アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

任務遠征(サスケ)



今、いろんな任務をしてる。
闇組織の解散運動と、木の葉の里の脅威潰し、血継限界の偏見してる野郎どもへの脅迫。
天災の防止。
他里の秘密文章観覧、恐喝。
カグラの情報集め。
世界の脅威があるか偵察。
お陰で木の葉の里は平和だろう…。

宇宙から侵略者が飛んでこようが、邪神降臨しようが…潰す気でいる。
体力だけは自信ある。
早く里で永住がしてぇ…。
どんどん刑期も減った。
死罪からココまで減刑したのは相当だ。

今でも話し合いは好まない。
苦手なだけだ。
ブチ切れると頭が冴えて空白になり…クダ巻きそうになるだけだ…。
あまり語らず目で睨んで終わる。

瞳の力を散ら付かせば大体の人間は従う…便利だ。
最初、俺は結婚はしたが…他の連中には黙ってた。
かなりのことをしてるから、俺が里にいない瞬間に…アイツに危害が加わらないか…心配で堪らなかった…。
結婚5日目までは…結婚指輪は…任務中…首にブラ下げてた…。

またその辺りは……ナルトに…頼もう…。
滅茶イヤだ…。
しかし、アイツには日向がいる…。

だが。
どうも結婚5日目…カカシへ報告書渡すために面会すれば…里中に広まってるらしい。
だから、もう任務中も指輪することに決めた。
本音はしたい…サクラも喜ぶ。

俺は…今、全手段尽くして…木の葉の平和に貢献してる…。

なるべく木の葉の里にだけは…敵が来ないように。
部下にも手配を回すように脅そう。
あと…俺がとにかく強力になって…。
俺の弱味を潰さないぐらい震えあがらすつもりだ。

今、俺はイタチが俺のためにしてくれたことと同じ愛情表現をしてるらしい…。
イタチの瞳には素敵なものを見せてやりたい。
イタチは俺の結婚生活を見て喜んだだろうか…。
この目は闇がよく見える。

今も血継限界を批判してる野郎に報復してる…と言っても…殺しもせず…傷付けもせず…岩石に亀裂を入れただけだ。
俺の目の前で差別話するからウツケだ…。
俺の素性を知ればこそ…考え方を改めるべきだ…。
まだ、こんなヤツもいるらしい…。

眼力だけは強くなった…。
人間は殺してない。
なるべく殆ど負傷させてない。
相変わらず言葉にするのはサボる。
面倒だ。

サクラのためにも頑張らねば…。
俺の血筋は…血継限界には…差別がそこら辺にあるからだ…他里からも撲滅させたい。

俺は…サクラのことが心配だ……。
俺と縁談したせいで…お前が…他里の連中から偏見持たれたら俺は…気が狂うくらい辛いからだ…。

闇の世界へ転落した野郎も根本はココから来てるヤツらも多い。
俺は血筋で差別されない社会を目指したい。

サクラが住みやすい世界を目指したい。
そのためならどんなこともする。
お前の笑顔を守りたい。

早く里に帰りたい…。

☆☆

一時、俺に反感があるのか…サクラの男情報を俺に与えて…反応見て喜んでた…不出来な部下、水月も…。

今では俺の力にひれ伏したのか知らねぇが…絶対服従するようになった…。

「おまえ…まだ里では認められず、永住権すらもらえてないんだってな。
火影選挙への投票権もおまえにはないんだってな。
戸籍も汚れてるらしいな。
リーに奪われるかもな。
あいつ、先生になったんだってな…」

この通り、いつも俺の隣で失言ばかりかまして来る。
里の外で会ったら、そうだ。
俺は昼飯を食ってる。
茶屋でずっとストーキングされて…隣の席に座られてる…。

何故か、里の討伐隊任務…。
昔の大蛇丸傘下メンバーとよく会う。
俺を見るなり…近づいてくる…。

俺はずっと無視を決めてる。

「それにしてもサスケ…。
昔とやってることが変わってないんじゃねえか?
こんなに遠方まで飛ばされてるのかよ?
宿はどこだ?
まさか…昔のようにボロ宿なのか?」

重吾だ。
コイツは昼間は善人だが…夜は凶悪犯罪者になる。
今、昼間だ。
マトモナことを話してる。

そんな頃もあった。
昔…サクラとナルト…それから俺の代理とかいう…サイと面会するときは…。
ボロ宿もいいところだった…。
石で出来てるのかってくらいの廃墟へ一人泊まりだった。
その時、サクラとナルトとサイは…高級温泉宿に宿泊。
俺は恨んでた。

俺は全く昔のメンバーには相手にしてない。
茶屋で俺の隣席を死守してくるが…。
これが木ノ葉にバレれば…未だに闇世界とつながってるのかと偏見も良いとこだ。

茶屋のテーブル席には俺以外にも何人も座ってる…。
噂話が聞こえてくる…。
俺から離れたテーブル席で女子会をしてるらしい…・

[あれって…3年前まで、賞金首としてこの店のポスターに貼られてた…。
木の葉の里の抜け忍…うちはサスケだよね?
顔、似てない?
違うかな?]

[3年前の写真は…髪が短かったし…。
う〜ん…。
似てるけど…どうだろう?
ポスターのより背が伸びてるし…別人かもよ?
どこの里かな?
額宛てはしてないみたいだし…ちょっと判別がつかないかも…]

[そっか。
うちはサスケって…。
確か、カグヤが襲ってきた忍界第四次戦争で急に功績をあげて…。
木の葉の里へ帰って来たって言う…]

[兇悪殺人狂…大蛇丸傘下に自らの足で走って行ったって言う噂の…]

[大蛇丸って確か…木ノ葉の元三忍らしいね…。
それが…あんな殺戮狂になるなんて…まだ世界征服を夢見てるのかな…。
私もスカウトされないように用心しなきゃ…]

[あの人…木の葉の額宛てをしてないみたいだけど…。
本当にポスターの人に似てるよね?
親戚なのかな?
でも…ポスターにはうちは一族、最後の生き残りとか…書いてたよね?
どうなんだろ…]

[うちはサスケって…木ノ葉の火影…ダンゾウを殺して…暁に加担したって噂の?
どうだろ…。
それにしても…自らの足で木ノ葉に帰って来たって言うのがビックリだよね…。
木ノ葉の里へは最近、行ったけど…お祭り状態だったよ]

[ナルト様の結婚式で…。
私も行った。
もう市役所が人だかり…。
ナルト様の映画も公演されるんだってね…]

[私たち、ナルト橋から来てるから…。
ナルト様の映画だけは見に行かなきゃ…。
今も鞄にナルト様のキーホルダーが]

[そこで…うちはサスケのキーホルダーも売ってた。
コアなファンがいるのか…武装した女性集団ばかりで…。
あそこにいる人…本当に…″うちはサスケ″にそっくり…]

[ちょっと待って。
あの…うちはサスケとそっくりな人に絡んでる二人組の男…。
私、どこかで見たことある…]

[どこでなの?
木ノ葉の里の忍者…]

[違うと思う…。
もしかしたら…どこかの酒屋のポスターで…]

[映画俳優?
には見えないよね…。
兇悪そうな見た目だよね…。
大きな剣を持ってるし…]

[もしかしたら…あの二人…指名手配犯なのかも…。
確か…大蛇丸傘下の…]

[うっそ〜。
じゃあ、忍者警察に通報しちゃう?]

[そんなことしたら…殺されちゃうよ。
まさか…まだ…木ノ葉のうちはサスケって…闇世界と切れてないんじゃ…。
まさか…あのソックリさん、本人なの?
違うって思ってたから…平然とここで会話しちゃった…どうしよう…。
まさか…今の会話…聞こえたんじゃ…]

[あまり目を合わしちゃだめよ。
怖いから早く茶屋は出ましょうよ…]

俺は昔から異常に耳が良い。
バッチリ聞こえてる。
大蛇丸傘下のメンバーも自分らの身分を弁えて…もう少しヒッソリ行動してもらいたい…。

それか…今、俺が…コイツらを牢獄へぶち込むかだ…。
そうすれば…突然、俺はこの場で英雄気取りになれる。
しかし…水月や重吾は…木ノ葉出身ではない・・。
罪は…抜け忍ではない。

また別件なのか?
コイツら…そう言えば…木ノ葉の人間を殺した過去があったか…どうかだ…。
まだ、ないかもしれない。
と言うことは…捕まえても俺の出世には意味がない…。
牢獄へぶち込むなら大蛇丸ぐらいだ。
大蛇丸には先日、結婚祝いを言われたところだ…。

「何か喋れよ、サスケ。
相変わらず、無口だな。
木ノ葉の額宛てしてないってことは…。
闇世界に戻る気があるんだろ?
サクラ、悲しむだろうな…」

こんなふうに俺に嫌味しか言わない男は…。
部下では一番、水月が不出来だ。
ニヤニヤ笑ってる。

この台詞…傍から見れば…どれだけ勘違いされるか…俺の身になって欲しい…。

「茶化すなよ、水月。
ああ。
サスケが木ノ葉に戻ってからつまらねえ。
もうすぐ、サスケの映画サスケthe lastが大蛇丸様の御厚意で…。
闇世界で上映されるらしくて…明日、試写会だってさ…。
サスケが闇世界から足抜けて…結婚したってだけで…。
こうだよ。
俺も強くなりたいな…」

重吾だ…。
その映画…悪いが、俺も気になる。

『水月、重吾。
おまえらには木ノ葉の護衛を頼む。
俺のことは忘れろ…』

もう昼飯も食い終わった。
立ち上がることにした…外で変な噂話を増やすわけにはいかない…。

「サクラがリーにとられないように俺は祈ってるぜ」

水月だ、最後まで一言多い…。

水月にも…木の葉の里の監視を頼むつもりだ…サクラのためにだ…。

ヘマしたらなぶり倒す。

最近、判明したが…水月が俺に流したサクラの男情報は…ほぼデマだった…。
ナルトと混浴旅館で二人泊まりもしてねぇし…他の男どもと関係も持ってねぇ。
サクラはキスもまだと去年の手紙に書いてたからだ。
昨日、直接サクラに聞いたら…。
ナルトと混浴旅館二人泊まりは…誤解だった…。

俺は…一度アイツを…殴りたいとは…思ってる。

『水月…おまえが…俺に与えたサクラに関する情報…。
あれはデマだ…』

「え?
俺、何か言ったか?」

『とぼけるな。
万華鏡か…イザナミか…。
殴られるか…。
選べ…』

「悪かった。
じゃ、里を俺は夜も守るから…。
そこで許してくれ、サスケ」

『…』

「サクラがいる時は厳重警戒で見張る。
リーやナルトの時はサボる。
それで良いだろ?」

『御名答だ』

昔は使えない部下だったが…いつの間にか言うことを聞くようになったらしい…。

闇世界アジトの奴らは…木の葉の住人より、俺の中に潜む…サクラへの愛を知ってる…。

それが…今までの贖罪の旅で判明した…。

最初は…香燐と水月と大蛇丸、カブトぐらいしか…バレてねぇと踏んでたが…。

殆どの連中が俺の地雷だと周知なのには驚いた。
サクラこそ…俺の宝物だと悟ってた…。
俺の宿敵がナルトであったことも…熟知してるらしい…。

かつて…。
アジト内で…サクラのキーワードで暴れて…大揉めを起こした事件が効いたらしい…。

「えと…。
じゃ、分かった。
昼間は従うが…夜は何するか分からねえ。
俺は昼間…サクラが里の外に出ないか見張ってる…」

重吾だ。
確かに夜、コイツに見張られるのは返って危ない…。
兇悪殺人狂にウロウロされても困る…。

背を向けて茶屋は出た。

『…』

「サクラに離婚届おされないようにおとなしくしとけよ、サスケ。
夜、あんまりサクラを苛めるなよ」

最後まで一言多い…水月は。

「サクラは昼間、見張る。
安心しろ」

重吾は昼間だけ善人だ。

☆☆☆

あと…木ノ葉から依頼されてる任務は…35件ぐらいあるのか?
俺が倒さなければならない任務が…。
ここまで大変なら…。
里の忍者たちは何をしてるんだ?
まさか…サイ辺りはすることがないから…昼間、ノビノビ…イノとデートなのか?

俺は飛び回っては…目の力で…敵を半殺しだ…。
全員凶悪犯罪者ばかり…。
これだけ倒せば…木ノ葉の財政は潤うだろう…。
そんな気さえする…。
必殺仕置き人状態でもある…。

今日は5件、潰さなければならない…。
1時間おきだ…。
どうも扱き使われてる気がする…。

いろんな場所に飛びまわってる…。

飛んだ先で…よく会うのは昔の仲間だ…。

[サスケ様、こんなところで奇遇ですね?]

悪いが全く、覚えてない。
大蛇丸傘下にいた女らしい。
世界各地に大蛇丸傘下は飛ばされてるらしい。
今、いったい…何の情報を集めてるのか…。
気になる話でもある。
情報目的か?
世界征服なのか…?

[もうすぐサスケ様の映画が闇世界で公演されるらしくて…。
サイン貰えませんか・・・?
いつ、アジトへ帰って来るんですか?]

[キャー。
世界を救った英雄、サスケ様よ]

昔はサスケくんだったのに…。
いつのまにか…”様”に変わってる…。

[サスケくん…。
ううん・・・恐れ多いわ。
サスケ様、早くアジトへ戻って下さいね。
とっても闇世界の人たちは優遇しまくりますからね?
木ノ葉の里なんて捨てて、私たちとイチャイチャしましょうよ]

もうここら辺は無視だ。
次の任務がある。
任務のタスクは覚えたが…。
今日中に10件ぐらいこなしたい。
残った時間はゆっくりしたい。

『…』

俺はそこからスタスタ去った。

というか…どうして俺だけ里帰りがまだ許されてないのか…。
今頃、ナルトは何してるのか?

一人、ボロ宿へ帰る。

今日の宿はバレテないはずなのに…。
宿の前には…。

勝手に昔のメンツが待ってる…。
奴らの情報力は凄い。

「サスケくん、今日はボロ宿なんですね」

切なそうに…カブトの眼鏡下にある瞳が細くなった。

 「サスケくん…もうすぐ私の力で…サスケくんを祝って映画を講演するつもりよ?
感謝するのね?
私たちと見に来ないかしら?
待ってるわよ。
サスケくんにはミタラシアンコから呪印で復活してもらえた恩があるからね…」

あいかわらず…なぜか…オカマッぽい話し方しかしない男だ。
そろそろ普通に話したら…どうだ?
大蛇丸だ。

Uサスケェ、来いよ。
ウチ、待ってる…U

香燐とカブトと大蛇丸だ…。

贖罪の旅でも何回会ってるか…分からない状態でもある…。

これが里の人間にバレれば…まだ闇世界と切れてないとレッテルを張られる…。

『…』

俺はずっと無視だ。
俺は余計なことは話さない性格でもある。
必要最低限で良い。

サクラには女がすり寄ってきたら…交わすと約束したのに…。
いざ、会ってみると…俺はされるがまま…。
昔と変わらないノリだ。
香燐は俺に接近しまくってる…。

もうそろそろ香燐も他に男を作るべきだと思う。
水月、重吾…他にも男はたくさんいる…。
交わすのもあれだ。
それに俺は人肌に弱い。
抱擁されると寂しさが安らぐ。
拒む気になれない…悪い夫でもある。

 「私たちは今日、温泉宿なのよ。
温泉宿に入るとやっぱり肌がスベスベになるのよね?
極楽だわ」

「サスケくんもどうですか?
大蛇丸様の御厚意でもちろん全奢りですよ。
なんせ、映画まで主催できるぐらい大蛇丸様は太っ腹なんですからね」

Uサスケェ。
そんなボロ宿止めて、ウチラのところへ泊まれよU

この通り、あの手…この手で闇世界から始終見張られてスカウトされまくってる。

『俺はもう復讐は止めた』

 「良いのよ?
昔は…私の傘下には復讐心がある人間しか選ばなかったのよ。
でも今は変わったの。
強さを求める力が大きい人間を優先的に選ぶようになったの。
サスケくんがそうだったようにね?
サスケくんは今でも強さは求めてるのでしょ?
私ならサスケくんが強くなるのにどこまでも協力するわ。
しいては…サスケくんファンがもう闇世界にはたくさんいるからね。
情報も与えるわよ…。
カグヤ探ってるんでしょ?」

大蛇丸…。
コイツは腹が立つことに…俺よりも交渉能力は上だ。

『大蛇丸…。
どうしてどこにいても…俺の居場所が分かる…。
毎回、おまえと会ってばかりだ。
偶然ではないだろ、必然の筈だ』

 「それはね…サスケくん。
企業秘密よ?
これがばれると私も闇世界にはいれないからね?
これだけが私の力よ?
情報を漁るなら私を頼ってみなさい?
昔も戦争の時には六行仙人に会ってあげたり…。
私がいたからこそ…上手に情報が漁れたでしょ?
私こそ情報のスペシャリストよ?
情報に関してはね?
アナタの亡きお兄さん、イタチも私を一目してたのよ?」

『…。
イタチのことで聞く。
やはり…俺が第七班を離脱した後…。
頻繁に傘下に木ノ葉を探らせて…録音ばかりしてたあのテープ。
内容はたわいないどこぞの学級の噂話かと思うレベルのテープだった…。
あの依頼主は…イタチなのか?』

 「サスケくん…。
成長したのね。
やっと気が付いたのね?
そうよ、ずっと…あなたのお兄さん、イタチには私…脅されててね。
私は可哀そうな配役なのよ?
だから…これからはサスケくんが私に従うのね?」

そこは納得しない…。
しかし…。
本気でやはり…そうだったらしい・・・。
そんな気が3年前の戦争前、失明しかけた時に…。
まさか…。
とは…。
感じた。

 「イタチはね…。
死ぬ一年前ぐらいは…もう、一日1分は…私のアジトに来て…。
テープを受け取りに来てね。
よくサスケくんの部屋にも侵入してたのよ?
サスケくん…気が付かなかったでしょうけど…」

『…』

U大蛇丸様、ウチもサスケの兄さんに会いたかった。
ウチ、会ってない?U

香燐だ。
結局、俺の胸元で抱きしめられてる。
これがサクラにバレれば俺は…さらに離婚届に判を押されそうなノリだ。
しかし…抱擁が恋しい。

「それは僕も初耳です。
大蛇丸様は…本当に大変な人生だったんですね・…」

カブトはやはり大蛇丸を崇拝して涙ぐんでる。
大蛇丸亡きあとは…大蛇丸の洗脳から解放されて…一人で世界征服を企んでたのではなかったのか??

 「イタチはね…。
悪いけど…サスケくんの夜の痴態も知ってるわよ。
夜中、サスケくんの部屋のドアの前に立ってたから。
それはもう…香燐もカブトも…大蛇丸傘下全員、サスケくんが夜、人格変貌することで有名だけど…。
サクラと離婚にならないように…私からも祈ってあげるわよ」

そこは知らなかった。
どう反応すればいいのか分からず。
無表情だ。

 「もう、私のアジトで夜中、サクラサクラうるさく…しこられるのは、困るのよね?
本当にアジトがピンクになって…。
イタチも困ってたわ、反応に…。
今日の宿屋、夜中、サスケくんは口にガムテープしておくことを勧めるわよ、私」

Uサスケェ、寂しいなら今夜、ウチ…慰めようか?U

香燐は相変わらず、俺に擦り寄ってる…。

『俺は宿に泊まる。
去れ。
去らねば…おまえたちを里へ突き出す。
大蛇丸は抜け忍、大罪人。
カブトは世界の反逆者。
それから香燐は大蛇丸の側近…。
良い名目だ』

思いっきり、睨み付けた。
この睨み目の意味…。
照れもある、イタチにバレテタのは…効いた。
香燐も今回は突き放せた。
きっと、木ノ葉にいるサクラも大喜びだろう…。

Uサスケェ! U

「やれやれ…サスケくんはやっぱり素直じゃないですね…大蛇丸様」

 「いいのよ、もう相当成長したんだから…。
サスケくんにしたら上出来よ?」


まだ…3人トリオの声は聞こえるが…。
言い捨てて…宿の扉はバタンと閉めた。

宿のカギをしっかり閉めて…。
術で更に強化する…。
結界技だけは…香燐のお蔭で上達してる…。

扉に開いた小さな窓から…廊下を確認すれば…。

大蛇丸とカブトと香燐が名残惜しそうに…。
術を使った方法でスッと消えた。

あの技、羨ましい…。

あれがあればどこでも移動が可能らしい。
ということは…遠征任務が終われそうだ。

俺だけ何故遠方なのか…。

今日でタスクは結構、終えられた。




☆☆




今日の宿屋に到着した。
日没だ。

俺は今日も多忙だ。

現在、他里で威圧かけてる。
情報も手に入った…。


俺は…サクラが大好きだ。
部屋の机を覗き込む。
俺の鞄にあるのは…。
サクラ…。
お前の寝顔写真。

お前は今何してる?
寝てるのか?

それとも…?

俺は…。
ずっと…サクラのことを考えていた。
あれで通じなければ何をすればいいのかと…。
俺は確かに言葉にするのは苦手だ。
実力行使で生きてきた。
だから、手紙にすることにする…。

本音は手紙も好きじゃない。
話さなくても察してくれる…と信じてたが。
この調子だと…。
俺が死ぬまで…。
酷いと死んでも…分からないのだろう。
俺の兄貴も言葉にできないヤツだった。
俺には難しい。

手紙をお前には渡す。

ナルトは俺の感情を察知してそうだが…。
俺は…。
ナルトに…サクラへ告げられるのは好まない。

そのせいで…お前らの仲が縮まるのは…想像するのもイヤだ…。




☆☆



言葉にしても通じない鈍感野郎だから。
文章にする。

柄にもないが手紙で伝える。

俺は自分の気持ちを伝えるのは苦手だし、したいとも願わない。

うざいほど他人にすがり付くナルトとは違う。

俺にはプライドもあるし、弱味も握られたかないし、バレるのも嫌だ。

いつも台詞は考えて伝えてる。

俺の本心なんてそうとう酷い…。

バレれば失笑でもされて舐められるのもオチだ…。

本心そのままなら…。

---お前は光のエンジェルだ。
俺はお前が俺以外の男と接触すると気が狂う。
殺しそうになる。
お前はいつもそれを庇う。
俺は発狂しそうになる。
お前のことを殺そうとしたわけではない。
うろちょろされると傷付くし気絶させた。
構って欲しいから絡んだ。
俺はお前のことが大好きだ。
昔から。
愛してる---

---お前は俺のものだ。
お前は俺の孤独に気が付いて救ってくれた。
俺は気が付いたらお前に夢中だった。
だからお前を狂い抱きたいほど欲してる。
悟って欲しい。
俺はお前のことをとても激しく熱く愛してる。
お前を狂い求めてる。
言わなくても分かれ---

---俺はお前から去ったがお前のいない人生は孤独そのもので地獄だ。
俺には…死んだ方がマシだった。
いっそ殺して欲しいと願った。
だから命を懸けて闘った。
お前の鈍さにはウンザリしてる。
早く分かれ。
悟れ。
そして激しく俺を求めろ---

とは…無理だ。

困ったものだ…。

前半はこれでは自宅で飼われてた一匹目のペットが…新たに二匹目を家で飼われて…。
自宅の主人に愛情を新入りに注がれて…。
嫉妬に怒り狂って出て行った…。
と変わらない…醜態だ…。

真ん中も本能的だ。

後半も重過ぎる。

だいたい柄ではない。
照れも手伝う、本心は書きにくい。
言わなくても分かれ。
俺は疲れる。


俺の本心なんて誰にも明かす気にもなれない。

俺は…。
あの里で認めてもらうために、頑張ってた。
誰になのかは分からなかった。

分かりかけた気がしたときに。
俺を慕ってたソイツは…。
俺より新入りの方を認め始めたのだ。

だから、嫉妬して去った。

それからも、ずっと居場所を探してた。

でも、どこにもなかった。

死んだ方がマシになって…。
ソイツがいない人生は…俺にとって地獄で。

だから…。
新入りと戦うことを決意したのだ。

俺がソイツを飼ってたつもりだった…。
最初は…。

俺にとって掛けがえのないヤツだと分かったのは…。

そのあと…。

そんな話。

ソイツがお前とも書けん…。



俺の感情は動物的だと自覚してる。
だからいつも隠す…。
顔にも出さんし、無駄なことは語らん。
それをこの一週間で少しの建前も入れて表現しなければならん。
大変そうだ…。

もうこのまま、待つのもいいか…とも…弱音も出る。

が、お前の幸せを願う。

きっと…。
喜ぶはずだ。

しかし、ペンを持つと…。
筆が進まない…。

---俺は…。
お前の幸せを祈る。
そばにいて欲しい---

これでいいだろか?

---ありがとう。
感謝してる---

それから…。

あーー、
これを一週間か…。
何も言わなくても伝わるといいが…。
お前は……。

これでいいか?
もう少し増やすか…。

俺には無理かも知れない。

先程から文字を書いては紙を捨ててる…。

お前の誤解を解きたいのに…。

---お前は誤解してる。
俺もお前と同じ気持ちだ---

出来た。これで終わりだ。

この三枚を手紙にいれて、
デートの日に渡そう。

伝わることを祈る。

☆☆☆

俺はまさか…これから先もずっと…隠れ、忍び耐える”人生なのかもしれない…。
最近、そんな気がしてくる…。

「真の忍者とは忍び耐える者…"うちはシスイ"こそ、そうだ…」

とは…六行仙人からも諭されてるが…。
六行仙人には…俺の亡き従兄弟…"うちはシスイ"や…、俺の亡き兄"うちはイタチ"を…あれこそ人間の鏡だと…べた褒めされてるが…。
俺は平和に憧れてる…ナルトの人生が恨めしい。

結婚してからも贖罪の旅がまだ終わらない。
早くカグヤは現れて、潰して…完全平和へ移行すればいい。

里でノビノビ滞在したい…。







サクラの奮闘

目次

痛恨(サスケ)








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