アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

イチャイチャバイオレンスGサクラの苦悩



私は本当は…そんなに強い女じゃない。
ナルトほど、心も強くない…。

一度は本気でサスケくんを諦めようとした。
大好きなのに、信じてあげられなくて。
逃げようとした。

サスケ君が人間を殺して…。
香燐さんを瀕死にさせて…。
私やナルトを殺そうとして…。
香燐さんをサスケくんに殺せと命令されたあの日…。

私が大好きなサスケくんは…もう死んでしまったんだと。
悲しすぎて…諦めようとした。
自信もなくて付いていけないと見放した。
もう駄目だと思った。
その時、ナルトに叱られた。

『そんなサクラちゃん、格好悪いってばよ』

本当のことは言えない。
私が、その時…見捨ててたなんて。
私は自分を責めた…。
サスケ君のことは恋愛としてではなく、愛として…母として接してあげようと決めた。
ナルトにもサスケ君にも…命を助けられたことがある。
私はその恩を忘れたわけじゃない。
私はナルトほど強くない。

ナルトの説得で、私は勇気が湧いた。
サスケ君を信じてみるって。

戦争の時も…母として…愛してあげようとした。
サスケ君が一番求めてたのは…実はそれではなかったのではないかって…。
気持ちもあった。
サスケ君は…失った家族を求めてたんじゃないかって。
私がサスケくんの母になってあげようと思った…。
ナルトには肝っ玉母ちゃんとして接してたけど…私はサスケ君にはそういうふうに接してなかったから。
力付くで手に入れる強欲に満ちた愛ではなく…深い深い慈愛の精神で…サスケくんを埋めてあげようとした。
そうすれば…昔のサスケくんに…戻ってくれるかもと期待して。

綱手様にも、相談した。
綱手様は…サスケくんは…大蛇丸と同じで…もう戻ることはない…。
こんなふうに説得された。
私は辛かった。
それでも…私はサスケ君を諦めきれなかった。
サスケ君の失った家族…母親としてサスケくんを愛そうと努めた。
戦争の時に会った。

どうしてか…分からない。
会ってない時は…諦めようとしたのに。
会ってみるとサスケくんを見れば…私はボーっとなった。

前もそうだった。
里の刺殺隊として…サスケくんを刺せたのに…。
私には無理だった。
会うと毎回…出来ない。

母親として愛そうと決めてるのに。
私は会えば理屈がなくなってくる。
サスケくんは相変わらず格好良い。
トキメイテしまう…。
たまらなく魅力的…。
クラクラしてくる…色男…。
もう…どうすれば、昔に戻ってくれるのか…必死だった。

☆☆☆

私は…久しぶりの再会で…とても嬉しくて。
戦乱中もサスケくんの顔ばかり見ていた。
夢のようで。
ねえ?サスケくんは私のこと…。
助けてくれる?
昔みたいに…。

それとも…。
私が死んでも…どってことないの?
戦争中なのにそんなことばかり…よぎって…。
サスケくんのことは諦めて、崇高なる愛情に昇華したつもりでいた…。
邪な下心やそう言うものは切れたつもりいた…。

無条件に愛そうと…サスケくんの実家の事情をあとから知って、お兄さんのこともあとから知って、私は……。
理解して、彼を愛で埋めてあげようと決意した。

それなのに…。
私は弱い。
だけどこうして触れ合ってみると…私はサスケくんのことばかり見ている。
サスケくんからの暖かい愛を…求めてる。

結局何も…成長してない、いつも足引っ張っているばかりで。

サスケくんは私に興味ないのか、振り返らずに、目の前の敵をバサバサ倒してる。

ピンチの度にナルトには何回も助けられてる。
ナルトの言う通りだ…。

「サスケくん、ありがと、私のこと…助けてくれたんだよね?」

『別に偶然だから』

サスケ君には今回の戦争に偶然来たから…自分が死にそうになっても駄目だから…。
闘うことにしたみたいで…。
私を助ける目的でもなかったみたい…。

『サクラちゃん、期待するなよ…』

今回の戦争で…説得された…。

期待なんてしたらいけないのかもしれない。
結局、私を助けてくれるのはナルトなんだから。
今ある絆に感謝しなければならないのかもしれない。

ナルトはサスケ君が昔言った通り…死に物狂いで…。
凄い新技で…カグヤを倒した…。
私、ビックリした・・・カグヤの顔も真っ赤だった。
ナルトらしい発想だけど…『逆ハーレムの術』…効いてた、カグヤに。
ちょっとトキめいちゃった…もう長いこと、トキメキなんて私、諦めてたから…。
ずっと肝っ玉母ちゃん状態だった…。
でも…『逆ハーレムの術』…何故か…そこにサスケ君だけいなかった…。
ナルトは…サスケくんの容姿を認めてないみたい…やっぱり二人はライバルみたい…。

全部が終わったら…、ありがとう、ナルト。
って…。
私はナルトに羨望の眼差しをした。
ナルトは命の恩人だから…。

息子の成長が誇らしくもある。
私にとって…ナルトもサスケ君も息子。
二人には家族がいない…私にいるけど…。
モノとしてではなく、平等に人間として接してあげるつもり…。

私は…サスケくんに期待なんてしたらダメ。
暖かい心でサスケくんの荒んだ心を埋めてあげるつもり…サスケ君へ母としての深い愛情を注ぐと決めたから…。
ナルトにも『サクラちゃん、期待するなよ…』と、さっき、言われた…。
そうすれば…きっと、サスケ君も昔に戻ってくれる…。
つかの間の…幸せを…ナルト、ありがとう…。
ホストに通ってる気分になれた…。
とっても萌えた。
カグヤにもあの技、効いたみたいだけど…私も倒れそうになった。

戦争で…敵を倒してくれた時は…。
感謝して私は喚起した。

やっと昔のサスケくんに戻ってくれたんだって。
これで昔の第七班に戻れるって…。
それなのに…。

突然、サスケくんは

『俺の理想の木の葉は革命だ。
消滅だ』

まだ…里を恨んでるみたいで…。
私は気が動転した。

サスケくんが…この戦争にやってきた本当の目的が発覚した。
戦争で・・・敵を倒して…敵が木の葉の人間を殺して手薄になっているのを…。
見計らって…里崩しをする計画でいることが…。
私は猛烈にあせり出した…。

「私にはどうする事もできないって本当は分かってる。
大好きなのに!
サスケくんをこんなに怒ってるのに!
寄りそう事も刺し違える事もできずにこうやってまただだこねて泣くしかできない。
みっともないよねホント」

一生懸命、母として接そうとした。
それこそ…サスケくんの求めてた愛だから。
お願い、もう…里は恨まないでって気持ちだった…。
悲しかった。

『ありがとう』

「でもサスケくん!
少しでも私の事が心の隅っこにあるなら。
もう遠くへ行かないで。
一緒にいればいつか昔みたいに」

どんな手を使っても昔の優しいサスケくんに戻って欲しかった…。

『うざい!』

そこで…サスケくんに幻術を掛けられた。

私はこんなにサスケくんのことが大好きなのに幻術の中でサスケくんに


『お前うざいよ』

と言われ…。
剣で刺されて…気絶した…。

私が目覚めたら、ナルトとサスケくんの戦いが終わっていて、二人の腕がなくて。

私は泣いて泣いて。
サスケくんが私に

『サクラ、俺は…』

と言われて

「黙ってて今は集中するから」

と治療した…。
ナルトとサスケくんの両方の治療…結構これは…精神集中がいる…。
血がいっぱいでてる。
今はサスケくんに喋らせる訳にはいかない…。

その時、

『すまなかった』

と謝罪された。

「なにが?」

と尋ねたら、

『今までの…』

とサスケくんが続ける。

「ホントよ全くしゃーなろーよ」

私はいつも泣いてばかりいる…。


私は結局、サスケくんがもとに戻る期待してばかりいて、今回も何の役にも立ててなかった。

毎回、サスケくんを止める役はナルトで。
私は何もできなくて…。
サスケくんを救ってあげられなくて…辛かった。
こんなに好きで、サスケくんの一族がいなくなった、その悲しみを…。
昔のサスケくんにするように、
私は助けてあげたいのに…。
私には何もできなかった…。

ナルトは今回は片腕までなくした。
サスケくんも片腕をなくした。

私はサスケくんに怒らなければならないのに…。
刺すことも寄り添うことも出来ないで、いつもダダだけを…。
今回もこねてただけ。
二人の戦いを止められなかった…。

そんなサスケくんを救ってくれたのはナルト。
あんたのおかげ。

サスケくんが

『すまなかった』

って謝罪してる。

私は念願叶って…。
嬉しくて嬉しくて…涙がポタポタこぼれた。

サスケくんから憑き物がとれたような穏やかな顔をしてる。

サスケくんを救ったのは、ナルト。
あんたのおかげ…。
私じゃない…っ。

☆☆☆

…私が気絶してる間に。
ナルトは腕を失い…サスケ君も腕を失い…その戦いの様子…。
あとから聞けば…サスケくんがこの戦場に乗じて…革命を起こして…全員処刑しようとするのを…止めたのはナルト。
ナルトまで…本気で…九尾の関係で殺す気だったらしい…。

そんなふうにカカシ先生から聞かされた。
これは上には…極秘にするって。
私は気が動転して。

サスケ君は…里で留まり、減罪のため…。
贖罪の旅に出るみたい。

失った片腕に適合する義肢を綱手様に開発してもらえるまで、サスケくんを私は…引き留めたかった。

期待してばかりいてはいけないって分かってるのに治らない。
私はバカだ。
でも…ただ、サスケくんが戻ってきてくれたことだけが嬉しくて。

それなのにサスケくんは、もう、一日で回復して…。

昔のサスケくんと違って大蛇丸の力を手に入れてからは…回復力がナルト並みになったみたいで。
傷口だけはこちらの応急処置と縫い糸で閉じてるようだ。

本来なら投獄のサスケくんの罪は今回の戦争の功績を火影になったカカシ先生から考慮され、旅に出るという、形になった。
罪に対する刑罰としてサスケくんの目でしか見えない極秘任務を請け負ったようだ。

私はサスケくんには…。
もっとここにいて欲しいのに…。
サスケくんは私から逃げるように去ろうとする…。

それが私には辛い。
こんなに好きなのに。

告白だってしたこともあるのに。
返事もなくサスケくんは私から去っていく。
どうしてなの?
私じゃどうして…。ダメなの?

「サスケくん…その贖罪の旅…私もついていっていいかな…?」

勇気を出して甘えてみた。
私はサスケくんの足手まといかもしれない。
だけど、サスケくんの側にずっといたい。

私はずっと…。
里抜けの時、サスケくんに付いていかなかったことを後悔してた。

あの時、付いていけば…何か変わったのかなって。

そのとき。

『罪を償う旅でもある。
お前は俺の罪とは関係ない』

と断られ、私は肩を落とした。

だけど…ここだけいつもと違った。

『また今度な』

サスケくんからデコピンされた。
私は驚いた。

『ありがとう』

サスケくんの顔は朗らかだ。
私の脳内は桜色だ。

今のは…。
なんだったんだろう…?
私の知らない間にサスケくんはプレイボーイになったの?
私はとても照れて照れて…。
顔がとても熱くなった。

私は頬が真っ赤になった。

胸がときめいた。

サスケ君は去って行った。

色んな感情がある。
私はサスケ君を今でも好きでたまらないことが…発覚した。
会ってから知った。

サスケ君のことを待ってあげたいと心から思った。

離れると分からなくなるけど…会うと、いつもクラクラする。
私はナルトほど精神的に強くない…でも…。
サスケ君以外でこんな感情が出る人は…いない…。
サスケ君と会えば…理屈がなくなってくる。
ナルトにも…

『サクラちゃんは絶対、今でもサスケが好きだってば。
嘘つくなよサクラちゃん。
そんなサクラちゃん。
格好悪いってば』

叱られた。
サスケ君の気持ちが…どうなのか…分からない。

けど、ナルトは私の恋愛…応援してくれてる。
もしかしたら…脈があればいいなと感じてる。

サスケくん、帰ってくるの…。
待ってるからね…?
昔の優しいサスケくんに戻ってくれること、私、祈ってる。

私は子供の頃は…強い人が好きなんだって。
強い人見る度に感動して目を光らせて…すごい!って喚起する女の子だった。

でも。
最近、違うのかなって。
サスケ君から出てる空気が好きなのかな?って悩んでる。
サスケ君って…どうしてあんなに女性にモテるんだろう…。
物凄いフェロモンと言うか…女を引き寄せるオーラが出てる。
どうしてなの…?

イノは…サイとサスケくん、似てるとか言ってたけど…全く違う。
サスケくんの方が断然、格好いい…。

私の人生であれだけモテてる男性って他に知らない…。

サスケ君と…香燐さんの関係が何なのか…。
ナルトに恋愛を応援されてからと言うものは…気になってたまらない。
母として無条件に愛するつもりだったのに…私はこんなにも弱い…。






イタチの第二の人生目玉親父?

目次


Hサスケの翌日回想【番外】→Fの翌日。
原作699話の翌日サスケの回想。


















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