イ
タチのサスケへの手記A
☆☆読み方(己=おれ)☆☆
時が迫ってるのを知る。
時期に自身の体躯を捨て去る。
第二の人生を歩む。
この瞳からサスケの体に憑依してでも、サスケの神経を覚醒させる覚悟だ。
その時、お前の中に潜む大蛇丸は…サスケには邪魔だから瞬殺する。
お前に瞳をやる程度で、自己思念が残り、お前の精神を剥奪出来るとは…別に念頭にない。
たぶん、それは無理だ。
この身は病魔に蝕まれてる。
使い物にならん…。
だからお前の体と眼を通して共存しようと願う。
そう祈る。
ただ、今、我が身が自由なうちに解決したい問題が…沢山ある。
夜中、無人を確認して、お前の部屋の前に立ったときは…。
困憊した。
大蛇丸の伝言通り。
『サクラ大好きだ。
ナルト殺す』
と性的呻き声が響く。
(サスケはサクラを愛し、ナルトを憎んでる)
それだけよく把握した。
あれでは確かに…。
大蛇丸も、「部下たちも…寝不足になる」と…溜息したことに同意だ。
お前は愛ゆえに今、暴走してるのだろうか…?
もう少し他人の目も視野にするべきだ。
…少し大蛇丸に同情だ。
以前、
『アジトが毎晩ピンクな雰囲気になる…』と
大蛇丸から聴取したのが脳裏に過る。
しかし…把握してる。
サクラと言う子をナルトに横取りされたのが…余程、悔しいのだろう…。
聴力にたけてるから、お前が咽び泣く涙の滴の音も…耳で知覚できる。
怒号のまま振動する肩の吐息も。
毎夜サクラへの恋慕に苦悩し、ナルトへの殺意に発狂し…自慰に耽る。
お前は現在、空虚で孤独なんだな。
今まで抱擁できず…すまない。
お前をそうまで狂気へ導いたのは…自らの責任だ…。
昔の純粋で愛らしかったお前の映像を…思い描いた。
(兄として今、何をお前出来るのか?)と思考を巡らせた。
お前のそばにいれば…。
お前の恋愛相談にも乗ってあげられただろうに…。
失恋も少しは慰めてあげられただろうに…。
辛いときに背中を叩いてあげられるのだろう。
何も役に立てなくて…すまない。
ナルトに接触し、(サスケの恋敵であるナルトの息の根を止めるべきか?)…随分悩んだ。
お前には愛す人が必要だから。
(もし、ナルトを倒せば…。
お前はあの里に居場所が出来るのか?)と心底迷った。
あの里で潜伏し…右往左往してみた。
今日、衝撃的事実を知った。
サスケの代わりに配属されたサイという名の少年がサクラにこう叫んでる。
『僕には分かる、ナルトは君のことが好きなんだ。
僕は知ってる…サクラ…君は本当は…ナルトのことが…』
盗聴して…我が身は硬直した。
それ以外にも節々にサクラはナルトを慕い…。
ナルトはサクラに惹かれてるのが…。
里の住民からの内密な会話を拾い、一日で判明した。
これは…サスケには沈痛な情報だろう。
さらに説明すれば…。
〈サクラと言う子は…昔はサスケに惚れてたらしいが…どうもナルトへと心変わりしつつある〉という情報を里の連中の台詞から連想して推測した。
(これは…。
サスケには耳にさせないように、大蛇丸の方にも圧力を掛けておこう…)
と胆が冷えた。
お前が壊れる様が…すぐさま目に浮かんだ。
そんな中でお前のことを信用してるのは…。
奇しくもお前が最も敵と認知してる相手、ナルトだった。
今日の結論だ…。
(サスケの代わりにコイツを仕留めるべきか?)と…。
とても思案した。
もうじき…あの世だから、サスケのためなら問答無用で有言実行する。
が、ナルトを殺めてしまったとこで…。
里はお前に対して処刑命令を下してる。
(サスケは里からナルトが消え失せても…。
恐らく里を皆殺しにして、サクラだけ犯すのだろうか?)と…。
闇鈍の不安に陥った。
お前の夜の呻き声で…。
お前が相当恨んでることを…察知した。
特に大蛇丸の詳録と、現場直行で確認するでは、実感度が数段違う。
あれは(かなりサスケの精神が崩壊に向けて…イッテる)と確定した。
今のお前ならやりかねないだろう…。
ナルトの生を奪わずに、里のみんなにサスケのことを…処刑しないように説得してもらう役割として残すことにした。
お前のためにこの掌を血で染めても…微塵も悲しまない。
が。
お前が里の反逆者として転落するのは全く本意ではない。
お前には里の英雄として…麗々と煌くのを大望するから、今までずっと…頑張ってこれたのだから。
自身亡きあと、暴走するのが目に見えるお前を阻止出来るのは…。
ナルトしかいないと予測した。
サスケが敵対心を持つぐらいだ。
アイツは相当強い。
アイツの親が火影だったことも…闇の世界より伝聞してる。
九尾を体内に秘め、莫大な力を持つことも周知だ。
お前の女と出来つつあることも…憶測してる。
お前はそれを知れば…泣いて暴れて怒りだすだろう…。
いや…。
最近のお前の様子が変なのは…。
アジトの奴から里の噂を耳に挟んだのかもしれない…。
自分の発見が遅れ、大蛇丸へ圧力をかけるのを怠った…。
アジトの連中はどうもお前のことをこの里の奴らより理解してる。
茶化してサスケに言ったのかもしれない……。
サスケが不憫で仕方ない。
結局、
アイツぐらいしか、自身の他界後…一族の復讐のため、里を皆殺しにするサスケを未然に静止出来る器の人間は…他に存在しない。と予期した…。
だからこそ。
ナルトに「命懸けでサスケのことを止めて欲しい。
サスケを手段不問で里の反逆者から英雄の道へ進ませて欲しい」と懇願した。
それでも無理な可能性も高い。
里とお前は和解も出来ず、お前は将来、悪に疾走するかもしれない。
だが、それでも…お前を愛してる。
どの道に転んでもだ。
毎日お前のことで思索してる。
どう対処すべきかと。
ただ、全力で戦えば…。
お前がナルトに勝てば、お前は愛するものを奪還出来るのか…。
もうそれは…予測不可能だ…。
お前の現状が悲惨なのは熟知した。
お前はあの里に戻っても居場所がないからだ。
ナルトに負ければ…。
お前は動けなくなり、暴れることもない。
それで良いのかもしれない。
今でも(サスケのために…ナルトの生を絶つべきだったのか?)と…悩んでる。
しかし、アイツぐらいしか里の連中にサスケのことを説得できそうな輩もない。
お前も自分と同じで…辛辣なのが伝わってきた。
役に立てなくてすまん。
お前の幸福を祈祷してる。
イタチの恐喝(大蛇丸目線)
目次
3愛と狂気の狭間に16歳
めちゃくちゃショックだったサクラちゃんがサスケに殺されそうになったシーンをサスサク前提で書き直し小説。
時が迫ってるのを知る。
時期に自身の体躯を捨て去る。
第二の人生を歩む。
この瞳からサスケの体に憑依してでも、サスケの神経を覚醒させる覚悟だ。
その時、お前の中に潜む大蛇丸は…サスケには邪魔だから瞬殺する。
お前に瞳をやる程度で、自己思念が残り、お前の精神を剥奪出来るとは…別に念頭にない。
たぶん、それは無理だ。
この身は病魔に蝕まれてる。
使い物にならん…。
だからお前の体と眼を通して共存しようと願う。
そう祈る。
ただ、今、我が身が自由なうちに解決したい問題が…沢山ある。
夜中、無人を確認して、お前の部屋の前に立ったときは…。
困憊した。
大蛇丸の伝言通り。
『サクラ大好きだ。
ナルト殺す』
と性的呻き声が響く。
(サスケはサクラを愛し、ナルトを憎んでる)
それだけよく把握した。
あれでは確かに…。
大蛇丸も、「部下たちも…寝不足になる」と…溜息したことに同意だ。
お前は愛ゆえに今、暴走してるのだろうか…?
もう少し他人の目も視野にするべきだ。
…少し大蛇丸に同情だ。
以前、
『アジトが毎晩ピンクな雰囲気になる…』と
大蛇丸から聴取したのが脳裏に過る。
しかし…把握してる。
サクラと言う子をナルトに横取りされたのが…余程、悔しいのだろう…。
聴力にたけてるから、お前が咽び泣く涙の滴の音も…耳で知覚できる。
怒号のまま振動する肩の吐息も。
毎夜サクラへの恋慕に苦悩し、ナルトへの殺意に発狂し…自慰に耽る。
お前は現在、空虚で孤独なんだな。
今まで抱擁できず…すまない。
お前をそうまで狂気へ導いたのは…自らの責任だ…。
昔の純粋で愛らしかったお前の映像を…思い描いた。
(兄として今、何をお前出来るのか?)と思考を巡らせた。
お前のそばにいれば…。
お前の恋愛相談にも乗ってあげられただろうに…。
失恋も少しは慰めてあげられただろうに…。
辛いときに背中を叩いてあげられるのだろう。
何も役に立てなくて…すまない。
ナルトに接触し、(サスケの恋敵であるナルトの息の根を止めるべきか?)…随分悩んだ。
お前には愛す人が必要だから。
(もし、ナルトを倒せば…。
お前はあの里に居場所が出来るのか?)と心底迷った。
あの里で潜伏し…右往左往してみた。
今日、衝撃的事実を知った。
サスケの代わりに配属されたサイという名の少年がサクラにこう叫んでる。
『僕には分かる、ナルトは君のことが好きなんだ。
僕は知ってる…サクラ…君は本当は…ナルトのことが…』
盗聴して…我が身は硬直した。
それ以外にも節々にサクラはナルトを慕い…。
ナルトはサクラに惹かれてるのが…。
里の住民からの内密な会話を拾い、一日で判明した。
これは…サスケには沈痛な情報だろう。
さらに説明すれば…。
〈サクラと言う子は…昔はサスケに惚れてたらしいが…どうもナルトへと心変わりしつつある〉という情報を里の連中の台詞から連想して推測した。
(これは…。
サスケには耳にさせないように、大蛇丸の方にも圧力を掛けておこう…)
と胆が冷えた。
お前が壊れる様が…すぐさま目に浮かんだ。
そんな中でお前のことを信用してるのは…。
奇しくもお前が最も敵と認知してる相手、ナルトだった。
今日の結論だ…。
(サスケの代わりにコイツを仕留めるべきか?)と…。
とても思案した。
もうじき…あの世だから、サスケのためなら問答無用で有言実行する。
が、ナルトを殺めてしまったとこで…。
里はお前に対して処刑命令を下してる。
(サスケは里からナルトが消え失せても…。
恐らく里を皆殺しにして、サクラだけ犯すのだろうか?)と…。
闇鈍の不安に陥った。
お前の夜の呻き声で…。
お前が相当恨んでることを…察知した。
特に大蛇丸の詳録と、現場直行で確認するでは、実感度が数段違う。
あれは(かなりサスケの精神が崩壊に向けて…イッテる)と確定した。
今のお前ならやりかねないだろう…。
ナルトの生を奪わずに、里のみんなにサスケのことを…処刑しないように説得してもらう役割として残すことにした。
お前のためにこの掌を血で染めても…微塵も悲しまない。
が。
お前が里の反逆者として転落するのは全く本意ではない。
お前には里の英雄として…麗々と煌くのを大望するから、今までずっと…頑張ってこれたのだから。
自身亡きあと、暴走するのが目に見えるお前を阻止出来るのは…。
ナルトしかいないと予測した。
サスケが敵対心を持つぐらいだ。
アイツは相当強い。
アイツの親が火影だったことも…闇の世界より伝聞してる。
九尾を体内に秘め、莫大な力を持つことも周知だ。
お前の女と出来つつあることも…憶測してる。
お前はそれを知れば…泣いて暴れて怒りだすだろう…。
いや…。
最近のお前の様子が変なのは…。
アジトの奴から里の噂を耳に挟んだのかもしれない…。
自分の発見が遅れ、大蛇丸へ圧力をかけるのを怠った…。
アジトの連中はどうもお前のことをこの里の奴らより理解してる。
茶化してサスケに言ったのかもしれない……。
サスケが不憫で仕方ない。
結局、
アイツぐらいしか、自身の他界後…一族の復讐のため、里を皆殺しにするサスケを未然に静止出来る器の人間は…他に存在しない。と予期した…。
だからこそ。
ナルトに「命懸けでサスケのことを止めて欲しい。
サスケを手段不問で里の反逆者から英雄の道へ進ませて欲しい」と懇願した。
それでも無理な可能性も高い。
里とお前は和解も出来ず、お前は将来、悪に疾走するかもしれない。
だが、それでも…お前を愛してる。
どの道に転んでもだ。
毎日お前のことで思索してる。
どう対処すべきかと。
ただ、全力で戦えば…。
お前がナルトに勝てば、お前は愛するものを奪還出来るのか…。
もうそれは…予測不可能だ…。
お前の現状が悲惨なのは熟知した。
お前はあの里に戻っても居場所がないからだ。
ナルトに負ければ…。
お前は動けなくなり、暴れることもない。
それで良いのかもしれない。
今でも(サスケのために…ナルトの生を絶つべきだったのか?)と…悩んでる。
しかし、アイツぐらいしか里の連中にサスケのことを説得できそうな輩もない。
お前も自分と同じで…辛辣なのが伝わってきた。
役に立てなくてすまん。
お前の幸福を祈祷してる。
イタチの恐喝(大蛇丸目線)
目次
3愛と狂気の狭間に16歳
めちゃくちゃショックだったサクラちゃんがサスケに殺されそうになったシーンをサスサク前提で書き直し小説。