「キセキ視点」
☆☆☆
異能マナナ
☺ ---「キセキ…。
明日のターシャ
助かるわ‥。
えっとね、美神敏子さんと…タリアの見合いが…明日の…朝、10時なの。
もう私は…どうしたら…。
なんでこんなことに…
キセキからも言ってもらえないかしら?」---
既読
---「僕からもタリアに一生懸命今回こそ、説得をする…」---
---「僕からもタリアに一生懸命今回こそ、説得をする…」---
☺ ---「本当?
私・・まさか、今回は本当に…。
もう、元気がないの」---
既読
---「マナナ、元気を出せ。
タリアの気持ち…悪いがそれは僕も理解できる。
つい、美神敏子 さんについて興味
が沸いて…僕は情報を調べてしまったが…。
彼女は本物だ。
本当に美女でモテるらしい」---
---「マナナ、元気を出せ。
タリアの気持ち…悪いがそれは僕も理解できる。
つい、
彼女は本物だ。
本当に美女でモテるらしい」---
☺ ---「そんな…。
じゃ、まさか…。
私は…」---
既読
---「マナナ…元気を出せ。
君が不憫になる。
もし、タリアが君を捨てたら、僕は君と一緒になっても良いが。
その代り、君は完全にタリアを忘れられるのか?」---
---「マナナ…元気を出せ。
君が不憫になる。
もし、タリアが君を捨てたら、僕は君と一緒になっても良いが。
その代り、君は完全にタリアを忘れられるのか?」---
☺ ---「キセキ、ごめん。
まだ分からないわ。
今、元気がないだけよ。
ごめんなさい」---
既読
---「そうだな…。
分かった。
君のために僕は全面的に今回の見合いが破談になるように協力しよう」---
---「そうだな…。
分かった。
君のために僕は全面的に今回の見合いが破談になるように協力しよう」---
☺ ---「キセキ…ありがとう」---
ここでLINEが終了した。
僕は…マナナも幸せにしたいし、それからレイカさんのことも好きだ。
どうするべきなのか?
それにしてもタリアは何を考えてるのか?
しかし、僕ですら…今回は本命のレイカさんがいるにも関わらず、つい聞いてしまった。
一応、タリアへLINEを送ることにした。
どうせ、読んでも返事は来ないだろうが…。
☆☆☆
月神タリア
既読
---「タリア。
少しはマナナの気持ちになれ。
君が敏子 さんに期待を寄せる気持ちは…
僕でもわかる。
しかし…はあ。
君は何を考えてるんだ?
マナナからは僕に相談ばかり来てる。
マナナが好きなら断れ。
マナナが可哀そうだろ?
僕が言う話も正論な筈だ。
君はどうしたんだ?
そんなに自分のお母さんが怖いと言うのか?
君が無口な性格でずっと生きてることは知ってる。
君が何を考えてるのかサッパリだが、僕は君を信じてる。
マナナを泣かすな。
どうして君はマナナを泣かすことをする。
別れたいのか?」---
---「タリア。
少しはマナナの気持ちになれ。
君が
しかし…はあ。
君は何を考えてるんだ?
マナナからは僕に相談ばかり来てる。
マナナが好きなら断れ。
マナナが可哀そうだろ?
僕が言う話も正論な筈だ。
君はどうしたんだ?
そんなに自分のお母さんが怖いと言うのか?
君が無口な性格でずっと生きてることは知ってる。
君が何を考えてるのかサッパリだが、僕は君を信じてる。
マナナを泣かすな。
どうして君はマナナを泣かすことをする。
別れたいのか?」---
既読
---「毎回…マナナを慰めるのが僕の役目なのか?」---
---「毎回…マナナを慰めるのが僕の役目なのか?」---
既読
---「君のお母さんが猛烈に怖い性格なのは…
2年前の君と英子さんの見合いで僕は理解してる。
君が無口な性格なことも知ってる。
こうなることは予想付いていた。
でも、君はマナナをどう思ってるんだ?
マナナは毎回、僕へ泣き付いて来る。
それで良いのか?
月神家が全員、突然変異が起きない限り…無口な性格なのは。
君の従兄弟…月神マリアから聞いたし、今では知ってる。
しかし、君は無口なりに何か考えてる筈だ。
君は母が怖いのか?
マリアの祖父母も君の母を怖がり、マリアの両親も君の母を怖がり…。
マリアの実家は…マリアの父とマリア以外、喋れない性格だと聞く。
君が母の言いなりになるのも…仕方ないのかもしれない」---
---「君のお母さんが猛烈に怖い性格なのは…
2年前の君と英子さんの見合いで僕は理解してる。
君が無口な性格なことも知ってる。
こうなることは予想付いていた。
でも、君はマナナをどう思ってるんだ?
マナナは毎回、僕へ泣き付いて来る。
それで良いのか?
月神家が全員、突然変異が起きない限り…無口な性格なのは。
君の従兄弟…月神マリアから聞いたし、今では知ってる。
しかし、君は無口なりに何か考えてる筈だ。
君は母が怖いのか?
マリアの祖父母も君の母を怖がり、マリアの両親も君の母を怖がり…。
マリアの実家は…マリアの父とマリア以外、喋れない性格だと聞く。
君が母の言いなりになるのも…仕方ないのかもしれない」---
既読
---「僕はマナナに協力するが、最終的に決めるのは君だ。
君の考えは何なんだ?
僕には分からない」---
---「僕はマナナに協力するが、最終的に決めるのは君だ。
君の考えは何なんだ?
僕には分からない」---
既読
---「君が死ぬほど好きだったミルルは今では結婚までして…もう君には選択肢などない筈だ。
その中に美神敏子 さんを入れる気
なのか?
君は本命を諦め、言い寄られた女性を受け入れて交際が今でも続いてるが…。
現在、幸せなのか?
それとも後悔してるのか?
そう言うことも含めて、僕は聞いてみたい。
君との親交を取り戻したい。
昔はもう少し、僕とも喋ってくれた筈だ。
エロ本、貸してくれたり…それから、ミルルへの恋心を相談してくれたり。
どうしたんだ?
君は最近、もしかして…鬱なのか?
大丈夫か?」---
---「君が死ぬほど好きだったミルルは今では結婚までして…もう君には選択肢などない筈だ。
その中に
君は本命を諦め、言い寄られた女性を受け入れて交際が今でも続いてるが…。
現在、幸せなのか?
それとも後悔してるのか?
そう言うことも含めて、僕は聞いてみたい。
君との親交を取り戻したい。
昔はもう少し、僕とも喋ってくれた筈だ。
エロ本、貸してくれたり…それから、ミルルへの恋心を相談してくれたり。
どうしたんだ?
君は最近、もしかして…鬱なのか?
大丈夫か?」---
☆☆☆
これ以上、今回は送れなかった。
僕はマナナのメンタルケアを今回はするべきなのかもしれない。
タリアの気持ちも今回は手に取るように
僕ももう、高嶺の花タイプなレイカさんを諦めるべきなのかもしれない。
オカッパ黒髪低身長巨乳、親近感が沸く
今のところ、僕は色白ポニーテールの後輩美女ーー
それが答えなのかもしれない。
もちろん、未知の女性…
会ってもいない人と長年の友達とは比べ物にならない。
僕も今回こそ決断すべきなのかもしれない…。
僕はスマホは閉じて、眠ることにした。
明日はどうなるのか??
親友、タリアの無口は個性だ…わざとしてるわけでもないからこそ、余計にタチが悪い。
僕が協力をしなければならないようだ・・。
大変だ。
翌朝が来る。
支度は昨晩に完了してる。
今日はレイカさんと一緒にデートの日だ。
余計なメンツも数名含まれるが。
やはり、婆ヤさんなしでレイカさんとデートなんて初めてだし・・そこは浮かれてる。
常通り、レイカさんはゆるフワ巻き茶髪ミディアム、水色シフォンのワンピで…僕に向かって、手を振るだろうか?
それにしても、タリアは…本命を諦めて、言い寄られた女性を受け入れ…現在、幸せなのか?
僕はあれを見てると、最後までレイカさんに走るべきなのかもしれない。
タリアはマナナに不満があるからこうなってるのかもしれない。
僕は大変だ。
今日は色々、考えると陰鬱になる。
悩み事のせいで昨夜はあまり寝れなかった。
レイカさんは・・何を考えてるのだろうか?
☆☆☆
起床と身支度を同時に済ませ、お祖母ちゃんお手製の朝食を完食し…箸を机に置いて立ち上がった。
婆「キセキ君、おはよう。
良い食いっぷりだね。
元気でたかい?」
「おはよう、お祖母ちゃん。
僕はもう行ってくる。
昔馴染みと今日は会って来る」
爺「今日はターシャ祭りだな。
キセキ君は彼女と一緒に行くんか?
お祖父ちゃんにも紹介してな」
「お祖父ちゃん、僕は忙しい…恋愛してる暇などない」
婆「お祖母ちゃんのつくった朝ごはん、美味しかったか?」
「美味しかった、ありがとう」
挨拶を済ませ、鞄を持って玄関へ進んだ。
朝、10時にターシャ神社でレイカさんがいる。
待たせる訳にはいかない。
家の外に出れば…今日は透き通るような紺碧の空で、7月7日は
ターシャ国にはヤシの木はない。
屋根瓦がある家々が連なる。
懐かしい景色だ、僕の母国は。
その時、僕の目の前に三毛猫が通過した、黒猫じゃなくて良かった。
ターシャ神社へは徒歩でも移動できる距離だ。
10分程度だし、今日は歩くことに決めた。
その時だ…青いノースリーブのワンピにショートカットな女性が…僕の前を通過した。
二の腕が白く華奢で綺麗な肌をして、
一際、目立って…美しい女性だった。
僕は一瞬、ジーと注視した。
その女性は…視線を察知したのか、黒髪ショートヘアーをグルリと廻し、僕の方を振り返った。
怯えたような表情だった。
ノースリな白い腕が震えてる。
❂あの?
何か…用でしょうか?❂
「いえ…別に」
普通に女優は勤まるレベルな美貌で、ショートカットが良く似合う繊細な雰囲気の色白系美女だ。
漆黒の瞳に生気が
❂えっと…。
貴方の名前は?❂
僕が逆ナンをされることは大して珍しい話ではない。
何故なのか、毎回だ。
「僕は灯台キセキですが…。
えっと、貴方の名前は…」
❂美神敏子ですわ。
えっと…その…今日は…。
はあ…。
全く気乗りがしない見合いの日で…。
えっとその…。
よろしければ、向こうの方に断ってもらうために…。
私の彼氏として少しだけ出席してもらえないでしょうか?
お時間頂けないでしょうか?
人助けだと思って❂
「え…あの…」
❂断りたかったんですが…。
自分を変えるためにも見合いをしようと思ったのですが…。
もう、ここまで来て恐怖でいっぱいで・・。
私には無理なんです。
お願いです❂
☆☆☆
「僕には実は本命で…好きな方がいるんですが…。
あの…」
❂それでも良いです。
とにかくついて来てください。
駄目でしょうか?❂
僕はココで猛烈に迷った。
去年との違いは…今年は、レイカさんが…やって来ると言う事だ。
常なら承諾しそうだが・・。
今回は変えた。
「えっと・・その、今日は僕の本命もターシャ神社に来るので・・。
えっと…その…
君を僕の彼女として紹介する訳には…」
❂え・❂
敏子さんは綺麗な漆黒の瞳を見開いた。
そして、手に口を当てた。
❂何故、ターシャ神社で見合いって分かったんですか?
私、言いましたっけ?❂
「実は君の名前を聞いた瞬間から分かった、君は…
月神タリアは…僕の親友で。
僕はタリアの彼女から、今回の縁談を破局させるように頼まれてる。
僕の親友タリアが今日、見合いする相手は…"美神敏子"さんと言う名前の女性だと聞いてる。
同姓同名がいない限り、そうだと思ったが…」
❂ああ、そうでしたの。
それなら理解できましたわ…。
それと…私の見合い相手には…既に彼女がいたんですね!
ああ、それなら…私、お断りできますわ❂
「僕はこれからターシャ神社へ行くつもりだ。
君が来なければ、今回の見合いは自動的に破談になりそうだ」
❂いいえ、今ので勇気が沸きましたわ?
一緒にターシャ神社へ行きますわ。
それで・・貴方の年齢は?❂
「君より一つ上だ」
❂まあ、そうですの。
それならキセキ先輩って呼びますね?
ホッとしましたわ。
御断りの理由が発見できて…。
それで…キセキ先輩の本命の方が…ターシャ神社まで?
本命ってことは…おつきあいはしてないのですか?❂
ショートカットで清楚な女性の黒目が潤んだ。
これは確かに、美人だ。
誰もが認める。
タリアも期待してただろうに・・。
少し、タリアに悪いような気分にもなる。
「僕は本命からは何故か…ずっと振られ続けてる」
❂そうですの…。
あの、私とはその…❂
何故、毎回…こういう展開なのか?
僕は現在、ターシャ神社への道を歩んで、石段を登ってる。
隣にいる敏子さんは白い頬を薔薇色に染めてる、そして視線を横へ逸らしてる。
華奢で
誰が見ても美女だ。
さすがミスコンに優勝する女性はレベルが違う。
僕はボーとしながら石段を登った。
しかし、一つだけ欠点があるとすればレイカさんの方が胸がある。
それだけだ、容姿に関しては…僕の本命、レイカさんを越えてる可能性がある。
ただ、僕の好みはレイカさんだ…。
敏子さんの方が万人受けしそうな気がする。
レイカさんは女子アナタイプで癖がなく美人タイプだが…。
敏子さんの可憐さは花が咲くがごとしだ、雪が降るが如くだ。
清楚で可憐で美しく
瞳が凄い、潤んで大きく眼力がある。
でも、これをレイカさんに見られたら・・何と思われるのか?
まさか、また僕の点数が下がるのか?
今回、初めて…婆ヤさんがいないデートになる。
僕としては点数を稼ぎたい気分だ。
それとも…今回こそ、月神マリアや馬髪可憐より美神敏子さんにすべきなのか?
衝撃的に美人なのは認めよう。
だが、僕が長年…好きだった女性はレイカさんだ。
今日は初めて婆ヤさんがいないレイカさんとのデート日だ。
やっぱり、僕はレイカさんが良いと思うのだが…。
どうすれば良いのだろうか???
レイカさんより敏子さんの方が美人度は高い気がするが…何故だろうか?
愛着があるのはレイカさんだったりする…ここら辺の感情は不思議だ。
☆☆☆
白い石段を上がった先、赤い鳥居を越えると…ターシャ神社がある。
7月の朝10時は空が真っ青で晴天だ。
木に止まる蝉達の泣き声がミーン…ミ―ン…と辺りに響き渡る。
ターシャ神社の
タリアは
マナナは黒髪オカッパで低身長巨乳巨尻腰が括れ、オレンジワンピを着てる。
恐ろしいほどに…服装まで同じなのか?
2年前と同じ光景だ。
僕は今回、緑色アロハTシャツでやって来た。
服を何にしようか悩んだが…このTシャツ、レイカさんにも☆「似合うわね」と
「タリア…どうして、見合いなんて参加したの?
何か言ってよ!
どういう魂胆なの?」
『…』
今日はターシャ祭で、神社が参拝客軍団で賑わっている。
オレンジワンピなマナナが…黒袴なタリアを揺さぶってる。
『…』
賽銭箱の向こうには階段があり、その先が神社の敷地内だ。
赤い鳥居の神社、黄畳に立つ黒袴なタリアは僕の目線上にいる。
タリアの表情は一瞬で嫌そうに顔を引き
僕に対して、敵意を持ってるのがヒシヒシと伝わって来るが……気のせいなのだろうか?
||「タリア、お母さんが今日は素敵な方を見合いの相手として
きっと、タリアも気に入る筈ですわ」||
タリアの母は白無地な着物を身に纏って、カラカラと笑ってる。
オレンジワンピのマナナは急に悲しそうに眉を中央へ寄せ、黒袴なタリアを揺さぶった。
オレンジワンピを着たマナナの乳房辺りがタリアの黒袴に密着して、マナナは半泣きになってる。
「何か、反論してちょうだいよ!
タリア、どうして…お母さんの前では黙る訳よ!
ねえ!」
『…』
黒袴なタリアは、オレンジワンピのマナナに抱擁されたまま…首をソッポへ向き、神社内部の白壁を見詰めてる。
「ねえってば!
キセキ!
来たのね!
タリアに
お母さんの言いなりなのよ!」
黒袴なタリアへしがみ付いてるオレンジワンピなマナナは…怒って諦めが入り混じった
僕はタリアの顔を見定めた。
『…』
黄畳に立つ黒袴なタリアは…急に罰が悪そうな表情になった様に…僕は視察した。
だけど、本当のところ…彼は何を今、考えているのだろうか?
やはり…僕には読めない。
今日は…ターシャ祭で神社に参拝客がいっぱい密集してるが・・。
観衆に見守られる中、まさか…見合いが開始されるのか?
「えっと…キセキ・…。
その…キセキの隣にいる黒髪ショートカットで、ノースリの青ワンピを着た女性は…。
まさか・…タリアの見合い相手じゃないの?
写真、見せてもらったんだけど…今回は…」
『…』
「そうだ。
また、何故か偶然にも僕と行く道が同じだから会話が弾んでる」
「キセキ、出かしたわ!
タリア、諦めてよね?
ほら…。
もう、あんたには手が届かない女性になったわよ」
オレンジワンピなマナナは、とても嬉しそうに黒袴なタリアへ抱擁した。
『…』
タリアの表情は…面白くなさそうな感じだ…そうじゃないかと推測してる。
やはり…今回は期待してたのか?
僕はそんな気がした。
僕の隣には…今回、タリアが見合いする相手でミスコンに優勝した絶世の美女、美神敏子さんがいる。
黒髪ショートカットで黒目が輝き、ノースリワンピ青ワンピが似合う女優並みの美女だ。
||「キセキさん?
またなのかしら?
キセキさんがウチのタリアの親友なことは知ってるわ?
でもね?
まさか、また…ウチのタリアの縁談を破局させるつもりなの?」||
神社の石畳に立っている白い着物なタリアの母が…目玉をギョロリと動かし、上から目線で僕を見据えてる。
僕は体がビクリと震えた。
❂すいません!
私、えっと…。
この縁談は…えっと。
お断りしようかと❂
僕の隣にいる敏子さんが・…凶悪なる白無垢着物タリアの母へ視線を注いだ。
敏子さんは、ノースリ青ワンピに黒髪ショートカットの…瞳が綺麗で色白な女性だ。
敏子さんの瞳が子犬のように濡れてる。
白無地着物なタリアのお母さんが盛大に、肩で溜息を吐いた。
||「キセキさん・…。
いったい、どういうつもりなのかしら?
どうして、毎回…ウチのタリアと結婚するべき女性を
今回ばかりは怒ってるわ?
ウチのタリアに何か恨みでもあるのかしら?
敏子さんのことをタリアはそれは気に入っていたのに」||
タリアのお母さんが白目で僕を威嚇してくる…身には白い着物をしたまま。
僕は蛇に睨まれた蛙だ。
黄畳に立つ黒袴なタリアを眺めた。
マナナが泣きそうに瞳を潤ませ、オレンジワンピはタリアの黒袴へ身を寄せて、両腕はタリアの背中へ廻してる。
「タリア、君は今回…敏子さんを気に入っていたのか?
それは理解できる。
しかし、マナナが可哀そうだろう?」
僕はタリアを観察した。
神社の黄畳に立つ黒袴なタリアは…僕へ視線を送り目を細め…敏子さんへ目線を移し、それから地面を見た。
オレンジワンピースの胸元をタリアの身へ寄せて、ボタボタ泣いてるのはマナナだ。
『…』
タリアは一瞬、悪かったとでも言う様な雰囲気で…マナナを横目で捉えた。
マナナは
それからまた…黒袴なタリアは地面を注視した。
悪いが…
タリアよ、少しは会話してくれ。
僕にだ。
「タリア…。
少しは反省してるの?
今、そんな顔になったけど‥」
マナナまでタリアの表情から気持ちを…勝手に汲み取っている。
『…』
タリアの視線は地面にある。
悪いが、分からない…喋れよ、タリア・・少しは発語して欲しい。
||「マナナさん?
ウチのタリアをたぶらかそうと思ってもそうはいかないわよ?
私はね?
どんな手段を利用してもあなた達を裂く気でいるからね?」||
「お義母さん、今…来てる参拝客、全員の前でタリアの秘密を喋ります!」
オレンジワンピなマナナは…黒袴なタリアへ抱擁したまま、2年前のように白着物なタリアの母へ威嚇した。
黒袴なタリアの眼差しが一瞬、隣にいるマナナへ行った…困ったように眉が下がってる。
対して、マナナとバチバチ視線が合致した白着物なタリアの母は…ツンと急変した。
||「良いわよ?
でも、出来るかしらね?
ウチはそれをすれば…酷い目に
でもね…。
貴方が本当にウチのタリアが好きなら、それは言えない筈よ?
ウチの子を不憫に思うのならね?」||
マナナは脱力した…マナナの肩揃えな黒髪が揺れた。
黒袴なタリアがマナナを目を細めながら見据えた。
「…。
お義母さん、私ではダメなんですか?
月神家の嫁になるのは…ダメなんですか?」
マナナは喉から声を絞った…枯れ声だ。
『…』
黒袴なタリアはオレンジワンピのマナナを直視し、
君は今、何を考えてるんだ…僕に文章で伝えて欲しい…。
☆☆☆
その時だ。
僕の背後から見知った声が流れた。
因みに平和国語でだ。
僕は振り返って確認した。
↓※月神マリア※
❍ヘロー。
ナイスミーチュー☆
ハウ ワーユー?❤
アタシ マリア♪
キセキのフィアンセ♪❤❤
ツゥデイ…グランマとグランパとママとパパ、連れてきた☆
みんな、何か喋って…スピークして。
感動の再会なんでしょ?❍
(平和国語)
❍ヘロー。
ナイスミーチュー☆
ハウ ワーユー?❤
アタシ マリア♪
キセキのフィアンセ♪❤❤
ツゥデイ…グランマとグランパとママとパパ、連れてきた☆
みんな、何か喋って…スピークして。
感動の再会なんでしょ?❍
(平和国語)
そこにいたのは…昔の女優マリンモローに似た金髪碧眼巨乳白ドレスの月神マリア。
金髪はクリクリでショートヘアーで泣きぼくろが目元にある、唇は赤くポッテリして、笑顔がチャーミングな女性だ。
他にも4名の人間が神社の石段にいる。
マリアの右隣にいる…あの中年、金髪碧眼ダンディーな白スーツの叔父様は・・マリアの父か?
マリア左隣の、平凡な容姿をしたターシャ国人系中年女性は・・まさか、マリアの母か?
マリアの背後に…平凡な特徴のないターシャ人系のおばあさんとお祖父さんが…隠れてる。
マリアの背後に隠れてる人達は…まさか、マリアやタリアの…お祖母ちゃんなのか?
僕は、神社内部の黄畳に立つタリアやマナナ…それから、タリアのお母さん達の方角も観察した。
黒袴なタリアは驚いたように…目を瞬きをしてる。
白着物なタリアの母は・・急に顔から汗を流し始めてる。
オレンジワンピなマナナは訳が分からない表情で、目をパチクリしたまま…黒袴なタリアへ強い抱擁をし続けてる。
↓※マリアの実母※
母❍…❍
↓※マリアとタリアの祖母※
婆❍…❍
↓※マリアとタリアの祖父※
爺❍…❍
マリアの実母と祖父母の3名は…聞いていた通り、
月神家直系の性格を受け継いでるらしい。
この3名も会話には参加しないが…それぞれ、タリアと同じで勉強は馬鹿ではないと感じる。
何かを考えてるのだと察する…。
❍ママもグランマもグランパも…
本当、いつも通りね。
ママ、少しぐらいは喋ったらどうなの?
娘にまかせっきりなの?❍
❍パパ、スピークして!
あの人たち…何のスピークしてたの?
アタシ、平和国語・・分からない。
アイドンノー。
あの人たちのスピーク、
スピードありすぎる…❍
(平和国語)
本当、いつも通りね。
ママ、少しぐらいは喋ったらどうなの?
娘にまかせっきりなの?❍
父❍ママを怒るな、マリア。
パパには分かる・・ママはあの人を怖がっている❍
(平和国語)
母❍…❍
パパには分かる・・ママはあの人を怖がっている❍
(平和国語)
母❍…❍
❍パパ、スピークして!
あの人たち…何のスピークしてたの?
アタシ、平和国語・・分からない。
アイドンノー。
あの人たちのスピーク、
スピードありすぎる…❍
(平和国語)
↓※マリアの実父※
父❍ああ…。
どうも、あの黒袴な青年が…
マリアの従兄妹、タリアらしい。
その隣にいるオレンジワンピな女性が…
君の従兄妹と交際してる女性で・・。
それからあの白い着物を着た中年女性が…
君のママの弟嫁ー妙子 さんだ、彼女が怖
い性格だ。
マリアのママも彼女に苛 められた…。
それからマリアのグランマもグランパもだ❍
母❍…❍
祖母❍…❍
祖父❍…❍
❍それから、賽銭箱の前にいる…
あの黒髪ショートカットに青いノースリワンピの女性は…
君の従兄妹が見合いする相手。
その隣にいる…
茶髪茶眼な緑アロハTシャツの青年は、
君の従兄妹の親友らしい
全部で5名いる、理解したか?
マリア?❍
(平和国語)
母❍…❍
父❍ああ…。
どうも、あの黒袴な青年が…
マリアの従兄妹、タリアらしい。
その隣にいるオレンジワンピな女性が…
君の従兄妹と交際してる女性で・・。
それからあの白い着物を着た中年女性が…
君のママの弟嫁ー
マリアのママも彼女に
それからマリアのグランマもグランパもだ❍
母❍…❍
祖母❍…❍
祖父❍…❍
❍あの人が…噂の!妙子 さん
それでママもグランマもグランパも…。
いつも以上に黙ってるのね!❍
それでママもグランマもグランパも…。
いつも以上に黙ってるのね!❍
❍それから、賽銭箱の前にいる…
あの黒髪ショートカットに青いノースリワンピの女性は…
君の従兄妹が見合いする相手。
その隣にいる…
茶髪茶眼な緑アロハTシャツの青年は、
君の従兄妹の親友らしい
全部で5名いる、理解したか?
マリア?❍
(平和国語)
母❍…❍
❍え…。
じゃあ、
グランマやグランパは…
あの白い着物を着た中年女性ー妙子 さん
に苛 められて…。
ターシャ神社から出て行くことになったの?
あの人が怖い人なの?
黒袴がアタシの従兄妹…タリアね、
オレンジワンピはその恋人ね?
で…今、
何か…怒ったような顔してたけど、
何の話をしてたの?❍
(平和国語)
じゃあ、
グランマやグランパは…
あの白い着物を着た中年女性ー
ターシャ神社から出て行くことになったの?
あの人が怖い人なの?
黒袴がアタシの従兄妹…タリアね、
オレンジワンピはその恋人ね?
で…今、
何か…怒ったような顔してたけど、
何の話をしてたの?❍
(平和国語)
平和国からコンニチハ14
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