アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

木の葉の里のラスボス(ナルト3〜12歳)



俺は渦巻きナルト。
3歳。
親はいないから門限は5時だが、昼間は常に公園にいる。
友達いなくても一人で遊んでる。

☆☆☆

5歳になった。
皆は二年前まで親同伴だったが、親同伴の時には何故か俺に会話してくれねえってば。
俺はどうも里の大人に嫌われてるらしくてさ。
毎日泣きそうだってば。
唯一、寄宿舎に俺は住んでるが、イルカ先生だけ俺の親代わり。
っていってもよ。
イルカ先生ってば17歳ぐらいでよ、新米先生だってば。
最近、16歳ぐらいで中忍試験に合格したんだってばさ。
でな、子供好きだから…って先生の道、選んだらしいってば。
16で中忍試験に合格してよ、そのあと翌年…アカデミーの先生選抜試験に何とか合格できたんだってばさ。
俺、嬉しくってよ。

イルカ先生の友人のな、ミズキ上官はイルカ先生と同じ年でよ、先生試験受けたらしいけど…。
落ちたらしいわ。
何だっけな?
昔した…悪事が考慮されてな…ミズキ上官、試験では通過したらしいけど…落とされたらしいわ。
慎むべきだってな。

俺、分かるってばな…ミズキ上官、ってば…絶対、アカデミーの先生になってほしくねえってば。
俺とは合わねえからよ。
俺、いつも睨まれてばっかりだし…ミズキ上官にさ。
俺、嬉しくってな。

泣いてる俺を慰めてくれるのもイルカ先生だってば。

早くアカデミーに上がりたい。
俺の担任になるのはもう確定だ。
俺、楽しみだってば。

イルカ先生の同期のミズキって男は俺に冷たい。
俺りゃ馬鹿じゃねえ。審美眼ある。
俺が好きか嫌いかすぐ見分けもつく。

それから。
前は俺が公園で喋りかけると、親共が、引き離そうとしてた。
俺は気に食わなかった。
だから、俺は必死だ。
絶対、居場所つくってやる。
お前ら全員、見返してやるってばよ。

これからは、俺の仲間づくりを邪魔する…男子や女子たちの家族がいないから…やりやすい。
俺は全力で友達、つくるってば。
全員、親たちから何聞かされてるのか知らねえが。
俺に構おうとしねえ。
俺は腹立つ。
俺は嫉妬してる。

俺だって。
親欲しかった。
家族欲しかった。
差別してんじゃねえよ。

俺はここで絶対見返してやる。
俺を大切にするイルカ先生にだ。
恩返しするってばよ。
家族もつくってやる。


☆☆☆


…その日。公園に新入りがやって来た。

俺ら男子はブランコこいでる。
女子どもは砂場でママゴトしてる。

初めて見る顔だった。
男の子だ。
公園の入口にいる。

なんかよぉ。
一気に女子の注目を浴びたらしい。
何の努力もしてねえのにさ…。
一瞬で。

何の秘術だってば、俺には理解不能だってば。
突然、女共の歓声が上がった。
何だよ、ありゃ…。

向こうの方で瞬時に新入りは女侍らしてる。
女共、砂場を捨てて、公園の入り口にいる新入りの元まで駆け足だってば。
その間、新入りは…視線を変えてない。
どこ見てるか不明だってばよ。
女子の中のボス的存在イノが特にモーション掛けてる。

「なまえ、おしえて?」
一番最初に声掛けしたのはイノだ。

「カッコウいい!」
「ステキ…!」

正直、ムカついたってばな?
俺がどれだけ…苦労して友達作りに励んでるのか理解してるのかってばよ。
それを今日一日で女子全員の目を独り占めだ…。

男版お色気の術かっての。
何だあれ?
裸じゃないのに…どうして女に効くんだってばよ。
何の仕様だあれ?
俺にもあの術、教えてほしいってばよ。

シカマルのブランコが止まったてば。
「だれだ?
アイツ?」
声が低いってばよ。

俺は、ブランコこいだってば。
「しけたヤロウだってばよぉ…!」
俺も同意だってば!!!。


チョウジ、口からポップコーン落として、地面にばらまく。
「ムカつくぜ…」
同感らしい。

悔しいことに…このチョウジとシカマルはもう友達だ。
俺も輪に入れてほしいのにだ。

『めんどくせー』
シカマルは…俺が割り入っても、相手にしてくれねえ。

俺はいつも

『かまってくれってばよお。
あそんでくれってばよ』

と体当たりだ。

親同士で築いた仲など知らん。
俺は自分で作る。

「うちはサスケ」

新入りは名乗りやがった。
サスケって名前らしい。
いけすかない奴だが。
名前はしっかり覚えてやった。



女共全員の自己紹介が終わった後…。
アイツが一番最初に喋ったのは。

「おまえ…」

だった。

誰に言ってるのか思えば、また女。
女子どもが最初いた砂場の方、見てたらしい…。

そこで判明した。
公園の入り口に入ってすぐ…ヤツは女子がいる砂場へ瞳を向けてたのだ。
あの瞬間から…この公園にいる全部の女子をものにする気だったのだ…。
で、あの一人だけ瞳術に掛からなかったから・・・今、声掛けたのだ。


聞いてるのは…。
俺らにではない…。
なんだあれ???
俺らの方は…みようともしねえ・・・。
余計に男子全員の反感を買った。

「なまえは?」

「春野サクラ」

泣き虫な子だ。
俺は知らねえが、女子からは跳ねられてるのか知らねえが…。
遠方、砂場にいる。
一人だけアイツの術にかからずに遅れたらしい。
良い奴だ、好感度、湧いた。

でも…俺は自分のことだけで、毎日精一杯だ。
そういうのは自分で解決すべきだってば。
俺も友達づくり頑張ってるってば。
ど根性だってばよ〜。

「サクラか…」

それだけ、答えて…。

やつは女全員侍らしたまま、公園の外へ行った。
そのあと、どうなったのかは知らねえ…。

サクラって子は公園に残されて、砂場で泣いてやがる。

俺らには…最後まで…自己紹介すら聞いて来なかったてばよ。
アイツ…。
俺らのことは眼中にないってか?
女にしか興味ねえのかよ…。
男の友情には興味ないってか?????

☆☆☆

この日、男子らの中でサスケの悪口に花咲いた。
俺は今までな、仲間にすら入れてもらえんかったけど…。
その悪口の時だきゃ。

「めんどくせ…。
アイツ、なんだよ…」
シカマルってば、肩落としてる。

「オンナどももあんなヤツのどこがいいんだか。
オヤツくおう」
チョウジ、手に持ったポテチの袋から、中身をボリボリ食ってる。

「ほんとう、はらたつヤツだってば。
オンナだけ…かってば…。
オレらに、なまえ…きかなかったてばよ!!!」

公園のベンチに座り込んで会議した。
俺ってば、しかめっ面。
俺も参加できたってば。

☆☆☆

それ以来、ヤツは公園に来なかった。

噂によりゃ、女子どもは里抜けの道、付近で花輪を作ってるらしくて。

時々、女子に会いに来てるらしい。
来るたびに女子全員に密着されて、すぐ帰ってるらしい。
男子には会ってない…。
何のホステスクラブだよ、そりゃ…。
俺らの歳ではありえん…。
やはり女好きなのかってば。

なんだアイツ…。

寄宿舎で聞こえてきたってばよ。
あとな。
すれ違ったイノ辺りから。
サスケくんファンクラブの存在を知った。
この里の女…何人も所属してるらしい。

俺は猛烈に腹が立った。
俺は…アイツだけはアカデミー入ったら、抜かしてやる。
そして、俺もモテるようになるってばよ。
アイツは俺が成敗する。
この里の風紀に悪い。

物凄く腹立つ。
俺は毎日、イルカ先生の前で今日の出来事を話し合ってた。
そこであのいけすかん男子、サスケの話題も出した。

「うちはサスケか…。
うちは一族は強くてな。
アカデミー入ったらおまえの協力なライバルになるかもな…」

「オレってばタオすってばよ」

「良い心意気だな。
俺はお前のこと期待してるからな。
昔の俺にそっくりだから」

『うちは』っていう強い一族の男の子だってことが判明した。
上等じゃねえか。
俺は、ヤツには負けん。

俺は…公園でも毎日、友達、自力で作ってる。
アイツはムカつくってばよ。
許せん。

毎日でもサスケの悪口、言いまくってやる。
無性に腹立つ。
俺もモテたいってばよ。

☆☆☆

それから、しばらくして。
アカデミーに上がった時にゃ、嬉しくってよ。
イルカ先生にお祝いのラーメンおごってもらったてばよ。

「ナルト、おめでとうな。
これからはアカデミーでも頑張れよ」
「おうってばよ」

「ナルトは本当にラーメン好きだな」
「オレ、ラーメン、だいすき」

「そうかそうか…」
「オレ、いつかホカゲになるってばよ?」

「ナルト。
応援してる…」
「おうっ」

☆☆☆

アカデミーの教室に…。
あのサスケもいたってば。

久しぶりの再会だぜ。

思った通り、女子侍らせてたってば。
前、目撃したとおりだ。
毎日、男子たちの中では悪口に花咲いた。
ほとんどが妬みな?
アイツも悪い。

サスケは俺らに話しかけようともしない。
自己紹介もしてこん。
女子としか会話しない。
そこもある。

学級入ってムカついてたが。
視線を感じた。
公園には来なかった日向って女の子だ。

この子、全然、喋らねえが…。
何故かよく俺の方見てる気がするってば。
気のせいか?

サクラっていう公園で泣いてた女子には女友達出来たようだ。
サスケファンクラブに所属してねえのは好感度ある。
それから日向も所属してねえみたいだ。

日向ってヤツ…何故か俺ばかり見てる?
気のせいかってばな?

そのせいして。
俺が会話すりゃ、大抵、顔真っ赤になってな。
すぐ、どっか行くってば。
友達になりてえのか…と思ったのだけど。
アイツは暗いやつなのか…???

☆☆☆

そんな感じでアカデミーが始まって。
半月が経つ頃。
変化が現れた。

サスケがいつも近づく女子に極力近づかなくなった。
やっと男子たちの気持ちも汲みとれるようになったてばか?

しかし…男子らにはおなか壊してるのか…としか噂されてねえってばよ。

おまえはモテすぎだ。

いや。
それだけじゃねえ。
俺は…寄宿舎に…サスケが入ってくる話がそこから暫くして出て驚いた。
何があったてばよ?

余程、声掛けたかったが…。
できなかった。
俺、成績最下位だし。
アイツ主席だし。
声掛けにくいってばよ。
そこも男子らに嫌われてるってば。
ムッとするってばよ。

数日だけ、そんなことが続いてな。

俺、少し気になって。

サスケを尾行してた。

公園には来てねえ。

今は…寄宿舎にいねえ。

アイツ、どこにいるのか気になって…。

☆☆☆

「サスケ、オレのとこ…くるってばか?」
「ああ。
寄宿寮に入ることになった」

「どうしてだってばよ?」
「このことは皆には黙っていてくれ。
男と男の約束だ。
わかったか?」

「おう…。
アイツ…に、なに、あったんだってばよ?」
「それは話せん、ナルト、すまない。
本当は寄宿舎に入る話も黙ろうかとも考えたが。
もうすぐ来る。
くれぐれもクラスの皆には言わないように頼む」

「わかったってばよ…。
でも…」
「ナルト、すまない。
察してくれ。
上からの命令だ。
俺も話せば職が危ない。
おまえの担任でありたい。
それ以上聞くな」

「イルカせんせい…」
「ナルト。
ひとつ教えとく。
忍者社会において…掟は絶対だ。
わかったな」

「おう」
「一流の忍者になるんだ」

「おうってばよ」
「ナルト、ありがとうな。
おまえも絶対他言するなよ。
これは俺からの任務だ」

☆☆☆


はあああ‥…。

イルカ先生に聞いても。

もうすぐ入るって話だけで。
教えてくれなかったてばよ…。

いったい、何があったてばよ…。

これ、知ってるのクラスで俺だけらしいってば…。

でな?

やっと発見したってば。

☆☆☆

サスケってば。
川岸に座ってた。
水面、見てやがる。
外は夕日な。

そこに遠くにサクラちゃんがいるのを発見した。

ありゃ?

サクラちゃん、もしかして。

サスケのこと。
好きなのかってば?。

今はイノと親友みたいだが…。

サスケにはモーション掛けてねえみたいだが。

イノばっかりサスケにアタックしてるが。

サクラちゃんもまさか…。

サスケのこと好きなのかってば…。

アイツ、どれだけ、もてるんだってば。

また、この里から女が減るってばか????

俺、サスケと友達になってやろうかと思ったけどよ。

やっぱ、止めたってば〜〜。

俺はコイツを認めさせるってば。

実力でな!

☆☆☆


そして…それから暫くして。
サスケは接近する女子たちから離れなくなった。
俺がサスケの面倒見なくても大丈夫らしい。
サスケの精神力ってばタフなのか。
俺も見習うってばよ。
イルカ先生の話から推測すりゃアイツ…最近、家族失って孤児になって…寄宿舎入るハメになった話だって。
俺、理解したのに。
アイツは滅茶強い。
俺の寄宿舎は基本、家族が戦死や殉職したとかで…天涯孤独のヤツしか入ってないらしいからだ…。

俺、聞くだけでも…ヘコたれてた。
俺、負けない。
アイツは俺にとって壊す壁だってばよ。
もう少し、精神的にこたえて女から離れて…。
俺らにも女譲ってくれても良かったのによ。

女共もあんなしけた面した野郎のどこが良いのか理解に苦しむってばよ。

その日、珍しいやつが。
サスケ護衛隊に入ったってば?。

サクラって女だ。
あのサスケ尾行した日。
目撃したが…。

あの夕暮れ時、感じた勘は当たったらしいってばよ。

以前は泣き虫だったが。
今はデコ出して。
女子のボス的存在イノと凶悪に戦ってやがる。
サスケを巡る…サスケと体密着するための縄張り争いだ。

「サクラはじゃま、どきなさい」
「サスケくんは…わたしのものよ!
しゃーなろ!」

サスケはもうアホらしくなって諦めたのか…。

…俺から見ても、あれはアホらしい喧嘩だったてば…。

サスケも同感だったのか…すぐ去って行った。

☆☆☆
「サスケって、オンナずきで…しけたヤツだぜ…。
きらわれて、あたりまえ…だってばよ」

これぐらい言いたくもなるってばな?
どんだけモテんだってばか。
また一人増えたってばよ。


「オレはあいつ…すかねえ…」

チョウジな。

「オンナどももオレらのこと、なんだと…おもってんだよ」

シカマルな。

本当、腹立つ野郎だ。
さらに、モテてやがる。
ムッとするわな…。
俺の分も残しとけってばよ?

しかも…今日加わったサクラって女…。
サスケのあと、尾行してやがる。

イノたちはファンクラブ同士で喧嘩してるらしい。
その間に抜け駆けしたらしいな。

サクラはサスケファンクラブには所属してねえらしい。

あのファンクラブもルールが多すぎて…仲間内で大揉め起こすみてぇだ。

☆☆☆

そのあと、突然、サクラが教室へ帰ってきた。

物凄く怖い顔だってば。

何だか。

俺見られてるってば。

気のせいか???


でな。


「ナルト!!!」

これ、サクラちゃんとはじめて会話した瞬間な?
俺、ポカっと頭、殴られた。


「サクラちゃん。
どうしたんだってばよ?」

俺ってば…もう、目を真ん丸だってば。
サクラちゃんはこんなキャラじゃ、なかった。

前は公園で泣いてた。
俺、知ってるってば。

「ぶっコロす」

もう一度、グーで殴られた。
俺、意味わかんねえってばよ。

「いたいってば?
オレ、なにか…わるいことしたってばか?」

誰でもいうわな?

「ドベなのに…。
サスケくん、けなした。
あやまれ!」

もう一回、拳で叩かれたってば。
ひどくねえ?

「ヒエー。
ごめんってばよ」

そりゃさ。
俺も言い過ぎたけど。
アイツ、気に食わねえってばよ。
俺の敵だってば…。

「ゆるさない」

サクラちゃん、物凄くこわい顔。
般若顔。
俺、ビビるわな。

「サクラちゃん、こえぇええ…」
「ふんッ」

しかもドベって貶されたってばよ。
俺、滅茶ショックだってばよ。
胸グサって来たってばよ。

また、日向と目があったてば。
アイツ、同情したような瞳だった。
その癖、俺と目が合ったら…すぐ横向く。
ありゃなんだよ?
見て見ぬふりかってばよ。

その日、サクラちゃんが去った後。
男子らもそれにビビったのか。
あまりサスケの悪口言わなくなったてばよ…。

俺は…実はこの時、後悔したんだってば。
あの時にゃ、俺も自分が男友達つくんの必死でよ、そのことに気が付かんかったけどさ。
公園で去年泣いてるサクラちゃんと仲良しになっときゃ、この里で家族出来たかもしれねえのによ。
俺ってば予想以上にモテねえみたいだってば。
アカデミーやってきて女共の冷たいこと、冷たいこと。

去年、俺、5歳だぜ。
しかも俺、家族いねえしよ。
自分が先生と仲良くなって、男友達つくんのしか…頭になかったてば。
心に余裕なんてなかったてば。
あの時、サクラちゃんと友達になっときゃ、きっと今頃、殴られなかったのに…と俺ってば、後悔。
一回、学習したから次からは失敗しないってばよ。

違う手で女落とすってばよ。
俺は絶対、火影になって。
この里の住人を見返してやる。
ドベでも諦めないってばよ。

☆☆☆

俺、放課後はな。
悲しいからイルカ先生にラーメンおごってもらったてばよ。

サスケは…やっぱり俺の敵だってばな?

モテるし、俺みたいに必死に構ってオーラ出さなくても人間集まるし…主席だしよ。

ムっとするわな。

将来、約束されててさ。

俺、ドベだし。

アイツとは全然違うけどよ。

今日は殴られてさ…それも…アイツのことを慕う女に。

余計、反感買うわな?

☆☆☆

翌日から。
男子たち、みんなサクラちゃんの前だけではサスケの悪口いわなくなったてばよ。

みんな、サスケを怖がってる。
アイツ、どれだけモテるんだってばか?

俺らが手裏剣で命中しても誰も反応しねえのに。

サスケが命中したら。

「サスケくん。
スゴい!
カッコウいい!!!

キャーーー!!
ホレちゃう!!!」

女子の集団の歓声。
うるさいくらいだってばよ。
男子どもみんな耳抑えてるってばよ。
鼓膜破れるってばよ。

☆☆☆

その日も俺は

「サスケってばムカつくってばよ。
オレ、アイツきらいだってばよ…」

とは…言った。

他の男子らはサクラちゃんの前では言わなくなった。

俺はめげねえんだってばよ。

俺だけまたボコられた。


「ナルト。
まだわからぬか。
コロす」

「いたいってばよぉ〜」

「たたく。
さとれ!」

サクラちゃん、サスケのことになると、滅茶怖いってばよ。

みんな男子どもビビってるてば。

サクラちゃんがサスケにアタックする前は…密かに思い寄せてた男子も。

ありゃ、百年の恋も醒めるってばよ。



こうして男子どもは。
余計にサスケの悪口しなくなった。

サクラちゃんにボコられたくないからだ。


でも。
俺はへこたれねえ。
絶対、サスケは打ち負かす。
サスケは俺の敵だってばよ!。

☆☆☆


そんな関係がさ。

2年続いたってば。
俺、8歳になったてば。

サスケ、無表情な野郎だったけど…いつも女侍らしてたけど。

最近は憎まれ顔になった…俺ら男子の前でな。
余計、ムカつくわな。

女子の前でも基本、シカトだわ…高飛車な表情だってば。

何だ?

あのラスボスキャラ??

俺のラスボスはサスケだってばよ。

俺には

『俺はこの里の女を全部ものにする。
欲しけりゃ闘ってみろ』

と制圧掛けられてるようにしか…感じねえってばよ!!
この里の女全部独り占めかよ。

俺はアイツを倒して木の葉の里の女を手に入れる。
そしてこの里で家族を作る。
それから火影になる!
アイツは俺の敵だ。


「サスケくん。
スゴい!
カッコウいい!!!」

今日も、歓声がうるせえってばよ。
男子全員、そのときゃ、耳、手で抑えてるってば。
繊細な聴力が落ちたら、忍者として大変だってばよ。

サスケが髪長い女好きって噂流れたら。

女子共ほぼ全員が。
休み時間な。
黒板がある教壇の前に整列して…イノが開催するファンクラブの会議が始まるんだ…。
俺たち男子は…あそこには近づかん。
教室の後ろの方か…自分の机にいる訳だ。
あの場所は騒々しいからだ。


「「「私、髪伸ばす」」」

言葉重なってやがるってば…。

「サクラ?
あんたに、サスケくんに関する重大な情報を与えてあげるわ」
「珍しいわね?
どういう風の吹き回しかしら?」

「まあ、成績も私の方が良いし、常にサスケくんの情報に関しても一歩リードしてるから?
可愛そうだから…あんたに情けを与えてあげようかと思ったのよ?
私からの好意、感謝するのね」
「いらないわ。
自分で調べる」

「あっそ…」
「フンッ」

「実はね…サスケくんの好みは…髪の長い女なのよ」
「え…」

「サクラは短いわよね?
私は髪が長いわよね?
サスケくんって…もしかして…私のことが好きなのかしら?」
「しゃなろーーー!
吠えてんじゃないわよ!」

「負け犬の遠吠えね。
まあ、諦めなさい。
見苦しいわよ」
「ふんっ」

サスケのいねえ。

教室で…もうこんな喧嘩、開始されてるってばよ。

男子ら、余計にサスケ…嫌いになるわな?

アホらしいわな?

シカマルなんて最近さ。

「めんどうくせえ。
この里に可愛い女なんていねえわな…」

って諦めムードだってばよ。

サスケ、この里の女、全員…とる気かよ。
俺らにも残しとけってばな…?

俺は今でも、日向とよく目が合う。
アイツはなぜか俺と目が合うと…顔赤くなって、視線逸らされるってば。

声掛けても、顔赤くなって避けられるってば。
声も滅茶小さいしさ。

アイツとほんの少しの女子くらいしか。
この里には残ってねえってば。
俺、この里で家族出来るようになれるか…心配だってばよ。

俺もモテたいってば。
一生、独身なんてイヤだってば。
女に癒されたいってば。

日向、どうして。
俺と会話してくれねえってば?

アイツ、暗い奴なのかってば?

☆☆☆

2年後も俺はこの里で居場所つくるために必死だった。
10歳になった。

相変わらず、モテねえし。
ドベだし。
友達もおらんし。
イルカ先生くらいのもんだ、俺の味方はよ。

それからサスケは俺と同じく寄宿舎の癖して。
えげつなくモテるし、成績良いし。
腹立つわな。
ここは男子も同感だってばよ。

アイツは俺の敵な。
俺、ドベでも…火影になる夢、諦めてねえから。
アイツは俺の倒すべき壁だってば。

だから、毎日。
サスケの悪口は俺、言ってる。
授業が終わったら…大抵教室ではサクラちゃんの地雷踏んでしまうってば…。

教壇の前でサスケはクラス中の女共侍らしてる、サクラちゃんもそこにいる。
後ろの方で小声で言ってんのにさ…サクラちゃんに遠慮してよ。
必ずサクラちゃんは俺に接近してでも殴りに来るってば…。
他の女共はサスケに体を密着する陣地争いに集中して必死だっていうのにさ。


「しけた面して女侍らしてる無愛想な野郎だってばよ。
俺はいけすけねえ。
アイツは倒すってば」

そのたびにサクラちゃんにボコられる。
その時、黒板の前の方にいるサスケの顔、遠目に見れば…。
アイツ、口元緩めてやがる。
アイツのお供の女共は…俺がサクラちゃんに殴られることに無関心なようだ。
最低な野郎だ。

何だ…あれは、俺への挑戦状かよ?
サスケ、俺がサクラちゃんの前で困ってるの見て…笑ってる。
イヤなヤツだってばよ…。

「ドベには無理。
サスケくんを侮辱するな」

サクラちゃん、分かってくれよ。
俺の、気持ち…。

俺、みじめだってばよな?

サクラちゃん、白目剥いてるってば…。

「サクラちゃーん。
俺のこと好きになってくれってばよ」

殴るなよな…。
認めてくれよぉ。

「ナルト!
うざい」

いつも言われるってば。

「サクラちゃーん。
俺ってば火影になっからよ。
で、きっと。
サクラちゃんも俺のこと、好きになるってばよ」

そしたら、俺のこともぶん殴らねえわな?
認めてくれよ。

「ドベには無理!」

酷いってばな。

「俺、頑張るからさ」

俺、サクラちゃんからドベ呼ばわりされないように頑張る。

「期待してない」

ひでえ…。

「サクラちゃーん。
遊んでくれってばよ…」

俺のこと、分かってくれってばな。
一緒に遊べば。
俺の気持ちも理解してくれるはずだってばな。

「ドベとは遊ばん。
ナルト殺す」

いっつも…この調子だ。

その時も何故か遠くにいる日向と目があったってば。
日向、ハラハラした瞳で俺の方、見詰めてるってば。
でも目が合うとすぐ日向、顔赤くなって視線逸らせやがる。
アイツは何がしたいんだってばよ。
俺のこと、見てねえで助けてくれってばよ。
こんなことがずっと続いてるってば…。

俺は何度殴られようが…めげねえ。
打倒サスケ。
目指せ火影だってばよ!。

☆☆☆

そこから2年たった。
12歳だ。
俺は分身の術で残されてる。
俺だけ上手に化けられねえ。
毎度、失敗してしまう。

ああ。

俺はこれを応用してハーレムの術とか出来るようになりたいのによ。
俺、全然、モテねえから。
女の体に化けて見てみたいのによ。

頑張ってるのに出来ねえ。

火影にもなりたいのに。

別にモテたいから火影を目指す訳でもねえ。

俺は火影になってイルカ先生に恩返しするのが夢だ。

そして、この里で家族をつくる!
結婚する!

ドベの俺を…ココまで親身にしてくれる人間は…イルカ先生だ。

いつもサクラちゃんにボコられて…しょげた後、慰めてくれるのもイルカ先生。
それから…サスケの悪口、聞いてくれるのもイルカ先生。
サクラちゃんの前で言えば、叩き殺されるからさ。
辛いとき、支えてくれたのは…イルカ先生だってばよ。
俺、滅茶苦茶感謝してるが。

ココは卒業してえ。

毎日、練習だってばな?
それから…まあ、いろいろ苦労もあったが。
ミズキ上官に騙され巻物盗んでコテンコテンにしかられたけどよ。

俺、新技。
影分身の術を覚えたんだってば。
すげえ自信湧いたってば。

イルカ先生もとても俺の成長に嬉しそうだってばよ。

イルカ先生、ありがとうってば。

「忍者学校はアカデミーより大変だ。
ナルト、頑張れよ」
「おう」

「俺はおまえが火影になれるよう祈ってる」
「ありがとうってば…」

俺、絶対、忍者学校では今より…もっと、もっと強くなるからよ。
見ていてくれってばよ。

お祝いに一楽のラーメン、ありがとうってばよ。

☆☆☆


サスケは相変わらず、俺のこと眼中にはねえみたいな態度だわ。

「ウスラトンカチ」

たまに…サスケにそう呼ばれる。
いつの間にか…されてるってば。

アイツは俺の敵な。

で、イノを含む親衛隊が常にいて、サスケには近づけねえわけ。
サクラちゃんも日増しに怖くなってる。

「さすけくん…だいすき。
サスケくんは私のもの。
しゃーなろ!
ナルト…ウザい」

俺の日常なんてこんなもんだってばよ…。

俺も癒されてえな…。

日向は相変わらず、俺と会話してくれねえわ。
いつも顔、赤くなって去ってくだけだし、声、聞き取れねえし。

この里に残された貴重な女なのにさ…。
俺、この里で結婚できるか毎日、心配だってばよ。
家族に憧れるのにさ…。
めちゃ、頑張ってるばな。
俺ってば…。

俺も女に求愛されたいわな。

サスケのことムカつくってばよ。




03ナルトのサクッと回想13歳。「これでサクラちゃんも俺のこと好きになるってばよ」

目次

デコをさらけ出して頑張るとき3〜6歳(サクラ辺)「しゃーなろ!強くなる!」
































































 
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