アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

サスケの情報収集能力



【サスケ視点】

俺は暇さえあれば、家で課題仕事をしてる。
それは朝食中もしてた。
一刻も早く、刑期をサッサと終わらせて。
四六時中サクラとやりまくりたいからだ。
それだけではない。
集中してると…サクラが途中で邪魔してくるのだ。
やり過ぎて…寝坊したらしい、サクラは…。

「サスケくん…おはよう…」

『おはよう、サクラ』

一応、挨拶はしてやる…。

「えとね…構ってほしいな…だめかな?」

朝食中の出来事だ…。
昨夜もサクラが気絶するレベルでたくさんしたが…胸が当たってる…俺の右肩に。
もう可愛いったらありゃせん。
胸を揉んであげることにした。

『帰ってからにする』

「サスケくん…」

俺は幸せ者だ。
きっとサクラも俺とやりまくりたいんだろう…。
言わなくても察してやる。
しかしこれから任務だ。
放棄したいが…早くサクラのためにも…刑を減らさねばならない。
遅刻する訳にもいかん…。
俺のせいでサクラに悪評が流れる訳にもいかん…。
唯でさえ犯罪者の奥さんだ、里で肩身が狭いのは理解してる。

本当は集団に属さん個人偵察の方が好きだが…行ってくる。
帰ってからも絶対、ヤリまくる。
約束する…。

それだけではない。
今、俺は一人ではない。
家族が出来た、孤独でもない。
過去を…悔いている。
人を殺めた、それはひっ迫してだが…どんな理由でもしてはならぬことだ。
俺が殺めた人間にも…ソイツのために泣く存在がいる。
それが…分かる。
あの頃、身を捨ててした行為に痛みが湧いてる…。

ダンゾウも木ノ葉を守るため…身を捧げて来たのだ、やり方には納得は行かない。
抜け忍に死罪を下し…反乱因子には…一族諸共処刑を決行し…無慈悲なる決断だが…。
全て里と言う大きな集団を守るため…命を狙われる危険な職を…続けたのだ。
苦渋の決断だったのだろう…ダンゾウからすれば。
里と一族…天秤に掛けた結末が…戻れぬ悲劇を巻き起こした。
ダンゾウは…俺からすれば悪人だが…里からすれば英雄だ…、ヤツのために泣いた存在もいる。
俺には理解できる…。
しかし英断とは認めない…さらなる惨劇を増やしたいとは願わない…将来、平和を願う。

それはイタチを殺めた時もだ。
俺はイタチの愛が見抜けなかった。
浅はかだった。
マダラから知らされて…震撼した。
イタチには生きて語り合いたいことが山ほどあった…。
イタチが側にいれば…俺の精神は荒廃してなかっただろう。
イタチの愛も歪だった。
当時の俺がサクラに向ける愛と同様だった…俺は…イタチに向かう前…だんだん…イタチの愛を疑いつつあった…。
自分の行動と照らし合してだ。
それなのに…俺は浅はかで…イタチが…亡くなるまで悟れなかった…。
イタチが…どれほどの思いで自分に…接していたかを…。

イタチは自らを崇拝するなと…穢土転生で説得してたが…少しずつ真理に辿りつつある。
イタチは俺の力が成長するのに…自己犠牲の精神で全面協力した。
しかし…俺に残されたのは、深い心の溝だった。
空いた穴は…簡単には埋まらなかった…新たな繋がりを得ることでしか…。

俺はだんだんイタチに似てる…、だからこそ…不安になる。
当時は…全く似てないと感じてた…。
しかし…イタチの絶命時の年齢に近づくにつれ…イタチがした行動の裏が、反芻すれば…逐一に読み解ける…。
気味が悪いほど…イタチと似てきてる…。
イタチの愛があったから、俺は…愛し方を知った。
逆に言えば…イタチの愛し方しか…俺は知らない。
両親の愛も…歪だった…俺たち一族のために里へ…戦争を仕向けたのだから。

俺たち…"うちは一族"は愛に重い…戦争で知らされた。
それから…重い愛は…、時々…闇に転落する…。
だんだん…分かる…、意味がだ…。
しかし…イタチは俺を抱き締めるべきだった、それを願ってた。
和解して…俺は…強みを目指せなかったのかと…他の道はなかったのかと…心底、悔やまれる。
俺は自分の愛し方に自信がない…イタチの教訓をバネに…全手本にしないようには努める…。
世間とは逸脱してる節があるらしい。

そのあともだ。
暴走した…俺の心は止まらず…更なる革命へと走らせた。

サクラが俺の心を溶かした…それは、あながち間違いでもない。
サクラと言う縁が…俺を救い出した…狂乱から真人間に変貌させた。
サクラは…俺の罪とは無関係だ。
非情だった恨まれるべき俺にも…サクラと言う繋がりがいる。
復讐は更なる復讐にしか…昇華しない…連鎖となる。
それを断ち切るためにも俺は…奪った以上の命を救い…罪は償うべきだ…全力で。
イタチと言う存在もいる…俺のために身を挺して守ってもらえた兄貴だ…彼のためにも生きる。
ナルトは完全和解には遠いが…サクラがいるお陰で、許されつつある。
俺は、一族、兄、サクラを愛してる。
これからの生は…サクラと俺との間に将来、生まれる子のためにも…手本となる人生を歩みたい。
夢と平和と未来に生きる。




☆☆☆

「いってらっしゃーい、サスケくん」

『行ってきます、サクラ』

挨拶して家は出る。

サクラが手を振ってくれる。
今までの人生を振り返ってみてこれほど幸せだった瞬間もないと思う。
相変わらず、顔はにやけてもおらんが…最近、眼光が柔らかくなったような気もする。
本心はとても浮かれてる。
サクラの前では相変わらず、格好良いフリしてるだけだ。
サクラは強い男が好きなのだ。

「ね、ね。
行ってきますの前に…キスして」

『帰ったらな』

今回は敢えて断ってみることにした。
イメージを崩すわけにもいかん。

「え?」

何だか、寂しそうだ。
勝手にしたらいい。
俺が言わなくてもしろ。
数秒待ってやったが、察してくれない。
どうして昔から鈍いのか。
頭に痙攣が起きそうになった。

『今から職場へ行く』

「今したいな」

俺も今したいからおまえから来い。

「サスケくん…えと…私からしても良い?」

俺は返事しなかった。
しかし、サクラから軽くしてくれた。
サクラがテヘッと顔が赤くなった。

『じゃな』

実はもう嬉しすぎるが…いつまでこれが続くのか…。
どこまで俺はサクラと暮らして…以前の格好良い俺を演じきれるのか…。
正直、一週間目が本音真っ盛りだと思う。
どこまで演じ切るのか…。

多分、だんだんボロが出そうだ。
昨日も幸せだった、たくさんできた…やりまくれた。
一日楽しかった。
ただ変態プレイはしてない、ノーマルだ…俺の中では…。

サクラの俺への忠誠心がどこまでか…敢えて探るのも良いだろう。
甘えるサクラは可愛くてたまらない。
俺が耐え忍べばサクラはどこまで俺に求めてくれるだろうか…。
とても楽しみだ。

サクラから来なければ俺からいけばいい…。
いろいろしまくりたい…。
実は…サクラを縄で縛ってみたい…長年、興味がある。
庭で吊るしたい…。
そしてやりたい…。

「サスケくん、愛してる」

と言わせまくりたい。
庭で寝転んで押し倒してみたい。
見たらすぐ、縋り付きたい…。
俺は激しいぐらいが好みだ。

迷いの森でもしたい…何年も昔から…あそこでヤルべきだったと後悔し続けてる。
何回、妄想で…あの場所で犯したか分からない。
魔物がウジャウジャいるが…してみたい。
サクラが嫌がりそうだが…。
嫌がるサクラも俺は性的に興奮するらしい…。
サクラが可愛すぎて仕方ない。
泣いてるサクラも好きだ…。
それから拗ねたサクラも好きだ。

それとなくデートして…サクラから可愛く甘えてもらい…。
もちろん、押し倒したい…。
激しいくらいが良い…舌を絡めて深いキスして、サクラの愛を受け入れたい。
あの頃、やり忘れてた大切なことだ。
お蔭で青春が灰色になった。
あの時は判断を誤った…力付くで事を進めるべきだった。
それから…機嫌を悪くしたサクラにお団子を貢いで、月を眺めて…またやりたい。
青春の穴埋めにもなる…。
結界は張る。

夜中、里抜けの道でも押し倒したい…。
あそこは俺とサクラとの…思い出の場所でもある。
よく遊びに行ってた…。
草むらで夜中、やってみたい…吸い付きたい…酒飲んで酔ったフリして…絡んでみたい。
サクラにはあとで餡蜜貢いで機嫌直してもらおう…。
サクラは甘いものを渡せば…大抵、許してくれる…出来た良い女だ。
そんなサクラが大好きだ。
一応、術で結界は張っておく…サクラの裸体を野郎共に晒す気はない。
見れば…バレナイやり方で制裁を下す…記憶を奪って他里の森に生き埋めにする。
死なない程度に留める…サクラのためにだ。

結婚一週間目は浮かれてた。
サクラに嫌われそうだから…急きょ、控えてる。
サクラの精神を蝕む行動は慎んでる…想像の範囲に留めてる。
十分、満足しすぎてる…サクラ、ありがとう…感謝してる。
しかし…余計にエロい想像が最近、続く…。
初夜の日以来だ…。
どうして刑期で一週間ごとに俺だけ離れなくてはならないのか。
いつも抱きしめたいのに…。

俺ほど朗報者もいないだろう。
これからはサクラからしてもらおう。
行ってきますのキスだ。
甘えるサクラは可愛いと思う。
サクラは今のところ、浮気もしてないようだ。
そこは念入りにチェックしてる。

☆☆☆

今日は帰ったら…サクラに聞きたいことがある。
昔のことだ。
山ほどある…。






【サスケの回想】

…俺が13歳の頃、第7班を結成してすぐ…チャクラ修行があった時…。

「今日のサクラちゃんのパンツは桃色水玉だったってば」

『…俺は忙しい』

「明日のサクラちゃんのパンツはきっと桃色縞々だってば」

『俺には関係ねえ』

(明日は…桃色無地だろう…)

毎日、サクラのパンツを…サクラのショートパンツから覗き当てるナルトに負けるわけにも行かず焦ってた。
アイツは勘が鋭い…明日、サクラが履いてくるパンツの柄まで言い当ててた…。
昔を思い出すとムカついてたまらない…。

「今日の桃色水玉も…。
正解だってば…。
明日も当たれってばよ」

『おめでたい野郎だ』

(外れやがれ…)

それも…サクラがいない…俺と二人の場所で…。
俺は参加はしねえが…心の中で…実は…返事してた。

翌日…ナルトの予想が正解で、俺は脳裏で痙攣した。

「ビンゴだってばよ、桃色縞々…。
俺、サクラちゃんのことなら何だってわかるってばよ」


ナルトに負けたからだ。
見えたのだ…気になったから注視した。

『アホらしい』

(どうしてコイツが…。
まさか…何かの術を…)

ナルトはサクラのいないところで…大歓喜してた。

「うへへへへ。
俺の勝負勘って冴えてるってばよ。
これでサクラちゃんも俺のこと好きになるってばよ…
すげえ命中率だってばよ。
サスケ、これから明日の…サクラちゃんのパンツの柄は…俺に聞けってばよ…。
サスケも参加しろってば」

『俺は自宅に帰る。
兄への復讐に忙しい。
おまえに構う時間などない』


(お前に負けない術を暗記する。
マスターする)

「え?
青春だろ?
たまには復讐忘れて下ネタ参加しろってば」

ヤツは…現場に捨て去った。

その後、寮で強烈に怒り心頭だった。
ナルトに負けたからだ…俺の予想が外れた、ヤツの勘が当たった。
激しくイラついた。
アイツの能力はあの当時、認めてなかったが…逆鱗だった。
どうしてナルトは明日履いてくるサクラのパンツの柄が高確率で当てられるのか…。
沸点が湧いてた。

(ナルトに…負けん…)

自室で術式の本と睨めっこした。
頭に…今日のサクラがしたことのお浚いで集中に乏しかったが…。
これだけは根性で覚えきった。

☆☆☆

だから、俺しか知らない情報を手に入れたときは…ナルトに勝利した気だった。

---身長、誕生日、体重、胸囲、ウェスト、血液型、住所…---の項目だ。

しかし、ナルトの前で力を披露する気にもなれなかった。
俺はナルトとは違う。
人前でそんな低俗を自慢する訳もない。

☆☆☆

それのお蔭で…中忍試験の第一試験で…ばれない様にカンニングが遂行できた。
少範囲なら…術で視界に入って来る…あの秘術だ。
サクラやナルトには、あの術が出来ることは…黙秘してる。
それは今現在も…。


ナルトは…絶対

「俺もその術、教えてくれってばよ。
サクラちゃん…覗きたいってば」


とか言いかねん。

俺は…その魂胆で…術を…あの頃…日々、磨いたのだ。

お蔭で、あの当時…サクラの---身長、誕生日、体重、胸囲、ウェスト、血液型、住所…---の項目は…クラスの身体検査の用紙から…。
バレずにすんなり当時、盗めた…本当に便利な術だ。

俺以外の連中も…どうせ、そんな程度のことしか悪利用してないだろう…この手の術は。
いったい…あの試験会場で、何人の人間が…見張る試験管にバレず、カンニングを成功できたか…は知らねえ。
当時はこの術の範囲も狭く…一部屋全部丸ごととも言い難かった…。
しかし…普通、そういう魂胆で、最初に誰よりも覚えたくなる術だ。


試験終了後に判明した。
信じられないことに…。
サクラは…どうも…あの第一試験の難問を…自力で解いたらしい。

「せっかく解いたのに…意味がなかった…くすん…。
カンニングもせず…頑張ったのに…」

と試験終了後、ぼやいてたからだ。
ナルトは

「分からなかったから白紙だったってばよ。
俺、めちゃラッキーだったてばよ」


とヘラヘラ笑ってやがった。

俺は無言を決めた。
ナルトには

「オメエはどうだったてばよ?」

と聞かれたから…。

『自力で全問といた』

と教示しておいた。
まあ、解答は間違えてないだろう。
ナルトは実力で解いたと語釈してたらしいが…。


あれは…上忍並みの問題だったと思う。
俺のサクラは、とても頭が良いのだ。
しかし…空気は本当に読めん。
それから鈍すぎる…現在進行形でだ。


俺は…長年、我愛羅の…あの術が羨ましくて仕方がなかった。
第三の瞳を遠方に飛ばして…自分の瞳に映像を入れる特殊術だ。
アレは我愛羅にしか出来ない術らしいからだ。
我愛羅はどうせあれで…カンニングテストは突破したのだろう…。

生得的なのが…更にムカついてる。
アレがあれば…どれだけ旅先で癒されたか…想像もつかん…サクラが見まくれた。
しかし、あの術の行動範囲はどれぐらいのものなのか…その推測は難しい…。




☆☆☆


我愛羅のことは長年、逆恨みしてた。
俺が13歳の頃…中忍試験最終トーナメントで…砂隠れからクーデターが起きて。
大会は中止されてしまった。

俺は…この瞬間を待望していたのにだ。

我愛羅は…俺の力にひれ伏し逃亡した。
しかし逃しはせんと…俺は我愛羅を追跡した。

そのあと…我愛羅と遭遇すれば…ヤツには俺のことを…

「自分と同じ眼差しをしている。
強さを他人に知らしめることで…自分の存在価値を実感してる瞳だ」

とサクラの前で、人格を言い当てられた。

その通りだ…今もサクラの前で、し続けてる。

ヤツが誰の前で…それをしてるのかは不明だが。


そのあと…サクラの前で強さを披露したいと言う欲望が湧きあがり…突如、呪印が反応して俺は倒れた。
結果…サクラの前で自らの非力を目の当たりにした…。
とんだ失態だ。

我愛羅は…当時、俺が一番最初に殺したい男だった…。
俺が我愛羅の前で倒れた後…横から俺を庇って出て来た…俺のサクラを…我愛羅はボコッたからだ。
我愛羅はサクラをボコってから…そんな気はなかった…光り輝く眩しい女子を殴る気などなかった…と表現するかのように狼狽えやがったが…。
俺は…許しはしなかった…。

我愛羅がサクラの前で…自らの能力値を暴露することで…性的にアピールしてたのに…可愛い女子を間違え、殴り…項垂れた。
そんな解釈も可能だった。
その証拠に…我愛羅はしきりと…俺に向かって…初対面で…。

「おまえは俺と似てる…同じ目をしてる」

と突っかかってくるからだ。
俺は…常に…サクラの前で演技してる…サクラは『しけた面した野郎』が大好物だ、昔から。
そのための演技だ。
あと…強い男に弱い…分かりやすい…すぐ崇拝の目線を送る。

我愛羅が…俺に似てるなら…俺はサクラに強さを誇示することで…女共にモーションを掛けてる…。
我愛羅もまさか…サクラに強さを誇示してるのか?と…勘ぐり始めた。
それは間違いであると祈る…現在も。

そこから…サクラに毎日ウザいレベルで「好き」だと接近してばかりのナルトが出現した。

俺は…ナルトに助けられ、そのあと…手柄を全部ナルトに横取りされた。

サクラの中で俺の株、大暴落だ。
視界が暗闇だった。

☆☆☆

そのあと、更に…イタチが里に下りてきた。
サクラと接触したらしい。

(サクラの命に別状はなく幸いだが…サクラに認めてもらいたい…)

イタチの暴走も妨害したいと…当時必死だった。

しかし…俺は負けて倒れた。

俺の推測では…イタチは俺に稽古を仕向けただけだったのだろう…、恐らく…。

あのとき…サクラが俺に関する情報を…何も知らず…。
俺の家族、兄…イタチの存在も知らなかったことが…腹正しかった。

俺が…我愛羅に倒され…兄が里に下りてきたあと…それを俺は知った…。
少し切ない気分だった…。

☆☆☆


入院中…サクラがナルトへ崇拝の目線を送った時には発狂した。
我愛羅が原因でこうなった。
アイツの術も…羨ましくて仕方なかった。
俺はその手の術なら相当磨いた。
我愛羅への対抗心もあった。
我愛羅は俺が越えるべき壁の一つだと決心を固めてた。

☆☆☆



しかし…俺が15歳の頃…我愛羅は一度、俺の兄貴…イタチに殺されたらしい…。
ざまあみやがれ…と一度、喜んだ。

だが…その事件…最後に助けたのが…ナルトらしい。
余計なことをする…ナルトは本当に憎い奴だ。
イタチのことは現在、怒ってない…せっかく、…イタチが俺のために成敗したというのに…ナルトは…。

今なら…現在だからこそ理解できる…。
イタチは俺の代わりに一番、腹が立つ我愛羅とナルトを始末してくれようとしてくれてたのだ。
両方とも結局生きてるが…仕方あるまい。
イタチも…俺が里で留まることを願ってたらしいから。

最後に千代婆とかいうヤツが…我愛羅の代わりに亡くなり、転生術で千代婆は死に…我愛羅は蘇ったらしい…。

後から知った。
サクラが…『サソリ』とか言う野郎のせいで…亡くならなくて良かった。

当時、俺はその手の術をそこまで極めてなかった。
非力なのが…情弱の原因だ。
その情報は…イタチが所属する『暁』の話として…大蛇丸からあとから伝え聞いた。
サクラの件もだ。

千代婆の援護のお蔭でサクラは…サソリに殺されず、助かったらしい…。
その千代婆が身を犠牲にして救ったのが…我愛羅らしい…。
俺は我愛羅に関してはまだ恨んでるが…サクラの命を救った千代婆の手前、制裁は耐え忍ぼう。

"サクラの命を危機に晒したヤツ"="我愛羅の魂"="千代婆の魂"="サクラの命の恩人"

で…。

"サクラの命を危機に晒したヤツ"−"サクラの命の恩人"=0だ。

転生術で…千代婆が死に…我愛羅の魂が生き返った。

つまり…千代婆と我愛羅の魂は等しいということだ。

あの件は水に流そう…千代婆のお蔭だ、我愛羅、感謝しやがれ…千代婆にだ。


でも…あれがあったから…俺はこういう種類の術を…日々、忍んで鍛えまくったのだ。
お蔭でサクラの浮気チェックにも役立つだろう。



☆☆☆

翌年…16歳になり…。
サクラと再会直後…。

「サスケくんのことはもう諦めたの。
抜け忍だし罪人だし将来性ないよね、
今はナルトが好きなの。

だから…あのサスケくんを私のために連れ戻してって、約束は忘れて」


「サクラちゃん、俺、サクラちゃんのこと………」


これを聞いてすぐ…当時はナルト処刑を計画した…。

この時までに…これぐらいの会話が…里抜けの道との外…里の外から…術を介して、聴力で聞き取れるレベルまで…。
俺は成長したのだ…。
執念の成果…成功した。
しかし…まだまだ未完成だった。


☆☆☆

俺は戦争以来、兄貴のことはイタチと呼び変えることに決めた。
…昔は"兄さん"それから"兄"…現在は"イタチ"だ。
理由は…その方がサクラ目線で格好良く映るからだ。
再会するまでにどういうふうに振る舞えば…少しでもサクラに時めいてもらえるか…。
日々そんなばかり考え、大蛇丸には情報収集を頼んでいた。

現在でも、俺はサクラの前では必死で格好付けてる…幻滅される訳にはいかん。


☆☆☆

それから…戦後…。
俺はサクラの前で必死に戦った。
ナルトとだ……。

結果…ナルトとは引き分けだったが…。
精神的には、ナルトに説得された。
しかし…体力が復活したら…また再戦してやりたいとも一瞬願ったが…。
どうも…俺を治療中に俺へ向けたサクラの態度で…。
俺に脈があるのかと…勘ぐり…おとなしく贖罪の旅で…刑を減らすことに決めた。
その方が里でサクラと暮らせるからだ。

その間も…サクラはナルトより俺に優しかった。
しかし、あの場に残れば…確認もなく俺はサクラを犯してただろう。
元気になる前に、医療班を去ることに決めた。
治療中に…ナルトにベタベタ触るのも腹正しい。
サクラは本当に空気の読めない女だ。
俺の空気はピリピリしてただろう…サクラがナルトを触るたびに…。

俺はナルトを殺したいから死闘したのだ。
そんな奴、別に助けなくていい。
邪魔者でしかない。
何べん、サクラにどやしたかったか…分からない。
それなのに…甲斐甲斐しくサクラはナルトの腕に触り…治療に疲れて惚けた表情だ。

俺はここで暴れそうだった。
出血多量で血の気も薄いというのに…。

ナルトの治療は綱手で良い。
俺の治療はサクラが良い。

フラフラするが…元気が戻れば…ここで戦闘に入ることは目に見える。
疲労が漂ううちに離れることに決めた…。
片手をもぎ取られて…さすがに貧血だ…。

最後、別れ際…俺のデコピンの際の態度で…サクラはまだ俺に恋慕してるのが伺えた。
ナルトなのか…俺なのか…正直どちらなのかと…悩んでたが…。
勝敗はほぼ自分にあるような…気がしてた。
いい加減、ナルトも日向に言い寄られているんだ、サクラのことは諦めろともブチ切れてた。

サクラに気持ちを…しっかり、尋ねたわけでもないが…。
旅先に送られてきた手紙で…ハッキリ判明した。
サクラは俺のためにファーストキスを残してくれたことが。

☆☆☆


しかし…

「サスケくんのことはもう諦めたの。
抜け忍だし罪人だし将来性ないよね、
今はナルトが好きなの。

だから…あのサスケくんを私のために連れ戻してって、約束は忘れて」


「サクラちゃん、俺、サクラちゃんのこと………」


この会話の続きがどうしても聞きたくて…あれから…更に情報収集能力を高めた。


☆☆☆


今、カグヤの情報を探るとき、本当にこういう類のスキルが役に立つ。
どこまで出来るかは…カカシやサクラには晒さない。
披露すれば…すなわち逆手を取れば…俺がサクラの情報を盗めるという意味になる。

俺はイメージを守りたい…サクラの前でだ…。





俺は頭を切り替え、職場へ向かった。
昨日も良い思いをした…。
自宅は極楽温泉宿だ…。

☆☆☆


俺は最近、餡蜜やみたらし団子ばかり買ってる気がする。
別に俺は好きでもないがサクラが喜ぶ。
サクラはお蔭で以前より丸みを帯びたような気がする。
今日はこれを同僚から貰ったことにするか…。
仕事中も帰宅したら今日はどんなことをしようか…そんなことを一瞬考えてる。
顔には全く出してないが…。
お蔭で同僚には気持ち悪いほど眼光が穏やかだと言われた。
最近、サクラの隣に俺の知らない男がいても腹が前より立たない。
余裕が出て来たらしい。
サクラが俺の心の闇を癒してくれてる…。

あとは、刑期さえ終わらせれば…俺のシナリオは完璧だ。
邪魔なナルトも結婚したし…。
俺たちを引き裂くイノとサイも引っ付いたし…。
どんどん里でやりやすい。
これからはきっと一生安泰なんだろう。
待っていた甲斐があった。
今日も帰ったらやりまくろう…最近の楽しみだ。
サクラは戦後、俺が…激変したと信じてくれてるし…それで良いのかもしれない。
ただ、サクラの前ではやはり格好よくありたいのだ。
無様ななりを見せる訳にはいかん。
現在、失態はないはずだ。

☆☆☆


サクラの深い愛

目次

サスケの日常



















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