アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

タリアE



☆☆☆

いつの間にか…夕方だ…。
空が茜色に染まってる…。

暫くして、車が到着した。
俺も自宅に帰りたい、ここから徒歩10分だが…。

『マナナ、さようなら』

「え?」

『自宅をバレルわけにはいかない、車が来た・・。
オマエの母だろう、乗れば良い』

「そう」

『気を付けろよ』

「ありがとう」

俺は走って去ることにした。
俺がターシャ教の神社…巫女様を祀る神社の子供とバレレバ…何かと良くない…。
噂が流れそうだ、クラス中に…。
そこはキツク両親に言われてる…。
キセキだけ、知ってるが・・。
マナナの母ほど口の軽い人間もいない…。

そこで別行動にすることにした…。

それにしても…。
爆撃のあとが凄い…。
自宅がどうなのかだけ気になり過ぎる…。

歩いて10分だ…。
神社は無事だったらしい…。
ターシャ祭りのパレードもここは関与しない…。
それが幸いだったが…。

今日は…人間が多い…。
傷を負った人がだ…。

自宅へ入った…。

母と会った…。

母の頭にも包帯がしてる…。
それから腕にもバンドエードだ…。

『生きてたのか…』

||「タリア、探したのよ!
よくぞ、無傷で!!」||

『今日は…客が多いな』

||「家が爆風で飛ばされた人も多くて…。
ここで暮らすことに…暫く」||

ここは協会にも近い…。
旅人用の貸し部屋もある…。

『父さんは?』

||「父さんは骨折で…。
私は捻挫…。
父さんはターシャ国立病院にいるわ…。
重態ではないわ‥。
ただ、一番…酷いのは…キセキ君の両親が…。
複雑骨折で・…」||

『重態なのか?』

||「大丈夫だと思うわ…。
ただ入院期間が長くなりそうなだけで…」||

『そうか…父さんは…大丈夫か?』

||「電話で聞いたし、見舞いも済ましたわ‥。
大丈夫そうよ…。
もう少ししたら、父さんのところへ行くつもりよ」||

『俺も行く』

||「タリア…どこにいてたの?
探したのよ…」||

『母さん、テレビ見ても良いか?
全く見てない…。
ニュースが知りたい…』

||「ニュースね…。
さっき、貴女がテレビに流れてたわ…。
それで…生存してるし、大丈夫と知ったけど…。
それでも心配で」||

さっき、女性レポーターに遭遇したが…報道されたらしい…。

『そうか…』

取りあえず、リビングでテレビを付けた…。
今、一番…欲しいのは情報だ…。

☆☆☆

ニュース番組ではどの番組でも…今日のターシャ祭りのテロについてだ…。

=[根性レポ子です。
この時間のニュースを報道します]=

さっき会った、茶髪巻き髪ロングの上下白スーツな女性リポーターだ。
テレビにいる…。
驚いた、相当…最近、売れっ子になってるらしい…。

=今日はパレードの最後に邪神教集団からのデモがありました…。

これはその時の映像です…。

<この国は間違えている…。
神の名のもとに…国民に制裁を食らわせよう>

このような音声が流れ、突如…現れた黒い服を着た自爆テロによって…。
爆風が…。

専門家の話によれば…。
この最初に聞こえた音声は・・・テープレコーダーと見られ…。
自爆テロは全身黒ずくめで…顔は爆破によって飛び、身元確認が出来ない状況です。

専門家の意見を仰ぎます…学習博士、お願いします…=

~~~名目は神の名のもとにと叫んでますが…。
しかし、魂胆は国乗っ取りでしょう…。
このテロはつまり…邪神教集団が…自分の国を増やすために起こした…テロ行為であり…。
邪神国とこれから先、どう対応するのかが大きな課題となります・・・~~~

学習博士と言う人は…髪の毛3本だけ立った不思議なスタイルだ…。
ダンディーな博士で、白い理科実験用の服を着ている・・・。
専攻は何なのか気になるところだ…目付きは悪く目の下に隈がある…。

=さて、最近、ネットなどを通じて…邪神教への勧誘がありますが…。
あれと今回の事件とは関係が…あるのでしょか?=

~~~邪神教集団は…ターシャ国において…犯罪などを一度は犯し、自らの居場所を失った者たちの集団を徹底的に勧誘してますね…。

もちろん、ターシャ神の存在を否定をし、名目は神が存在しないと言う反発デモ。
魂胆は独立戦争という見方も出来ますが…~~~

=邪神教ってわが国では少ないイメージなんですが、その辺はどうなのでしょうか?
増えて来てると言う噂も聞きますが…=

~~~ネットなどの勧誘を通じて、増えてきてるようですね…。
ほぼ、上手な口車に乗せられて…自爆テロへ回されるというのが多いらしいですが…。
その他、偽札や…銀行強盗、人質誘拐で得た金銭…犯罪に関する出版物で儲けた金を邪神教へ寄付をすることで…勢力が拡大へ向かってるようです…~~~

=今日のミサと同時間に起きた各地の牢獄で囚人が脱走をした件については・…どうお考えでしょうか?
学習博士は…=

~~~そうですね…。
勘では…この脱走兵をさらに、邪神教へ勧誘するのが目的で…。
邪神国は拉致をしたと見ています…。~~~

=そうですか…。
さて、囚人施設の監視員に伺ってみました…。

当時の状況はどうでしたか?=

---囚人の見張り番達に・・個別に1000万円単位の金銭を邪神国が譲渡したんです…。
受け取り拒否を起こした監視員は射殺されて・…。---

(音声は本人の希望により変えています)

=さて…このコメントについては…学習博士はどうお考えで…=

~~~真実でしょう…。
彼ら、邪神教集団がそれだけ金銭的に・…力を付け、それをさらに悪利用して…勧誘をしている…。
そうワシは見ています…。~~~

=今回の事件では死傷者まで出てしまいましたが…。
これから先、戦争へ突入するか…。
その件については博士、どう考えで…=

~~~それはどうでしょうか…。
政府が決めることですから…。~~~

=そうですか・・。
邪神教ってどういう宗教なのか、お浚いをしましょう…。


”邪神教は邪神を崇め…。
つまり、この世の善を全て否定し、悪こそが…人間の欲望と唱える宗教。
それを肯定する世界こそが目指すべき国家だと訴えて仕方ない罪人の集団”

”世界中の罪人など国から外れたもので構成をされてる”

これで合っているのでしょうか?
博士…=

~~~端的に申し上げると正解ですね…。
しかし、それだけではなく…。
彼らの文化は深いです…。

歴史に寄れば…。
元々、ターシャ国の極悪犯罪人がこの国では生きにくく…。
脱走を犯したんですね…。
それも2000年以上前、紀元前の出来事です…。
その時、辿り着いた先が…今の砂漠しかない、水資源が少ない台地…邪神国だそうです…。

元々、そこにいた原住民を兇悪犯罪者は…殺し…。
見た目の美しい女性だけを残し、子子孫孫栄え…。
兇悪犯罪者は自分の考え…悪を否定する人間だけ…即時に抹殺して…勢力を拡大していったのが…。
現在の邪神国と言われてます…。

それだけに…邪神国の住民は性格が好戦的で…凶悪と言われ…。
元をたどれば・・一人の建国者…。
兇悪犯罪者”邪神”に辿り着くと言われています…。
この邪神というのは…邪神国創立者が…建国した際に改名した名前で…。
それより以前の名前は記されていません…。~~~

=そうですか…。
と言うことは…倫理で話し合いをしても・…通じるような集団ではないと?=

~~~ここら辺はハッキリとは申し上げにくいのですが…。
彼らもこの番組を見ている可能性が高いので…。
ただ、そう言う歴史なのは事実なので…。
ワシは事実を述べたまでなのじゃ…。~~~

=ここで話を変えます…。


打ち上げ花火かと思った数日前の出来事は…あれは人工衛星”ジャシドン”と当初は見ていましたが…。
あれは…ターシャ国の無人島で上がったことが、最近の調査で判明しましたね…。
”ジャシドン”を邪神国が空へ打ち上げた件について…博士は…どうお考えで…=

~~~それは…。
まだ分かりませんね…。
彼らのことをワシも全てを理解してる訳でもないので…。~~~

=さて、テロが起きた時に流れたテープはこれ以外にも数種類あるとみられ…。
それを今から流します…。

<邪悪で好戦的で、しかも他人を許せない…。
それが人間の本来の姿だ。
俺達は全員そうだ。
おまえたちが勝手に人間は善だと決めつけて法律と言う名前の規則で縛り上げ、
俺達のような人間を苦しめて来て社会から廃絶してきた。
しかし…今、俺達はここまで増えてる…。
さあ、認めるがいい。

今から俺たちが理想とする国家を作り、俺たちの規則を作る。
おまえたちも俺たちが苦しんだように咽び悲しみ苦しむが良い。
人間の数が多い方が勝ちだ。
お前たちは死へ追いやる…。
ガス室も良いだろう…>

<俺達は防空壕を作った。
俺達だけが暮らせる防空ごうだ。
ここに籠って、世界には核を落とそう…。
1000年もすれば…暮らせるはずだ、外界で…。
それまで俺らは下に潜ろう。
しかしまだ技術が完全とも良いがたい。

日がなくても…植物は栽培できるだろう…。
しかし、少しまだ水も何とか出来そうだが…。
それをするには、技術が至らない…。
いつ掠る気だ。
お前たちは俺達に逆らうべきだ。
それが怖いなら尚更だ>

=このテープの主に関して…博士はどうお考えで…=

~~~それは…。
まだ調査も進んでませんが…。
テロ集団か…邪神国の関係のものか…。
これ以上はワシも申しあげにくいですね…。~~~

=そうですか…。

緊急速報で今、情報が入りました!!
邪神国に誘拐されてた女子高生…眼鏡ミルル(17)が無事帰還を果たしたようです…。

邪神国の狙いは何なのか?
女子高生の生存の安否が懸念されていたところですが…。
女子高生は無傷なようで…。

この女子高生とは私も仕事を交えて繋がりがあったので…。
ホッと胸を撫で下ろしています…。

現在、女子高生から事情聴取をしているところですが…。
女子高生はパレードの最初に睡眠ガスで眠らされたものとみて…。
記憶な曖昧なようです…。
現在、病室のベッドで覚醒したところのようです。

ここで一度、CMを流します…。
根性レポ子がここまで報道しました!=

根性レポ子が柄になく、泣いている…。

そのあとにミルルのCMが流れた。

肩まで伸びた茶色長髪なミルルが…通常通り、眼鏡をかけて…青空、雲の上に寝転がって…。

≪眼鏡を買うなら、ミルルと一緒に眼鏡屋♪≫

と歌うCMだ。

民放らしい…。
ターシャ国テレビならCMもないが…。
知り合いの根性レポ子さんがいる…。
このチャンネルでも良いかもしれない…。


☆☆☆


||「ミルルちゃん…帰って来たのね…」||

ミルルが無事帰って来たらしい…。

『俺は全く事情が呑み込めないが…。
母さん、いったい…何があったんだ…。
あのパレードで…』

||「パレードの最初に…邪神教集団が…。
黒装束な人が…突然よ?
ミルルちゃんに近付いて、口に変な薬を嗅がせて…。
それから誘拐したの…。

身代金要求なのかと…警察官も強気に出れなかったんだけど‥。
ミルルちゃんだけさらって…。
そのあと、カセットテープを流したの…。

カセットテープには…
さっきニュースで流れてたように音声を変えてて…。
この国を邪神教で染めるとか何とか…。
パニックであまり母さんも覚えてないのよ・・。
周囲の声が騒がしくて…。

そのテープに注目してそこに留まった人は…被害にあったわ…。

数秒後、テープごと、爆発したの…。

母さんたちは運よく、遠い場所にいたけど…。

母さんですら何が起きたか…あまりわかってないの…」||

『そうか…。
俺もミサで客を捌いてる最中に突然、外で音が流れ…。
爆風が起きて…。
全く事情が飲みこめてない…』

||「何のためにするのかしら?
これが引き金で…戦争になるのかしら?…
まさか…」||

『どうだろうか…。
それにしても今日は…警備員さえいなかった…。
ミサで…。
どうしてか…』

||「警備員ね…。
包帯グルグル巻きにされて…数名は発見されたらしいわ」||

『そうか…』

||「心が痛いわ‥・。
母さんたちは生きたけど…亡くなった方もいるみたいで…。
死傷者1000名、死者3名。
数百名は…安否確認すら出来てないみたいで…。
思ったよりは被害が少なくて済んだみたいだけど…。
それでも…」||

『…』

||「今日は暗いわ」||

『…』

||「邪神国とまさか…戦争になるのかしら…。
母さんも平和国へ逃げたいわ…。
どうすれば…。
邪神国は何を考えてるのかしら…。
ターシャ国を乗っ取るとか…テープでは流れてたけど…」||

『父さんは大丈夫か?』

||「今から見舞いに来る?
タリアも一緒に…」||

『ああ…』

話すべきなのか…。
悩むところだ、ミサの下にある…地下施設について…。

父さんには話そうとも願うが…。
母さんにも言うべきかもしれない…。
しかし、ここでは言いにくい…。
今日は…お客さんが協会にたくさんいるからだ…。

あの地下施設の存在は誰にでも話して良いモノでもないと感じる…。
邪神教集団にバレレバ…悪用されるに決まってる…。

協会にまで邪神教集団のスパイが入ってるとは…思いたくはないが…。
けが人のふりさえすれば、身分証を提示しなくても教会には侵入できる状態だ…。
深い話はここでしたいと願わない…。

『父さんは個室か?
相部屋か?』

||「父さんは個室よ。
事情聴取があるみたいで…。
パレードについての…」||

『そうか…』

月神家は割りとターシャ教と密接な繋がりがある…。
いろいろ尋問されてるのだろう…。

『母さん。
邪神教集団はまだ…この国に潜伏してるのか?
どうして撤退して行ったんだ?』

||「今回はミルルちゃんをさらった後…。
自爆テロだけ来たみたいで…。
それ以外は…帰還したみたいなの…。

宣戦布告って意味らしいの…。
はあ…。
どうなるのかしら?
これから…」||

『…。
ミルルはどうして…さらわれて。
しかも、無事に帰って来たんだ?』

||「それはこれから報道されるでしょうけど…。
先にお父さんの病室へ行きましょう…。
向こうにもテレビがあるわよ?」||

『そうだな…』

☆☆☆

母さんの車に乗る…。
今日は…救急車ばかり走ってる…。
警察のパトカーサイレンもずっと流れてる…。
外は…焼け野原だ…。

||「父さんは骨折で済んでよかったわ…。
外は黒い雲ね…これは一雨、来そうだわ…」||

運転する母さんの顔は暗い…。

『…』

||「それにしても…タリア…。
本気でよく無事で・・。
ミサは爆撃で…鉄筋以外、吹き飛んだって聞いたから…。
もう母さん、ダメなのかと…」||

『…』

||「キセキ君やマナナちゃんはどうなの?
カンサイちゃんや私たちへ抹茶を振る舞ってくれたナデシコちゃんも…。
同じ病院に搬送されたみたいだけど…。
安否が分からなくて・・。
母さん、不安で…。
だって、タリアの幼馴染だから…。
来てた?
ミサへ…。
今年も…」||

『大丈夫だ、来てた…』

||「そう…。
爆撃があった時、タリアはどうしてたの?
あのミサにはいなかったの?
無傷で良かったわ…。
もう赤いミサのテントが…ボロボロになってる映像を見た時は…。
心臓が止まるかと…」||

『…』

||「雨が本降りになって来たわね…。
ミサの周りも…水たまりだし、そこに犬イルカまで飛ばされて、クオーン!って鳴いてる映像も流れてたわ。
あと、翼ウオは根性で泉へ飛んで帰ったんですってね?
タコもビックリしたけど、洞穴に飛び込んで、茹でタコにもならずに…泉にポチャンって帰れたらしいわ…。

あの泉の生物って一歩、進化が早いイメージよ?
つまり、母さんも…タリアだけは爆撃にあっても…茹で人間になってないって信じてたわ」||

『俺が…不思議生物だって母さんは言いたいのか?』

||「そう言う意味じゃないけどね…。
母親心に信じてたのよ、生きてるってことを・・」||

確かめる気はないが…もしかしたら、俺だけ爆撃にあっても・・・。
茹で人間にならない宿命なのかもしれない…。
あの泉にいる生き物は進化が早いイメージだからだ…。
巷にいる人間の方が脆弱らしい…。

☆☆☆

ターシャ国立病院へ到着した。

今日は待合室が満席だ…。

母さんに誘導されてエレベーターに乗る…。

父さんは個室病棟にいるらしい…。

個室病棟へ着いた…。

☆☆☆

 『タリアか…』

『父さん、大丈夫なのか?』

 『骨折だけだ…。
パレードは中止すべきだったのかもしれない…』

『…』

 『父さんよりもキセキくんのところの方が酷い…。
隣の病室だ、それから…他にもタリアの学校の子がいるようだ…』

『そうか…』

||「テレビ、見てるのね…。
ミルルちゃんは…帰って来たらしいわね。
この病院に搬送されたのかしら?
アナタ…知ってる?」||

 『テレビで流れてたが…運ばれてた時は寝てるだけらしい…。
ミルルちゃんもさっき目覚めたところで、警察から事情聴取もあったらしいが…。
いろいろ報道規制にもなってるらしい…』

||「どういうこと…まさか…」||

 『心配するようなことはないらしいが…。
ニュースは邪神国関係も見てるかもしれないから…。
情報の規制があるらしい・・』

||「そうなの」||

母さんと父さんは話し合ってる…。

『…』

 『ゼロくんという留学生が…タリアのクラスに入学したんだってな』

『ああ、そうだ』

||「母さんもその話は聞いたけど‥。
それがどうかしたのかしら?」||

 『ミルルちゃんはゼロに助けられたという話だ』

『ゼロは…帰って来たのか?』

 『…。
もう帰って来ないかもしれないらしい…』

『どういうことだ?』

||「まさか…え?」||

 『ゼロくんは邪神国のスパイな可能性が高い』

『え?』

||「それなのに何故ミルルちゃんは無事だったの?
どういうことなの?」||


 『それはミルルちゃんも分からないらしいが…。
ゼロくん以外の人間もミルルちゃんをいったん、ターシャ国へ返すことに協力的だったらしい…』

||「え?」||

『ミルルをか?』

 『今、警察もミルルちゃんの服に発信機がつけられてないか・・。
爆発物がないか…いろいろ調べてるところだ』

『そうか…』

||「とにかくミルルちゃんが無事で良かったわ」||

母さんは安堵の息を漏らした…。
父さんは病室のベッドに足だけ包帯を巻いてグルグルに固定されている。

『父さん…』

 『なんだ…』

『ミサの下に秘密施設があるらしい』

||「どういうことなの?」||

『よく分からないが…あそこで昔…誰かが防空壕みたいなものをつくったらしい…。
古代壁画が地下にあった…。
邪神文字に似た難解な文字と…イラストを含む壁画があった…。
父さんは…邪神文字読めるか?』

 『タリアがそういうなら、そうなのかもしれない…。
ミサ近辺には古代遺跡の宝庫だからだ・・・。
しかし…防空豪か・・・。
邪神文字はさすがに読めない…ターシャ国と鎖国状態だからだ…。
しかし…学習博士なら…もしかすれば…』

||「戦争に突入するのは反対だわ」||

『母さんだけでもない、俺も嫌だ・…何とか、邪神国を止める方法はないのか?
平和国に逃げるしか…』

 『今回のテロは確かに壮絶だったが…。
父さんも同感だ』

病院にテレビが設置されていて、ニュースが流れてる…。
巻き髪ロングな茶髪上下白スーツのリポーターは根性レポ子さんだ。

---世論調査によれば…。

戦争賛成派30%
平和国への逃亡希望者30%
戦争反対派40%なようで…。

学習博士、このデーターをどう見ますか?---

~~~そうですね、わが国では今のところ…。
戦争反対派が多いようですね。
政府がこの件に対してどう対応するかが…今後の問題に…~~~

 『父さんも戦争には反対だが…』

||「邪神国も何を考えてこんなことを…」||

『ゼロのことは全くテレビでは流してないが…父さん、本当なのか?
その情報は…』

 『父さんはターシャ教の関係だ…。
その筋で聞いたから間違いないが…。
しかし、これは機密情報だ。
タリアも黙秘しろ』

『分かった…』



タリアD


小説目次

ミルル@




=根性レポ子=


~~~学習博士~~~



inserted by FC2 system