アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

タリアD



☆☆☆

☆☆☆

テレビで見たことあるが…まるで…。
防空壕の大きい版だ…。
核を防げそうな雰囲気な施設だ。
SF映画で見たことがある…。
俺もキセキもSF小説の大ファンだから…。
キセキも知ってる筈だ…。

「まるで…これは…放射能を防げるレベルな軍事施設だ…。
僕の読んでるSF小説のイラストにそっくりだ」

『…』

時々、俺は女体化してることを忘れて、同感だと叫びたくもなる…。

{何っすか・ここ、缶詰あるっすか?}

◎可愛い宇宙人の女の子出てこないかな?あハッハ◎

「これは…いったい、何なの?
私はもう何がなんだか…」

防空壕らしき施設の白い壁に文字が記されてる…。


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௵ஹஇ 、᧰᧠᧡…ខ ᧰᧠᧡ ២១。 



この文字…理解は出来ない…。 

何文字だ、これは?
たくさんの記号が並んでる…。
この難解な文字は…邪神文字に似てる気もする…。


でも、分かりやすいレベルの写真で連なってる…。


壁画だ。


図には…。


@神と思わしき人間が…人間を泉に入れ、動物も入れて…。

A2枚目のイラストでは
神が雷を落として…その雷も…機械で落としてる絵だ。

そこに様々な生き物が生まれてる…人魚だ。



B続く3枚目の絵は…凄い世界だ…。
信じられないきっと現代より…進んでるハイテク社会だ。
人間が変な乗り物で空を飛んでる…。
家は宙に浮いてる…そんな絵だ…。
ターシャ神のシンボルマークが…家々に連なる…。
これは…神を信仰してるという意味か?

イラストの分、分かりやすい。
これは絶対、何かのメッセージだ。

C続く絵には…。
刀を持った人間が…ターシャ神の服を着た人間を血祭りにしてる恐ろしい絵だ。
肝が震えそうになる…。
絶対、戦争の絵だ。

D最後の絵は…。
大きな…爆弾を…顔が血で濡れた人間が…落としてる…。
世界がみんな怯えた顔だ…ターシャ神の服を着た人たち、全員逃げてる…。

Eそれから…次に…。

顔が血で濡れた集団が防空壕で…枯野になった外を見詰めて…笑ってる…。
部屋には草花がある、あれは…イソップなみの巨大なソラマメの木が…室内にある。
それから…トマトの木、メロンの木、あと…桃など…食べ物が多い絵だ。

Fしかし…そこから最後の絵は…。

木が全部枯れて…。
これまた酷い…。
共食いを人間がしてる絵だ…。
防空壕の外は…枯れ野原だ…。

☆☆☆

『…』

「何なの?
この壁画は…。
この壁画は私に何か伝えてる気がするけど…」

「これは…まさか…古代遺跡なのか?
僕は…そう感じる…。
それとも…この文字は…まさか…邪神語なのか?
それにも似てる…」

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俺を含む5人全員の視線がこの解読不能な文字にある…。

{何っすかね?
平和国の言語でもないっすね…。
もちろんターシャ国の文字でもないみたいっすし…。
俺、面白いから写メろうかな?
これで俺のフォロワーが増えるかな?
ブログUPしても良いッスか?}

ちゃらんぽらんそうな金髪ピアスサーファー風男が…。
短パンのポケットからスマホで撮影してる…。

---パシャ!

『ブログにアップは止めてください』

◎アニメ文字かよ…。
俺、分からねえって!!
俺も写メろっと♪
俺は無音カメラだからばれないよん!っと♪
ツイッターやフェイスブック…ラインなら…。
メールは良いですよね?えへへへ◎

オタク風な男まで…アニメキャラクターがこっそり刺繍されたデニムジーンズからスマホを出して…。
この文字を撮影してる…。
それ以外にも…壁画も写メってる…。
ここを観光と勘違いしてるらしい…。

『ダメに決まってます、これは国家機密レベルの情報で…。
公開は慎んでください…。
ここにまで邪神国が責めて来たらどうするんです?
ここは…勘では放射能を防ぐレベルな防空豪です。
ここの居場所は付きとめられるわけには…』

「私…平和国言語ですら欠点なのよ…。
あそこは英語だけど…。
これは違うみたい…。
読めないわよ!
古代文字でしょ?
これ…。
私もスマホ、持ってるけど…写メるべきなのかしら?
これ?」

マナナまで釣られて…桃色ドレスのポケットからキラキラしたスマホ出して…写メってる…。
俺は携帯、ミサに置き忘れた・・・。


『…』

「僕はどうすれば…僕だけがスマホではないらしい…。
まだ携帯だ・・・。
それでも撮影をするべきなのか?」

キセキと俺は同感らしい…。
俺も実はまだ携帯だ。

キセキは流行に乗り遅れないように…携帯で写メってる…。

---パシャ。

それと、俺たちターシャ国民は…学校では平和国言語しか習ってない…。
邪神国とターシャ国は冷戦状態で…親交が全くない…。

しかし、何故か・…テレビで流れる…。
邪神国の店にある看板…。
そこに表記されてる文字に似てる気がする。

◎漫画じゃないのがショックだよ、萌えたん…これ…テレビなの?
ドッキリなの?
ねえ…◎

{俺たち…これから…ホントどうなるんッスかね…。
巫女様…}

これら7枚の絵が意味することは…。
すぐにわかる。

『…』

この防空壕で…きっと、恐ろしいことがあったに決まってる…。
いったい、だれがこの絵を描いたのか?
それともこれは…ただの意味のないイラストなのか?
しかし…古代文字で書かれてる・・・。
文字は読めない…。
しかし…写真並みのイラストだ、グロいところにはモザイクまで入れてはくれてる。
まるで・…何かを伝えてる気がして仕方ない…。

☆☆☆

部屋の中央に石版のモニターが設置されていて…外の映像が見える…。

『…』

「これって…テレビ?」

「僕はこんなテレビ・・初めて見た…。
石版なのか?
これは…。
どこから光が…」

◎アニメ映らないかな?
って言うか夢だよね?これ…。
巫女様、うなづいて!
俺、空飛べるかな???
あははは◎

{すげーハイテクっすね!
俺、めっさビックリっす!!!}

驚いた…。
こんなもの、初めて見た・・・。

『…』

映像では…公園が…泉の近辺…枯れ野原だ…。
自衛隊が…邪神教の集団と闘っている…。

呆然とした…。

大丈夫なのか?

そのあとだ、邪神教…集団は帰って行った…。
それが石板にスクリーンのごとく流れてる…。

☆☆☆

「今の映像は本当なの?」

マナナは信じられないようなノリだ…。

『…』

映像では…長髪黒髪ツインテールロリ体型なカンサイの髪ゴムは切れ、髪は乱れ…。
それから…黒髪ロングストレート和風顔平均体型なナデシコは…足が骨折…。
カンサイは…頬に痣だ…。
生きてるらしい…。

俺の両親も何とか生きてはいるらしい…。
しかし、複雑骨折かもしれない…凄い打撲傷だ。

自衛隊のヘリは落ちた…。
と言うことは民間人は死ななかったが…不憫なことに…自衛隊から亡くなった。
パニックが起きるはずだ…。
呆然とした。

自爆テロが複数来たらしい…それで、亡くなった人間もいるらしいが…。
爆弾を仕掛けた女性は死体も見つからない域で亡くなったらしい…。

「外へ帰りたいわ!
…大丈夫なの?
みんな…」

「僕の両親は大丈夫なのか?」

『…』

それも映像に流れる…。
不思議なモニターだ、まるで俺たちの会話を判別してるかのように映し出す…。
一応、生きてはいたらしいが…重態だ…。

「お父さん、お母さん…そんな…。
大丈夫なのか?
僕の家族が…。
手足が曲がってる…」

『…』

{俺の家族はどうっすか?}

◎どうなんだぁ、まあ・・・母ちゃんなんてどうでもいいが◎

奴らのことは知らねえが…。
映像が流れた…。
灰色の髪に3本毛が立った頭の理科実験用の服を着た中年男性…。
それと、そこらへんにいそうな太っちょの叔母さんが元気そうに道端を歩いてる映像が流れた…。

{ああ、良かったっす}

◎母ちゃんも元気だ◎

『…』

一人の女性と男性を見て、二人が感嘆を上げた…。
と言うことは…。

『貴方がたは兄弟なのですか?』

聞いてみた。

{俺が"学習イッチ"で金髪サーファー男…}

◎俺は"学習ニイ〜"で黒髪太メガネ、ツインテール戦士のTシャツを着たアニメオタクさぁ♪◎

『全く似てませんね…』

{いや〜サーフィンして、痩せたんで…昔は…太ってたんっす、俺って}

◎俺は昔は細かったんですぅ♪もう自宅でアニメ三昧で…太って色白になって、あっひゃひゃ!!◎

似てなさすぎる…。

『兄弟なんですね』

{2卵生っす…俺は17歳っす}

◎俺も17歳だよーん◎

猛烈に老けてる…。
一人はチャラ過ぎて…分からねえ…。
もう一人もデブすぎて…貫禄が既にある…。

「同じ歳なの?
私にはそんなふうに…見えないわ…」

「世間は広いんだな…僕も驚いた」

『…』

{巫女様、ファンっすよ、俺どうっすかね?}

◎俺も巫女様がぁあああ!萌え萌えですぅ!!あひーん◎

『…。
帰りましょう、マナナ…ミサへ。
私は疲れました・・
猛烈に外が心配です』

「そうね…」

「巫女様…また、あの狭い…押入れへ。
早くお願いします…僕の両親が…」

『…』

キセキは茶目から大粒の涙を号泣だ…。
パニックってる…。
しかし…大丈夫な気配がする…。
血は出てない…普通に映像では会話してる…。
骨折はしてそうだが…。

☆☆☆

狭い押入れに乗ってみた…勝手には動かない・・。

『…』

{おかしいっすね、さっきはコレ動いたっスよ}

金髪チャラ男イッチは…押入れの壁を足でドンドン蹴っている・・。

◎イッチ兄貴、俺も頑張るよん、萌えちゃんアタック◎

白デブ額縁黒メガネのアニメ男ニイ〜は…今日の惨劇に頭がいかれたらしい…。

「巫女様、僕は元の世界へ帰れるのですか?
僕の両親はいったい…」

キセキはあれからずっと泣いている…。
ショックで、昔に戻ってる…幼児退行というのか?
メンタルヘルスが必要そうだ。

「巫女様、頑張って!」

マナナが一番、精神的にタフらしい…。

『…』

俺はあまり言葉が出なくなってるが…そう言えば、鍵穴があったことを思い出して…。
押入れの奥、鍵穴に…また鍵を入れて廻してみた…。

‐‐‐‐ゴゴゴ。

地響きを上げて…押入れが突然、動き出す…。
押入れと言うか…灰色の倉庫のような見た目の…布団を入れるための収納庫だ。

これが恐るべきスピードで…速度調節はできないのだろうか?
全員がまた、倉庫の中でパニック状態だ…。
右や左へ動き…頭上目掛けて…エレベーターのように動いてるのが分かる。

{また突然動くんっすか!?}

金髪顔黒ピアス男のイッチは大声を上げた。

◎これはアニメの中だよね?
俺は夢を見てるんだぁああ◎

その弟、白デブ黒縁メガネアニメ男、ニイ〜もウルサイ…。

「巫女様、僕を助けてくれ…」

白人系クォーターで長身オトコな癖して、キセキは情けなさすぎてる…。
泣きじゃくる赤子のようだ…。
これは、両親と再会すれば…さらに泣き喚くのじゃないだろうか?

「今度は扉開けないでよね!
さっきはパンツが丸見えになったわよ!」

この中で一番強いのはマナナだ…。
女はタフだ…。

『…っ…』

5人の体が…全身揺れて…当たりまくってる…。

今回はアホそうな金髪ピアス顔黒イッチは…押入れの扉を開けなかった…。
お蔭で…さっきよりはスムーズに帰れた…。

☆☆☆

ミサに着いた…。
ミサは潰れてるかと思ったが…確かに内装はボロボロも良いところだが…。
鉄筋は残ってた…。
さすが、2000年の歴史がある頑丈な建築物だ。

しかし…。
泉の外は…焼け野原だ…。

泉にいる生物には被害がなかったのか…。

『…』

ここにはいろいろな生物がいるのに…。

それから、メロンの木…トマトの木は根元から倒れてる…。

そうとうな爆風があったらしい・・。

泉は水嵩を増してた筈なのに…。

水が飛び散り…、枯れ野原に水たまりになっている…。

水たまりの中に飛んで行ったのか…犬イルカがいる。
…怯えた顔で…吠えている…。

タコも何とか大丈夫だったらしい…。
しかし…洞穴の中に潜り込んでいる…。

水たまりが続く道を歩く…。

翼ウオが…根性で羽ばたいて…泉へ帰るのを目撃した…。
ここの生物は特殊過ぎて…進化が進んでる…。
頑丈らしい…。

しかし、この外にある公園がどうなってるのか…未知だ…。

{水たまりっすね!!
これって、泉の水なんっすか?}

見れば分かるが…金髪ツンツン頭イッチは慌てふたむいてる・…。

◎萌え系…犬イルカまで…。
なんてことを俺の癒しを◎

アニメオタク男、黒縁メガネ白デブなニイ〜も同感らしい。

「何だ、これは…」

キセキは相変わらず…幼児退行してるのか…涙を拭ってる…。

「タコ…生きてたのね…。
でも…草は…枯れてるわ…」

一番、冷静なのは桃色露出の激しいピチピチワンピなマナナだ…。

『…』

俺は無言で先を進んだ…。

☆☆☆

少し歩けば…。
公園の外は…救急車まみれだ…。
死体なのか…重態なのか…そこも分からない…。
何が起きてるのか…頭に働かない状態だ。

路上に救急車が…何台も連なってる。
病人を配送するためだろう…。
生きているのか…。
どうなのか…。
マスコミ関係と思える人間が…大きなカメラで…撮影してるのが…見える…。

その他の人間は…もう帰ったらしい・・。
確かに、ここにいても危険すぎる…。
 
あと、警察官も来てる・・・。
いろいろ現場を調べているらしい…。

突然、マスコミ関係だと思える茶髪ロング巻き髪女性リポーターが近付いてきた。

この人、知ってる…。
俺に以前、芸能スカウトに来た…女性スカウトマンだ…。
女性リポーターまでしてるのか…。
マルチにいろいろしてる優秀なリポーターらしい…。

俺とマナナが友達ではないと…週刊”ターシャ国”では記事にしてもらえたこともある…。
それから、ミルルを売り出そうともしているらしいが…。

よく、ミサに通ってくる女性だ。

=[巫女様、生きてらしたんですね‥!!
前は御世話になりました…貴女のことを記事にしてから…リポーターの仕事も芽が出始めて・・。

ああ、神聖なる水色の後光を身にまとって…。
さすが泉の妖精様…!!。
ターシャ神に愛された神童…。

根性レポ子と申します…。
以後、よろしくです!!]=

『あの…いったい、何が…起きたんでしょうか?』

=[邪神教の集団からのデモが…]=

『そうなんですか…』

=[この件についてどうお考えですか?
巫女様は…]=

すっかり忘れてたが・…このまま自宅に帰れば…。
正体がばれる、俺だけ関係者以外立入禁止橋へ一度、帰らなくてはならないらしい…。
本気で…あまりの惨劇に今、自分が女体化してることを忘れていた…。

『ノーコメントです』

当たり障りのない解答だ…。

「巫女様が僕たちを救ってくださったんです。
さすが、泉の妖精様です」

キセキが泣きながらコメントしてる…。

{そうっす、俺…巫女様、惚れ直したっス!
巫女様、泉へ帰れるっすか?
俺が送るっス}

金髪ピアス男、イッチは…馴れ馴れしく俺に肩を回す。

「巫女様に失礼よ!あんた」

マナナが胸の谷間を見せつけたまま、叱ってイッチを俺から引き離した。

{巫女様がダメなら…オマエでも良いっすよ!
オマエ、名前何って言うんっすか?}

金髪男…女と見れば誰にでも馴れ馴れしいらしい…。

「異能マナナよ、異能さんって呼んでよね?
あんたに呼び捨てなんて嫌だわ。
キセキと巫女様だけ幼馴染で許してるのよ!
巫女様から離れてよね!!!」

マナナは苗字で呼べと歯をむき出して威嚇してる。
まあ、これは機嫌も良い…。

『…』

やっと俺から纏う体の光が…オレンジに変わった…。
ずっと水色光だった…。

『…』

しかし…現場が悲惨だ・…すぐにまた水色に変貌する…。
体の発光はずっと水色だ。

◎これ、どっきりですよねぇ?
どこかにテレビがあるのかな?って…。
えっと…夢なんじゃ、あははは♪◎

黒縁メガネアニメTシャツな白デブ、ニイ〜はこの調子で浮かれてる…。

=[どうも、生存者もメンタルヘルスが必要らしいです…。
現場は壮絶な状況で…]=

『私は自分の世界に戻ります…』

「巫女様…」

マナナだけ意味を理解してる筈だ…。

「私も付いていっても…」

マナナは胸の谷間を桃色ワンピから見せ付けたまま上目遣いだ…。

「僕も巫女様と…」

キセキは見た目に反して泣いている…。

『…』

{俺もっす。
泉へ帰るんっすか?妖精様}

この中でまだ、まともな対応だ…金髪顔黒男イッチがだ…。
目付きは悪いが…。

◎俺も…巫女様、頼りがいがあるから…。
なんちゃって♪◎

アニメ男白デブ黒縁メガネアニメTシャツなニイ〜は…締りのない表情だ…。

『この先は女性以外禁止な地…。
マナナだけいいでしょう…』

[巫女様、私は…女性リポーターですが…。
テレビを回してみても…]

『取材関係はお断りさせてもらってます』

=[それならカメラはなしでも…]=

茶髪巻き髪ロング白スーツ女性リポーターは必死な形相で食い下がらない…。

『どこに隠しカメラがあるか分かりません…。
マナナだけ付いて来てください…』

「巫女様」

桃色露出が激しめなワンピのマナナはコチラを見詰めてる…。

「マナナだけか…僕はどうすれば…」

青チェックTシャツ、黒ズボン…茶髪茶眼身長180cmの立派な大男の癖して…。
子供のようにキセキはずっと泣きじゃくってる…。
一つ一つの仕草が…まるで幼児退行してる…。
Tシャツの下まで…涙で濡れてる…。
自覚してるのか?自分の年齢を…。

『キセキは…女性リポーターに説明をお願いします…。
あ…』

俺は溜息を吐いた…。

『リポーター様、少しだけ…この者たちと会話がしたいので…。
身内話ですので、離れて貰えないでしょうか?』

=[え、あ…はい]=

茶髪ロング巻き髪の白スーツリポーターは数メートル離れた・…。

『キセキ、お願いがあります…。
それから、イッチとニイ〜にもです』

「何でしょうか?
巫女様…僕に」

{何っすか?
何でも良いっすよ}

◎何でもどんと来いですよ♪
うひひひ◎

どうも…アニメ男、白デブ黒縁メガネ…ニイ〜は…。
この事件のせいで逝かれたらしい・…。

それから、キセキも…まだ泣いてるし…。
頼りないが…大丈夫だろうか?

一番、まだまともそうなのは…サーファー系男、日焼けした肌に金髪ピアスのイッチなのが…皮肉な話でもある…。
”海”と書かれた白いTシャツ…青い半ズボン・・・。
まるでサーフィンから帰って来たかのような場違いな姿だが…。

イッチだけ、顔が真剣に聞いてくれてる…。

『イッチ、この者たちのメンタルヘルスを頼みます…。
それから…あの…地下施設については黙秘をお願いします…』

{分かったッス!
俺に任せて下さいっす!
俺、めっさ役に立つっス!
モロ良いトコ見せるっスから!}

金髪男、イッチは嬉しそうだが…。

「僕じゃないのですか?
巫女様…ウウウ」

キセキは泣きっぱなしだ・・。

{萌ちゃん、アタック…そんな}

黒縁メガネ白デブ男…ニイ〜は…この調子だ…。
現実逃避が始まってる…。

{巫女様、個人的にアドレスは…}

◎俺も気になるっス!◎

「僕もです!巫女様」

『今日のことはお忘れなさい…。
命が欲しければ…話すのも良しなさい…。
話せば、天罰が下るでしょう。
また来年、会いましょう…』

どうせ、キセキのアドレスなら知ってる…。
他の二人などどうでも良い存在だ。
男のアドレスなんて聞いても楽しいわけでもない。

「巫女様!
僕にだけ、責めて…アドレスを!!」

{つめたいッス巫女様!}

◎クールな巫女様系も萌えるかも!
俺!
巫女様Tシャツも捨てがたいな・…。
2次元ツインテール戦士押しだけど◎

『マナナ…帰りましょう…』

「待って…巫女様」

女性リポーターは聞き耳頭巾だ…。

本気で…こいつら3人、ここに残して・・大丈夫かどうか…。
心配だ…。

☆☆☆

『…』

「えっと…」

『少し黙って欲しい…。
人が付けてる可能性も高いから…』

俺はマナナを諭した…。
マナナの顔も暗い…。
警察署から離れ…監視員がいる筈の一般者通路を渡り…。
ミサへ着く…。
ミサだけは残ってる…。
しかし、草は枯れ、それから…水たまりばかりだ…。
犬イルカも必死で…泉へ帰っている…。

---くおーん!

あれは警告音という意味らしい…。

ミサも水たまりでボロボロだ…。

「鞄も…財布も…燃えちゃった…」

『命の方が大事だ』

「そうね‥」

ミサから…関係者以外立ち入り禁止橋へ渡る…。
その先に…ある筈の青いテント…。
ここだけ、大丈夫だった…。
鍵がないと渡れないトリックがあるからだ…。
関係者以外立ち入り禁止橋は特に…この鍵に反応して・・。
ない場合は橋の真ん中で…橋が真っ二つに割れて上がり…ハの字に割れる仕組みだ…。

それから…入ってくるゲートも…高すぎて無理だし…。
ココは不思議な仕組みで…ヘリも上空には来れない…。
コンパスすら狂う磁波が変なところだ…。

携帯もここでは使いにくい…。
電子レンジは即日に壊れる場所だからだ。

今日、目撃したが・…地下施設…。
あれはブロック状の未知の金属で出来ていた…。
おそらく、レアアース…。
レーザー器具や強力永久磁石などに使われる…そんな素材だ…。

「この青いテントだけ…どうしてやられてないのかしら?」

『俺にも謎だが…勘では…恐らく、カラクリがある・・・。
この真下に地下施設があるのと関係がある…。
勘では…ここで携帯は使えない筈だ…。
見たことないが…』

「タリア、携帯持ってる?」

『俺は壊れた…赤いミサで…消滅した…』

「私はワンピースのポケットに…」

『そうか…』

俺は青いミサへ入り、学ランへ着替える…。

『見てくれないか?
ニュースを』

「やっぱり…」

『なんだ?』

「圏外になる・・」

『青いミサ周辺で機械は使えないのか…。
ここは着替え専用施設で…俺は一度も青いテント内部で、携帯電話を使ったことがないが…。
そうだったのか…。
電池切った方が良いだろう、無理に使えば壊れそうだ』

学ランに着替えて…。
木で囲われた小道を歩く…。
ある境が…泉との半径1kmの地点だ…。

そこで女体化は終え、元の姿に戻った。
今日は全身から出る光が…ずっと強い水色だった…。


「タリア…」

『…』

ゲートの外で…鍵を外す…。
ゲートの前に…墜落した…ヘリの残骸がある…。
邪神国のマークだ…。

道路は…その辺いったい…ガラスまみれだ…。

「タリア…これは…」

『青いテントへも侵入する気だったらしい…。
知らなかったが…上空からだったらしいな…。
ここにはトリックがあるらしい…』

「…私はこれからどうしたら?」

『携帯、今なら使えるか?』

「ちょっと待って…」

マナナが携帯をONにしてる…。

「圏外じゃない!使えそう!」

『そうか…』

俺は溜息を吐いた…。

『このミサには…知らなかったが…トリックが多いらしい…。
特に…関係者以外立ち入り禁止区域は俺以外通ってなかったから…長年…』

「お母さんに電話してみる・・・」

待つことに決めた…。

「もしもし、お母さん…。
今、どうして・…」

 「マナナ、繋がったのね‥。
お母さんとお父さんは、捻挫程度で済んだわ…。
骨折したかしらって…思ったけど…。
マナナは大丈夫なの?
ずっと探してたのよ、今日はタクシーで帰りなさい…。
お金あるかしら?
心配でもう・・」

打撲まみれの映像だったが…大丈夫だったらしい…。
複雑骨折かと思った、あのモニターではだ。

「お母さん…。
良かった…」

マナナが初めて泣いた…。
余り泣くような女ではない・・。

「他はどうなの?」

 「早く家に帰りなさい…。
どこにいるの?」

「今は…巫女様と一緒に…」

 「巫女様も大丈夫だったの?」

「うん、私と巫女様とキセキと男子の客2名は…巫女様のお蔭で…」

「そう…キセキ君の両親は複雑骨折で入院よ…。
どこにいるの?
迎えに行くわ…。
車で…。
テロ集団は帰ったみたいだけど…危険かもしれないから…」

「えっと…ミサの反対側の…ゲートにいる・・・」

 「そう…今は誰といるの?
巫女様やキセキくんいるの?」

「えっと、偶然に会ったタリアと…その」

 「そう…。
生きてて良かったわ…。
カンサイちゃんはもう顔が悲惨で…今、針で縫ってるわ…。
それから、ナデシコちゃんも…手足を針で縫ってるわ。
でも二人とも命に別状はなくて・・。
ミルルちゃんだけ…テロの最初に邪神教の集団にさらわれたのを目撃して…。
それから…まだ帰って来なくて…」

「そんな…」

 「今、向かうから…あとで話すわ…全て」

そこで電話は切れたらしい…。

「聞こえてた?」

『ああ』

「ミルルが…さらわれたらしくて…」

『…』

「ミルル、大丈夫なの?
まさか、身代金要求に使われるの?
ミルル…」

『きっと、大丈夫な筈だ…』


タリアC


小説目次

タリアE





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