アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

人の恋路を邪魔するものは馬に蹴られて死んでしまえ 



俺には凄い疑問がある…。
これはもしかして…。
この里では俺しか知らないことなのかもしれない…。
だから、聞いてみることにした…。

渡り廊下を歩き、忍者医療室の扉を開けた。

里が平和で任務も少なく暇そうに…。
ボンヤリした顔で、医務室にいるサクラちゃんに声かけてみた。

『サクラちゃーん、今、ヒマ?』
『ヒマ♪』

日向と言う彼女が出来てからはサクラちゃんとは距離を置いてる。
前まで家族のノリだったけど日向と付き合って、少し変わった気がするってばー。
サクラちゃん、最近、寂しそうだけどよぉ。
ごめんなぁ。

『うーんと…。
聞きたいことがあんだけよぉ…』
『何?』
『サクラちゃんってば…。
サスケのどこら辺好きなの?』
『…』

サクラちゃんが目をパチクリしてる。
唐突だよなぁ…。
でも…。
これ、物凄く聞きたかった。
第七班結成前からサクラちゃんってば、いっつもサスケにストーキングして…。
どうしてだってばー?と思ってた。

『理由なんてないわ…』
『そっか…』

そうだよな。
俺も理由ないけど日向が好きだものな…。
変なこと聞いたか。
ごめんよぉ。

『格好良い、頭良いし、優しいし…』
『優しいか?』
『昔のサスケくんは優しかったの。
今もそうだと思う』
『何歳ぐらいから好きだったのさぁ?』
『7歳以前からよ』
『そっかぁ。
あいつ、情、強いやつだもんなー。
俺、サクラちゃんのこと、応援してっからよ。
じゃ、デート行ってくるわ』
『それだけ?の用?』
『ごめんよぉ。
日向待たせっと可哀想だしさぁ』
『ノロケてないで、いってこーい』

いつものノリだ。
サクラちゃんってば、肝っ玉母さんみたい。

俺は長居せず外に出た。

聞きたいことは聞けた。
そうか。
サクラちゃんにはアイツが優しく写ったんだ。
イノとかはサスケの顔しか誉めねぇのに…。

しかも…。
サスケの一族惨殺事件前からサクラちゃんはサスケをストーキングしてたわけだ…。

サスケの一族惨殺事件はサスケが7歳の頃の出来事であるはずだからだってば。
そんなに昔からサクラちゃんはサスケにモーションをかけていた訳だ。
その頃はサスケの自宅にもイタチ兄さんもいただろうなぁ…。

けど、サクラちゃんはサスケの家の惨殺事件は知らなかった。
これはどういう話だってばぁ?
俺もその事件は知らなかったけどよぉ…。
上層幹部はどうやってそれを揉み消したんだってばあーっ?

サスケの実家の跡地、残して…。
引っ越ししたって話で終わったのかぁ?
サクラちゃんも…サスケは…前とは別で…どこか別の家から通ってるって…推測してたのかもなぁ…。

俺よぉ…。
自分と同じで7歳ぐらいから寄宿舎入ってるやつがいるから滅茶興味沸いたんだけどさぁ…。
7歳時代の俺は…。サスケに…声かけたくてもかけれなかったんだけど…。


とにかく。

昔っから…。
俺もサスケ見てたけど…。
あいつ昔から自分のことしか興味ないヤツで。

アイツの兄さんも言ってたけど…。
自分のことしか考えてない、純粋な野郎で…。
何色にでも染まる野郎で…。

とにかく他人に無関心だから、俺ってば物凄くライバル認知してもらうのに苦労したのに。
サクラちゃんは幼少時代のサスケが優しかったと答えてる…。
やはり、それは変だってばぁ。

この里で俺しか知らないと思う。
アイツ、第七班でサクラちゃんの自己紹介の前から顔赤かった。
アレェ?と俺、気が付いた。

戦後去るときのサクラちゃんへのデコピンと。

暴走したアイツが…。
サクラちゃんに対しては無傷なのに、俺にはボコボコなのと。
俺へのあの異常すぎる敵意と。
それ以外にもサクラちゃんがサスケに近付くと『くっつくな』と自分から引き離したり…。
他にも…サクラちゃんが気絶してる途中で…アイツの口から『恋愛ごっこ』と出てきたり…。
第七班の頃、俺に『サクラは命に変えても助けろ』と告げたこともある…。

この前さぁ…。
命を賭けて戦闘したことによりアイツの生きざまが俺の感情に伝わってきた。
だから、理解した。

俺は不思議なんだ。
アイツは絶対サクラちゃんに惚れてる。
カカシ先生は気がついてないみたいだけど…。

だから、カカシ先生ってば恋愛せず小説だけだもんよぉー。
俺は成長したし、親友のことなら…。
とっても…理解してるつもりだ…。

いったい…いつからなんだってば?
サスケってば…サクラちゃんのこと、好いてたんだってばー。
それだけが俺にも…わかんねぇ…。
いつだってばよぉー。

俺、アイツのこと思い出すと怖くてさぁ。
最近ではなるべくサクラちゃんから距離置いてるんだってばぁよー。

俺、アイツに殺されかけたしさぁ。
サクラちゃんが絡むとアイツの目、狂ってくるし…。
普通じゃねぇし…。
原因が判明したときゃにゃ、逆に恐ろしく感じたんだってばー。
最近、気が付いたんだけどさぁ…。

俺はだから…。
メチャ、気、つかってるんだってばぁー。
サクラちゃーん、アイツのこと、待ってやれよぉ。

でも俺からサクラちゃんには告げねぇ。
俺、アイツに殺されたくない。
恨まれたくない。
そこは…。推測だしさぁ。
サスケが言うべきなんだ。
男の根性ってヤツだ…。

にしてもさぁー。
アイツの兄さんは…。
どうして、俺じゃないと止められないって言ってたんだってばぁー?!

まさか、だけんどよぉ。
アイツの兄さん、サスケがサクラちゃんのこと好いてたの知ってたのかぁ?
とか、昨夜、考えると…震えて寝れなくてよぉ…。

アイツの兄さんとサスケとサクラちゃんと俺で出会ったのは…。
確か第七班13歳の頃に一度切りだってばよぉ。

あの一瞬でアイツの兄さん、サスケがサクラちゃんに気があること…まさか…見分けたのか?
サスケから俺への敵対心も見分けたのかぁ?
まさかなぁ…。
どんだけ凄いんだよ、お前の兄さん…。
俺の気のせいだよなぁ???


これからサスケの前ではなるべくサクラちゃんには接近しないように…俺ってば心に決めたんだってばよぉ。

そりゃ、昔は知らなくて…。
ライバル認知してもらうのが、とにかく嬉しくて…嬉しくて…。
毎日楽しくて…。
サクラちゃん争奪戦して、アイツとやっと仲良くなれた気がしてたんだけどぉ。

俺も恋愛してみて分かったんだ。
俺はアイツの敵だったんだ。

俺は命を賭けてサクラちゃんと交際するために闘おうとは思えねぇ…。
恋敵とかでは絶対ねぇ。
サスケが暴れるから、アイツの兄さんにもサクラちゃんにも頼まれっから。
俺も元に戻ってほしいから。
ド根性で戦ったんだ。
死ぬ気で戦えばアイツも目が覚めると信じて…。

俺はアイツが…その異常すぎる愛を…ほとんど無表情で…隠して…俺に接してくるのが…。
余計に…怖いんだってばぁーー…。

ほとんど無口だしさぁー。
それが余計に怖いんだ…。
俺はボコられるし…。
本殺しに何度もあうし……。

だから、サクラちゃん、ごめんなぁ。
わかってくれ…。
ちょっと少しだけ…距離置くなぁ。
アイツ、サクラちゃんが考えてる以上に凄く愛の重いヤツだから…。
サクラちゃん、サスケの行動が理解に苦しみそーだけど、耐えてやっててばよーぉ…。









それぞれの目線

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夢枕


















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