻いてるのね…。
ここは私が協力しなきゃダメかもね?
師匠として」

俺は全く…こんなシーン知らない。
唖然とする。

 「まあ、悪いけど…将来性もないし…。
しかも抜け忍で犯罪者。
サクラがサスケくんを諦めて、里からの刺殺隊として刺そうとしたことは知ってるわ。
どうやって、サクラにサスケくんへ目を向けさせるか…。
それが私の課題ね」

映画の中の大蛇丸は勝手に地雷踏みまくりで…解説してる。
自分が綱手に捨てられたからと言って…本気で趣味が悪い。

 「まあ、私の力にかかれば…これも解決できるのよ?」

次のシーンで…。
大蛇丸は…あろうことか…サクラの寝室前に召喚してる。
大蛇丸のあの技、羨ましい。
あんなことまで出来るのか…。

寝ている…サクラは…。
うわごとで…。

「ナルト…どうして…私よりヒナタを…。
私がナルトを育てた恩も忘れて…」

いろいろブチ切れそうなシーンだ。
サクラは俺じゃなく…ナルトをうわごとで呼んでる。

「どうして私を一緒にデートに連れて行ってくれないの?
私、寂しい…。
一人なの?」

映画とはいえ、趣味が悪すぎのシナリオだ。
俺はここで目に殺意さえ沸いてきた。

扉の前で大蛇丸が溜息を吐き…。
そっと、サクラの寝室…ベッドまで近づき、声を囁く。

 「サスケくんにしなさい…。
ナルトは諦めなさい。
サスケくんにしなさい…。
それがあなたの宿命…。
運命なのよ。
サスケくん、あなたが捨てると…死ぬわよ?
それでも良いの…。
サスケくんにしなさい…」

大蛇丸が寝ているサクラの耳へ囁いてる。

俺はポカーンとなった…。

そして…サクラが不審に感じて、目が覚める前に…。

大蛇丸は術でその場所を離れた…。

☆☆☆

その翌日、ナルトの結婚式が開催される…。
サクラは…結婚式で不機嫌そうだ。
ナルトはヒナタと仲良く式を挙げてる。

俺は暗部マスクを装着して…会場の上から眺めてる・…。

これは…想像なのか?
それとも見てたのか…。
確かに…そうだった…。

そして…サクラは二次会で…酔う。
酔ってフラフラのまま・・・一人夜道帰ってる…。

「まさか…ナルトがヒナタと結婚するなんて…。
私はこれから一生、一人なの?
そんな…」

サクラはこんなこと、言ってなかった…。
ここは絶対、脚色だ。
大蛇丸の趣味だ。

そこへ俺が現れる。

「サスケくん、お願い。
結婚がしたいの。
私だけ、里で一人なんてイヤ」

こんな台詞ではなかった。
俺は瞳に炎さえ灯った。

『じゃ…明日、その気があるなら…公園に9時へ集合しろ』

「うん…」

そこでサクラは倒れて…俺はサクラの家の実家へサクラを搬送する。
サクラの母と面会し、サクラをベッドに寝かしつける。
サクラの家から俺が去ってる。
サクラは寝室で一人寝てる…。

「ナルト…どうして…ヒナタと…。
私は一生、一人なの?
やっぱりサスケくんは罪人、抜け忍、犯罪者。
止めといた方が良いかもしれない。
明日は…このまま休もうかな…。
ちょっとお酒に酔い過ぎて…判断能力なかったかも。
お母さんの顔見て、冷静になれた」

うわごとでサクラが呟いてる。

「ナルト…どうしてヒナタと・・・。
私が一生懸命育てたからこんなに大きくなれたのに…。
私を捨ててどうしてなの?」

猛烈に腹が立ちまくるシーンだ。
俺はだんだん無表情に近い。

映画の中・…寝ているサクラの隣へ大蛇丸がまた召喚する。
大蛇丸は盛大に溜息を吐いてる。

 「サスケくんにしなさい・・・。
明日は絶対、何があっても9時までに待ち合わせの時刻に行くのよ。
サスケくんは来ないと死ぬわよ?
サスケくんにしなさい。
諦めなさい」

「サスケくん…は…」

 「サスケくんにするのよ?
分かった?」

「サスケくんなの?」

 「ナルトのことは諦めなさい。
サスケくんの心はアナタしか癒せないの。
天使になるのよ、サクラ…」

「サスケくん…」

うわごとでサクラは…大蛇丸に対応してる…。

そこで大蛇丸はまた術を利用してサクラの寝室から消失する。

そこから…翌日、9時公園のシーンへと変わる…。

サクラがやって来る。
俺が結婚届の紙をサクラへ渡す。

俺はすぐに公園から去る。

サクラが…。

公園のベンチに数分間…座り込み、結婚届の紙を見て、溜息を吐いてる。

「どうして私はサスケくんだけなんだろ…。
どうして…リーさんじゃダメなんだろ…。
これ、今から出すべきなのかな…」

また俺はスクリーンを見て唖然となる。
これは大蛇丸の趣味が悪い脚本だよな?

そこへ大蛇丸が変化の術をつかって、女性に変身する。

大蛇丸がむさいこえではなく、女性の声を使って、サクラの前で一人で会話してる。

 「結婚っていいわ。
花の命は短いものね…言い寄られてる内が花よね?
いろいろあったけど…して、よかった♪。
もう毎日楽しくて、不満なんてないわ♪。
早く家に帰ってダーリンとイチャイチャしよっと」

ワザとらしく公園の前を大声で変化の術で化けた大蛇丸が…自慢して素通りしてる。

サクラがパチクリそれを見てる…。

映画の中のサクラの顔がドアップだ。

「私も早く結婚しなきゃ。
今のうちに市役所まで行かなきゃ」

サクラが市役所へ結婚届の紙きれを手に持ったまま、公園から走り去るシーンだ。

そこで…。

”サスケ the last”

の幕が書かれる…。

脚本;大蛇丸…。

※この話は一部フィクションです※

これで2時間、終わりらしい…。

"サスケthe last(完)"



 

俺は唖然としてる…。
もう無表情も良いとこだ。

会場中から。

[大蛇丸様、万歳!]

[私は大蛇丸様にどこまでもついていきます!]


[大蛇丸様は失恋まで解決するなんて!]

[しかも世界の英雄まで生み出して凄腕の師匠!]


映画は…確かに大絶賛らしい。
俺は怒る気すら失せて…会場の外を退散した。
その辺のおじいさんに変化の術で化けてる…ばれてない様子だ。
会場には人が多すぎる・・・。
監視員誰一人、俺の正体に気が付いてないみたいだ。

[サスケ様の念願が叶い、里に帰れたのは…大蛇丸様のお蔭だったんですね!]

[サスケ様…闇世界に帰ってこないかな?]

この映画…興ざめも良いとこだ。
最後に

”大蛇丸♪大蛇丸♪正義の味方♪絶対崇拝♪
サスケくん、おめでとう♪”

映画の最後に大蛇丸の声で演歌調の歌まで流れてる…オリジナルソングなのか?これ…。
しかし…映画館外で土産として売ってる俺のせんべいは…売れに売れまくってるらしい…。

大蛇丸は商売がうまい気がする…。
こういうふうにして…傘下を洗脳するらしい、参考にはなる…絶対君主制でもある…。







痛恨

目次


告白



















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