アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

同じ日常 (サスケバージョン)結婚2日目 



愛とは何か。
時々思考に更ける。
サスケは人を愛するのが怖い。
誰よりも執着しすぎて自分の首を絞める節があるから。

昨夜、サクラとの逢瀬を果たした。
幸福感で酔いしれてる。
だが、あまりサクラに想いが伝わっていないのが心残りだ。
しかし…これぐらいでもいいのかもしれない…。

(同じ日常が彼女にはどういうふうに映るのだろう)
(一度、サクラの瞳からこの世界を眺めてみたいものだ)

午前中、昼飯時。
御手洗団子屋の行列に並んだ。
今日の昼飯は並びながら立ち食い状態だった。

二箱の御手洗団子を買った。

ここの御手洗団子はサクラの家、御用達らしい。
この辺の探索時にサクラがこの店に良く並んでるのを、何回か目撃してる。

一日中、昨夜の記憶が来る。
昨日から憑き物を落としたように胸が軽いが…。
切望は果たした。
しかし全然足りない。

来週にはこの里をまた発たなければならない。
暗部で贖罪の旅の途中だから、刑期が終了するまでは普通の部隊には配属されない。
が、そこでは上層部になってる。

サクラと離れる来週を想像すると辛辣だ。
ここでの仕事は早々に切り上げている。
何故なら早急に帰宅したいから、仕事は家に持ち込みしている。

今宵は月が煌めいてる。

(少し遅刻か。
早くあの場所に立ち寄らなければならない)

バタバタしながらそこへ足を進める。
そこは一本道だ。

(アイツが通るのはちょうどこの時間だ)

贖罪の旅の途中、得た情報だ。
チェックしてる。

平然とした面持ちで現れてみた。

「サスケくん?」

『ちょうどこの辺通りかかったから』

微笑をこぼす。
桃色の髪が月明かりに照らされジュエリーのようだ。
昔より胸の曲線美があり、艶肌透明色で広がるような色香がある。

(俺には勿体ないと思う)

(すまん、サクラ。
許せ。
俺は残業がある。
それと早急に帰宅してお前と愛し合いたい。
お前が好きだから)

「サスケくん、えへ。
背中の家紋がお揃いだね?
今日、職場でみんなにこの服ビックリされた。
この服、便利だね?
言わなくても、うちは一族に嫁入りしたって分かってもらえるみたい」

『…うちは一族は代々、背中に家紋を背負った服を着る…。
全員だ』

これは正解だ。
全員に広まる。
サクラが俺のモノであることの明かしでもある。
まあ、予想はしてた。

「ねえ、サスケくん。
これから私と夜のデート、しない?」

『帰るぞ』

「ぐすん…」


「ねえ、ダメかな?」

『何が?』

「だから、デート」

サクラに急かされて困る。

『俺、来週にはここ旅立つから時間は有効利用したい。正直、俺ら昨日結婚したとこだし俺飽きるまではセックスしたいんだけど』

「エ…」

サクラは赤面している。

(少し正直過ぎたかもしれない)
(しかし、もう昨日やったんだから慣れて欲しいとも願う…)

「私、ずっと昔からサスケくんとデートするのが夢で…」

『昔、任務でナルトなしで二人で敵と戦ったこともあっただろ。
ほら、帰るぞ』


(内心は今がデートじゃないかって思ってる。
お前とのデート、初めてだな)

(昔、俺は照れてて断ってた。
今もあまり成長してないけど)

(もうそろそろこっちにガンガン来てほしい…。
俺の体を求めてこい)

「イジワル」

『じゃ、寄るか?』

「どこへ?」

『お前の実家、顔見せだけ』

「うん」

月明かりが綺麗だ。

「サスケくん、手、繋ご」

『帰宅後だ』

「え」

『子供じゃないんだから諦めろ』

「…」

(ごめん、サクラ。
手、繋ぐと変な気分になる。
家の近所まで辛抱しろ。
おまえもならないのか?
まだ子供か…?)

心の声で謝罪する。

「サスケくん…」

『何?』

「私のことどう思ってる?」

『帰ってからで良い』

「サスケくん。
酷い…。
プロポーズ、私からだし自信ないのに…。
ね。
サスケくんって、もしかして…。
体目当て?
結婚してからエッチなことしか言わないから、私、不安で」

『お前うざいな…。
ほら、着いたぞ』

頭の中が煮えくり返ってる。

(まだそんなこと言ってるのか…おまえはもう生娘でもねえ。
昨日で変わったと信じてた…。
体目当てに決まってるだろ。
昨日で理解してくれたと願ってた。
まだ…子供の気分か?
おまえに言い寄る男は全員、おまえの体を狙ってる。
俺らの歳なら当たり前だ…)

(すまん、サクラ。
言う通りだ。
俺はお前のことが長年…。
いや、これ以上はもう良い…。
それでも俺は籍は入れた、これが誠意だ…。
弁解する気にもならねえ…。
早くやりまくる)

そこで止めた。

『ほら、着いたぞ』
(良かった。
変な話題になる前にサクラの実家についた)

サクラの実家に到着だ。
これで三度目だ。

『すぐ帰るから。
顔見せだけな』

「ぐすん…」

(ごめんな、俺。
凄く緊張する。
お前の両親に会うの。
わかってほしい…。
俺はそこまで精神的に強くもねえ。
大抵、台詞も格好は付けてるが…。
おれほど、こういうの苦手な奴はおらん…。
復讐をしてダンゾウを殺しといてなんだが…。
サクラの両親への点数稼ぎほど大変なこともない)

サクラがインターホンを押した。

ーーはあい?
春野ですけど、どちら様?

ーーお母さん、開けて。

ーーサクラ?
今、開けるわね。

サクラの母が慌てて玄関のドアを開けた。

||あら、サスケくんも一緒なの?
上がって||

『いや…。
これから自宅で残務課題があるので。
渡したいものがあって来ました』

半分その通りだが、ここはまだ居づらいのが本音である。
しかし、サクラのために耐えた。
理由はサクラの両親だから。
それだけだ。

||そうなの?||

サクラの母が落胆する。

「お母さん、ごめんね」

サクラがフォローしてくれた。

『暗部に決まりました』

||あそこは大変ね。
分かったわ||

『あそこは大変ね。分かったわ』

(その通りだ)

それ以外にも複数に所属してる。

(本当にこき使われて大変だ、サクラがここにいるから耐えている…。
カカシも里の人間も嫌な任務を全部擦り付けてる…)

「また来るから…」

サクラは母に謝罪した。

『この御手洗団子ささやかな物ですがどうぞ…。
サクラのお父さんと食べてください』

鞄の中から名物の御手洗団子を出して手渡しした。

(気に入ると良いが)

確かサクラの父親もこの店に良く来てるのを見掛けた。

(気に入ってもらえると思うんだが…。
そしてサッサと去りたい)

||あら?
これ、すごく人気商品なんでしょ?
良いの?
並んだでしょ?||

サクラの母が喜んだ。

『どうぞ』

(良かった。
成功した)

『どうぞ』

「サスケくん、良いの?」

『サクラの分もあるから』

「わーい♪
ありがとう、サスケくん」

(サクラが可愛い)

クスッと微笑みが漏れた。


||この御手洗団子、主人の大好物なのよ、サスケくん、ありがとう||

『いえいえ。
それではこれから仕事があるので。
お母さん、また来ます』

「お母さん、またね」

サクラが小さく手を降る。
サクラの母が嬉しそうだ。

||分かったわ。
また来てね。
サクラと仲良くしてやってね||

『はい…。
それでは』

(疲れた)

クルリと背を向けた。
やっと出て行ける。
サクラがその後を付いてきた。

「お母さん、それじゃね」

||サクラ、サスケくんと元気でね||

サクラの母は玄関先からニコヤカに手を降っているらしい。

二人並んでサクラの実家から離れてから、サクラがお礼を言ってきた。

「サスケくん、ありがとう」

『良いんだ。
これぐらい。
俺はこの里から非常に冷遇されてるから。
少しでも点取っとかないと』

本音だ。

(これからはサクラのために頑張るから。
お前まで差別されないように手配回すから)

自分を割りと不器用だと感じる。
そういうことにしておく。

「サスケくん…。
そんなことないよ。
今日、お母さんから電話があって、サスケくんのこと、良い人だってお母さん、誉めてたよ」

(そうか通達されたか。
何とか票が稼げたな。
昨日のアレも正解だったな。
良かった)

安堵した。
肩の荷も下りた。
早く家に帰ってスル。
それか公園でも良い。
今日からサクラとイチャイチャしまくる。
楽しみでもある。

『そっか。
でもお前のお父さんの方が俺は攻略難しそうだ』

「そんなことないよ。
電話ではお母さん、お父さんも喜んでたって」

『そうだと良いが』

(サクラ、俺は自信がないんだ。
この里で認めてもらえる自信が)

(この里を守ってるのはお前がいるからだ。
お前のいない里など俺にとっては居心地悪くて)

(ごめんな、サクラ。
でも、俺、頑張るから見捨てるなよ)

俺の心情を理解したのか、サクラが背中を後ろからそっと抱き付いた。

(ああ、柔らかいサクラの胸が当たってる。
優しいな。
サクラは)

誘われてるのかもしれない。
昨日で分かってくれたらしい。
ココは嬉しい。
今日もする。

「サスケくん、ありがとう」

このありがとうがどういう意味なのか不明だ。
抱いてくれてありがとうなのか…。
早く家で暖めあいたい。

『…』

(ありがとう)

同じ思いだ。

☆☆


その時、通りの向こうから熱い声がした。

<サクラさん!>

『リーさん』

サクラは慌てて俺の背後から退いて…前に出て、照れ笑いしてる…。
どういう意味なのか?
俺が隣にいるから照れてるのか?

リーは俺達のもとへにじり寄ってきた。

<サクラさん、結婚したって本当ですか?>

どうやらリーにも噂が伝わっていたらしい。
これは正解だ。
今日でリーとサクラは永久に離別だ。
俺は自宅に帰ったらサクラと愛し合うところだ。
見れば分かるだろう…。
サクラも…背中にうちは家紋入りの服を着ている。
もう遅い、リーの出番はない。

『サスケくんと…。
昨日ね…』

サクラの頬に火が灯ってる。
かわいい。

リーが怒り出した。
リーがサクラの服について突っ込まないと言うことは…そうとう沸点らしい…。
俺とサクラはお揃いペアルックだ。
二人とも背中にうちはの家紋が入ってる。

<サスケくん、今から僕と勝負しませんか?>

リーに勝ち目がある訳もない。

『…』

(またこれか。
いつものことだ。
分かってる。
サクラ、お前はモテる。
だから、俺は最近、耐えてきた。
特に相手が俺だと言うのがどうも気にくわないらしい…)

サクラがハの字眉毛になる。

「リーさん、サスケくんは今、里の住人との戦闘を禁じられていて」

あの戦争以来、俺の任務外の戦闘は謹慎刑が出ている。

(分かってる。
あの対戦もお前への愛ゆえに暴走したようなものだ。
それと喪失感からだ。
でも、お前がいなかったら俺は今頃、この里を滅ぼすか死ぬかの二択の末路だった。

ナルトにボコられようが考えを改めてなかったと思う。
お前のために里を守る決意をして今日までプライドも捨てて来たのだ。
お前が欲しいから)


<サクラさん。
すいません。
黙っていて下さい。
でも僕は納得いかないんです。
僕が刑に処されてもこれは引けないんです。
男の戦いです。
サスケ君、引き受けてくれますね?>

リーは怒りで胸が震えていた。

(言ってることは伝わってる)
(俺はこの里の奴らに対してそれぐらいのことをした)

(でも絶対に渡すわけにはいかないのだ)

サクラはオドオドした目で…見詰めてくる。
昔、千鳥対螺旋丸でナルトと対決した時と同じ瞳をサクラはしてる。
でも…今の俺はとても余裕だ。
昔ほど怒りは沸かない。
リーのもとへと歩み寄った。

<君は里を襲った犯罪者だ。
絶対に…僕は許しません。
里は君の一族を奪った。
それから君も処刑する気だった。
どうして帰って来たんですか?

香燐さんが里で…サスケくんのことを言って泣いてました。
君は女泣かせな酷い男です。
君は闇世界の方が似合う。
僕はあれから強くなりました…サクラさんに認めてもらうために…ずっと修行してました。

今の君を越えてる自信もあります。
役職も僕の方が上です…君は僕より下です…僕は里で認められ、両親もいるし…将来性もあります。
ガイ先生にも愛されてます。
里の住人も君をまだ歓迎してません…僕だけじゃない…サイも、君を疑ってます。
他にもアカデミーや忍者学校の出身の…僕の男友達数名が…君を疑ってる…。

里は君をまだ認めてない…僕を憎んでいいです。
闘ってください。

僕と真剣勝負しましょう…。
僕には分かる…里をまだ、君は恨んでる筈です…。
ナルトに負けたから…留まっただけだ…。
その証拠に…ナルトの結婚式には、君は来なかった。
ナルトの結婚式で集合写真にも映ってない。
木の葉の額宛てもしていない…。

僕はここで…君と力比べします…。
闇世界に帰って下さい…。
君は…期を伺って里崩しを決行する気です。
額宛てを未だにしてないのが証拠です。
里はまだ完全に君を認めてません。
君の居場所はここにはありません…。
僕は既に忍者学校の教師です、君とは全く違います…里で全員に認められてます>

(毎度ながら疲れるがあの技しかあるまい)
(この台詞…どう転んでも…俺を戦闘に巻き込んで…俺の罪を増やさす魂胆だ。
すぐ分かる。
リーは分かりやすい。
サクラはやらん…。
諦めてもらう…。
おまえの気持ちも理解は出来る。
俺がお前の立場なら…自殺も寸前まじかだろう…。
俺がお前なら相手を殺しにかかるだろう…。
自分より将来性も最悪な男に転べばこうもなる…)

サクラはハラハラしながら…止めに入ってくる。

「サスケくん!
駄目よ。
お願い止めて…」

「里の全員が認めてなくても…私はサスケくんを認めてる。
私はサスケくんの味方…。
お願い…サスケくん…怒らないで。
サスケくんは頑張ってる。
分かる…みんなに認められるために必死なことも…。
サスケくんのお兄さんに…サスケ君以外の一族を全員…処刑させた悲しみは…きっと、受けた人しか理解できない悲しみ。
それからずっと、サスケくんは…家族もおらずに…一人で寂しくて、あんなことした気持ちも私には分かりつつある」

「サスケくんの屋敷には墓ばかり。
リーさん。
サスケくんを責めないで。
サスケくんは子供のころからみんなに認められるために必死だったの。
サスケくんは何人の大切な人を里に殺されたのか分からない…甘える人間もいず…ずっと頑張って来たの。
リーさんもサスケくんのこと、認めてあげて…里もサスケくんに酷いことしたの…これ以上、サスケくんを悲しませないで。
お願い、戦わないで…サスケくん…。
リーさん、どうして…こんなひどいことを、サスケくんに…」

「ナルトは話が分かるのに…サスケくんの心の痛みが理解できてるのに…。
どうしてリーさんは分からないの?
私の知ってるリーさんはこんな男じゃない…もっと心が温かくて・・・正論しか常に言わない熱血な人。
お願い、サスケくんを許してあげて。
認めてあげて。
リーさん…」

サクラの瞳から涙が流れてる…。
リーは更に怒った顔だ。
俺は無表情だ。

早く終わらせて自宅でサクラと昨日より激しく求めあいたいだけだ。

『分かってる。
少しだけ退いてくれ。
そして後ろを向いてくれ。
数秒で済む』

(あまり良いものではない。
サクラには見られたくない行動だ。
トットと退散させる)

「サスケくん!
駄目よ。
お願い止めて…」

『信じろ。
勘違いするな。
かつての俺ではない。
背後向け』

(本当はしたくないことだ。
柄にもないから)

サクラは後ろを向いた。

(良かった)

リーがギロッと睨みだす。

(その気持ち、良くわかる。
俺も昔、そうだった、ナルトを敵視していつも怒ってた。
だから、これが一番効く。
ほら。
してやるさ?
他にねえ。
俺は口は達者でもねえ)

そして…。
無表情でリーの眼前で土下座した。

『悪かった』

(リー、お願いだ。
サクラは諦めてくれ)

リーは呆然とした。
しかし俺の圧勝だ。

(効くだろう。
俺は情けない男だ。
プライドも今はない…。
これ以外方法も見つからねえ。
闘えば負けの試合だ…俺は里で罪は増やさん)

<何言ってるんですか?>

『今まですまなかった』

(人間捨てたんだ。
すべてサクラが好きだから。
だから戦わない方がコイツは諦めがつくはずだ。
戦うより侮辱した方が諦めもつく…。
口で弁解する能力はねえ…)

リーは突然、ワナワナして涙を流してすすり泣いた。

<僕は先生と懸けていたんです。
サクラさん、どうして、サスケ君なんですか?
サスケ君よりきっと僕の方が将来性だってあります。
僕は今、凄く悔しいです>

『許してほしい』

頭を地面に着けたまま小さく謝罪した。
早く帰れ。

(分かってる。
でもコイツは譲らん…既にオレに落ちた。
それでもおまえはまだ諦めんのか?
手出ししたら…裏で阻止する。
おまえはそれから…眉毛を剃ってから俺に来い。
おまえの太眉はサクラには論外だ)

<君のせいで…僕のガイ先生は僕に職業を譲ると言ってきたんです。
僕はどうすれば>

『申し訳ない…』

(本心だ。
引き下がれない。
とにかく謝罪だ)

<もう良いです。
今の君に何言っても無駄ですね。
このっ腰抜け野郎です。
心まで弱くなったんですね。
サクラさん…どうしてこんな奴と?
僕には…理解できません…。

分かりました…。
僕の敗けです。
しかし、君がサクラさんを泣かせたら僕は君の顔をボコボコにします…。
サクラさん…ひっく…。

サスケくんは罪人で殺人者だと…サクラさんとは釣り合わないと…僕は悔しい…。
君は君がいない時、サクラさんがどれだけの男性にアタックされてたか知ってるんですか?

--罪人のサスケくんより俺にした方が幸せになれる--
みんなこう言ってアタックしてました…。
アカデミーや忍者学校時代の男性で交際してない人は、ほとんど全員です
君ほど男の敵もいません…。
帰ってきてそうそう…罪を全部償う前に…サクラさんの純情を利用して…体を奪う。
最低です。

君は自分の身分を弁え、ここから帰るべきです。
僕は里で「うちは一族」復興なんて認めません>

(正論ではある…言い返せん。

しかし…分かってくれたらしい。
腰抜け野郎と
侮蔑するのが一番効いただろう…。
やはりサクラはモテるらしい…。
俺は大変だ…俺にも何故サクラが俺を最後まで選んだのか…本当の理由は分からん。
ただ。
俺はラッキーではあった…)
(さて…)

『ありがとう…』

(リー、俺はサクラを幸せにする…。
悪かった…)

立ち上がり、砂をはらって背後を向いた。

(サクラ、ごめん、みっともないとこ見せて。
嫌いになるなよ…。
ま、あり得ないな。
サクラは俺にベタ惚れだ、きっと)

『リーの顔見てやれ』

(ここからはサクラに任せる)

サクラは困り顔でリーを見てる。

<サクラさん、さようなら。
僕は今日から仕事一筋人間になります!>

(リーが諦めてくれたようだ。
良かった…)

リーはそのまま違う方向へと走り去っていった。
リーの瞳から大粒の涙がアスファルトにこぼれ落ちた。


「…。
サスケ君、私の代わりに対応してくれてありがとう…。
本当は…リーさんには私が断らなきゃダメなんだって知ってた。
でも逃げてた…。
サスケくんが…私の代わりに謝ってくれたんだよね?」」

『良いんだ。
俺は贖罪の旅のせいで土下座ぐらい慣れている。
経験上、ああいうケースはあれが一番効いた』

(お前の手を汚す訳にはいかない。
役に立って嬉しい)

「サスケくん…」

『リーにも未来がある。
プライドを挫く方法が一番諦めがつく。
中途半端に断るよりそれが一番効いた』

(本音はとても疲れた。
しかし俺はお前のためなら何でもやる)

「…リーさんがあんなに…人の心の痛みが分からない酷い男だって私、知らなかった。
リーさんはいつも…正論しか言わない熱血な人だって信じてたのに…。
傷ついたサスケくんに…さらに追い打ちをかけるような…あんなこと、言うなんて…。
サスケくんが里から一族を奪われてどれほど傷ついてずっと生きて来たか…。
考えたら…あんなふうに責めるべきことでもないのに…。
リーさんがあんな人間だったなんて…」

『お前が悲しむことない。
あいつはお前の幸せを願っている』

(アイツはタフだ死にはせん。
俺は精神脆弱だ、ヤツの気持ちも理解はできる…)

(リーの口喧嘩に乗るほど馬鹿でもねえ。
あの頃と状況が違う。
全て終わった過去だ…)

(眉毛を整えてからにしやがれ…俺に来るのは…。
リーの太い眉毛がサクラ好みでないのは、秘密だ)

「もしかして香燐さんにも?」

(またその話か。
でもそんな卑劣な野郎になったところから救ってくれたのはお前だ。
ありがとう)

『したさ。
50回はした。
他のヤツらにも最低3回した。
思い出すと疲れる。
帰るぞ』

香燐には実際はもっとした。
香燐には卑劣な野郎に成り下がった方が諦めてくれるかと思ってしたという面もある。
いつも瀕死の重症でも関係迫られて、逃亡していたからだ。


(俺はあのとき人ではなかった。
そこからお前が俺を救ったんだ。
感謝してる。
ありがとう)

サクラと家路へ向かう。

「サスケくん、手つなご」

『服の上から胸触らせてくれたらな』

鈍いからハッキリ言った。
昨日で慣れるべきだ。

「…」

サクラは了承した。

「少しだけね…」

ありがたく少しだけ膨らみを触って、サクラの手を引っ張った。

(柔らかい。
結婚して良かったな。
今日から好きなときに出来るなんて…。
幸せすぎる…。
サクラ、本当に今まで悪かった…。
素直に言えなくて)

『早く帰るぞ』

「うん…」

サクラの手が絡まる。
サクラは耳まで茹でタコだ。

本音はここでしたい。
でも耐え忍ぶ。

(俺は満たされてる。
ありがとう…。
リーの言う通りでもある…。
待てなかったが…。
完全に罪を償ってからの方が良かったのかもしれねえ。
サクラは嬉しそうでもあるが…)

そして自宅につくなり玄関でキスした。
サクラはゆっくり応じてくれた。
熱が上がる。

そのまま、下駄箱に体を崩した。

「サスケくん、ストップ。
今日も風呂がまだ」

『うざい』

(ごめん、させて欲しい)

「サスケくん…」

『サクラ、前から思ってたけど…』

「何?」

『お前、俺のどこら辺すきなの?』

(凄く聞きたかった…。
今日のリーの話で余計に疑問が湧いた…)

サクラの服は剥ぐ。
癒しの時間だ

「格好良いから。
あと優しいし。
それから強いし。
あとは…」

『もういい。
ありがとう』

(サクラは優しいな。
誉めてくれてありがとう。
俺は凄く嬉しい。
聞いてると恥ずかしい気分になる…。
理由はあってもなくても良い…。
おまえがいてくれれば、それでいい…)

深くキスした。
想いが込み上げた。

サクラの髪を手で撫でる。
ホワホワする。

(柔らかい。
大好きだ)

「サスケくんはどうして、私と?」

『…。
サクラ、分かるだろ?』

「何が?」

『…………』

無言でサクラのおでこを指でつついた。
サクラは瞬きした。

(お前は鈍い。
分かるべきだ。
俺はいつも必死だから)

『そのうち分かる。
人間なんてそういうもんだ…』

サクラの首もとを甘噛みした。

「サスケくん…」

『サクラ、これからよろしくな』

(里の男共は俺を恨んでるらしい。
里での信用を戻すのが大変そうでもある…)

サクラの胸を撫でた。

(サクラの胸。
今、Cになったかな?
昔はBで。
7班の時はAかな。
成長してるよな)

サクラの胸の鼓動が伝わった。
サクラの胸が高鳴っているのが分かった。
やっとヤリまくれる。
そのまま二人で深くまで行って、夜も更けた。



















































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