アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

サクラとの出会い(サスケ幼少期)6歳←時系列が滅茶苦茶になるので分割



そんな日々が続いた。

俺は6歳になった。

サクラへ…たまに声掛け…挨拶だけし…。
すぐ去る。

それから俺と目が合ったら…アイツは…俺が声掛けなくても…家までついてくる。
そして…家の前にある俺の叔母さんが経営する「うちは饅頭」で饅頭を買って…。
一族の家をウロウロ探索して…自宅に帰ってるのだ。

俺はアイツのためにも…里抜けの草むらを早めに帰る…。

自宅に着いたら…最近では、課題をするふりをして、自室の窓から…サクラの姿を覗くのが日課になってる…。
俺たちの関係は…なんていう…関係なのだろうか?
と時々、思う…。

最初は俺が面倒見る方で、サクラが見られる方で…。
親と子の関係だと俺は…思っていたが…最近、変わりつつあるような気がして仕方ない…。

サクラはいつ見ても泣いてる。
本当に泣き虫な野郎だ。

もう少し会話すればいいが…。

胸がいっぱいだ。

会わない方が楽だ。

会わないと気になる。

こんな関係が1年間続いた。

俺はサクラが泣いてるのを黙って見る程度だ。

別にサクラのことが好きでもない。

俺は面倒見が良いだけだ。(赤)

☆☆☆


[やーい、デコ]


今日も女子に苛められてる。
女子共も遠くに退散したし…近づくか。


「サスケくん」

『サクラか』

いつもどおり泣いてる。
かわいい女だ。
庇護欲…沸く。

「サスケくんはどうして、わたしと…おはなししてくれるの?」

『サベツは嫌いだ。

おまえだけ、跳ねられてるからだ』

兄さんの言葉だ。
俺は。
兄さんの理想とする社会を実現する…。
兄さんは俺の宝だ。

「え?」

『ヘンケンとか、嫌いだから』

「サスケくん…。
わたしの…おともだち、なってくれる?」

『分かった』

俺は生まれて初めて…友達が出来た。

「サスケくん…やさしいね…」

サクラは泣いてる。
泣き虫な女だ。

「わたし、いつもなくから…、きらいになられるの…
デコもひろすぎるし…」

『…』

「おこってない?
わたしのはなし…」

『聞いてやる』

少しうれしかった。

「ありがとう、サスケくん…」

ありがとう。
サクラ。

俺は満たされて…。
周囲を見るのが遅れた。

すると遠くから女子の集団がきて。
俺を遠くへ押しやった。

サクラが遠くなる。
俺の初めての友達が…。

サクラは…人生で初めての友達だ…。

俺はおもしろくないし…すぐ離れた。

最近…サクラといれば…すぐこれだ。


☆☆☆


(はやく…ついてこい…)

ゆっくり家路をたどった。

あの女子集団にだけは本拠地がバレたいと願わん。

しばらくすると足音が後ろから聞こえる。

何回か繰り返すうちにサクラの足跡が分かる…。
いや…あの女子集団かもしれん…分からん…。

自宅に着くと窓からこっそり覗く。

サクラか…。

饅頭屋でまた買ってる。

こんなことがずっと続いてる。

おばさんや母さんにはだんだん、カラかわれてる。
兄さんにも伝達された。

「お前、モテるんだな。
女の子が頻繁に通ってるらしいな…」

と茶化されてる。

そのたびに

『イタチ兄さんも…モテる。

母さんも…父さんも…モテてたんだろ。

兄さん、ウザい…』

と弁解だ。

サクラが饅頭屋の前にいる。
キョロキョロ一族を見詰めてるのが…窓の外から見える…。
イタチ兄さんにも今日出くわしたらしい…。
道端に…イタチ兄さんとシスイ兄さんがいる…。
これが初めてだと…思う。

サクラの顔が赤い・・瞳も輝いてる。
やっぱり、サクラの理想は…兄さんのように強く気高く清い男らしいな…。

あと、シスイ兄さんの方も見て顔を赤らめてる…目がキラキラだ。

イタチ兄さんと…シスイ兄さんが…最後に、何か…サクラに語りかけてるようだ…。

いったい、なんて会話したのかは知らん…。
イタチ兄さんと…シスイ兄さんが…サクラにナンパして・・・・。

そのあと、サクラは目を輝かせたまま、泣きそうな瞳になって…饅頭屋から去って行ったのが…。
俺の瞳に映った…。

☆☆☆

俺は震撼した。
俺の一族は…俺目線では美男美女ばかりだ、俺は一族を愛してる。
里の奴らより圧倒的に強い…能力もある。

シスイ兄さんもイタチ兄さんも…俺から見ても尊敬に値する男だ。
シスイ兄さんは15歳で…イタチ兄さんは10歳…サクラは5歳。
ないと願いたいが…サクラは強い男が好みだ。
俺は全力で強くならねばならんらしい…。

サクラはどれだけストライクが存在するのだろう。
俺と一緒の時も、大抵、強い男ばかり…お星さま一杯の瞳で見てる。
俺は少し呆れてる…。

一回、手裏剣を披露してみたいものだが…まだ不完全だ…。
手裏剣の軌道をコントロールできるまで…去年、ネジと言う野郎に見せてもらった力を超えるまで。
俺は出す気にもなれん。
あの時は…隣でサクラの歓声がうるさかった。
べた褒めだった…。

俺は…アカデミーまで取っておく。
俺はサクラの前で『強い』ことにしたのだ。
見せびらかすわけにもいかない、まだ完璧とも言い難い。
俺はこの里で一番になる気でいる。

その日、俺は食卓でイライラしてた。
自分だけ…どうしてこんなにも弱くて…「うちは一族」で能力がないのか…。
イタチ兄さんは俺の年頃の時には既に戦争を経験し、写輪眼を開眼していたというのに…。
シスイ兄さんも俺の年頃には、現在の俺より強かったのに…俺だけ弱い…。

俺は…今日も手裏剣修行をしてるが…最近、甘ったれてるせいか…手裏剣のコントロールが下手なのだ。
イライラしながら、自宅の木の幹をボコッた。
それからボタボタ泣いた。
自分の非力さにだ。
理由は分からないが…ムカムカしてた。
どうしてか…焦ってるらしい。
サクラが…他の一族に取られる気がした…。
イタチ兄さんも、シスイ兄さんも学校では…女共に冷たい噂が流れてるのに…サクラの方を優しい眼差しで見詰めてた。
アレはどう言う意味なんだ…?

兄さんは…俺が越えるべき壁のようだ…。
この日、俺は更に強くなると決意した。
別に、俺はサクラを好いてないし、面倒見が良いだけだが…。
サクラは…饅頭屋に通い詰めてるようだが…。
いったい、誰が目当てか分かったモノでもない。
アイツは、ただの男好きだ。
俺には関係などないが。
強さを求める…それだけだ。

それからイタチ兄さんは、あまり自宅に帰ってこなくなった。
従兄弟のシスイ兄さんもだ、任務が忙しいらしい。
俺は早く二人を越えたくて…稽古をしてもらいたいのに…全力で戦いたいのに…毎日、生ぬるいったらありゃせん。
力の差は歴然だ。
きっと、笑いながら・・・俺は両方に負けるだろうが…。
一度ぐらい、命懸けで戦ってみたかった。

力の差がありすぎるからこそ…俺は両方に傷一つ付けれねえだろうし…。
イタチ兄さんもシスイ兄さんも…俺のことは…ハムスター同然の弱さだろう。
それでも戦ってみたかった。
人生でまだ一度も戦闘を経験してないからだ。
アカデミーに入れば…出来るのか…。
自分の実力が知りたかっただけだ…。

☆☆☆

それからしばらくして…里抜けの道へ行けば…。
サクラの髪型が、デコ全開だ。
顔がよく見えて…かわいい。
俺の宝物、人生で初めての友達だ…。
サクラが俺に「ともだちになってくれる?」と頼んだ日からだ。
きっと、ずっと一緒だ。

それより…。

サクラに女友達が出来たのか…。

「イノ、見て。
花輪できたよ…」

サクラの可愛い声がする…。

俺の方へは視線を送るだけで…今日は…全く喋ろうともせん。
俺の周りには女子たちの集団。
これはどういうことだろう?
俺を眺めながら…サクラは”イノ”とかいう女子と去って行った。
俺にチラチラ「ごめんね」みたいな瞳を送って…。

俺は捨てられた…。

暗いからもう、里抜けの道へ行くのは止めた…。
正直、木の幹をボコボコに殴りたい気分だった。
女共と喧嘩したい気分だったが。
俺は決死で耐えた。
サクラが…元々…女友達を求めてたことぐらい理解はしてた。
ただ…イライラしてた。
自分の弱さにだ。
悔しかった。

しかし…。

ゆっくり自宅へ向かえば。

足音がする。

俺の…背後は女子集団か…。

と、落ち込んで…屋敷に入れば…。

自室の窓から…カーテン越しにソッと外を覗けば…。

サクラが向かいの饅頭屋で饅頭を買ってた。

サクラはあの店の常連客なのか…。

余程、味が気に入ったのか。

それとも…イタチ兄さんとシスイ兄さん目当てなのか?
アイツは優柔不断な野郎だ。
その線もありうる。
俺はただ面倒見が良いだけだ、ヤツにも女友達が出来たらしい。
これでお役御免だ。
関係などないが…イライラする。
イタチ兄さんとシスイ兄さんは俺が越えるべき壁らしい。
強さが全てだ。
心が乱れる。

俺は今日少し、暗い…。

☆☆☆



それから数か月が経過した。
6歳だ。


アカデミーへ入学も果たした。


兄さんの友達…俺のイトコの…シスイ兄さんが…川で亡くなったあたりから。
皆が変だ。

シスイ兄さんと…最後まで俺は稽古をしてもらえなかった…。


噂によれば…自殺らしいが…。
最近、どんどん…イタチ兄さんと…父さんの仲が悪い…。

何も喋ろうとせん…。

しかも…。

外にある…うちはの家紋が…。
俺の実の兄…、イタチ兄さんの拳で殴られてる…。

いったい何があった…?

この数か月の間にサクラは…女どもと…親友の域までいった気配だ。
女共の名前は…イノというらしい。
サクラが毎回、「イノ」と呼ぶ声が耳に着くから…覚えてやった…。

アイツ…俺の存在は捨てたのか…。

俺はあまり面白くねえ。
学校へ行けばどうでも良い女子が引っ付き、男共は白い眼差し。
もう慣れた。

サクラに親友が出来た。

俺にはイタチ兄さんだけだ。
友達より、持つべきものは家族だ。
兄さんは俺が越えるべき壁ではあるが…大切な繋がりだ。
自宅で兄さんが帰るのをひたすら待つ。
他人は構ってもくれん。

悔しいから火遁龍化の術を極めてる。

父さんに認めてもらうため…。

もう本当にかなり出来る…。

少し、怒ってる…。

イタチ兄さんは忙しいのか全く構わん。

女どもの集団は行動が制約されてウザい。
俺の前でいつも喧嘩だ。

イタチ兄さんだけが俺の心を救う。

友情など生ぬるいものは…俺にとって大した縁でもない。

やっぱり持つべきものは実の家族か…。

他人は信用ならん…。

母さんの言葉が少しずつ理解できる。
先生は俺の成績が良いのに、構わん。
知らんふりだ。

出来て当たり前の態度だ。
ドベばかり構う。

俺は悔しいから手裏剣が出来ないフリした。
これで先生も目をかける…。
兄さんも俺の修行に付き合う…。

今の俺に癒しなどねえ…。

母さんも父さんも忙しいのか、家にいず…一族の会議ばかり出席だ。
兄さんは暗部配属後…俺と全く会話せん…。

むかいのおばさんが

;サスケくん、アカデミー入ったんだってね。
期待してるよ;

『うん』

と毎朝、声掛けするのが…救いか…。

サクラは、あれからもよく饅頭屋に来る。
常連客だ。
俺より饅頭の味がすき…か…?

それとも…イタチ兄さん、目当てか?
おまえは…。

俺をつける癖に…全く自分から俺に会話しようとしねえ…。
だから皮肉を込めて言った。
休み時間、アカデミーの廊下で…。

『友達…出来たんだな、よかったな』

サクラの顔が赤くなった。

よほど友達出来て浮かれてる。

「ともだち…になってくれる?」

と、泣きながら…以前、俺に…言ったこと、全く忘れてる…。

皮肉が通じん。
顔はかわいいが…鈍い。

俺がサクラに会話した後…すぐウザい女子どもの集団が来た。
女共にひっつかれてる内に…。

「待って…イノ」

サクラは親友と遠くへ行った。

俺には「またね」とも言わず…離れる…。

俺は最近、アカデミーが面白くねえ。
ただ、イタチ兄さんより強くなるため…勉強に専念だ。
絶対に越えなければならない壁だ、イタチ兄さんより…俺はいつの日か強くなる。

友達より所詮、家族だ。

俺はあんな冷たい女、別に好かん。
俺のこと、思い上がらせといて。
最近、怒りそうだ。

見た感じ、女子どもの親友は出来たが…。
いつも泣いてる。
性格は変わってないのか…。
俺は泣き虫サクラも好きだ。

その癖、饅頭屋にだけ通ってるのも気に食わん。
お蔭で毎日、俺は自宅で親戚にからかわれてる。
お前は…饅頭が好きなだけか…。
それとも…別が目的か…。

友達に声ぐらい掛けろ。
俺とお前は友達だ。
俺は待ってた。

俺に接近するのはウザい女子集団。

親戚に弁解するのも疲れた。

☆☆☆

;サスケくん。
本当にモテるのね。
いつも、あの子…買いに来るのよ;

『俺じゃなく…饅頭がスキだ』

;え…?;

『おばさん、間違えてる…』

;あの子、饅頭の味が好きだったの?
サスケくんを恋い慕ってたと思ったのにね。
あれ?
サスケくん、誰か分かったの;

『…たぶん…』

;そうかい、おばさんの勘違いかね。
確かにおばさんの饅頭は美味しいからね。
この頃、買う個数が多かったけど…。
家族の分までおつかいで、買ってるのかね?
可愛い子だね。
一族、皆で褒めてたよ;

『…』

俺の表情は険しくなった。

(兄さんもサクラを可愛いと思ってるらしい…)

おばさんは察してくれたようだ。

;変なこと広めて悪かったね。
サスケくん。
許してね。
この饅頭、サスケくんにはオマケしとくよ;

『…。

ありがとう。

母さん、喜ぶ』

(兄さんはモテるらしいけどサクラだけは残してほしい…サクラは俺の人生で初めての友達だ…)

(サクラは俺のことどう思ってるのか…面倒見た、恩は忘れたのか…?)

☆☆☆

この間、そんなやり取りをおばさんにした。

それから自宅でカラかわれるのも減った。

最近は、サクラが買いに来ても見てやらん。

でも、たまに覗きたくなる…。

アイツは酷い女だ。


俺はイタチ兄さんだけが頼りだ。

それなのに、この里で一番かわいいのはサクラだ。

サクラが女友達を求めてたのは…知ってる。

でも俺は空虚だ。



☆☆☆

そのせいか…?
サクラと、構ってくれない兄への怒りをバネに…火遁龍化の術は物凄いスピードで決まった。
今では…口から大量の炎を出せる。

父さんにやっと「うちは一族」だと認めてもらえた。

俺は少し嬉しい。

今は…イタチ兄さんだけが…俺の魂だ。

☆☆☆

でも兄さんには…最近、兄さんの親友…俺と兄さんのイトコ…うちはシスイが…。
川へ投身自殺の件で…。
一族から、兄さんが殺したって噂が流れてる…。
兄さんの目に万華鏡が開眼したから…。
万華鏡は…”うちは一族”の人間が…親しい友を殺さないと開眼しないらしい。
そこら辺から、兄さんと父さんの仲は変だ。

俺は今日、手裏剣出来ないフリして先生にとことん構ってもらい。
帰宅後も、兄さんと手裏剣修行を付き合って貰う約束を果たした。
手裏剣は実は相当できるようになってる。
軌道もコントロール出来るほどだ。
サクラに自慢もかねて…上達したが…アイツにはもう友達も出来たし、接点もない。
いつも女共といるし…俺に語りかけようともしない、薄情な女だ。

俺にとって、大切なのはイタチ兄さんぐらいなものだ。
これで、みんなの仲が元に戻れば良い…。

俺は…イタチ兄さんを絶対的に信じる。

俺の兄さんが…自分の親友を殺すわけなどない。
イタチ兄さんと…シスイ兄さん…は従兄弟で、無二の親友なのだ。
イタチ兄さんが…シスイ兄さんを…殺すわけなど…あってたまるか。

シスイ兄さんは…俺の従兄弟でもある。
一族は…どうして、俺の兄さんを疑うのか…。

俺は…常に、イタチ兄さんの味方だ。
イタチ兄さんが…大好きだ。



強く清く格好よく「サスケくんお願い…」5歳


目次


純粋な心(サスケ)6歳「俺は……」















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