アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

イチャイチャバイオレンスF死闘(完) 



全てのことが終わったら。
最後にナルト。
こいつとは長年戦わなければならないと念じてた。
だから、わざと挑発した。

今回の戦争でもナルト、お前は俺が必死にサクラを守ってる間に一番良いところを横取りして、サクラを助けた。

『俺の理想の木の葉は革命だ。消滅だ』

ナルトも第七班時代、毎回サクラに手を出して散々、俺を挑発してきたんだ。
俺もこれぐらいしても許されるだろう。
憎しみも手伝い、あることないこと火影について貶してみた。

ナルトは火影に拘っている。
これですぐカッとなるだろう。
あと九尾の話も交えてお前を成敗すると強く出た。
こうして、戦闘体制に入った。

途中でサクラが止めに入った。
『 私にはどうする事もできないって本当は分かってる。
大好きなのに!
サスケくんをこんなに怒ってるのに!
寄りそう事も刺し違える事もできずにこうやってまただだこねて泣くしかできない。
みっともないよねホント』
『ありがとう』
(俺も大好きだ、サクラ)
俺の可愛いサクラが俺に甘えている。

『でもサスケくん!
少しでも私の事が心の隅っこにあるなら。
もう遠くへ行かないで。
一緒にいればいつか昔みたいに』
『うざい!』
(俺はナルトを倒す。昔に戻らない…。本音は悲しい…)

サクラの¨昔¨という単語にイライラした。
あの三角関係が嫌だから俺は里抜けしたんだ。
(お前は本当にうざいな…。
このうざいって言葉、サクラによく使う。
その意味も理解しとらんだろう…。
甘えてる…)

何もわかってない。
サクラには悪いが…ウロチョロ動かれると怪我するかもしれないので瞬時に、幻術で気絶させた。
俺はここで戦死する。
サクラの幸せ優先だ。
ナルトに殺してもらう。

ナルトとサクラが一緒になる前に死ぬのは本望だ。
ナルトは里の勇者となり栄え、サクラの婿になり…サクラは栄誉を手に入れれば良い。
それが俺なりの愛だ。
俺は役不足だ、サクラは幸せに出来ない。

前回の戦闘で判明した通り、俺とサクラの力の差は歴然だ。
前回、サクラには手を抜いて正解だった。

だが、ナルト。
こいつはかなり強敵だ。
今回の戦争でも殆ど俺とこいつで対処してた。
俺はサクラが好きすぎて照れて会話も出来なかったのに…ナルトは随分と余裕で、サクラと会話ばかりしていた。
しかも…。
ベタベタ馴れ馴れしく触りまくってた。
俺は触るとドキドキするから出来なかったのに。

しかもサクラは…どうも俺ではなくてナルトに助けられることを…期待しているようだ。
サクラのナルトを見る目がキラキラなのが証拠だ。
あの熱視線。

俺だって、最前線で命掛けて戦ったのに。
仲間の介抱は…そりゃ、ナルトに任せてたけど。
こっそり横目でサクラの顔見たら、ありゃなんだよ。
少女漫画なみのキラキラでナルトを見詰めてるじゃねぇか。
何なんだよ、俺の存在は!

サクラは俺の宝だ。

サクラには悪いがナルトは無に返す。
天に散れ。
それもあるが…。
ココで戦死も願う。
本気で挑んでもらいたい。

カカシが
『サクラはお前を助けたかったんだずっと』
と口を挟む。

知るか、そんなこと。
俺にはナルトに用がある。
第七班の時代に戻りたいわけでもない。
今日戦うために俺は兄から目を頂いて訓練して来たのだ。
別に戦争を助けるために、この目は頂いたのではない。
打倒ナルトとサクラをよく見るためにだ。

サクラが俺を助けたいなら、サクラが俺に落ちるしかない。

『オレにはこいつを好く道理も好かれる道理もない』
(ああ。
それなのに俺はサクラのことを好いている、理由などないのに!)
後半の言葉は照れも手伝って心のなかで叫ぶ。
今回の戦いはそういう理由だ。

カカシは更に説教する。
『サクラはお前の事が好きなんだ。
この子は昔のようにお前を自分のものにしようとしていない。

お前に殺されそうになっても今もなおサクラがお前を想い涙を流すのは、お前のことを愛しているからだ。
ただ助けたいんだ。
理由があるのは人を嫌いになる時だけでいい!』

カカシは俺のことを何もわかっちゃいない。
だが、その言い方だとどうも現在サクラは…俺のことを力づくでも手に入れようとしてないらしいな…。

じゃ、なんだ、サクラの俺への現在の気持ちは…美しい友愛と神聖なる情けなのか!?
普段サクラと一緒にいるカカシの目にはそう写ったのか?
そうか。上等じゃねえか。

あんだけ思あがらせといて、今回、ニコリと、なついてきて。
結局本命はナルトなのか?
何だったんだ、さっきまでのサクラの俺への甘ったるい声は。
あぁあ?
もう俺には里に居場所がないのか?
遅過ぎたのか?

殺す。
もう殺してほしい。

悲しさと怒りのあまり、あの時、終末の谷でナルトと激闘した時、トドメを刺さなかったことがとても悔やまれた。
確かに…そうか。
しかし、やはり生かしておいて良かった。
お蔭でサクラは生きてた。
コイツはサクラを守ってた。

確かに前回、サクラに誤解を招くことをした。
本当はあの時も…サクラに抱き締めて貰いたかったのに。
かつてのように。

あの時、兄から両目を交換移植する前で…視界が弱く、サクラの姿が分からなかった。
しかも…サクラは俺にクナイを向けてる、金属音から判別出来た。
俺はサクラに命を狙われ、逆ギレ寸前だった。
(どうしてコイツが?)
だが、あいつが見えたら殺気は消えた。

そのあとは殺す演技して接近したのだ。
構って欲しいから。
もっとサクラに絡んで触れようとしたのに、カカシに奪われた。
そこで怒ったし、ナルトにも邪魔された。
それも前回の戦闘の怒りの原因だった。

しかし、あれではただチンピラが女に絡んだだけだ。
蛇が獲物にとぐろを巻いてたのと同等だ。

何の解決にもならず溝は埋まらなかった。
結果、恋愛には進展しなかった…。
悔しい。
今、ナルトが憎い。

『それがかつての失敗した過去の縛りなのかもしれないな…』
第七班時代、三角関係に疲れ果てる自分に苛立ち、あいつらと縁を切ろうとした。
サクラは何も俺のことを分かっちゃいない。

しかし俺は3年後もサクラが好きだった。
心変わりも出来ず。

どんなにか香燐辺りに乗り換えて、悪の道へ疾走できたら…楽かとは思い悩んだ。
しかし無理だった。
俺はずっとサクラだけで辛かった。
サクラは俺にとって切れることのない絆だったようだ。

『恋愛ごっこでも楽しめと?』
頭に血が上った。
里に戻って、恋愛ごっこでもしろと命令するのか…。
あの三角関係が恋愛ごっこというのなら…俺は望まない。

毎日精神を磨り減らし、自分の気持ちを偽り、サクラにモーションかける友に苛立ち、サクラから照れも手伝い離れる。
それからサクラを奪われる恐怖に怯える日々と…自分の無力さに震撼する。

あれが恋愛ごっこなら…俺はゲンナリだ。
正直、会話だけで癒されるわけでもない。
俺が欲しいのは温もりだ、肉体だ。
俺は今日、この対決に勝利したらサクラを力づくでもものにする。

五影をなきものにして、サクラは犯す!

それか…殺してほしい。

サクラのためにも。


☆☆

ナルトに勝ったら、俺がサクラを取る気でいた。
それか戦死だ。

離れてから気が付いたが、サクラは俺の宝だから失うわけにはいけない。
全く顔には出さないように装ってたが。

狂乱死闘の末、俺は完敗した。

俺もナルトも片腕を喪失した。
これは痛み分けだが精神的に感服した。

やつの思考回路は尊敬に値した。
俺は己を恥じた。
サクラはこいつと一緒になった方が自分となるより随分幸せになれそうに感じたからだ。
惨めな気分だった。

(俺の負けだ)

ナルトは俺を殺さなかった。
俺もナルトは殺せなかった。


本音は悔しかった…。
体も心もボロボロだ…。
サヨナラ……。

サクラはあいつに預けることにした。
命を賭けて守って貰うことにする。
しかし絶対力づくでも奪還する。
どんな姑息な手段をつかっても。

黙って見てられん。

俺はサクラのためにこの里を守ろうと思った。
別に里に恩情があるわけでもない。

しかし、サクラがいる世界が幸せであってくれれば…それでもう良いのだ。

サクラは第四次忍界対戦で多くの知人を失い、悲しんでいた。

俺は…サクラが安全な世界であって欲しいのが本音だ。

恐らくイタチも同じく、俺がいる里を守ってくれていたのだろうか。
だから里を守りたかったのではないか。
それは…今となっては分からない。

一族のための里への復讐は止めた。
サクラが悲しむからだ。
兄も喜ばない。
サクラの命は俺にとってイタチに等しい。

ナルトは最初から俺の前を進んでいたようだ。
俺がサクラを意識する以前から、あのクラスの中でナルトはサクラを選んでいた。
俺をよく観察し俺の好みまでよく理解していた。
サクラは全く俺の恋慕が伝わってないが。

贖罪の旅へ俺が出掛けると告げると、
サクラは『ついていく』と訴えるのでデコピンをした。

どうもまだ俺にサクラは脈があるフシがあるのが…。
今回の滞在で判明した…。

このデコピンは俺にとっては告白に近いものだ。

サクラの頬が赤らむ。
兄からいただいた目でサクラが見れる。
これほど嬉しいことはない。

兄と恋愛に関する話も一度で良いからしてみたかった。
俺の好きな女はこんなに綺麗だ。

そうだな、俺の兄さんは恋愛は捨ててたな、それをこれから兄さんの代わりに兄さんのこの瞳に写したい。

サクラ、お前はいつも輝いている。
光の中にいる、俺には眩しい。

生涯を闇しか見てこなかったであろう兄の目に、光が灯される。
兄はあの世でシンミリ眺めてるだろう。
俺の兄はとても優しい男だから。

俺は普段愛情表現の仕方が不明なので、愛を口にしないし…愛情をもらった経験が少ないので、答え方が謎だ。
このデコピンは俺にとっては…最大級の愛情表現だ。

『お前がどんな道に転ぼうとも俺はお前を愛す。
愛してる』
という無償の愛を示す。

亡き兄が独自に俺に与えてくれた愛情表現だ。

少し照れてたサクラは…真意にたどり着いたのかどうか。

一流の忍びとは堪え忍ぶものだ。
特に幻術使いには、己の想いを内に隠すという能力が要求されて来る。
それは修行の訓練の賜物で発揮されてくる。
俺はその修行に日々専念して来た。
幻術をこなすために。

俺の温厚な兄さんは非情な演技をして、俺の身を結果的に守りながら、俺の身を案じてくれた。
俺は兄さんを目標としたい。
が、そんな完璧な兄でも足りないものがあったのだろうか…。

俺は…サクラを幸せに出来る自信が出るまで帰らないだろう。
きっと…どんな手をつかってでも、帰還する。
また会おう。


※原作ではサスケが狂乱して、サクラが浮かばれないという理由でサスケがサクラを好きなの前提で書き直してみました。

途中からサスケの愛が暴走し、凄いことに…。
正直、原作より怖い内容に訳されてたので、全部は止めて一部だけ割愛しました。※












































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