アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

精神崩壊の翌日…。(サスケ視点)



木の葉の里を捨てて、数年が経過する。

昔に戻る気はない。

故郷には…何も楽しいことなどないからだ。

ココに住めば、力が貰える。

あの里の話題など…求めてない。


だが…大蛇丸傘下の連中は…俺の里ばかり訪問しては…木の葉の里を偵察ばかりしてる…。

そんな行動してる暇があるなら…里崩しを、大蛇丸もすべきだが、何故か遂行しない…。

しかも、調べてる情報の詳細は…。
全く…里崩しとは…無関係で…。

誰と誰が仲良いだの、誰と誰が引っ付きそうだの…。
どこぞの学級の噂かと…。
恋愛物語ばかりか…と…ため息を吐く…。

誰が…こんな情報を貰って喜ぶのかは…知らねぇが…。

大蛇丸も、誰かに頼まれて…探索してる節がある。

理由は…。

『私もねぇ…。
里崩しが本当はしたいのよぉ。
こんなことしてる時間がないのは周知よぉ…。
でもねぇ?
この闇の世界、上には逆らえないのぉ。
サスケくんはココでパワーアップすることを…。
私…。
とても…期待してるのよぉ…』

と遠い目で…語ってたからだ。

俺も一度だけ仕方なしに同伴して、里へ立ち寄ったこともある。
その時、リーたちと遭遇した。

その日も…情報収集目的だ。
絡まれたので、俺はすぐ撤退した。
それから里へは…足を運んでないが…。

大蛇丸の部下どもは…しょっちゅう…俺の里ばかり…忍び歩いては…探偵か何かのように…アホらしいことを調べている…。

カセットテープに…俺の昔の仲間の会話を録音したり…。
それを、闇世界の『誰か』に手渡してるらしい…。
そのテープの内容も聞かせてもらえたが…。

殆ど、どこぞの恋路話ばかりで…。
木の葉崩しに役立つとは思えねぇ…。
いったい…誰が…このテープに耳を傾けて…微笑むのか…?

俺は…このテープを受け取ってる、大蛇丸より闇世界で上にいるらしいヤツの気持ちが…いまいち汲み取れねぇ…。

大蛇丸はソイツの名前を俺には告げはしねぇが…。
どうも…。
その人間こそが大蛇丸にとっての真の敵であることだけが判明した…。
誰かは…謎だ。
俺にとっての、ナルトか…?

大蛇丸は…俺に全てを晒そうとはしない。
どうやら…俺に何かを隠してるようだ…。
どうせ…俺には関係のない話だ…。
俺はただココで強くなりたいだけだ。
そのためなら…何でも耐える…。

大蛇丸傘下の猛烈なセクハラにもだ。
カブトは俺に女を差し出したり…。
人口受精のために試験管を持ってきたり…。
俺の意志を尊重しねぇ…。

俺の子を、大蛇丸の数年後の憑依体にしたいのが推し量れる。
俺の血継限界の血が珍しく、写輪眼の子を増殖したいからだろう…。
俺はそんな計画に乗るつもりはない。

女に色香で誘惑されようが… 医療実験室で飼われるモルモットの人生を…望んではない…。
俺はアイツらを逆利用する気でいる。

今、力を求めてる…。
恋など捨てた。

ココに留まれば…本当に強くなれるのか?
何度も狂い悩んだ。
しかし、俺は毎日溢れ来る欲求不満と精神統一に明け暮れてる。
毎日…楽しくないが、あの里にいるより能力が上がった。


しかし…。

昨日はそれが崩れた。

わざと精神崩壊をしてやった。
ココの連中は相当たちが悪い。

そして…。
今…。

ヤツが…アジトに帰還したようだ。
俺はコイツも気に食わねぇ…。

カブト。

中忍試験の頃から…コイツは…どうも…イケ好けねぇ人間だと認定したが…。

いちいち煩い。

大蛇丸の力を崇拝してるのも浅ましい。
それより自分の力で解決する方法を見出だせば良いものを…。

「困るんですよねぇ…。
サスケくん…。
この負傷者、一応、僕が治療しときますけど…。
僕も忙しいし、あまり時間もないので、僕の仕事が増えないように協力して貰えませんかね?」
「…」

昨晩、俺は暴れた。
ロクな話題を俺に調達しないヤツへの制裁だ。
コイツに文句される筋合いもねぇ。

「…。
大蛇丸さまから聞きましたよ…。
昨夜の惨劇の出来事は…」

「…」

チッ…。
大蛇丸にもバレたらしい…。

昨日は…闇世界の会議の二次会で…。
朝帰りの筈だったんじゃないのか?

俺の読みが外れたか…?

大蛇丸に何故バレた…?

アイツ、まさか…。
二次会、参加しなかったのか?
珍しい…こんなことは初めてだ…。


それにしても、だ…。

大蛇丸…。

ヤツは以前、俺がココに訪れる前は…。
俺が大蛇丸傘下へ入隊しないと…

『お前の仲間をボコボコにする、見せしめをする』

と…。
俺の前で…部下に…サクラをなぶり叩かせたのに…。

俺がココに滞在してからは…。

俺が昔の仲間と戦闘に入ろうとすると…ヤツは止めに入る。

ヤツは…いったい、何の魂胆がある?
いったい…何のつもりだ?

俺は…。
サクラ以外の里の住民に未練はない。
水月にサクラの男関係について、いちいち報告されて…。
その恨みのせいで…洗脳されてる面もあるが…。

俺はいまいち、大蛇丸が…読めねぇ。
俺の弱味を握った気でもいるのか…?
なら、お門違いだ…。
俺は里に未練などない…。

何年も実行すると宣言しつつ、里崩しをしない…大蛇丸とはな…。
俺は大蛇丸以上に…里を恨んでる。
あの場所には…すでに…俺の居場所なんて残ってねぇからだ…。

「…」
「いつも通りの反応ですか…。
まあ…。
アナタが…幻術を使いこなすためには…。
そのポーカーフェイスが…とても重要になって来るのは…知ってますがねぇ…」

分かってるなら、突っかかるな…。
俺はココで修行に明け暮れてる。
早く…今より強力になりたい。
里の連中共を見返したい。
早く全てを…終わらせたい…。

「良い話を教えましょうか?」
「…」

必要ない。
どうせ、誰の恋路だの…。
くだらない…。

俺にとっては…。
ココでの生活で夜の妄想が唯一の楽しみなんだ。
そこに変な男が現れても、憎しみが増すだけだ。
嬉しくもない。

俺はカブトに背中を向けて、去ろうと決めた。
アイツは俺に対して、いつも上から目線だ。
しかし、俺のことを気に掛けてる様子もない。
俺が死に掛けたら命を懸けて守ろうともしない。

アイツは俺に対して、
『自分はお前より上だ』
と圧力したいだけの野郎だ。
俺には分かる。
アイツは大蛇丸の絶対的味方だ…。

「木の葉の里にいたアナタと元同じ班のサクラなんですけど…。
私も中忍試験で彼女と出会いましたね
?」
「…」

サクラの話題か。
バレたか…。
ウゼェ。

「医療忍者になったらしいですよ」
「…」

「サスケくんとナルトの力になりたくて…。
彼女、頑張ってるようですね…。
里が恋しくなりましたか?」

ウザイな。

「里は捨てた…」

吐き捨てて、自室へ脚を進めた。

カブトの力なら、すぐに負傷者を元に戻せるだろう。
後のことは知らん。
これで水月も少しは黙るだろう。


しかし…。

カブトの情報は…少しだけマシだった。

そうか…。
サクラが医療忍者かぁ…。

アイツ、ナース服…似合うだろうなぁ…。

今夜の妄想はこれで決まりだ。

他の男の情報など要らん。

それから…。

ナルト。

やはり、お前は…邪魔だ。

俺の敵だ。

サクラは俺の力になりたいだけで良い。

カブトの…今の台詞…。

「ナルト」という単語は不要だ。

俺は今、非常に心が狭い。

お前らが俺に隠れて、温泉宿に二人で泊まったらしいからだ。

ナルト…。

お前は殺す。

人の女に手を出してんじゃねぇよ…。





精神崩壊(サスケ視点)

目次


力付くでもモノにする(再会)「会いたかった」15歳。




















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