平和国からコンニチハアナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

…結婚した元カノから本心を聞き、帰国する。「今年こそ!」

 

平和国からコンニチハ19

「キセキ視点」


☆☆☆
異能マナナ

☺ ---「今日はありがとう。
助かったわ。
それにしても…今日はナデシコやカンサイもターシャ泉にいるのよ?
二人ともキセキと会いたがってるわ?
私にキセキのことばかり聞いて来るのよ…。
キセキを呼んで頂戴ってうるさいわ、ナデシコとカンサイ。

確かに…キセキの苦手な英子さんもいるけど、二人へも会いに行ってあげたら?
同窓会の気分で。
それから、今・・私の隣にタリアもいるわよ」---


既読
---「僕はモテすぎてることは自覚してる。
そろそろ絞ろうかと思い始めてる。
体力的にも大変だ。
四六時中、来る女性からのLINEだけでも時間が取られて・・。
睡眠不足になりかけてる。
同時進行は大変だ。

タリアもいるのか…。
タリアにしっかりしろと伝えてくれ。
僕は君たちのことを心配してる、今でもだ」---



☺ ---「そうなの。
それはありがとう。
タリアに伝えておくわ。

…そうよね?
えっと、キセキって何人の女性とLINEしてるの?」---


既読
---「はあ…。
LINE名簿には女性からのアドレスが100件は越えてる。
勝手に女性から入れられてる。
電話番号を通じて、友達に設定されるのも問題だ。
一人のLINEで1時間もとられることがある。
1日3名すれば…3時間になって来る」---


☺ ---「そうなの。
それは大変ね。

私はタリアとキセキくらいよ?
ミルルは返事くれないし…。
タリアも結構、ほったらかしだけど…。
何故かキセキとは昔のノリになってしまうのよ。
今、この文章・・隣でタリアも読んでるわよ」---


既読
---「タリアも読んでるのか?
君たちは今、ターシャ泉の前で花火を見てるのか?
カンサイやナデシコもいるのか?」---


☺ ---「学習イッチ~や学習ニイ~もいるわよ?
花火が上がるからみんなで見てるわよ。
そこにキセキを待ち伏せしてる英子さんまでいるわよ。
学習イッチ〜と学習ニイ~から英子さんは不人気みたい…」---


既読
---「それは・・そうだろう。
僕は今年、棄権する」---


☺ ---「そうなの…。
ナデシコやカンサイが悲しむわね?
ナデシコやカンサイのLINEレスをサボってるんでしょう?
二人から尋問されたのよ、私。
で、代わりに打ってる訳よ」---


既読
---「ナデシコやカンサイもこのLINEを読んでるのか?」---


☺ ---「キセキが100名以上の女性アドレスがスマホに入っていて、LINEに忙しい話は黙っていてあげるわ。
私なりのナデシコやカンサイに対する優しさよ」---


既読
---「スマホとは便利なようで不便だ。
それにしても…何故、タリアからは全く僕へ連絡が来ないんだ。
今、君の隣で読んでいるんだろう?
この内容を」---


☺ ---「タリアは私へも割りとサボるわ?
悪気なんてないと思うわ」---


既読
---「君はどうしてそこまでタリアが好きになったんだ?
昔はあんなに悪口散々だったじゃないか?
生涯をタリアに捧げる気になった理由はなんなんだ?
今日、一日大変だった筈だろ?
君は?」---


☺ ---「タリアはね…。
ああ見えて、
キセキといるときより、お母さんといる時より、
私といるときの方が喋ってくれるのよ。
そういうところが好きかしらね?

それでも何考えてるのか謎な瞬間が多いけど。
慣れれば勝手にこう考えてるのかしら?って推測するのよ。
もう、ペットみたいなものよ。
タリアといるとね。
たまにしか、声出してこないから」


既読
---「君にとってタリアは…ペットなのか?
そうか…」---


☺ ---「 とにかく、女の人って特別扱いに弱いものよ。
キセキもレイカさんに特別扱いしてみたら?
キセキは女性全員に優しすぎるんじゃないかしら? 」---


既読
---「僕は逆だ、
レイカさんにだけ緊張し過ぎて普通にしゃべれない」---


☺ ---「タリアもミルルの時はそうだったわ。
初恋ってそんなものなのね…。
タリア、そのせいで失敗してるけど…キセキもなのね。

でも大丈夫。
キセキに落とせない女性なんていないわよ。
一人だけ特別扱いをしてみて。
レイカさんにもきっと届くはずよ」---


既読
---「そうだろうか?
僕はもう充分、特別扱いしてるつもりなんだが…。
告白もしたし。
他に何が足りないんだろうか?
デートにも誘っているし 」---


☺ ---「うーーん…。
キセキはモテすぎるのよね?
あれって、私…。
元カノ時代大変だったわ?」


既読
---「大変だったのか? 」---


☺ ---「 他の女性から私が悪口散々でね。
そういうの含めてレイカさん、守ってあ げてるの?
レイカさん以外の女性から距離置いてる?
キセキってね、モテ過ぎるからチャラそうに見えるみたいよ?
もっと真面目なのをレイカさんにアピールし てみたら?
そういうのがタリアと一緒になってから、全くなくなって…私は嬉しいけどね?
そこもタリアの長所だわ」---


既読
---「僕は…
チャラそうに見えるのか? 」---


☺ ---「チャラくないけどね、
キセキの回りって常に最低、一人は女性がいるじゃない?
それでよ。
そう思われてるのかもよ?
また、それが良いって女性も多いんだけど…。
昔、高校時代に女子たちがしてた会話よ、これ…。
常にいるでしょ?
女性が、常に」---


既読
---「それはそうだ。
まるで神がかり的にだ」---


☺ ---「キセキならできる!
応援してるわ! 」---


既読
---「今のLINE、君の隣でタリアが…全部、読んでるのか?

君たちは今、
英子さんやナデシコやカンサイ…
学習双子兄弟と
ターシャ泉で花火を見てるのか??」---


☺ ---「そうよ。
どうして?
そんなことを、もう一回聞くの?
キセキ? 」---


既読
---「君の隣でタリアは僕について何か言ってないか?
どうして、僕に彼は冷たいのか?
昔はもう少し僕へ喋ってくれた筈だ」---


☺ ---「タリアは何も言ってないわ。
静かに私の隣で今のLINEを読んでるわ。
おとなしいわよ?
ねえ?
キセキ…いつ、平和国へ帰る気なの?
今回は・…」---


既読
---「そうか・・。
タリアは…おとなしいだけなのか。
僕の誤解なら良い
僕の気国は・・明日、早朝7時のフライトだ。
フライト時間が14時間もかかる。
ターシャ祭りだからと言って、平和国は別に休暇じゃないからだ。
僕のバイト先の塾だけは臨時休校だが」---


☺ ---「そうよね…。
ナデシコとカンサイが猛烈に悲しがってるわ。
もしかしたら…。
明日、空港まで見送るかもって話してたわ」---


既読
---「そうなのか…。
彼女達らしいな。
君はまさか、僕のフライト時間を二人に伝える気なのか?」---


☺ ---「駄目かしら?
黙って欲しいなら、黙るわよ?
キセキも本命に(しぼ)るべきだとも思うし…。

でも、今…キセキが来ないことに関して…。
ナデシコとカンサイがまるで、お葬式のように暗いのよ。

私、頑張って…二人を説得するべきなのかしら?
どう思う?」---


既読
---「いや…別に、言っても良いが…」---


☺ ---「そう…?

今回、英子さんがいるせいで…キセキ、ターシャ泉へ来れなかったものね?
はあ…でも、悩むわ?
学習イッチーと学習ニイ~のために黙るべきなのか…。
キセキもそろそろレイカさん、一人に絞るべきだとも感じるのよ」---


既読
---「そうだろうか?」---


☺ ---「う―――ん。
はあ、今回は黙っておくわ?
カンサイやナデシコには可哀そうだけど…。
黙るのも優しさだと思うのよ?
キセキに会うと、二人ともキセキへ再熱する可能性があるでしょ?
キセキ、どうせ…ナデシコやカンサイへ転ぶ気がないんでしょ?
可哀そうよ、あの二人も…キセキに未練があるのが伝わって来るの。
そろそろ他に行くべきだと思うの」---


既読
---「そうか。
それは正論かもしれない…」---


☺ ---「もしかして…空港までナデシコやカンサイが見送ってくれるの、期待してたの?
来てくれないと寂しかったりする?
キセキって」---


既読
---「一理あるかもしれない」---


☺ ---「もう、困ったわね。
じゃ、伝えてあげるわ。
見送りだけにしてあげてね。
ちゃんと、決別するのよ。
二人の未来のために」---


既読
---「分かった。
君も僕を送迎してくれないのか?
また来年まで・・僕はこの国へ帰って来ない」---


☺ ---「はあ…。
本当に手がかかるわね。
タリアと一緒に行っても良いわよ?
タリアは来ないかもしれないし…。
今、聞くわ。

来ても良いらしいわ。
ということで、同窓会じゃないけど4名で見送るわ。
待ち合わせ、6時30分?
ターシャ国際空港行きバス停ね。
猛烈に早いわよ…」---


既読
---「マナナ、ありがとう。
君は本当に優しい。

それにしてもココだけの話…
君は本気でいつからタリアが好きになったんだ?
僕には謎が残る」---


☺ ---「うーんとね?
最初はタイプじゃなかったのよ?
本気で何考えてるか謎なキャラだったしね、そんなイメージしかなかったわ?
根暗に見えたし。

でも、付き合ってからタリアの性格を知ってね?
割りと味があるじゃない?
気に入ったわよ?
罰ゲーム的なノリで、モテるキセキから敢えてモテないタリアで落ち着いてしまったけど…。
今では欠かせない存在だわ?
不思議なものだわ?
交際って、そういうものよ…キセキ。
タリアってキセキが言ってた通り、良い奴だと思うわ、何故か楽しいのよね?」---


既読
---「そうか…。
そういうものなのか?
僕には分からないが…交際って」---


☺ ---「思い返してみれば…好きになった境目が自分でも謎なのよ。
交際してからな気がするわ?
いつ、好きになったのかしら?
実際に付き合ってみないと分からないことの方が多いんじゃないかしら?
キセキがレイカさんとゴールできるように祈ってるわ。
私は今、満足よ」---


既読
---「そうか…。

その言い方だと、タリアも罰ゲーム的なノリで付き合ったが…
今では君で落ち着いてるのか?」---


☺ ---「そうじゃないかしら?
あまりそう言うこと全然、言わないし…見合いにまで、私がいるのに勝手に参加して…。
もう今回こそ、ブチ切れそうになったけど。
タリアはね、まるで…私を試してきてるような気がしてたまらないわけ。
そんなふうに…今では映るから不思議だわ。

正直、何を考えてるのかは…現在でも謎が多いわよ。
けど、不思議だわ。
ココで落ち着くのよね?
腹はもう括ったわ、タリアのお義母さんだけが大変そうよ…私」---


既読
---「タリア、そこにいるんだろ?
君もこれを読んでるんだろう?
マナナがどれだけ君に関して…困り果ててるか…。
伝わっただろ?
さすがに…。
マナナをあまり、苛めるなよ。
可哀そうだろ?
女性は大切にしろ」---


☺ ---「本当に同感だわ…私が初恋のミルルならもっと大事にしてくれたのかしら?
って疑うレベルよ、これ。
因みにタリアは全く、キセキが聞くような話を聞いては来ないわ?
もうね?
今でも不満はあるわよ!
お義母さんに反抗してちょうだいよ!
いっぱい、あるわ」


既読
---「タリア、僕は毎回…これをマナナから聞かされてる。
聞かされる方の身になってみろ。
君もそろそろシッカリしろ。

確かに、君のお母さんは僕も怖い。
君の縁談を破談にさせた件で僕に怒り狂ってる、君のお母さんがだ。
君からもキセキは良い奴だと、君のお母さんに伝えて欲しい・・」---


☺ ---「本当よ、タリア。
お母さんの前でおとなし過ぎるわ、マザコンなの」


既読
---「そうか。
僕はタリアのお母さんがタリアを死ぬレベルに激愛してるのは知ってる。
実はタリアのお母さんから聞かされていた」---


☺ ---「今でも課題だらけよ?
ハアアアアアア…。

でもね?

まあ、弁解じゃないけど、私も幼少時代は躾がなってなかったし、言いたい放題だったし…。
けど、意外に良い奴だわ…タリアって。
どっちかと言えば…。
私はキセキへ子供の頃、走って行って…タリアはキセキの隣にいる、キセキの友達って認識が強かったのよ?。

タリアは四六時中、ミルルを崇拝して…キセキと恋愛話で盛り上がってるし、私はキセキと仲良くなりたいのに。
タリアはそれよりキセキと一緒に、私を避けてミルルへの恋愛話をしたいみたいだし…。
正直、全然…範疇外だったわ?

でも、じっくり付き合えば、また違う発見があるわ?
成り行きで付き合ったけど、いろいろ新鮮だわ。
付き合わないと分からないことだらけよ?」


既読
---「そうなのか?
僕には謎だが、そこら辺が…」---


☺ ---「だいたいね?
タリアっておとなし過ぎるわ…最近、そう感じるわよ?
昔は私に反抗的で、ミルル崇拝が凄かったけど…キセキの見る目は正しいわ?
タリアはおとなしくて良い奴だわ?
少しだけ庇ってあげるわ、そこだけは…」---

既読
---「そうだろう。
僕はそう感じてる。
タリアによろしく言ってくれ。
タリアは未だにモテる僕に対して怒ってる様子だからだ」---


☺ ---「それは私も感じたわ?
まあ、タリアの中では理解できるわ?
ミルルがキセキを好きになるより前から、タリアはミルルに目を付けてたのよ?
それがミルルはキセキしか見ず…キセキが教室でハーレムなんだもの…。
私としても二人の和解を望んでるわ?

タリアだって、子供の頃はいつも
『キセキは俺の友達だ、
俺はこれからキセキと二人っきりでミルルへの恋愛相談をするんだ。
邪魔な女はアッチへ行け』
って言ってたもの。
認めてるわよ、きっと。

それにしても…何も言わずに私の隣で、これ…読んでるわよ。
本当に何考えてるのか?
時々、謎よ。
まさか…目を開けて寝てるのかしら?」---


既読
---「タリア。
今こそ、君とも和解できることを願う。
君の崇拝したミルルは今や人妻で…。
僕ももう悪い人間でもない筈だ。
そろそろ仲直りできないのか?」---


☺ ---「もうタリアがミルルを好きだったのはクラスメイトどころじゃないわよ。
町内中、有名だったわよ…。
本当に不思議な感覚だわ。

タリアって幼少時代、私の記憶では…ミルルを崇拝してる台詞しか蘇って来ないのよ。
確かに、留学生のゼロくんの存在で…悲しいけど、タリアは長年の初恋に終止符を打ったみたいなのよ。

キセキもレイカさんが誰か意中の相手が出来るまではド根性で頑張ってみたら?
私はキセキなら出来るって信じてるわ。
キセキはモテるんだから…簡単な気がするんだけどね?

そろそろ花火がフィナーレだわ?
これ、見たいからLINEはココまでね?」---


既読
---「分かった。
またあとで。
僕は何故か君とのLINEが一番、続く。
不思議な話だ」---


☺ ---「それは私もよ?
でも、話が続くと交際ってまた別物だわ?
キセキのこと、応援してるわよ?」---


既読
---「そうなのか??
エール、ありがとう」---

ここでLINEが終了した。
花火がフィナーレへ近付いていく。
紫色朝顔や水色貝をモチーフにした鮮やかな花火が…漆黒の夜空へ打ち上がった。
毎年、ターシャ祭ではタリアは来ずに…僕とマナナでこの花火を一緒に見て来たと言うのに。
不思議な気分だ。
振動で胸が高鳴った。

そろそろ、僕の選択肢からマナナを消去すべきなのかもしれない。
それから、今日…出会った美神敏子さんを代わりに入れるべきなのかもしれない。
それとも…僕もそろそろ一人へ絞るべきなのか?
僕としては…まだ、もう少しだけ遊んでいたい気分もある。

今年のSP試験に向けて、やるべきことをすべきなのかもしれない。
僕はどうして…こんなに気が多い人間なのだろうか?
この世にはどうして、こんなに素敵な女性達で満ち溢れているのか?
僕は毎日、楽しい。
レイカさんのことはもちろん、一番好きだ。
しかし…マナナが去って行って、少し寂しい気分にもなる…。

今日、レイカさんと進展が出来た…これはとても嬉しい。
それから、美神敏子さんという美女から言い寄られた…まずまずな気分だ。
しかし、マナナが完全に去って行った…まるで母親に捨てられた様な心地だ。
今日は嬉しく楽しく侘しく…不思議な感情だ。

最後の花火が夜空へ上がった、フィナーレだ…。
フィナーレは枝垂れ柳にも似た黄色い花火だ。
目が閃光でチカチカするし、ドドド…と花火音が胸元へ強く響き渡る。

花火が終わったあと…夜空に浮かんだ姿は…柔和な笑顔のレイカさんだ。
今日の見合いは脈がないらしいが、今頃…どうしてるんだろうか?

そろそろ、部屋の窓から離れ…就寝することに決めた。
もう花火の時間も終了した。
今日は七夕で天の川の日だが…そんなに言うほど、星は綺麗に見えない。

レイカさんのことを考えた。
マナナが言う通りかもしれない。
レイカさんから見れば…僕はチャらくみえるのかもしれないが、僕はこの世界には素敵な女性が充ち溢れすぎてると感じる。
レイカさんがもちろん一番だが…どの花も美しい。
それぞれに魅力があると感じてしまう。
これは…悪いことなのだろうか?
素敵な花に溢れてるこの世界は素晴らしいと思うし、僕の生きる活力にもなる。
それがなければ…僕は鬱になってしまいそうだ。

もちろん、レイカさんは素晴らしい花だ。
しかし…他の人間も僕は貶すことなんて出来ない、それぞれ素敵な魅力がある。
嫌いにはなれない…性格もだし、肉体的魅力にも満ち溢れてる…それぞれの女性が素晴らしく美しい。

なるべく顔に出さないように努力してるが。
モテ過ぎるのも困り者だ。
僕はチャらく映るらしい、いったいどうすれば…。

就寝前に寝室の布団へ横になり、空港で買った書物を読み始めた。
ハーレム全開物語X”。
官能小説だが、意外にこのシリーズも伸びてるらしい。
まるで、僕の人生にも似てるところが共感できるが…一つ、この本の主人公との大きな違いは…。
僕は行動へ絶対に移さないが…小説の主人公は冒険しまくってると言うところだ。
まあ、小説は…現実世界とは似て異なるものだ。
僕の日常はチャンスはあるが、いろいろ世間体を考えて…悪いことは何一つ、誓ってしてない。
しかし、こう言う小説を読むのは猛烈に楽しい。

そうして…夜が深まって行った。
外で蝉が騒がしく鳴いてるのを子守唄に就寝した。

☆☆☆


昨晩は買って来た小説を熟読しすぎて、寝不足だ。
僕は今日のフライトで平和国へ戻る予定だ。
確か、2年前は…翌朝、ターシャ国際空港へ行けば…和風顔で和装した大和ナデシコからキスを迫られた。
今年は…カンサイまでターシャ祭へ帰ってるらしいから。
まるで、同窓会になる…ある意味、期待に胸は高鳴る。
見送られるのは楽しくある、下心抜きでだ。

翌朝、自宅付近のバス停から…ターシャ国際空港行きのバスに飛び乗り…空港へ向かった。
時間にして、30分ほどで到着した。

7月7日は日が昇るのが早い、6時30分でも既に空は明るい。

バス停の前に見知ったメンバーがいる。

「キセキ!
おはよう!」

マナナがオカッパな黒髪を振り乱して、元気そうに手を振ってる。
昨晩と同じ丸襟なオレンジワンピースを着てる。

『・…』

その隣にいるタリアは黒いTシャツにジーンズだ…眠そうな表情をしてる。
昨日は袴着だった…。

Uキセキくん!
滅茶苦茶、久しぶりやな!
会いたかったで♪
何年ぶりなん?
5年ぶりやろ?U

カンサイは黄色いワンピースを着てる。
余り変わってない、髪型がツインテールではなくなってる…黒髪は背中まで降ろして、ストレートになってる。
しかし…どこかやはりロリ臭が漂ってる。
低身長で華奢な体躯でパーツが小さい。

||あら?
カンサイ?
あたしは2年前にも空港で会ってるわよ?||

ナデシコは濃紺な着物に黄色い帯を締めて、黒髪は上へ結い上げてる。
毎日、大和茶華道教室で師範を勤めてるらしい。

Uなんやって?
キセキくんは最後はウチの旦那様になるんや。
もう決まってるんや!
撫子、うっさいで〜U

僕の周りに女性が3名、近寄ってくる。
見送りをされるのはやはり、嬉しい。

「久しぶりだな。
まるで同窓会だ」

{めっさ、つまんないッス。
というか、キセキ…どうしてモテるッスか?
秘訣は何っすか?
サーフィンだけではモテないっすか?}

金髪ツンツンヘアーにガン黒に焼けた肌、海と表示されたTシャツ、青い短パンにサンダルを履いた男は…学習イッチーだ。
ターシャ泉でボランティア活動以来の再会だ。

◎やっぱり、萌え萌え萌えたんしかないかもだ。
二次元、走ろうかな?
あひ――ん◎

その一卵性の弟、学習ニイ~は…未だに白デブ眼鏡だった…Tシャツと帽子がアニメ帽子だ。

「君たちまで来たのか…。
懐かしい。
再会が5年ぶりだろ?」

{まあ、たまには会っても良いかと思ったッスよ。
めっさ…最近、忙しいっすが}

◎もうすぐコミケで…寝不足だよん。
あヒヒヒヒヒ!!
今年のコミケも買いまくるよん!!◎

学習兄弟は…元気そうだ。

「僕を見送るのは4名と思ってたが…6名になったのか。
まあ、嬉しくはある」

「キセキ!
平和国で頑張ってね!
今年こそ、SP試験!
大丈夫よ、キセキなら受かる!
キセキなら出来るわよ!」

「マナナ、エールをありがとう。
今年こそ頑張ろう。
タリアと喧嘩しないようにな」

「うん、まあ・・。
喧嘩はないけど…全然、喋ってくれないのだけ。
最近、困るわ。
タリア・・たまには喋ってよ!
キセキの前で全然、喋らないんだから…」

『…』

「まあ…随分、昔の話だが。
しこりだった…。
でも、僕はタリアを許しつつある。
タリアと和解が出来る日が来ることを祈る」

『………………。
平和国で頑張れよ』

「た、た、タリア!
喋ったわ!
タリアが久しぶりにキセキの前で」

「ありがとう、タリア。
有難く言葉を頂いておく。
君は僕の親友だ」

『…』

「キセキ、頑張ってね!
タリアも応援してる!
じゃ、気を付けて」

『…』

「ああ、ありがとう。
マナナとタリア…。
それから、ナデシコやカンサイ。
イッチーやニイ〜…見送りアリガトウだ」

Uどういたしましてやで♪
キセキくん!!
試験が落ちたら、いつでもターシャ国へ帰ってきて良いんやで♪
ウチの胸で慰めてやるで!!
帰って来いや!U

背中まで伸びた黒髪を揺らしながら…相変わらず、ロリ系な”難波カンサイ”は僕へ接近してくる。

||キセキ君、あたしにだけLINEレスしてね?
もし試験が駄目でも、大丈夫よ!!
あたしの茶道教室に寄って来てね!!
キセキ君の帰還を…あたしは心より待ってるから!!||

負けじと、詰め寄って来るのは…濃紺な着物に黄帯を絞め、黒髪を結い上げた…”大和ナデシコ”だ。
懐かしい光景だ。
まるで、学生時代へタイムスリップしたかのようだ。

{平和国で頑張るよう応援してるっス。
SP試験、受かるように祈るッス}

顔黒金髪サーファー男の学習イッチーが手を振った。

◎平和国で頑張れよ、あひひひ。
本気出せよ、キセキ。
ひひひひひ◎

白デブ眼鏡のアニオタ、学習ニイ〜は踊り出した。
あまり変わってない…面影がある。
もう少し、変化があってもよかったが。
そのままで嬉しくもある。

成長のない奴らだ。
それに反して、僕の幼馴染…女優へ転向したミルルが…どれほど変貌したか、分からない。
一番、進化したのは…ミルルかもしれない。
彼女は良い意味で大人になった。
今や、人妻だが…。

こうして、僕はみんなに見送られ…飛行機のゲートへと進んで行った。
僕を見守る人間はこんなにもいる。
今回、英子さんだけ…知らせなくて正解だった。
マナナは…本当に気が利いた素敵な女性だ。

愛されると言うのは、素晴らしきことだ。
こんなにも大勢から…僕は愛されている。
僕は感涙に咽び泣いた。
今、幸福感で満ち溢れてる。

僕の母国、ターシャ国は素敵だ。
夢に溢れてる。
何故か、不思議なパワーが貰える場所だ。

大親友なタリアとも和解が出来そうだ。

僕は飛行機に乗った。
飛行機の中では退屈になって来る。
飛行機の中ではスマホは表示圏外だが、昨晩受信したLINEメッセージでも読むことにした。
月神マリアや馬髪可憐、大和ナデシコ、難波カンサイからも来てるからだ。








平和国からコンニチハ18


目次

平和国からコンニチハ20




そろそろ、小説が増えて来たので…。
読みやすくサイトを整理しました。
愛読の皆様が少しでも見やすく楽しんでいただければと…。
本当にありがとうございます♪


誤字が多くて申し訳ないです(><)
チェックしてるのですが…。
あとからチマチマ訂正してます。


管理人自体が…少女マンガを読んだ経験が少なく、子供時代はもっぱら少年冒険漫画愛読者でした。
どうしても、萌え系とか難しくて…。
話が甘すぎると…。
あら、不思議?…。
むず痒くなるのですね?。

サイトに訪問なさってる方々が女性層しかいないとは分かってるのですが…乙女系が書けないわけですね。
何故か、どうしてなのか…男性視点が多いので。
これからは…女性視点も増やしたいなと願います。

恋愛小説なのに、読者視点で見れば…気に入ってもらえる方がいらっしゃるのだろうかと…。
色々、悩みつつ更新してます。


萌え系恋愛シュミレーションゲームには程遠いサイトですが…。
精進します☆







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