アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

イチャイチャバイオレンスB、愛と狂気の狭間に



☆あのショックなシーンをサスサク前提で☆


ずっと復讐のために、俺は何もかも犠牲にしてきた。
俺は友も恋も捨てた。
青春は捨てて復讐のためだけに、己の命を賭け続けた。

連日連夜ダンゾウからの刺客に追われる毎日。
抜け忍は死罪だからだ。
俺はなるべく殺さず、それも交わしてきた。
何人の暗部が…里からの刺客が俺の元へ訪れたのかは分からない。

昔、白と再不斬の討伐の件で、聞かされた程度は…来た。
俺の顔を見れば…殺しにやって来た。
それも日常となりつつあった。
そういう理由から、昼間は行動が出来ない。
身を隠して情報をあさる毎日だ。
力だけは強くなった。

しかし、目的の復讐を果たした先に俺が知らされた真実は…残酷だ。
俺は 兄に守られて生きていたことを知った。

兄…イタチは狂乱して、俺の一族を惨殺したのではない。

里に不遇の俺の一族が…クーデターを起こす話がバレた。
それにより、一家惨殺殺戮が里により決行されることが決まった。
ダンゾウの判断だ。
その時の執行人として兄が選ばれた。

その代わり、当時まだ幼く意味の分からなかった俺だけ助けてやると。
両親も兄に俺の身を案じ、他界したのだ。

その事を知らず兄こそが俺の一族を奪ったと信じ、俺は大切な身内を手にかけてしまった。

兄が『俺を憎め醜く生にすがりつけ』

と告げた言葉を便りに、俺は生きてきたのに。

幼少時代から優しい兄の急変には、俺は何かあるとは感じてた…。

俺は兄が恋しい。
家族の暖かい抱擁が今、欲しい。

今、俺を誰が守ってくれるのか。
里は俺の一族の何を嫌うのか。
今更、里に帰っても抜け忍は死罪だ。

気が付くと俺には何もなかった。

俺の青春は13歳で捨てた。
里から処刑執行人として選ばれた兄に、俺の一族は殺された。
兄に騙されて、俺は兄を殺した。
全てが里の仕組んだ罠なんだと感じた。

里に恨まれてまで何のために俺は今、生きているのか。
どうして、俺だけこんなにも冷遇されるのか。
今まで必死で頑張ってきたのに。

俺がかつて倒した敵、白のように化け物を見る目で見られたり差別しなかったのは…兄の計らいのお陰だったことを知ったとき、俺は発狂した。

何も残っていない俺は…里に復讐を決意した。
サクラ以外皆殺しにしようと決めてた…。

里に帰っても、闇に落ちてまで俺を守り続けた兄もいない。
両親、一族も俺にはない。
全て里が俺から奪ったのだ。

そこにかつての俺はいなかった。

それから、俺は極悪非道へと転落した。

日々、里から俺は危険人物として毎日命を狙われる。
そこは…里で俺がレッドリストになってから変わりはない。
前は…サクラとサイとヤマトとナルトが…俺の元へダンゾウからの刺客としてやって来たこともある。
暗部やダンゾウから依頼された忍者に命を奪われることなど日常茶飯事だ。
特に俺に憑依した大蛇丸を抹殺し、大蛇丸アジトを脱退してからは…隠れ蓑をなくしたぶん、頻繁だ。

腹が立つからダンゾウは殺すことにした。
ダンゾウは…今日、始末できた。
兄は望んでなかったようだが…俺はお蔭で連日連夜、命を狙われる刺客どもで…毎日…気の休まる暇もなかった。
そのとき、ダンゾウがおとりとして、香燐を奪ったが…。
一緒に切り捨てた。
香燐も悪いが毎晩、夜伽を誘われ…断り続け、俺は夜も…精神的に、気が休まる暇もなかった…。
安眠できてなかった。

要らないものは簡単に切り捨てた。
俺にとっては殆どが要らないもので、要るものは殆どなかった。
今、生きる理由が欲しかった。

いっそあの世へと一族と同じ場所に連れていってくれるか、一族のために復讐をしたかった。
自殺に追い込みそうな精神を怒りに集中することで、俺は生きることにすがり付いたのだ。
兄が…かつて…俺に誘導してくれたように…。

今日は…俺にモーションかけるけど…眼中にない女、香燐を切り捨てた。
瀕死の怪我を負ってるが…。
俺は何も感じない。
俺はもう…この世界に生きてても…死んでるのと同じだ…。
何を失ったと言うのだろう…?
この世界に生きてる価値などない。
ココは生き地獄だ…。



「サスケくん」

そこへ。
かつて俺が恋慕を抱いてた女が俺を殺しにやって来た。
里から俺の処刑をサクラが言い渡されたのだろう。

記憶の中ではサクラの色の髪にサクラ色の瞳とサクラ色の唇、透き通るような色白の俺好みの女だ。

もう今、目が悪いので俺は分からないが。
自分が持つ目の能力は使うほど失明するのだ。

「サクラか…」

恋慕と言うなら今でも俺にとっては、サクラは夜、性の対象慰みではある。
が、里の奴ら同様に…サクラも俺を要らなくなったらしい。
今日、サクラは自分の命を賭けて…俺を殺しに来たのだ。

現在の俺は…30センチ先は暗闇の中にいる。
視力が急速に落ち、視界が虚ろだ。

随分会わないない間に…サクラも考え方が変わったのだ。
自分と同じように。

俺はその時、非常に悲しかった。

今、サクラは…どんな表情をしているのか。
割りと俺の好みの顔だったのに。

それが視力の関係で判別できない。

どうして依りにも寄って、アイツが俺を殺しに来るのか。

サクラは

「サスケくんについて行く」

と言ったが俺にはすぐ嘘だと察知した。

その割に声が優しくない。
心が冷たかった。

今、俺の目には遠方からはもう…サクラの姿も朧気だ。
俺が持つこの目、万華鏡写輪眼は使えば使うほど失明に至るからだ。
俺はそれを使いすぎた。

今、アイツは俺の敵だ。
俺は苦しかった。
本当は俺はサクラに昔のように抱き締めて欲しかった。
が、サクラが寄越したのは刀だった。

サクラは

「あの時、ついて行かなかったことを後悔している」

と告げてきた。

あの時、同行したなら何かが変わったとでも思ってるのか。
サクラだけが直ぐに強姦でもされて、なぶり殺されるのが関の山だっただろうに。
俺は最善を尽くしたのだ。
俺はあの中にいて自分の身を守るだけでも必死だったのだから、今までずっと。
だからこそ俺は友に『命を賭けても守れ』とサクラを渡したのだから。

しかし、その結果がこのザマ。
俺は大切な兄をこの手で殺めた。
苦しい。
それなのにコイツまで俺を痛め付けてくる。

会話する必要なんてないのに喋ってみたかった。
力の差は歴然で俺はすぐにサクラを殺せた。
だが、知りたいことがあった。

「…お前は本当にオレの為に
木ノ葉を裏切れるのか?」

即ち訳してみればお前は俺の命と里、どちらが重いかと。
サクラに尋ねてみたつもりだ。
直接聞きにくく、俺はサクラへ言葉を変えた。

サクラが里を選ぶことは予想していた。
しかし、兄、イタチは違う。
迷わずに『お前の命は里よりも重い』と言うことを証明してくれた。
何があっても俺を愛すとその身で約束してくれたのだ。
しかし彼はもういない。
俺には無償の愛なんてない。
家族がいない。


俺はきっと復讐する相手を間違え、愛する相手を間違え生きてきたのだ。
何て愚かなんだろう。
俺は無様だ。

恋慕や友情なんてものは浅はかなもので、無償の愛などではない。
だってこうやってサクラは今日、俺を殺しに来たのだから。
家族愛に勝るものなどない。
俺は里に騙され世界に一人しかいない兄を。
うちは家で俺以外に残された最後の親族を殺めた。
恋慕など別の相手を探せばいいだけだ。

サクラのことが俺にとって大きな存在であったときもあったのに。
今でも本音は夢に出るのに。
それなのにサクラは。
どうして?

本音は何故サクラが俺を殺しに来るのか泣きたい気分だった。
まだ違う奴らなら力いっぱい術を使って殺せただろう。
でも今、俺がしたいことは一族への復讐だ、それしかない。

アイツが憎くなったわけではない。

でもこの道しかないのか。

サクラが俺を殺して英雄になるか、俺に殺されていなくなるかしかないのだろう。

ああ。

俺は今も密かに慕っている相手サクラを、俺は復讐のために、俺のために命を賭けた一族やイタチの恨みのために殺そうとしてる。

本当は悲しい。
孤独だ。


俺はこいつを殺すと壊れる気がする。
今日から夜も寝れなくなるだろう。
今でも夜の淡い妄想の中でお前は大切な存在なのに。

それでも。
サクラが俺の命を狙うと言うなら俺は手にかけなければならない。
もう自分には残されたものなんてないのだから。

「お前、医療忍者になったんだってな…」

「だから役に立つ」

俺が知ってるはずのない情報を語ってみた。
昔なら…。
ここで

『サスケくん…。
どこで聞いたの?』

と明るく尋ねそうなものだが…。
殺気で尋ねようともしない…。

俺は絶望だ…。
完全に見捨てられた…。

「俺についていく気なら俺が切ったこの女、もう要らない」

「トドメをさせ…」

サクラは現在、どの程度…俺が好きなのか?探る魂胆もあった。
俺がサクラに頼まれれば、あっさり瞬殺するだろうが…サクラはどうなのか…。
どれぐらいの忠誠心が俺に対してあるのか…。
本音は苦し紛れに少し言葉を繋いで、サクラを助けに来る輩が来訪することを期待していたが…。

しかし。
それも今日に限って来ない。
どうして。
こんなにも残酷なのか俺の人生は。

少し絡んでやろうかとも思った…。
俺の気持ちを理解しようともしないサクラに怒り狂ってた。

お前が俺以外の男に熱視線を送ったから…。
俺は嫉妬に怒り狂ってお前から去った。
でも結果…。
こうなった…。
この世界は死んでるのと同じだ。

心に何も感じない。
強い逆怨みもある。
今日はとことん絡む気でいた…。
俺の視界は殆んど暗闇の中。
暗黒世界の住人だ。
お前のせいでこうなった…。

サクラの前で…。
これ見よがしに…。
香燐と密着してた回もあった…。

いつも思ってた…。
お前はそれを見て…どれぐらい嫉妬してくれてるのだろうかと?。
殺意は抱かなかったのか?
香燐に…。

俺は…サクラを愛してる…。
気がつくべきだ…。

お前が好きでたまらん…。

おまえが馬鹿で俺の演技に毎回、乗ってくれることもだ…昔から。

本当に鈍いヤツだ。

しかし…今日は俺に目的がある。



瀕死で…地面へ横たわる香梨の前に、サクラがいる。
サクラは…クナイを手に持ち…倒れた香梨を見詰めながら…座り込み、屈んでる。
俺は…サクラの背中にまわった。
サクラは俺が背後にいるのに気が付かない。
そこで、千鳥を出した。

「やめろ!」


俺の前方から負傷させられた香燐の声がした。
前方にいる香燐にはチャクラが見える。
だからさぞかし俺が冷たくなっていることが分かったのだろう。


俺はサクラの背後にまわり…かつて師から教わった千鳥で殺そうとしてた…。










※そして、カカシが来て何とかサクラが
助かる原作へと続く※

※バイオレンス、暗いですね。
痛いの苦手なのですが、一応サスサクにしてみました。サスケって意外と一途じゃないかなぁと。一部の頃から割りと二人、いい雰囲気だったので楽しんで読ん でたのですが。
この辺りの頃はサクラちゃん、ナルトに乗り換えた方が良いよと、サスケの言動にハラハラしてました、が。
この頃にサスケがサクラちゃんを好きだと言う前提で書くとまた違う味わいが。
相当葛藤してた話になりますね。
それにしても、まさか二人が結婚するなんて。
サクラちゃんの幸せを祈りながら小説綴ってます※





































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