アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

第二の家族…俺の妹。



サクラの少女漫画"里の英雄伝説"は俺にとって衝撃的だった。

あの話は…童話なのか…?

正直…。

主人公の元憧れの男性か…。

里の英雄か…。

どちらに感情移入するかで、変わる話だ…。

主人公の元憧れの男性は…。

主人公を密かに慕ってたらしい。

しかし、ある日突然…。
里の英雄に奪われ…失望し…。
力を求め…里を抜け行方くらまし…旅に出て…闇落ち人生だ…。

それから先は…。
自分より弱者を力で屈服させて従え…闇集団を形成する。

全身黒のポンチョに顔全面白いマスクの不恰好な野党達、里の反乱隊、里の反逆者と…。
回ごとに変装し…闇集団は勢力を増すらしい…。

里の英雄と、複数対1戦で果敢に挑んでるらしい…。

目的は…。

執念深く…主人公の奪還だ…。

里の英雄は…。

歯の浮くような台詞ばかり口から飛び出している。

一見、紳士だが…下心丸出しも良いところだ…。

1〜3回目までは去り際、

『ここにいれば俺が原因で事件が起きる』

と告示する…。

どちらに感情移入すべきか…俺は迷った…。

あと、里の英雄が毎度…。
『ここにいれば俺が原因で事件が起きる 』
と言い去るシーンも…意味深で謎に満ちてる…。

戦闘シーンは浅すぎるが…。

〔里の勇者〕VS〔主人公が元憧れてた男〕の回で。

主人公との出会い3回目で。
勇者が主人公の登場前…里に突撃した反逆隊を蹴散らす時に…。

『君を不憫だとは思う。
しかし死ぬほど後悔するなら、もっと前から全力投球すべきだった。
俺は強くなった…変わった。
君の愛する女も俺と出会ってから急変した。
だが、君は動かなかった。
それが勝敗を別けた』

と主人公の元憧れの男へ刃を向けるシーンもある…。
この時、元憧れの男はマスクから目から出してる…。

一番最後、4回目の会合で…。
これまた主人公の知らぬところで…。

『俺は全てを捨てて強さを求めた。
走るのが遅かったんじゃないか?
言葉はいくらでも偽れる。
しかし君は行動が遅れてた。
君は肝心なことが伝えられん性格らしい…。
俺は君を殺せん…俺達は生き映しだ…まるで鏡の関係だ』

そんなふうに里で反逆者を睨む場面もある…。
最後、反逆者の素顔が暴かれる。

要するにだ…”男よ、強くなれ…”ということを漫画で教えてやがる…。
この忍者世界、このノリのスポコン漫画ばかりだ…ウザいレベルでだ。

この漫画の配役…。
髪型髪色だけ里の勇者と俺は同じで…。
主人公の憧れの男とは…外観が違うと思えたが…。

しかしだ…。
俺には…。
サクラが愛読してる漫画に出演する配役…里の英雄ほど…気持ち悪い会話をする能力は…ねえ。

サクラは何を好んで…この漫画を気に入っているのか?

世界観なのか?
恋愛観なのか?
キャラクターの性格なのか?
やはり…里の英雄が持つ強さか?
それとも画風…即ち、容姿なのか?

やはり…。
力さえあれば…何でも手に入るのだと実感できる物語だった…。
俺目線ではそうだ…。
口説き落とすほど…俺が苦手とする分野もねえ…。
土台、無理だ…。
読むにつれて頭痛が起きた…。

要約すれば…。
主人公が窮地に陥ったとき、いいタイミングで助けて…星の瞳をいただけた暁に…関係が深まる話だ…。

力さえあれば…大抵の物事は手にはいるのだ…。
自分から求めなくても向こうから手に入る…。
やはり…弱肉強食の世の中なのだ。
亡き父も…強くなれとは語ってた…。
そう願う…。

黙って見とらんで強くなれ…早く行動しろ…ということなのか…?

1学年上を偵察したが…。
あれレベルで恐ろしい言葉を発する野郎がいる…確か、リーだ。
俺は…あいつとも合いそうにねえ…。

サクラの趣味は…メルフェンだ。
それは…理解した…。
俺は…ナルトのように盛大にアピールする能力に乏しい…。
力が必要らしい…。
突如、現れる新敵にも対抗できるパワーが…。

里の英雄ってだけで…激モテになれるのは…。
今や理解してる…。
里の英雄は…みんなの憧れの的だ…。
ベストセラーにならんでも…忍者界5歳にもなれば誰でも知ってる。
俺は6歳だから…だんだん身に染みて分かるだろう…。

『力のある者に女は…群れたがる…』

これが現在、ベストセラー小説の題名なのだから…子供心に…学習せざるおえん…。
本屋で立ち並ぶ本にも…それが…キャッチフレーズで入ってる…。
毎回、ベストセラーは変わるが…。
大抵…。

”強くなりたい君がすべきことは…”

こんな表題しかねえ…。
これが日常茶飯事だ…、ずっとだ…。

アカデミーの図書室にも似たような本が…。
ズラリとビッシリ陳列されてる…。
俺は借りたこともねえが…。

漫画や童話の世界にまで”力を求めよ”と言うキーワードが進出してる…。
教育も道徳より力の成長優先だ。

イルカ先生も…クラスの成績のことしか考えてねえ。
俺のクラスから里の勇者を育て上げ、隣のクラスにいるアスマ教官に「凄いね」と認めてもらい、落とす…。
そんなことしか考えてねえ…。
あれも求愛行動と言えるのか…そのためなら手段は選ばん…。
想像絶する説得をクラスメイトにしてきやがる…道徳の模範は越えてやがる…。

ナルトも同じだ…火影になって俺から女取り返そう…里で家族つくることしか考えてねえ。
二人は瓜二つだ…。

俺は…。
漫画ならフリガナが打ってあるから読めるが…小説はまだ全部は無理だ…。
しかしだ…。
アカデミーの首席だけあって…。
だいぶの漢字が読めてきてる…。
飛び級可能レベルではある…。
サクラはもっと漢字読めそうだ…。
書くのは難しいが…。
読むのは結構出来てる…。
そのお陰で教科書も上の学年もスラスラだ…。

どうして売れてる本ほど…題名がアホなのか…。
不思議でたまらん…。
この里の住民どもは頭が軽く、固苦しい本が嫌いらしい…。


イノの漫画はどうでもいいが…。
”転校生はスパイ”
あれも…。
幼馴染みとの恋愛ものではなかった…。
主人公には

+君は美人だ+

初対面で…歯の浮くような台詞しか…言っとらんかった…。
転校生役も割りと能力はヘボでドベでもなく…有能だった…。

二人とも…現状に満足してねえのか…。
俺は…少しガックリ来てる…。
俺に気持ち悪すぎるレベルの口頭弁論を…求めてるのか…。
興醒め級だ…。

俺が出来る行動と言えば…ナルトやイルカ先生のような人を誘導する説得能力もねえ…。
まあパワーのみだ。
人間関係はウザい…、この里の野郎共も俺の強さに屈服し認めれば良い。

漫画はフィクションだ…しかし…。
サクラにとって…。
俺はどのぐらいの存在なのか?
本気なのか?
ただの憧れの人なのか?
サクラは…恋に恋してるだけの女なのか…。
いろいろだな。

しかし…。
主人公は里の英雄と出会ってから…。
泣き虫から…強気に急変した。
ここは好印象だな…。

そこはツボだった…。

サクラも最近、そうだからだ…。

何故か毎晩…。
やつのことを考えてる…サクラだ。
和解する気に…何故かなれんかった…。

今、強さを求めてる…。
誰にも負けたいと願わねえ…。
俺の夢は…強くなることだな…今のところ、崇拝の目はいただけてる。
俺はこれが快感で仕方ない。
認められるということは素晴らしいことだ。

☆☆☆

今日も寄宿舎に帰る。

本棚から黒い術式の冊子を取り出して…。
机の上に広げ、淡々と覚える。

机の上にはアカデミーの入学式集合写真…がスタンドに入ってる。
俺はこれを見るのが大好きだ…。
サクラが映ってる…。
背景が桜並木。
入学式の看板もある。

俺の部屋は…常にいろんな人間に監視されてる…。
綺麗に整頓はしてる…。
隙も見せとらん…。
俺の知らん間も調査されてるらしい…。
良い子さんのフリしすぎで疲れること多々だ。
極力、物はおかん。
片付ける暇あれば新技覚える…。

アホなマンガ読んで遊ぶ暇などない。

サクラも馬鹿なマンガ読む暇あれば夢など見ず…体術磨けばいいものを…。
俺はサクラの…護身術には特に期待してる。

少女漫画は読了後の疲れが半端ないから…これから断ろう…。
昨日、読んだというのに、まだ…全回復でもねえ。

俺とは無縁の世界だ。
俺は白地図の方が向いてる。

女子軍団も…写真入りのカラフルな旅行記辺りを…俺に見せて来ればいいものを。
それか…。
忍者道具図鑑や歴史の本をだな…。
俺の趣味に合わんものでしか試してこん。

里に楽しみは少ねえ。
お蔭で力を付けるのに専念できる。
しかし…生ぬるく感じるのも本音だな。
ネジの学年へ行きたいわけでもねえが…。

☆☆☆

そして翌日…。

最近、寒くなってきた…。
11月も終わりに近い…。
冬の香りがする…。

朝は適当に食う…。
トマトは切らさん…。
魚焼いて…。
ご飯炊いて…。
忙しい。
母さんが恋しくて仕方ねえ。
俺が寮に隔離されてるのは…。
クラスメイトに隠されてる。
上から圧力かかってる。
上層部から弁当の差し入れはある…。
飽きる…。

服装の乱れは適当だ…。
外出れば…。
木から葉っぱが落ちてる…。
木枯らしが吹いてるのか道で枯れ葉が旋回してる…。
寄宿舎出れば…俺はナルトとは時間ずらせてアカデミーへ向かう。
そろそろマフラーしたいかもしれん…。
実は…。
サクラに縫って貰いたいとも夢見るがヤツは絶対不器用だ。
無理そうだ…。
多くは望まん…。

空も曇ってる…。

靴箱にラブレターという情景は…。
何故かねえが…。
ここに俺が飼う癒しの猫がいる…。

今日もだ。
廊下渡って…アカデミーの教室に赴き、扉開けば…。

愛らしいヤツがお迎えだ。

「サスケくん…おはよう」

おかっぱの桃色髪、桃色の瞳…。
俺を見れば擦り寄ってくる…。
朝の挨拶は成績順じゃなくなってる…。
昨日した俺の注文が効いたらしい…。


『おはよう…』

俺も口、開いた…。

他の女子たちも俺に密着はするが…今日から平等に密着面積は譲り合うようになれたらしい。

やはり…。
まだ…会話の順番は…成績順らしいが。
これは許そう。

≪サスケくん、おはよう?
今日こそ私の美貌に落ちる?≫

俺の正面を平等面積で密着するのは…イノだ。

[サスケくん、あそぼ、おはよう]

[サスケくん、元気?おはよう]

[サスケくん、構って…おはよう]


複数の女子の声は簡略だ…3名以上入らん。
10人はいる…。

「サスケくん、大好き…」

相変わらず、平等面積にはなれたが…サクラは背後らしいな。
しかしだ。
いつもより、面積も距離も近いな。
サクラは…俺の生き縫いぐるみだ…。

『机で集中するときは密着するなよ』

≪分かってるわ?
私、物わかり良いからね?≫

[応援してるね]

[今日から控え目にするね]

[私のこと好きでいてね]

「サスケくん、大好き。
昨日も必死で体術磨いたから…」

サクラだ。
昨日、サクラと二人っきりで会話したことが女子集団にバレれば…。
サクラは俺のいねえ女子トイレなどで…喧嘩受けてボコられる…。
変な仕組みだ。
そのせいで…。
友好関係が全然戻れん…。
忍者社会、弱肉強食だ…。

『俺は強くなる、あそんでないで強くなれ。

机に向かう…離れろ』

≪そうね?
私たちも科目に力を入れましょ?
さ、銘々…机に向かいましょ?≫

[サスケくん、ファイト]

[今日もクール]

[痺れる]

「しゃーなろ!
強くなる」

サクラだ…ペーパー試験極めてるらしい…。
応援してる…。

しかしだ…。
俺の隣は嬉しくねえ…イノだ。

イノの命令は…ことこどく自分中心だ…。
サクラは左の窓際だ…。

俺は教室…中央背後列。
ここはお気に入りだ…。

☆☆☆

と言うか。
俺はまだ6歳だ。

正直、恋愛がよく分からん。
この女子軍団も俺に密着はするが、俺への気持ちはアイドルに近いんじゃないかとも思ってる。
気に入った”ぬいぐるみ”を取り合いするアレだ。
その証拠にラブレターとかまだだ…。

実は…俺もサクラへの気持ちは、それに近い…。
サクラはペットだ…俺の忠実な温もりだ。

簡単に女子たち[スキ]と言ってるが、ま。
友情としてだろう。
俺も実はよく分からん。
サクラのことは友達だった。
それが…何故かある日突然、疎遠になって。
イノと俺を引っ付けようとして。
それからまた、サクラは俺の元へ帰ってきた。
あまり良い気しとらん。

俺もサクラのこと、気に入った人間程度だ。
確かにサクラの顔は良い、この中ではだな…。
しかし、恋愛感情とは認めん。

と言うか…サクラ以外に友情すら俺にはねえ。
友情と恋愛感情の差も分からん。
家族とは違うが…それに近いのか?。

狂乱する前の兄…。
演技だったらしい…。
俺とサクラは…。
俺がサクラを見守る側で…。
サクラが必死に成長する関係か?
俺はサクラに尊敬されるために…高みを目指す…関係か?
兄弟関係なのか?
あれも演技だったらしいし…。
よく分からん。

師匠と弟子の関係か?
イルカ先生と俺の関係では全く違う。
毎日、癒されてはいる。
しかし…癒しの猫的存在だ…。
相棒とも違うが…それが一番、近そうだ…。
俺が飼ってる可愛いペットだ。
気に入らん面は躾ける気でいる。
苛められてれば…助けてやろうとは思える。

サクラもイノも軽いが…俺は全く理解できん。
恋愛の意味がだ。

サクラと友情を断った今…いつもサクラと俺はどういう関係なのかと…。
見る度に感じる。

ただのクラスメイトなのか???
それとも遊び仲間なのか?
こっちに近い気がする…。

サクラもイノも恋愛しすぎてる。
俺が望むラブレターなんて代物は…架空の世界かもしれん。
まあ。
友情でも良いが、手紙欲しいかもしれん。
俺はそれでも満たされそうだ。

サクラに執着心はあるが…。
仲良しこよしとも言えん。

いつも感じる。

やはりサクラとの友情を取り戻すべきなのか。

しかし…。

また以前のように…。

男子どもに声掛けられるのも好かん。
男子どももまだ6歳だが。
俺が女子殆ど全部奪ってるせいで、結婚できんかもしれんと焦ってるだけで。
仕方なしにアタックしてる気もしねえ訳でもねえが…。

と言うか。

イノとベッタリなのは全くよく思わん。
今は喧嘩してるから仲悪いし、まあ良い。

性別を超えた友情なんじゃないか?とも思う。
サクラと俺の性別が同じなら…現在深い友情が芽生えたのか…とさえ…。
感じる。

女子軍団が邪魔しすぎで…友好関係すら戻らんのがジリジリだ。

サクラに崇拝されるのは楽しくて仕方ねえ。
嫁にするのも、まあ…この中じゃ顔も一番いいし良いかとも思える。
しかし…良く知らんが恋愛ってこんなんなのか?

大人たちが下心ばかりなのも俺は幻滅してる。
いつまでも清くありたいとは願うが。
まあ、恐らく勝手にそうなるんだろう。

今はサクラと俺は何なのか?
失った家族に近いのか…不思議でたまらねえ。
だが…俺のために戦うサクラは最強の癒しだ。
このままでも良いかとも思えてしまう。

サクラは俺のために泣き虫から強気に変わった。
だが…。
なんか恋愛なのかよく分からん。
とても仲のいい女友達なのか…。
それすら違う気もするし…。
俺は何故、サクラだけ注目してるのか…。
よく分からんまま毎日流れる。

サクラにベッタリ引っ付き俺が甘えたいとも思う。
いつもサクラにばかり引っ付かれてるが…。
男子どもも男子同士でつるんでやがる。
その感情に近い。
しかし…女子軍団の前ですればサクラは殴られる。
耐えてやってる。
見れば…いつもだ。
今日の挨拶でもだ…ギュッと抱擁したいとも願った…友としてだ…。

それなのに何故かサクラと普通に話す気になれん。
今、暗い気分なのはある…。
見れば…最近起きた壮絶な事件を暴露し…泣き出して甘えたくなるのもある。
弱みを見せん気持ちもある。
強がってるらしい…。

俺達の関係は微妙すぎる…いったい何なのか。
毎日、見る度に…どれなのか…不思議に思う…。
サクラからは友情を断られたが…これが友情かも知らんが。
友情を振られたの、俺はショックだ。
サクラには振られた気分でもある。

サクラに…恋愛とは認めてやらん。
俺は強くなる、これからも俺を崇拝し続ければ良い。
俺の傷ついた心をいやすために戦え。
応援してやってる。
愛着はしてやってる、感謝しとけ。

☆☆☆

まあ。
恐らく自分のこと考えりゃ、女子軍団も恋に恋してるか
サクラも恋に恋してるか。
あと、俺の存在を注目してるんだろ。
人に認められるのは嬉しい、悪い気せん。
無理やり恋愛に持ってこられるのは困る。
女子らもあまりわかってないと思う。
イノもだ、サクラも。
何かよく知らんけど…変に大人に入れ知恵されたか…。

「クラスでNo.1のあの子落としとけ」
と親から諭されてるか…。

変な本、鵜呑みにしてる。
何故、俺が良いのか知らん。
成績なのか、好みの顔と思ってるのか、謎だらけだ。

しかし…サクラが可愛い女の子であるのは変わりあらん。

常に輝いてる。

会話が弾むわけでもない、最初から。
だが、不思議な感情が溢れる。
親愛なのか。

自分の未来を考える以上に…サクラの身を案じれば…それが俺にとっての癒しになる。
妹がいれば…こんな感情なのか?
名付けようのない気持ちだ。

俺はどうも、サクラの面倒を見る役になるのを喜んでるらしい。
イノに取られたのが嫌だった。
サクラがイノにボコられれば必ず…裏から制裁がしたくなる。
何回、イノには怪我をさせてるか分からん…こけさせたり…。
いろいろだ。
他の女子にもしたことがある…、ばれんように…目に目を、歯には歯をだ。

それから俺とサクラの鉛筆は交換した。
今、筆箱にある…。
サクラも使ってるだろう…。
俺の鉛筆を…。
周りが緑の鉛筆だ…。
サクラの鉛筆が…女物過ぎなくて良かった…。

これは俺にとっては…切られた友情の証だと理解してる。
俺達の友情はまだ続いてると…俺は思いたい。
しかし…切られたらしい、恋愛かは知らん。
猛烈にめげてる…。

サクラの光る瞳…。
イルカ先生が新技繰り出す度に発現するが…毎回、怒ってる。
だがしかし…ヤツも悪気はないのだろう。

俺とサクラの世界を構築したいとも願う。
きっと素敵な毎日だろう。

とても執着はしてやってる。

別に一生、恋愛が分からんでも俺は良い。
何故か、気になる存在らしい。
不思議だが、サクラの幸せを願えば…俺の傷心は救われるらしい。
喧嘩別れなのか知らんが…離縁にはなった…。
でも、サクラがだんだん天使にも思えてる。
里に残る理由は他にない。

あの事件から1カ月以上だ…。
俺は家では泣いてる。
サクラは縫いぐるみだ…見れば…甘えたくなる…。

俺の強さにひれ伏し屈服すればいい、そう感じてる。
えげつないレベルで強い人間好きだから…もう、ビックリしすぎた頃もあったが。
逆に考えりゃ…楽だ。
口上手を求められるよりかハードル低い。
随分、マシだ。

あのマンガ読んで真面目にそう感じた。
無理すぎた。
俺の人格破壊レベルだ。

ナルトにも「ドベ」と中傷がサクラは酷いが…。
俺はナルトに心の中で中傷したことはねえ。
嫉妬はしてる。

イルカ先生に慕われたり…男子と言葉交わして…仲良かったり。
ムカついてはいる。
ヒナタにも慕われたり、いろいろだな…。

サクラは力のない者に…暴言が酷いとも感じるが…。
許してやってる。
俺に対して可愛い態度しすぎてるからだ。
恐らくあれは両親に甘やかされてる…サクラがだ。

その他、顔についても…いろいろうるさい…。
俺は別に顔の文句は言わん。
サクラが可愛いことは認める。
ブスにブスとも言わん、心に留める。

ナルトにもだ、ドベにドベとも言わねえ。
知ってる、見りゃ分かる。
俺はドベより強い男が嫌いだ、自分より上は潰す。
俺が寵愛をいただく…邪魔でしかならん。

現在はナルトよりネジ、シカマルが嫌いだ。
シカマルはクラスで2番程度だろう。
最近、サクラが俺の忠実な下部になったからやる気出ねえらしいが。
ヤツは知能犯だ。

しかし…俺はシカマルより更に上だ。
もう危険因子ではねえ。
そう祈るし、そのはずだ。

俺は別に…サクラへ恋情はない。
しかし、サクラは望んでるらしいし…。
仕方なしに遊んでやってるだけだ。
期待に応えてやってるだけだ。
母さんがいれば…母さんの期待に応えるのが俺だった。

母さんとは似ても似つかん。

サクラの口は暴言だらけだ…粗雑な女だ。
そこも可愛い…俺の前では、いじらしいからだ…忠実なシモベ状態で甘えてくる。
暴言も…あれぐらいの馬鹿もまたとない、面倒の見甲斐がある。
粗雑なのがまた指導したくなる…。
鈍すぎるが愛嬌がある…俺にない面が愛らしくある。
鈍いからやりやすい。

サクラのことだ。

顔は良い、声も良い。
家柄も申し分なさすぎる。
ペーパーも良い。
欠点がねえ。
欠点あった方が良かったな。
完璧すぎるのも問題だ。

俺の妹状態だ。
俺はきっと妹がいれば激愛してた、期待に…とことん応じてた。
血の繋がらねえ妹だ…サクラは。
サクラは強い男との結婚を求め、俺の嫁になりたいらしい…。
仕方ないから茶番劇に付き合ってやってる。

もう俺の家族も同然な存在だ。
サクラは俺の妹だ。
毎日、どの関係か悩み続けてるが…結論が出た。
おまえは俺の…血の繋がらぬ妹だ。
今日も尊敬されるため、やりまくる。

俺は…授業開始前…休み時間…。
あまりサクラは見ん。
暗記に集中できん…。
いつも悩み出すからだ…。
下向いて印の結び方の作法、覚えまくる…無になる。
たくさんの術をマスターする…。
授業で習ってなくても披露してサクラを歓喜させる…。

サクラは俺が新技、繰り広げる度に…感激するのだ…。

☆☆☆

今日は…4時間目、川で魚を釣って調理する実習があった。
魚は手で触れば…ぬるりと滑る。
苦戦した…釣竿もねえ…。
今回は手本で…クラスメイト全員分の魚をイルカ先生が取ってくれやがった。
電撃技で一発で魚は気絶してた。
この方法は難易度高そうだが…道具なしで…これぐらいは出来ん様にならねばいかんだろう…。
俺は二匹ぐらいなら手裏剣で仕留めたが…動きが早い・・。
サクラの分がどうしても欲しかった…。

シカマル…ヤツは陰真似で…自分の分の魚を仕留めやがった。
あの技は死ぬほど羨ましい。
今日は曇り空だが…一瞬漏れた太陽光を利用しやがった・・。
自分の影に入ったモノの動きを止める…シカマル独自の術だ…魚にも効くのか…。
しかも…今日の天気まで読んでやがった…。

その後、俺は口から炎を出した。
これは…父に認められるために頑張った技だ…。
俺にとっては…重たい思い出だ。

「キャー。
サスケくん…。
凄い。
格好良い。
惚れちゃう…」

いつも、顔が真っ赤だ。

俺は一応、サクラのために…技の説明を細かくしてやる…。

『これは…口から火炎の渦を出す技だ。
”火遁龍化の術”と言って、これが出来て初めて、”うちは一族”と認められる技だ。
うちは一族独特の技だ…うちはの家紋は”うちわ”に似てる…。
”うちは一族”は炎を生業とする…一族でな…。
しかし、この技…弱点は…水だ。
魚釣りには向かん…』

サクラは…。

「凄い!
凄い!
サスケくん、大好き…」

いつもの日常だ…。
女子どもの歓声は略する。

俺は誉められるの、好きらしい…。

お蔭で火打石なしで魚が焼ける。
巻きに炎が燃えれば、串刺しの魚置いて…時間経てば、歓声だ。
サクラと食べる魚はうまい…。
女子も周りにいるが見て見ぬふりだ。
他の人間は苦戦してる…。

起爆札で魚を黒焦げ大破してる奴らが殆どだ。
それは知恵が浅い。

シカマルは…シノから眼鏡を借りて…火を起こしてる。
やはり…切れる。
火打石に苦戦してるのはナルトだ…原始人並みだが…無理らしい。
イルカ先生が苦笑してる…。

☆☆☆

昼食は給食だ…。

ナルトは教壇で、イルカ先生と食べてる…二人っきりの世界だ。

「サスケを倒すってば。
火影になるってば」

お決まりの台詞だ。

「応援してるぜ、ナルト…おまえは絶対、里の勇者になれる。
このクラスからエリートを出すのが俺の夢だ…」

イルカ先生だ…。
ナルトに構ってる暇あれば…隣のクラスへ遊びに行き、アスマ教官にアタックすればいいものを。
それは出来ん男らしい…。
いつも廊下で…隣のクラスばかり…イルカ先生は見てる…。

ヒナタは男子どもと食べてる…しかしナルトしか見とらん。

俺が手裏剣連日一位を獲得するサクラを手中にする前は…。
男子どもは…サクラと全員食べてた。
ヒナタは男子どもの会話中ですらナルトしか常に見とらんからだ。
反応も他の男子には薄い…淡的だ…それでも男子たち、まだ諦めんのか…。

俺の周囲には…女子が群がる。

サクラもいる。
この里には花がある。
俺は永遠と誉められ続け求愛を受けてる…サクラからだ。

サクラの男子どもの容姿に対する悪口も聞いてやってる。
チョウジはデブでダメらしい。
以前、寵愛の光目線してた癖に…泣いてた理由が判明した…。
ナルトはドベをけなしてる…容姿は許容範囲なのか…?。

「サスケくんはこの里で一番イケメンで一番強くて、優しい。
欠点なんてない…」

べた褒めされてる…。

毎回だ、慣れてる…。

☆☆☆
言葉に出来ない

目次

強くなる















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