アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

強くなる



昼飯も終わり、手洗いへ行った。
少し前まで泣くためだけだったのに。
今日は初めて違う。

そこでまたアホな男子の会議があった。

{最近、サスケも腹下し終わったらしいな。
ムシよ}
ブンブンブン…。

ーーブンブン飛ぶ虫を体内に飼う…シノ。

●ヒナタ、落ちるか?
赤丸…。
いつもナルトしか見てねえし、つまらねえな?●
●バウバウ●

ーーキバと…肩の上で吠えてばかりの白い子犬…赤丸。

◎ヒナタもな、ナルトなんて諦めれば良いものを。
キャンディーうめー◎

ーー食べ物のことしか言わん…チョウジ。

【めんどくせ…。
違う作戦で行くか…】

ーーめんどくせえ、だるい…が口癖の…シカマル。

この4人が揃うと、俺はいつも出て行きにくい。
コイツら、こんな会話しかずっとしとらん。
そのためにつるんでるらしい…。

【ナルトにサクラがボコって触ってると伝えた。
俺の勘ではあれで…ナルトはサクラを意識し始めてる。
それをヒナタに見せつけ、ナルトを諦めさせる作戦が得策か。
しかも…ナルトはサスケをライバル視するはずだ…。
憎きサスケにも敵が増えて…割りといい感じに転んでる筈だ…。
ああ、昼寝してえ】

◎シカマル?
前、赤丸とキバにだ…。
ナルトの前で『女に殴られるだけでもマシだ。
俺なんて、触ってすら…もらえてねえ』
こう言えって、事前に打ち合わせしてたけど…。
そういう魂胆だったのか?
ああ、ポテチうめえ…◎

【そうだ…めんどうくせえが。
得策かと思った】

●俺、気が付かなかったぜ。
赤丸、気が付いたか?●
●くーーん??●

{なるほど…ナルトに好きな女を作らせ、ヒナタを諦めされる…。
ムシよ、これほどいい案もないな}
ブンブンブン

◎どうして…サクラにしたんだ?
シカマル。
モグモグ…◎

【チョウジ、それはだな…。
まあ、サクラは成績で落ちる。
他の女子は…容姿の可能性もある。
くっつけるの難しそうだ。
めんどうくせえが…】

{なるほど…シカマル…その通りだな。
蜂よ、求愛ダンスを披露してくれ}
ブンブンブン…。

●シカマル、おまえは天才だ。
俺もナルトとサクラを応援する。
ヒナタ譲れよな●
●バウ!●

◎なるほどな…シカマルは凄いぜ。
俺は親同士の昔馴染みだ、知ってるぜ…もごもご…◎

【それと…ナルトがサスケを倒すことはまず、あり得んだろうが…。
もしも出来れば、女子どもも帰ってくるってこともあるな。
ダルイ作戦だが。
そこは望み薄い…。

しかし、ヒナタがナルトを諦めるのは…あり得そうだ】

●シカマル、おまえ…本当、先読み上手いな。
赤丸?●
●バウウウ●

{まあ…。
よい案だ…ムシよ}
ブーン…。

◎ああ、良いこと聞いた。
オヤツうめえ…◎

【だが…俺は…。
ナルトは…強くなりそうな可能性がある気がして仕方ねえ。
だるいが…】

◎どうしてなんだよ?
シカマル…。
もうお菓子ねえから早く言えよ◎

●嘘だろ?
赤丸、アイツ…ドベだぜ●
●バウウウ!●

{ムシよ。
それはあり得んだろ}
ブン…。

【ナルトはコミュニケーションスキル猛烈だ。
ヤツは孤児だ。
それをあそこまでイルカ先生を…ドベの癖に惹きいれてるのは何か訳がある…。
イルカ先生は隣のクラスにいるアスマ教官のため、生徒の成績アップを達成させて…落とすことしか考えてねえ男だ。

それが今日の給食でもだ…。

ナルトは「サスケを倒すってば。
火影になるってば」と宣言し・・・

イルカ先生は…
「応援してるぜ、ナルト…おまえは絶対、里の勇者になれる。
このクラスからエリートを出すのが俺の夢だ…」
こう言って、ナルトの肩を優しく叩く。

毎回…この調子だ…、目障りだ…俺だって頑張ってる。

イルカ先生は…ドベのナルトに何故か火影になるのを期待してやがる。
それと…、ヒナタまで何故かナルトしか見てねえ。
無謀な精神力に惹かれてるのかは知らん。

俺にも猛烈に構ってアピールがすげえが…。
公園で交えて判明したが…ヤツの洞察力は神級だ。
俺も超えてる…勘がだ…あと運が良すぎる…。
運も実力らしいが…。
あれは…化けそうな気がしてならねえ…。

現在、やってることと言えば…読み書き算盤だ。
あんまり忍術に必要ねえ。
術式も書けんらしいが…これも要らん。
一番必要なのはな…大技繰り出せるかどうかだ。
体術もヤツはヘボいが…何故か…俺はアイツが気になる…。

俺の父が話してた…アイツの体内には…九尾って化け物がいるらしい…。
大人共それで差別してるらしい…。
里を大荒らしにして…人間殺しまくった妖怪らしい…。
普通、九尾が体内に封印されていれば…性格まで狂暴になる筈らしいが…アイツはへボ級だ…。
それもだな…おかしいとは感じてる…。
アイツが…九尾に精神力で勝っているっていう意味だ…。
この恐ろしさ…おめえら、分かるよな…。
アイツの精神力は、ケタ違いだ…あれは天性か?】

◎シカマル、気のせいだって。
アイツに妖怪入れられて大人たち、目の敵にしてつるまん様に言ってることは俺も知ってる。
妖怪体内に入れられると…成長途中で発狂して、極悪殺人者になる可能性が高いんだってな…。
しかし、アイツ…ヘボだ。
あれ、嘘だろ。
もう袋は空だし教室戻るぜ◎

{まあ、杞憂だろ。
ヤツに近寄るなとは親に言われてる。
途中で人格変化する可能性が高いとも。
だが…俺にはそう思えん。
虫たち、どう感じる?}
ブーーーーーン

●ナルトはヘボだろ、一生。
俺の両親もそんなこと言ってたけど…。
見れば分かる。
アイツ、最弱だぜ。
本当に妖怪いるのかよ?
封印されてるの嘘じゃね?
な?赤丸?●
●バウウウ●

【根拠はある。
ココだけの話。
めんどうくせえが俺の役所勤めの父が言うには…。
隣里の”砂隠れの里”へ立ち寄った際にだ。
生物殺戮兵器がいるらしい…。
俺らと同じ歳のだ。
”我愛羅”って名前で…。
額に愛の文字が刻まれた眼付き最強に悪い赤髪の短髪ツンツン頭なガキらしいが。
無慈悲に惨殺しまくってるらしい。
里の住人共、怖がってるが…近寄ろうともせんらしい。
内部にナルトと同じ種類の化け物が封印されてるらしい。
俺は…父にだ、”我愛羅だけは気を付けろ…。
対戦相手に選べれば殺される”と注意はされてる。
試合棄権しろと…。
俺の父が予想するには…ナルトもいずれそうなるらしい…。
我愛羅も途中から急変したらしい…性格が…】

●嘘だろ?
赤丸?
俺の親も同じこと言ってたけど…アイツに会って良い意味で期待外れだ。
激弱すぎだろ?
信じられねえよな?
ナルトに限ってさ●
●バウ●

{ま、一生…ドベだろう。
俺の家族もそんなことは言ってナルトに警戒しろとは言ってたが…あの分では無理だ。
無視だ、虫ども?}
ブンブン…。

◎モゴモゴ。
シカマルの意見は適格だが…それは外れそうだな。
俺の親戚全員大人たち、俺の命を心配してたが…実際見て判明した。
アイツ、ヘボすぎだからさ…。
柿の種うめえ…◎

【だと良いがな…。
性格はともかく…アイツは強くなる可能性がある…ある日、突然だ。
めんどくせえ…】

4人は会議を終えて…手洗いから去っていったらしい。
顔も見合してはやらん。
俺はこの里の男子どもが嫌いだからだ。

…ナルト…。
シカマルが言う話は一理ある。
俺は
イルカ先生から飛び級を進められ…。
「おまえはイノが好きなのか?」
と尋ねられた日に…。

「おまえとナルトに俺は懸けてる」

こう言った。

(ドベのナルトに期待をかける意味が俺には分からん。
よほど、ナルトを寵愛してるとみえる)

ムカついたが…。
疑問には感じてる…同じことをだ…。

それ以外に…。
ちらりとそんな話を…憎き兄から聞いたこともある。

”この世界には…内部に寄生する…能力系の野郎もいる…。
奴らは恐ろしい…凄まじいパワーがある。
それから…実力を隠しまくってるヤツもいる…。
本性を隠しまくってるスパイも…ザラだ…。
おまえは…常に他人を警戒しろ…。
それが、おまえの命運を別ける…。
己は常に…おまえの身を案じてる…。
おまえは、純粋すぎるからだ…。
弱肉強食は…世の理だ”

狂乱する前の兄からの会話は…当てにならんが…。
差別は俺の一族全員嫌いだった。
ナルトが里の大人に差別されてたことは初耳だ。

ヤツはまさか…隠された危険因子の可能性もある…。
しかも俺にないモノを持ってやがる。
嫉妬してる。


☆☆☆

今日も午後の授業で…。

肌寒い屋外…手裏剣練習場にクラス全員で赴いた。

イルカ先生に

「昨日の一番、サスケ。
手本を見せろ。
この小型風魔手裏剣5キロ級を…あの3メートル離れた的に当ててみろ」

と指示され。


片手に”小型風魔手裏剣5キロ級”を掲げ、3メートル離れた的に回転をつけてシュルシュルと投げてれば。

ビンゴだな…木に亀裂が入った。

背後からサクラの歓声だ。

「キャー。
さすけくん、格好良い。
だいすき!
すごい!」

いつものことだ。


今日も尊敬されてるらしい。
良い日常だ。

振り返れば…超絶可愛い。
手を振ってる…サクラが俺の方、向かって…。
妹がいればこんな感じだったのか…。

午前も…授業の度に成功すれば…教壇に立つイルカ先生の前で…ずっと誉めてくれる…。
愛らしすぎだ…。

他の女子の声は聞こえん。

嬉しくてたまらねえ。
俺の失った一族が戻った気分に浸れる。
おまえは…知らんかったが。
俺の血が繋がらない妹だったのか?

空は薄暗い…冬の雲が近付く。

投げ終われば…。
俺の妹が寄って来る。
他の女子はどうでも良いが。
可愛くてたまらん…サクラがだ、俺の妹だ。
サクラの頬が…紅色だ。
よほど俺になついてるらしい…。

『勝手に触れ』

≪触って良い?≫とたずねるのはイノだ。
うんざりしてるが…。

「サスケくん、大好き」

サクラも触ってる…。
ほっこりだ…。

しかし、今日も背中密着か…。
面積は平等になったが…成績はまだまだか。
鍛えてやりたいが…女子は邪魔すぎだな…二人っきりの時間すらねえ。
なれば俺はいつも甘えたくなる…俺がおまえに…密着して甘えたい。
泣いて最近の事件を報告したい。
おまえは俺のぬいぐるみにも近い…妹でもある…それから捨てられたが、友情だ。

俺は別におまえが弱くても良いが…そこも愛らしいんだが。

俺はおまえの兄として頑張る。
恋愛かは知らん…親愛してる、感謝してる。
俺の日常も花が咲いてきてる。
ありがとう…。

「サスケ、見事だ。
帰って良し」

イルカ先生だ。
イルカ先生は…俺がサクラを侍らすのを良く思ってねえらしい。
最近、授業中…前ほどサクラから光の褒め視線を貰えんこともあるのか?

女子ども何か言ってやがる。
しかし無視だ。

『このまま教室まで来い』

ここは野外…手裏剣の的の前…。
女子の投げるのは終えたし…。
俺は連日首席だ…。
手本で投げればもう用なしだ…。
教室帰るだけだ…。
成績順で投げる順番も決まる…。
ドベは最後までここにいて…手本見とけという寸法だ…。

「サスケくん、一緒に付いていくね」

最近、他の女子の声を拾うのが嫌だ。
男子らの批判の声もシャットアウトだ。
イルカ先生まで無視してる…。

野外に設置された手裏剣の練習場から移動だ。
この頃、落葉して…。
外に緑も減ってきた。
紅葉が赤い季節も終えつつある…。
芝生を踏みしめ、愛らしいサクラと教室へ急ぐ。

何か女子達も俺に密着しながら語りあってるが…。
全く頭に入らん…。
無視だ。
サクラの会話すら…どこかに遠退く。
俺は…。
無言で歩いてるように…。
周囲の観衆には映るだろう…。
現在、思考に没頭し過ぎてる…。

サクラと一緒に遊びに行きたいとも願う。
しかし…俺の妹が…女子に苛められる。
それは願わん。
俺が強くなれば…女子の苛めを止められるのか…。
もっと強くなれば…女子どもも屈服するのか。
サクラには大きな結界を張って囲えばいいのか。
いろいろ悩んでる。
俺の寮室へも呼んでやりたい…。
本音は…そうだ。

俺の結界の能力もまだ筆箱程度で、数十分しかもたん。

結界も移動式になれば、さすがに高等技過ぎる…。
それはきつい。
やはり縛られた結界レベルか…。
俺はどこまで強くなれば…女子軍団を止められるのか。

歩いてれば…靴箱越えて…廊下も越え…教室の扉前だ。

『俺は強くなる…』

「サスケくん大好き。
頑張ってね」

扉は開き、入室だ。
俺が首席で一番乗りだ…。
机へ向かう。
窓の外は…暗くなってきた…。
木々が風にざわめいてる。
今日は風の冷たい日だ…。
怪しい雲行きだが…。
今日は寒い日なのに…。
ぬくい…。

『これから机で課題やる。

覚えるから去れよ』

「私、勤勉家のサスケくん…尊敬してる」
サクラしか聞こえん…。

全く…女子たちの声が…俺の耳に届かなくなってる。
途中…。
別のこと考えてて…。
サクラの会話も聞こえんかった…。

都合のいい耳だ。
だんだん…いろいろ酷い。

説明補足すれば一応、いつも通りイノが俺に聞いてから…。
他の女子数名が喋り…最後にサクラが俺へ語りかけてるのだが…。
俺はサクラを独り占めしたくてたまらんらしい。
他の女子の存在を…脳から排除してる。

『ありがとう…』

俺の頭は…興味ない存在は排除できる素晴らしい頭脳らしい…。
クラスの集合写真も最近、サクラと俺しか見えてない…。

「次の時間も構ってね。
サスケくん」

俺に擦りついてたサクラは…離れた。
と言っても…。
俺の隣席…イノの机で…会議してるのだが。
俺は下向いて…机に本広げ集中だ…。

女子どもが…視界にあまり入ってなかった。
一応、全員…視界には入れてたが…。

サクラだけ見ればだ…愛らしいサクラが女子に叩かれる。
俺の妹だ、ヤツは第二の家族決定してやった。

サクラは…。
特別授業の時は…必ず俺の隣を死守してくる…。
可愛いヤツだ…。
成績順ではなく…早い者勝ちだ…席なんて。
俺は…サクラが隣に来れるタイミングで…入室するのが常だ…。

☆☆☆

今日、最後の授業が開始された…。
黒板前、教団前にはイルカ先生だ…。

「今日も午前、昼間と…。
おまえらにはいろいろ極めてやった。

一時間目は読み書き…漢字の練習、初歩兵法の朗読…これは絶対、要る…。
教科書…秘密文章も読めんレベルのヘボは最低だ。

二時間目は忍者の掟について…。
いろいろ守らんと知らんでは済まされん…死罪もあり得る。

三時間目は足し算引き算…ひっ算と…いろいろ教えたとは思う…。
算数も絶対いる…戦術の策も寝れん。

四時間目はそれから自炊…川で魚釣り…。
石による火の起こし方…。
これも野宿には欠かせん。
中忍試験の迷いの森では試される能力だ。

五時間目は手裏剣5キロ級。
女子にはきつい様だが…。
風魔手裏剣の大型ともなれば…40〜50キロはある…。
大人の男も超える体重レベルもある…。
それがまず持てるだけの筋力は鍛えてもらいたい。
それとだ…何よりもスピード…忍者には逃げ足が必要だ。
これも…出来んヤツには修行した。

いろいろ稽古はした。
木にどこまで亀裂を入れれるかや…。

6時間目は…前も話したが…木ノ葉の歴史について語る。
歴代火影の話と、その偉業についてだな…。
あと、手裏剣やクナイなど道具の使い方について基礎的なこと…。
これがメインだが…今回も起爆札についてだ…。
ほぼ全員出来るようになった…しかし、威力に差がある。
出来ずに人に書いてもらったの…使うドベもいる…。
更に深める…。

一気にいろいろ教えてるから…疲れてるとは思う。
心配しなくても数日間は同じことの繰り返しだ。
飽きてるヤツもいるとは思う。
俺はクラスのドベにも合して…授業は進めていきたい…。
明日も魚釣りからだ…」

イルカ先生の歴史物語だ…。

俺は今、教室の机にいる。
一瞬…頭が空白で何も考えてなかった…。
妹が出来たことが嬉しくてたまらんらしい。
サクラには黙っておこう…。

教室に座れば…どうでも良い人間は見えん。
見えてるが…気にもならん。

サクラ。
あそこだけ注目してる。
桜色の後髪…俺の視界に映るのは…うなじだ…あと背中。
俺の視界は前にあるが…一点にある。
だんだん日増しに酷い。

俺の妹だ…仕方ない。
いつも見守ってる…授業中…素行が悪くないか。
黒板前、教卓で立つイルカ先生にバレる訳にもいかん。
イルカ先生には…イノが好きだと言う話で通してる。
お蔭でイノは女子から集団リンチを交わす激闘の日々だ。

俺は自分の妹は全力で守る。
狂乱した兄とは人格も違う。
失った一族を奪われた悔しみの分まで、努力する。

サクラのためならどんな演技でもする。
おまえは俺の第二の家族だからだ。

「起爆札は一枚では威力が少ない…護身用ぐらいだが…。
このように10枚重ねると…。
凄い威力で爆発する。
一応、強い結界の中で破壊させた…」

教壇から爆発音が木霊し、閃光が走る。

「子供やくの一はこれを常備して、敵から身を守る。
これだけは…全員、覚えてもらいたい。
確かに…書くのも難しい。
集中も大変だ…しかし、綺麗に出来上がるまで俺は指導する気だ。
この記号も一ミリずれん完璧なレベルで覚えてもらいたい。
確かに複雑だとは思う…形が…。
おまえらに期待してる…」

今日もまだ…イルカ先生の授業で…感動して星の瞳らしい。
完全にサクラが正面というわけでもねえ…。
サクラは…窓際にいる。
ナルトもだ…。
成績で決まるらしい…。
ドベは窓際族だ…。

首席は自由に陣地も選べる…。
俺の隣は嫌だがイノだ。

ナルトにはいろいろムカついてる…。



どうして俺の隣が…イノで。

ナルトの隣にいるのが…俺のサクラなのか?

納得はいってねえ…。

いつも痙攣が起きてる…最近、ナルトがサクラのことをチラチラ不思議そうに見ていることもだ。
ドベの癖に勘違いも甚だしい。


ヒナタもナルトの後ろだ…。
自ら望んで窓際死守して…。
ナルトの後ろからナルトしか見てねえ…。
それからヒナタの周りにも男子集団…。
自ら望んで…キバ、チョウジ、シカマル、シノ…。
他の男子、全員…窓際だ。
つまり…サクラの周りは男子でウジャウジャだ…。
全然、納得いかん。

俺は中央後ろの席だ。
全席一望できて満足してる…。
俺の周りはイノを他とするどうでも良い女子ばかりの席だ。

窓際の男子ども…サクラにも【サスケより強くなるから】とアタックしてやがる。
サクラは「サスケくんを越えられるわけないわよ」
とハッキリ断ってる。
ココは可愛い。

ヒナタにも…●俺、火影になるから●と大きいことを男子ども言ってやがる…。
これはどうでもいい。

イノに向かって「俺、整形するから…容姿よくなるから」という男はおらん。
これは当たり前だ…。

この席は…。
サクラが…どこにいても表情も見える…そこはお気に入りだ。
隣のイノは邪魔者だ。
女子で一番だから…俺の隣、保守してきた。
休み時間になれば。
可愛いやつが遊びに来る…。
そこは許してる…。

それにしても…斜め左前だから…表情が見えた…。
本当に躾のなってないヤツだ。
この瞬間は怒ってる。

早くレディーになるんだ。
俺はおまえに期待してる…。
兄としてだ、おまえを躾ける。
俺は妹が…他の男共に股の緩い女だと噂されるのは絶対嫌だ。
今日も…きつくこの件に関しては苛める。

外は…もう日没近い。
秋は釣瓶落としだ…。
空は茜色…。
サクラの顔も夕日に染まる…。

『強い男を見れば…キラキラの目で見る女は、人間として最悪だ』

授業が終わったら、女子全員の前で言う。
理解しろ。

調教はする。

「今日の授業はここまでだ。
ちゃんと自宅で練習するように。
帰って良し。
ナルト…おまえは残れ。
読み書きそろばんが出来んのは最低だ。
これだけは頭に叩き込む…」

「俺、勉強なんて嫌いだってば。
忍術だけにしてくれってば。
ドカンとよ」

「忍術試験もそれでは受からん。
おまえは一生、小説も読めん人生でも良いのか?
盲特訓する。
俺が、躾ける…」

「嫌だってばよ。
遊びたいってばよ」

暴れてやがる…。

イルカ先生の号令で…アカデミーは終了する。





☆☆☆

【サクラ視点】

私は昨日、久しぶりにサスケくんと…二人っきりで会話できてうれしくてたまらない。
「サスケくんは…私と…友達に戻りたいのかな…」

『…』

「でも、できない。
私、サスケくん…大好きだから。
サスケくんが男子に嫌われて…男友達欲しがってるの、知ってる。
協力してあげられなくてごめん…。
私が…サスケくんに行ってから…余計に男子たちが…サスケくんの悪口言ってるの、知ってる。
私は…どうすればいいんだろ…。
サスケくんは…私、迷惑?
もう分からなくて…」

でも『うざい』って断られちゃった。
『早く体術上げろ、修行してろ』とも。
サスケくんって強い女の子好きみたいで…。

最近、私が座る席の周りにいる男子たちが…。
サスケくん、超えるってうるさい。
今日も。
私に…。
【サスケより強くなる】
って言うから。

「サスケくんを越えられるわけわよ」
って怒っといた。
勘違いも良いところ。

今日も。
帰る前に…。

女子たちみんなでサスケくんの元に走れば…。

≪サスケくん、私の美貌に落ちた?
ねえ、私のこと好き?≫

イノは…サスケくんの隣席から立ち上がり…。
サスケくんの正面から密着中…。
私は、席が窓際なのに…悔しい。

『イノは躾がなってるから良い女だ。
俺は…強い男をキラキラの目で見るような、フシダラな女だけは大嫌いだ。
最低限、これをクリアーしてる女じゃないと…俺は選ばん…。
躾がなってるイノは…俺の嫁、有力候補だ…。
しかも強い…これはプラスアルファーだ、あってもなくてもだ…。
性格は…尽くす女が良い…これも…どっちでもだ…。
一番は…フシダラな女だけは最悪だ。
総合点で決める…イノが有力だ、現在は…』

[イノ…潰す]

[サスケくんから目を付けてもらって]

[私は強い男見ても目を光らせないし?
この中では4位よ?
しかも尽くすわよ?]

[そんな最低な子とするのサクラぐらいよ?
しかもドベ]

[サクラ…聞いた?
もう…諦めたら?]

[イノ、潰す!]

[サスケくん…私も固いわよ?
私をお嫁さんにして…]

[私も行けるわよ?
その条件なら?
嬉しい。
イノは壊す]

他の女の子たちもサスケくんに密着。

「サスケくん…わたし、そんなことしないように努力する。
サスケくんが大好きだから…強くなるし…尽くすから…。
イノより私を選んで!」

私もサスケくんの背中に密着。

『まあ、クラスの女子はほぼ固い奴ららしい。

それにあたるヤツは…ほぼいねえだろう…』

≪サクラぐらいね。
サスケくん、私が有力候補で嬉しいわ?≫

[サクラの弁解、サスケくんに無視されてる]

[サスケくんに嫌われてるの理解しなさい?
サクラ]

[ドベなんだし諦めたら?]

[ドベでフシダラなんて最悪よね?
サスケくん…]

[サクラぐらいだわ?
躾のなってない女は]

[私にしてね?
私、貞淑で尽くすわよ。
しかも強くなるから]

「サスケくんだけを見るから。
これからはそうするから…。
他の男の人見てキラキラしないから。
固くなるから」

『最悪な奴は論外だ。

木ノ葉の風紀にも悪い…人間として大嫌いだ。

俺は自分の嫁は一途な女しか選ばん」

≪サスケくん、私はそうよ?
しかもリードもするわ。
有力候補bP決定で嬉しいわ。
フィアンセも同然ね?≫

[サスケくん…私にして]

[大好き]

[ずっと永久にサスケくん命]

[しつけもなってるわ]

[サスケくん!

わたしをみてねずっと]

「サスケくん…私、一途だよ。
信じて…」

『俺はもう帰る。
帰ったら術式暗記に忙しい。
更なる高みを目指さねばならん…。
俺は強くなる。
ついて来るな…離れろ。
帰りの時間だ…さよなら…』

サスケくんに、女子全員、離された。
私も…サスケくんの背中から離れた。

≪さよなら!
サスケくん?
未来の旦那様。
ダーリンでも良いかしら?
私たち、運命ね♪きっと…
私の美貌にメロメロね?
うふ…≫

[また明日ね、サスケくん。
私、尽くすし純情だし強くなるから。
アイシテルワ]

[サスケくんは私の運命の人。
初めて見た時からドキドキしたのよ?
超好みのタイプ。
私にしてね?』

[サスケくん大好き。
私にしてね…。
私、手料理でサスケくんを落とすから。
私の肉じゃがうまいわよ?
あと、リンゴの皮もスルスル剥けるわよ]

[サスケくんは私のもの]

[サスケくん…硬いとこも大好物]

[サスケくん…サヨナラ]

「サスケくん・・・私のこと、見捨てないで。
頑張るから。
いつも強くなるため頑張るサスケくん大好き。
どうか私をサスケくんのお嫁さんにしてほしい。
さよなら…」

サスケくんは凄いスピードで去って行った。
最近、ずっとそう。
だからサスケくんの新居がどこなのか…。
私、いまだにストーカー出来てない。

(しゃーなろ!
鏡でトレーニング)

私にサスケくんが落ちますように…。
毎日祈ってる。

もう…毎日悲しい。
でも戦う、変えてみせる…自分を。

☆☆☆

私は今日も…強がってるけど…物凄く焦ってる。
サスケくんは…。
私よりイノを選ぶのこのままだと…ほぼ確定かもしれない…。
体術の練習より先に…この癖を治さなきゃダメかもしれない。
自宅帰ったら…鏡で練習する…。

お母さんにもよくそれは言われる…。
お母さんは…別に良いのよって優しいけど。
私はサスケくんに選んでほしいから…頑張るから…。

イノに行かないことを…望む。

家に帰ったら私泣くかも…、毎日…泣いてる。




【サスケ視点】

今日は、アカデミーを足早に去ったら…。
果物屋店頭に並ぶ赤い林檎を買った。
林檎、バナナ、メロン。
どれも美味しそうだったが…。
林檎の気分だった。

自宅で食おうか…と思ってる。
俺の歳で買い物してるヤツは珍しいらしく。

;おつかいかい?
偉いね;

と太っちょのおばさんに言われた。
少し…俺の叔母さんに雰囲気が似てる。
亡くなったが…愛想がよく面倒見の良い叔母さんだった…。

俺は返事もせん。

去年、サクラが俺の自宅前にある”うちは饅頭”屋で頻繁に買い物してたこと、思い出した。
サクラに出来んくて、俺に出来ないわけない。
してみれば簡単だ…。

今日も、サクラは…苛めた。
因みに帰りの会話。
俺には女子どもの会話はほとんど聞こえん。
無視だ。

☆☆☆

『イノは躾がなってるから良い女だ。
俺は…強い男をキラキラの目で見るような、フシダラな女だけは大嫌いだ。
最低限、これをクリアーしてる女じゃないと…俺は選ばん…。
躾がなってるイノは…俺の嫁、有力候補だ…。
しかも強い…これはプラスアルファーだ、あってもなくてもだ…。
性格は…尽くす女が良い…これも…どっちでもだ…。
一番は…フシダラな女だけは最悪だ。
総合点で決める…イノが有力だ、現在は…』

後ろの温もりから、声がした…。

「サスケくん…わたし、そんなことしないように努力する。
サスケくんが大好きだから…強くなるし…尽くすから…。
イノより私を選んで!」

『まあ、クラスの女子はほぼ固い奴ららしい。

それにあたるヤツは…ほぼいねえだろう…』

「サスケくんだけを見るから。
これからはそうするから…。
他の男の人見てキラキラしないから。
固くなるから」

『最悪な奴は論外だ。

木ノ葉の風紀にも悪い…人間として大嫌いだ。

俺は自分の嫁は一途な女しか選ばん』

「サスケくん…私、一途だよ。
信じて…」

『俺はもう帰る。
帰ったら術式暗記に忙しい。
更なる高みを目指さねばならん…。
俺は強くなる。
ついて来るな…離れろ。
帰りの時間だ…さよなら…』

ココで離れれて振り返れば。
泣きそうで可愛い顔だ…。

「サスケくん・・・私のこと、見捨てないで。
頑張るから。
いつも強くなるため頑張るサスケくん大好き。
どうか私をサスケくんのお嫁さんにしてほしい。
さよなら…」

☆☆☆

サクラは可愛すぎだ…俺のアイドル、妹だな。
可愛すぎると妹は苛めたくなるらしい…明日も泣かせてみたい…。
最近のサクラは泣きはせんが…自宅で泣いてるだろうか…。

寮の自室へ帰れば帰れば…。
既に部屋へ運ばれてる弁当を…一人で食べる日々だ。
たまにイルカ先生が面会に来るが…ナルトの絶対的味方だ。
俺は最近、拒んでる。
俺が…ここにいるのは…上からの極秘扱いだ…。
夜はなるべく一人で出歩かないように言い聞かせがある。

帰宅前に果物屋で赤いリンゴを買った。

これも皮が剥けずに…丸かじりだ。

ナルト以上に酷い…。

ナルトが孤児なのは里の大人ども全員知ってるらしい…。

俺はえげつない事件だけに上から隠蔽されてる…。
上には…あの事件、里レベルの秘密ファイルに近いらしい。

理解はしてる…。

あの事件バレれば…。

相当、偏見されることもだ。
里としても…評判が悪くなるのだろうが…。

限られた人間しか…俺が独り暮らしなのを知らん…6歳でこれはキツイ。

事件バレて苛められるのとどちらが良いか…。
やはり隠蔽なのか…。

失った家族が恋しい。
サクラと共に食えればホッコリも出来るのに。
俺の日常はこんなんだ。

ナルトは今頃、イルカ先生とラーメン食ってるだろう。
羨ましい。
ムカつく。
サクラにボコなぐりされる程度で良い。
明日もサクラに殴られれば良い。
ナルトも泣きやがれ…。
女子どもに相手されず…サクラにボコられ貶され…嫌われてだ。

最近、ナルトが少しずつサクラにチラチラ変な目線送ってやがる。
アイツ勘違いしてやがる。
サクラはドベは嫌いだ。
それなのに…。
サクラにボコられるの…触れられてると意識してやがる…。

男子トイレの会議内容は…俺へ丸聞こえだ。
俺はよく手洗い篭って、バレんように泣いてるからだ…。

ナルトは…。
耳悪いのか…。
誰でも知ってる。
ヒナタだけがお前を慕ってる…女で唯一。
サクラは俺の可愛いシモベだ…。
全くナルトに脈はねえ。
猛烈に嫌われてる。
ドベなど論外も甚だしい。
ナルトは馬鹿だ…。

俺は失った一族の思い出か…。
今日のサクラを思いながら食うしかねえ…。
明日もアカデミー行けば…。
俺の力に驚き、サクラはべた褒めする。
それが楽しみだ…。
失った一族は…悲しみしか起きん。
涙だ…まだ1カ月少し越えたとこだ。
数週間は…白い巨塔の精神病棟から通ってた。
サクラは俺の希望だ。
俺の妹だ。
新たな一族、決定だ。

恋愛は認めてやらん。
しかし、家族になるのは認めよう。

夕飯食べたら、術式覚える…。
この里で成績、独走する。
強くなる…。


第二の家族…俺の妹6歳「妹か…」期待に応える決意。

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班結成@













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