平和国からコンニチハアナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

…根性で見合いをぶち壊そうと必死なマナナ、タリアは何を考えてるのか?複雑な思考回路とは?

 

タリアのマナナ躾帳I

『タリア視点』


期待は・…意味が少し違うが…。
見合用に送られた写真が詐欺写か…それを確認したいと言うレベルではだ…。

「タリア・・。
今、何を考えてるの?
まさか…………私を捨てる気なの?」

『…』

別にそう言う訳でもないが…。
絶句して弁解に困って来る。

「タリア…。
私に酷いことしようものなら…高校時代に同じだったクラスメイト中にタリアの悪評を私は流すから。
分かってるの?」

『…』

もっと可愛い態度で撲滅しに来てくれると思ってたが…何故だろうか?
予想に反して、可愛くはない。

||「マナナさん…。
誤解なさらないで。
体でタリアを最初にたぶらかしたのは…貴女。
貴方の様な家柄を月神家に入れる訳にはいきませんの!
お分かり?」||

「お義母様?
タリアは今でも会えば…私を毎回抱きます!」

『…』

場が重い。

||「マナナさんがあの手この手でウチの可愛いタリアちゃんを誘惑するからでしょう?
据え膳、食わぬは男の恥に決まってます!
マナナさん・・貴女・・勘違いをなさってるわ」||

「お義母さん!
タリアはお義母さんの前より私といる時の方が喋ってます!」

||「睦言中の話でしょう?
そんなことのときをカウントなさらないでちょうだい!
法律上でもそんな時に話した約束は…無効なの!
帰ってちょうだい。
ウチのタリアちゃんから離れてちょうだい!」||

『…』

「お義母さん!
タリアは私が好きに決まってます!」

||「その根拠は何な訳?
ウチの息子が大人しい性格なことを良いことに…好きなように誘導して!!」||

『…』

丸襟オレンジワンピなマナナは・・・俺へ必死に抱擁を続けたままだ。
隣から・…白着物姿な俺の鬼母が…バチバチな視線を送って来る…。
マナナも負けずに母を睨み返してる。
もう、このバトル…本気で早く、終わらないだろうか?

神父服姿を着た父が情けなさそうに…二人を背後から見詰めてる。
俺は父と目を合わす勇気はない。
何を考えてるかは不明だが、叱られそうな空気ではある。
父は温厚だが、本当に生真面目な人間だからだ。
一度も人生で悪いことをしそうにない性格をしてる。

父『…』

神社境内であることを忘れ、参拝客に見守られる中…見合いは開始するのだろうか?
このままでは近所中に悪い噂が流れないだろうか?
自分が蒔いた種とはいえ、少し反省してる。
今日はターシャ祭で、特に参拝客が多い。
全員が何事かと、好奇目線でこちらを眺めてる。
母は頭へ血が上り過ぎて、それに気が付いてないらしい。

☆☆☆

神社にそびえ並ぶ木々から蝉が鳴り響いてる。
母親がヒートアップしすぎて・・状況を把握できてない。
しかし、周囲には観客が大勢、集まってる。

そこへ…タイミングよく、赤い鳥居を越え…男女が2人、現れる。
一人は長身に茶髪茶目…緑色アロハTシャツにジーンズを履いた青年―――旧友、キセキだ。
それから、隣に寄り添う女性は…黒髪ショートに可憐な容姿をした青いノースリワンピを着た敏子さんだ。
見合写真は本物だったらしい―――美人だ。
一見、カップルな雰囲気が二人から流れてる…。
毎度ながら、それは何故か…?

キセキは…敏子さんが立つ隣で…茶髪を掻き毟って…茶目を泳がせてる。
あれは…キセキが無意識にする癖で、優柔不断なことを考えてる時にする仕草だ。
隣にいる敏子さんは潤んだ瞳でこちらを見詰め、オドオドした様子だ。

☆☆☆

「タリア…どうして、見合いなんて参加したの?
何か言ってよ!
どういう魂胆なの?」

『…』

俺へ正面から抱擁してる、オレンジワンピを着たマナナがオカッパ黒髪を振り乱しながら…巨乳を俺の胸へこれ見よがしにアタックして…揺さぶって来た。
少し正気に返った。
というか…あまり、これをやられるとエロな気分になる。

『…』

賽銭箱手前…鐘を鳴らす紐へキセキが、敏子さんを連れて接近する。

||「タリア、お母さんが今日は素敵な方を見合いの相手として斡旋(あっせん)し ましたからね。
きっと、タリアも気に入る筈ですわ」||

母は白無地な着物を身に纏い、冷笑した。

マナナが俺を揺さぶる…。
巨乳を黒袴着の上から当てて来るのはワザとなのだろうか?
マナナは眉を寄せて、悲しそうになってる。
これをされると…早急に見合いを中断して、エロな気分になって来るから不思議だ。

「何か、反論してちょうだいよ!
タリア、どうして…お母さんの前では黙る訳よ!
ねえ!」

『…』

俺は抱擁されたまま…首をソッポへ向き、神社内部の白壁へ視線を送った。
煩悩を消す時間も必要だ。
正面からされる抱擁は意外に弱い。

「ねえってば!
キセキ!
来たのね!
タリアに(しか)ってちょうだい。
お母さんの言いなりなのよ!」

俺へしがみ付いてるオレンジワンピを着たマナナが…肩揃えな黒髪を動かし、キセキへ視線を送ってる。
キセキが…茶色い瞳で俺の顔を観察してくる。
罰が悪い。
一瞬、冷静さに欠けて…下が反応しかけそうになった。
白壁を見たお蔭で何とか凌げた。
ここで反応なんかすれば、「年中エロを考えてるの?」とマナナに聞かれる。
これは生理反応で、特に意味は…。

『…』

「えっと…キセキ・…。
その…キセキの隣にいる黒髪ショートカットで、ノースリの青ワンピを着た女性は…。
まさか・…タリアの見合い相手じゃないの?
写真、見せてもらったんだけど…今回は…」

『…』

「そうだ。
また、何故か偶然にも僕と行く道が同じだから会話が弾んでる」

「キセキ、出かしたわ!
タリア、諦めてよね?
ほら…。
もう、あんたには手が届かない女性になったわよ」

マナナは巨乳を付き当ててるが…これはヌイグルミだと思えば良い。
と言うか、逆に…俺が抱き締められてる状況だ。

『…』


それにしても…キセキはモテる。
今年も…俺の見合い相手を…一瞬で釣って行ったらしい。
あれは…どんな技なんだ…?。
どんな一芸だ…あり得ない…。
キセキは茶目を不思議そうに瞬きしてる。

隣にいる黒髪ショートカットな敏子さんは…俺ではなく、キセキへ視線をチラチラ送ってる。
青いノースリから見える腕もスベスベした美人だ。

もちろん、俺は抱擁してくる低身長巨乳系オレンジワンピ丸襟を着たオカッパ黒髪な女性――マナナで満足してるが…。
何不自由なく、文句もないが…。

やはり、キセキに関しては…面白くはない。
こういう感じにキセキは…全世界中に点在する女性を奪っていく…。
その選択肢にまだ、マナナが入ってるんじゃないかと…疑ってる。
キセキは…モテが過ぎてる。

||「キセキさん?
またなのかしら?
キセキさんがウチのタリアの親友なことは知ってるわ?
でもね?
まさか、また…ウチのタリアの縁談を破局させるつもりなの?」||

俺の隣で、神社の黄色に立っている白い着物な母が…キセキを睨んだらしい。
キセキはアロハ緑Tシャツをブルブルと揺らした、茶目が潤み始めた…怖がってるらしい。

❂すいません!
私、えっと…。
この縁談は…えっと。
お断りしようかと❂

敏子さんは…子犬のように濡れた黒い瞳で、白無地着物な俺の母へ視線を注いだ。
すると、母は肩で息を吐いた。
敏子さんには超能力があるらしい…。
母から一瞬、怒気が消えた。

||「キセキさん・…。
いったい、どういうつもりなのかしら?
どうして、毎回…ウチのタリアと結婚するべき女性を(たぶら)か すのかしら?
今回ばかりは怒ってるわ?
ウチのタリアに何か恨みでもあるのかしら?
敏子さんのことをタリアはそれは気に入っていたのに」||

母はキセキへ叱りつけてる。
キセキは泣きそうな茶色い瞳で…俺へ目くばせしてる。
俺へしがみ付く…マナナも、同じように…瞳が潤んでる。
二人の表情が全く、一緒だ…一致してる…。
この二人、本気で仲良しが過ぎてる…(姉弟なのか?)と疑う域だ。

「タリア、君は今回…敏子さんを気に入っていたのか?
それは理解できる。
しかし、マナナが可哀そうだろう?」

キセキが必死な茶目だ。
俺は目を細めた。
賽銭箱付近、鐘を鳴らす紐前に立つキセキを眺めた…。
それから…キセキの隣にいる黒髪ショートカット美女、敏子さんへ目線を移した。
本気で…どれほど、コイツって…モテるんだ?
暫くして、地面を見た…。
自分が情けなくもなる瞬間だ。
マナナがオレンジワンピースから胸元を寄せて…ボタボタと泣いてる。

『…』

少し悪気が過ぎた。
マナナを横目で見詰めた。

マナナが肩揃えな黒髪を頬に張らせ、(まぶた)か ら涙を落したまま…瞬きを した。
マナナの泣き顔って、意外に可愛い。
それから、俺は…地面で視線が止まった。

「タリア…。
少しは反省してるの?
今、そんな顔になったけど‥」

マナナが隣でボタボタ泣いてる。
可愛い娘の泣き顔はカワイイ、俺の趣味って実は…悪いのかもしれない。

『…』

少しイタズラが成功したような気分だ、当初の目的を忘れかけてる。
そうだ、今回は…マナナの本気度を見定めるため、観察に徹するんだった。
マナナ、俺の見立てでは…レズが治ったんじゃないだろうか?

||「マナナさん?
ウチのタリアをたぶらかそうと思ってもそうはいかないわよ?
私はね?
どんな手段を利用してもあなた達を裂く気でいるからね?」||

「お義母さん、今…来てる参拝客、全員の前でタリアの秘密を喋ります!」

マナナがオレンジワンピから巨乳を付き当てて俺へ抱擁してる。
そのまま、肩揃えな黒髪を痙攣させて…白着物姿な母を睨んでる。

母が一瞬、怯えて…マナナへ鬼視線を返す。
俺は少し困った表情で・・マナナを見詰めた。
(それは…止すべきだ)と言う意思表示だ。
少し、悪ふざけも過ぎたかもしれない。

||「良いわよ?
でも、出来るかしらね?
ウチはそれをすれば…酷い目に()うわ?
でもね…。
貴方が本当にウチのタリアが好きなら、それは言えない筈よ?
ウチの子を不憫に思うのならね?」||

白着物な鬼母は、ツンと背を反らした。
マナナが脱力した…マナナの肩揃えな黒髪が揺れ…頭頂点につむじが見えた。
俺は目を細めて、マナナへ目くばせした。

「…。
お義母さん、私ではダメなんですか?
月神家の嫁になるのは…ダメなんですか?」

マナナが喉から声を絞り…枯れ声で訴えてる。

『…』

マナナを直視し、(またた)き を数度した。
マナナはこの5年で…だいぶ変わったらしい。
過去の悪行は消えたらしい。
そろそろ、信じてあげるべきなのかもしれない…。
俺は根に持つ性格で暗い自覚もある…。

マナナが…机を離してまで俺を嫌い尽くしてた過去…。
挨拶すらしようとせず、逃げてたこと・・・。
それを許してあげるべきかもしれない。
俺が心が狭い人間だと言う事は知ってる。

マナナも変わったんだし、そろそろ疑っては駄目かもしれない…。
少しずつ、傷心が癒えていってる。

☆☆☆

その時だ。
神社に隣接する赤い鳥居を…金髪碧眼巨乳…古典派女優マリーンモローに似た女が金切り声を上げた。


↓※月神マリア※
❍ヘロー。
ナイスミーチュー☆
ハウ ワーユー?❤

アタシ マリア♪
キセキのフィアンセ♪❤❤

ツゥデイ…グランマとグランパとママとパパ、連れてきた☆
みんな、何か喋って…スピークして。
感動の再会なんでしょ?❍
(平和国語)

たぶん、俺の従兄妹だ…白いドレスを着て、肩まで伸びたクルクルの金髪…垂れ目に泣きぼくろ…ポッテリした赤い唇。
それから…伸びた手足に・・巨乳。
彼女は…月神マリアだ。

途端に…鐘を鳴らす紐前に立つキセキが…鼻を少し下げて、背後を振り返った。
もしかして…俺の従兄妹もキセキの選択肢に入ってるのだろうか?
分かりやすい・・。
奴は自覚がないらしい。

従兄妹の周囲にいるのは…金髪碧眼で白スーツを着た、ダンディーな中年男・・。
あれは…従兄弟の父か?―――純粋な平和国人だと聞いてる…従兄妹に似た顔立ちだ。
従兄妹は父似な容姿らしい。

従兄妹と俺は全く似てない。
血が繋がってることを疑う域だ。

それから・・従兄妹マリア左隣―――平凡な容姿をしたターシャ国人系中年女性は・・。
俺の叔母様か。
確か、先代に泉の神子様を勤めたと言う話だ。

あの人が作成した…無口専用…マニュアル台詞集は、子供時代…役立った。
従兄妹の背後に…陰が薄そうな平凡で特徴のないターシャ人系なおばあさんとお祖父さん…父に雰囲気が似てる。
つまり、俺の祖父母だろう・。

少し驚いて、数度…瞬きをした。
黄色畳へ君臨する白着物な母が・・急に顔から汗を流し始めてる。
マナナは俺へ抱擁を続けたまま、オレンジワンピから巨乳を俺が着てる黒袴へ密着をしてる。
マナナは、事情が飲みこめてないらしい…目をパチクリさせてる。


☆☆☆

↓※マリアの実母※
母❍…❍

↓※マリアとタリアの祖母※
婆❍…❍

↓※マリアとタリアの祖父※
爺❍…❍

叔母様が物言わずだったことは有名な話だ。
それから…俺のお祖父さんとお婆さんもそうだったらしい、寡黙だ。
俺が月神家直系に普遍的な性格を受け継いでるとは聞いてたが、間近で眺めると新鮮だ。


❍ママもグランマもグランパも…
本当、いつも通りね。
ママ、少しぐらいは喋ったらどうなの?
娘にまかせっきりなの?❍

父❍ママを怒るな、マリア。
パパには分かる・・ママはあの人を怖がっている❍
(平和国語)

母❍…❍

❍パパ、スピークして!
あの人たち…何のスピークしてたの?
アタシ、平和国語・・分からない。
アイドンノー。

あの人たちのスピーク、
スピードありすぎる…❍
(平和国語)

↓※マリアの実父※
父❍ああ…。
 どうも、あの黒袴な青年が…
マリアの従兄妹、タリアらしい。

 その隣にいるオレンジワンピな女性が…
君の従兄妹と交際してる女性で・・。

 それからあの白い着物を着た中年女性が…
君のママの弟嫁ー妙子(たえこ)さんだ、彼女が怖 い性格だ。
マリアのママも彼女に(いじ)められた…。
それからマリアのグランマもグランパもだ❍

母❍…❍

祖母❍…❍

祖父❍…❍

❍あの人が…噂の!妙子(た えこ)さん
それでママもグランマもグランパも…。
いつも以上に黙ってるのね!❍

 ❍それから、賽銭箱の前にいる…
あの黒髪ショートカットに青いノースリワンピの女性は…
君の従兄妹が見合いする相手。

 その隣にいる…
茶髪茶眼な緑アロハTシャツの青年は、
君の従兄妹の親友らしい

 全部で5名いる、理解したか?

 マリア?❍
(平和国語)

母❍…❍


❍え…。
じゃあ、
グランマやグランパは…
あの白い着物を着た中年女性ー妙子(たえこ)さん に(いじ)められて…。
ターシャ神社から出て行くことになったの?
あの人が怖い人なの?

黒袴がアタシの従兄妹…タリアね、
オレンジワンピはその恋人ね?

で…今、
何か…怒ったような顔してたけど、
何の話をしてたの?❍
(平和国語)





父❍どうも…
君の従兄妹の交際相手と、我が義弟嫁――妙子さんは…
破局させたいらしい。

 今日は、
君の従兄妹―タリア君が見合いをする日らしい❍
(平和国語)

母❍…❍

❍つまり…えっと…。

オレンジワンピで
黒いオカッパ髪の背が低くてグラマラスなウーマンが、
アタシの従兄妹…タリアのガールフレンドで…。

二人を別れさせたいのね、白着物なタリアのママ―――妙子(たえこ)さ んは…。
あと…。

黒袴なタリアと
黒髪ショートカットで青いノースリワンピな女性を…
白着物なタリアのママ―妙子(たえこ)さんは…
ゴールインさせたいってことなのね?

コレで…パパ、合ってる?❍
(平和国語)

父❍そう言う話だ❍
(平和国語)

❍あの人たちの名前はなんていうの?
アタシの従兄妹(いとこ)の名前が、
月神(つきがみ)タリア”って知ってるけど…❍
(平和国語)

父❍ママの弟はアリオで、その妻は…妙子(た えこ)
君の従兄妹は…タリア。
それ以外は聞き逃した・・・。
 だから、状況説明になる❍
(平和国語)

❍もう、パパ・・しっかりしてよ!❍
(平和国語)

父❍それにしてもだ。

 ちょっと…
大変な時に来てしまったかもしれない。

 可哀そうに…
あのオレンジワンピの女性を見てごらん?

 泣いてるよ。

 別れさせるようだ、
不憫(ふびん)にもなって来る❍
(平和国語)

母❍…❍


❍ねえ、パパ…
アタシたちで何か出来ないのかしら?

アタシ、ヘルプしてみたいわ❍
(平和国語)


☆☆☆


従兄妹マリアとその父、2人の会話だけが…平和国語で弾んでる…。
叔母さんや祖母たちは黙って、マリアと父を大人しく眺めてるだけだ。
これが俺の親戚なのか…他人とは思えない、血の繋がりを感じる。
俺の無口が認められた瞬間だ…。
しかし、余り嬉しくはない。

||「ちょっとそこの二人?
私が平和国語が理解できないとでも思い?
久しぶりじゃない?
何の用事かしら?
苛めたりなかったかしらね?
ココに戻って何をする気かしら?
目的は何かしら?
ウチの可愛い息子タリアちゃんに変な情報を与えてみたら…。
タダじゃおかないわよ?
何?
私に逆らう気?」||(平和国語)

白着物姿な母が平和国語で対抗した…金切り声だ。
俺は聞き役だ、常に…ヒアリングは悪くない。

☆☆☆

❍タリアちゃん!?
アタシの従兄妹、
20歳は既に越えてるわよ…❍
(平和国語)

父❍どうも、
一人しかいない愛息子を
死ぬほど激愛してるらしい…。
妙子(たえこ)さんは…。

 これは大変そうだ。
 説得するのがだ…。

ママ、怖いのかい?
さっきから震えてるが…❍
(平和国語)

母❍…❍

☆☆☆

||「うちの主人は今、神父の仕事で忙しくて…。
ミサへもう行ったわよ?
泉の妖精様を奉納する儀式が…ターシャ泉で、あと数時間もすれば行われるからね?
ココにはいないわよ?
帰ってくれないかしら?
邪魔だわ。
和解する気なんて私にはないわよ?

ウチのタリアちゃんの見合いが終わったら…私たちは色々、用事が詰まってるんだから!
今日は行事事で忙しいんだから!

それから知ってるかしら?
実はね・・・。
ウチの可愛い息子、タリアを狙う悪い女の元々の許婚いいなづけ)は… そこにいるウチの息子の親友だったのよ

元鞘(もとさや)に戻させてあげようかしら?って 思ってるのよ?
その方がタリアの未来に良い筈だからね?」||
(平和国語)

母は平和国語で話してる背後にいる神秘服な父は嬉しそうだ。
自分のことのように…母を褒め称えた雰囲気だ…。

父『…』←※神父服を着たタリアの父??※

母は常に―――||「父さんは母さんの優秀さに惚れたのよ」||――と自慢をしてたが…。
真偽は謎だ。
二人は許婚で見合いで出会ってゴールしたとは聞いてるが…。

「あの…お義母さん、私には何をしゃべってるのか…謎なんですが…。
私、平和国語なんて分からないので…。
えっと、キセキ…。
あの人たち、何喋ってるの?
訳してくれない?
誰なの?
あの金髪の外人、まさか…噂のタリアの従兄妹さんなのかしら?
キセキからはLINEで聞いたことあったけど…。
キセキ、合ってる?」

マナナが俺へ抱擁したまま、オカッパな黒髪を動かし…キセキへ目配せした。
マナナはこの調子で常に俺とキセキがいれば…キセキを頼る。
その関係は未だに変わらないらしい…。

『…』

「マナナ…あそこにいる金髪碧眼の女性がタリアの従兄妹、”月神マリア”で…。
その他、4名はマリアの両親と祖父母だ。
マリアは君と同じでターシャ語が理解できないから…マリアの父に君たちの会話内容を説明してもらってる。
それだけの話だ」

「そうなの。
キセキ…解説をありがとう、助かるわ」

『…』

神社境内黄畳…上座で、俺とマナナは熱い抱擁を交わしてるが…。
マナナは、視線が下にある……鐘を鳴らす紐前にいるキセキへ、熱い羨望目線を送ってる…。
長年の癖はまだ消えないらしい。
俺に聞けば良いことを…何故かキセキに尋ねてる。
あてにされてないらしい。
キセキとマナナが見詰め合ってる。

その時、キセキの隣に立つ…青ワンピに黒髪ショートカット美女―――美神敏子さんが…オドオドと声を発した。

❂えっと…。
私には何を喋ってるのか分かりませんわ?
平和国語なんて分からないので…。
で、でも…キセキ先輩、もうこんな怖いところから去りましょうよ。
私は…この縁談をお断りします ❂

||「キセキ君…来年は来ないでちょうだいね?
タリアの見合いを邪魔しに来ないでちょうだいね?
まあ、来年にはタリアから別れてる可能性の方がこの分じゃ、高そうだけど…。
ウチの可愛い息子、タリアちゃんは常に私の味方なんだから…。
で、キセキ君?
ウチの息子を狙う悪い女と元に戻る気はあるかしら?

あの人、元々…キセキ君の許婚いいなづけ)だっ たんでしょう?
ウチの月神家にはどうしても…向こうの家と合わないのよ、家風(かふう)が ね?
あの家とこれから先、親交があると思うと…呪い殺しそうな域だわ?
キセキ君のお母さんと、あの女の母とは…友達なんですって?
キセキ君…今年もまさか、ウチのタリアちゃんの縁談を壊しに来たのかしら??」||

白着物な母が…言語を母国語…ターシャ語に変え、キセキを睨んだらしい。
キセキがゾクリと緑Tシャツを震撼させてる。

☆☆☆

父❍あの白着物女性の背後にいる…神父服の人は…。
ママの弟―アリオ君だろ?
ママはアリオ君に何か言わないのかい?

君は生まれ育ちがターシャ国なんだからターシャ語は喋れるだろう?
そんなに怖いのかい?
弟嫁の妙子さんが…❍
(平和国語)



母❍…❍

❍そうかい。
ママは怖いのかい。
それにしても…。

君の弟―――アリオ君も…
(よめ)妙子(た えこ)さんの尻に敷かれ過ぎてる…。
言いなりだ…。

元々は温厚な弟さんだったのに…。
結婚してから、嫁の言いなりだ…❍
(平和国語)

母❍…❍

父❍そうかい?
ココはもう去りたいのかい?
君は本当に…昔から静かだな…。
僕の前でしか…君は喋らない。
そこが良いところでもあるが・・・❍
(平和国語)

母❍…❤❤❍







タリアのマナナ躾帳H

目次

タリアのマナナ躾帳J




ひたすらギャグですね。
あと少しでラストです。
愛読ありがとうございます。






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