平和国からコンニチハアナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

 

平和国からコンニチハ11
…[社R18]帰宅後のキセキの回想…。それから、月日が更に2 年経過し…レイカは多忙な毎日を送る。


「キセキ視点、平和国へ留学して3年後」
本当に……大丈夫だろうか?
ゼロに騙されてないだろうか?
今や今日に再会した謎の多い人物…長身褐色緑目黒髪の不審な外人―――【印度ゼロ】とスピード結婚してる…。
これは絶対、スピード破局になるに決まっている。

それでもゼロは良いのかもしれない…一度、結婚すれば・…確かにターシャ国籍が手に入る。
それがターシャ国の法律な筈だ。

まさか…あの二人、交際3日目なのか???
悪いが・・・あり得そうだ。

僕は3年間はミルルと一緒にいたが…ミルルがゼロとデートしてる姿なんて一度も見てない…。
それから、ターシャ国にいる時ですら、ミルルとゼロがデートしてる姿も見てない。
邪神国から来た浅黒い肌した外人―――ゼロは1週間も学校に来てない状況だった筈だ…。
その1週間の間に、ミルルが僕と同じくらい新入りの留学生、ゼロへ一目惚れを果たして…。
《ミルルは…どちらの男にしようかしら?≫、と悩んでいた筈だ。
いったい、何が起きてこんなことになってるのか?

邪神国での出来事はミルルが聞いても絶対に話そうとしない…。
あれ以来、ミルルは男性不信になってしまった。
男性全員から距離を置く。
勘では集団レイプにあったと…マナナと僕の意見は一致してる、タリアも反論をしないし…。
クラスメイト内でも噂になって、ミルルへ同情的な雰囲気だ…。

それなのに…どうして、また…悪い男、ゼロを邪神国で買って…ターシャ国籍まで与えてしまったのか?
僕には分からない、混乱してる。
骨の(ずい)まで(だ ま)されている。

邪神国でもう既に、マインドコントロールをされている可能性すらある。
邪神国では頭に変な機械を装着して・・変な薬を打ち、頭から機械で電流を通して…洗脳させて命令を下すという(う わさ)まで…ターシャ国内では流れているからだ。
国民全員が変なオカルト集団だ…宗教で悪を崇拝する、性悪説(せいあくせつ)だ… ジャシンは破壊神(はかいしん)とも言う。
本気であり得そうで仕方ない、ミルルも不憫(ふびん)な 女だ。

ターシャ国内ではテロ事件を起こすくらいだ、何でもありだ。
そんな人間にターシャ国籍なんて与えてしまって大丈夫なのか?
ゼロがミルルへ接近する真の狙いが分かった、狙いは…ターシャ国籍だ。
僕は見抜けなかった…。

ミルルは…男を見る目に欠けてる。
僕は自分の兄妹のように…ミルルのことは…心配してる。

肩ラインな黒髪に低身長巨乳系女性――「異能(いのう)マ ナナ」は…僕の母で。
腰まで伸びた茶髪に眼鏡をかけた長身美女―――《眼鏡(めがね)ミ ルル》は…僕の兄妹と言う認識になっている。

茶髪ゆるフワ巻きに、水色シフォンワンピが良く似合う清楚(せいそ)系 な美女――☆「王族(おうぞく)レイカ」さんは別 格で、憧れの人だ。

どうも…僕から見て、マナナやミルルは…あまりにも昔から知り過ぎて…家族臭が(ただ)っ て来る。
まるで、自分の家族のように心配になって来る。
二人の性格は真逆(しんぎゃく)に近いくせに…両 方とも何故か、心配事だらけだ。

僕はこの()(お よ)んで…いったい、誰と将来一緒になるのか、分かってない。
やはり…このままで行くと…。
古典派女優マリーンモローに似た金髪碧眼巨乳美女―――❍月神マリア❍と共になるのか?

実は…マリアからもLINEが来てる。
カレンからもだ。
僕はまず恋愛候補順位が高いマリアのLINEを見た。

☆☆☆

月神(つ きがみ)マリア

☺ ---❍今日は…キセキが来なくて、VERYブルーだわ。
ショックよ!!
OH、NO!
ターシャ国に帰ったんですって?
受付のレイカさんに聞いたわよ!!!

で…。
アタシの従兄妹(いとこ)―――月神タリアに会え たかしら?
月神タリアは…キセキのオールドフレンドなんでしょ?
また連絡ちょうだいね!

キセキのスウィート ハニー…マリアより❤❤❍---


マリアらしい文面だ。
寄りによって、レイカさんから聞いたらしい。
レイカさんの情報を聞くためにも僕はLINEをした。

☆☆☆
月神マリア

既読
---「僕のことをレイカさんは何か言ってなかったか?
タリアか…。
確かに、会えた。
君に相変わらず…全く似てない…。
君はタリアに興味があるのか?」---

☺ ---❍従兄妹には興味ないね!
あるの、キセキだけ!!❤❤

レイカさん???
んんんん…。
ギブアップしたら?

いつも通りよ、変わりないわ!!

で、アタシと・…ナイトタイム☆ムーンライト☆デートでも!!❤❤

今、9月だし…ムーンがビュティフォー!!!!❤❤

❍---

既読
---「残念だが・・一人で見てくれ。
僕はそれどころではない…。
恐ろしい事件に巻き込まれた」---

☺ ---❍そんなこと言ってるの、ナウだけね!❤
きっと、キセキとアタシがゴールする運命!!❤❤

エヴィリディ☆アタシ、ファイティング!!

アイラビュー☆キセキ!!XXX
❍---

既読
---「君は元気だな…。
僕は君に絞るべきなのか?
君は…。
レイカさんの電話番号を知らないだろうか?」---


☺ ---❍オーマイゴット!!
知らないね!
❍---

既読
---「そうか・…。
僕はもう寝る」---

☺ ---❍
グッナイ☆キセキ!!XXX
シーユー☆アゲーン♪❤❤
❍---

次は…馬髪可憐(うまがみかれん)のLINEを恐 る恐る見た。

☆☆☆
馬髪可憐

☺ ---♞キセキ先輩!!
今日、ターシャ国に帰ったんですね!!
ビックリしました…今、親友の英子から…。
♂平和国でキセキって名前のイケメン知らない?
留学生の筈で、歳は私より1歳上な筈よ…情報があったら、頂戴!♂
って聞かれて…。
もちろん、教えませんでしたけど…。

キセキ先輩って本当にモテるんですね!!♞---

既読
---「称賛(しょうさん)()ら ない。
僕は帰国してすぐだ疲れた」---


☺ ---♞私、キセキ先輩のお(よめ)さんに なるのが夢なんです!!
なれたらなぁ!!!♞---

既読
---「受付のレイカさんは・・。
僕について…何か言ってなかっただろうか?」---


☺ ---♞何も言ってませんでしたよ。
今日もいつも通りでしたよ、キセキ先輩!
私とエッチしたいと思いませんか?
私、処女ですよ!!
私、キセキ先輩と結婚を前提に真剣交際したいです!
好きなんですが…(もてあそ)ばれるのは嫌なん です!
私にしてください、大好きなんです…♞---

☆☆☆

ここで僕はLINEを放置することにした。
今日も大して、レイカさんの情報をいただけなかった。
というか…僕も何名かに絞るべきなのか?
四六時中、女性からばかりLINEが来てる…。
寝不足になる。

黒髪を頂点で結び、ポニーテールが似合う和風長身系美女―――馬髪可憐(うまがみかれん)・・ 僕の後輩も悪い女ではないと認めてる…。
僕の選択肢7名の女性は全員、容姿にも恵まれ、人格もそれぞれ長所がある。
ココまで純粋に(した)われると…僕は(ひ ど)いことをする気になれない…。

僕は、部屋に飾ってある写真スタンドを見詰めた。
現在、部屋には7つの写真スタンドがある…この部屋は(いこ)い の場所だ。
それぞれの写真は……思い出がある。

1枚目は…子供時代にターシャ(まつり)で撮影 した写真。
赤いテントなミサ内部施設の写真だ。

僕と、オカッパ黒髪低身長巨乳系女子――異能(いのう)マ ナナが…そろそろ思春期で胸が(ふく)らみ始め た時代のものだ。
二人とも制服姿で、僕はマナナから抱きしめられてる…。
背後に、美しい金髪碧眼華奢(きんぱつへきがんきゃしゃ)な 妖精姿の巫女様が…机へ座って、腰かけてる。
両手に花だ。
僕の母が撮影したものだ。

2枚目は…眼鏡ミルル、と僕が映ってる。
平和国へ留学する際に、マナナが空港で撮影したものだ…。
ミルルはノースリの桃色ワンピに眼鏡と腰まで伸びた茶髪で顔から()い を(かも)しだし…少し色気が出てる。
ミルルを女だと(みと)め始めた頃の写真だ。
高2の秋頃だった。

3枚目は難波(なにわ)カンサイと僕の写真。
メイド喫茶(きっさ)で、記念として…メイドさん に撮って貰ったものだ
黒髪ツインテール華奢(きゃしゃ)で低身長ロリ系 な難波カンサイには…水色メイド服が良く似合う。
僕はカンサイに抱き付かれ、その時は…学ランを着てる。

4枚目は大和ナデシコと僕のツーショット写真。
中学時代、ナデシコが一目()れを僕へ起こ し・…。
||是非とも||と…頼まれて、撮られたものだ。

僕は学ランで、和装が似合う和風顔、腰まで伸びた黒髪に平均体型――ナデシコが…僕に接近して、満面の笑みだ。

黒板前、教壇の上へカメラを置き・…カウント式撮影機能を利用し、数秒後…シャッター音が鳴り渡った。
この時、初めて…僕はナデシコから…。

||キセキ君の…初めての女性に…あたし、なりたいわ。
それまで、キセキ君・・絶対、女遊びしないでね||

と…言い寄られた思い出がある。


5枚目は月神マリアと僕のツーショット写真。
マリアが根性で僕と接近して、カメラ撮影したものだ。
マリアの撮影だが…僕は平和国式の挨拶をマリアからされてる。
金髪碧眼巨乳美女、古典派女優マリーンモローに似た月神マリアが…僕の頬へキスをして、撮影された写真だ。
僕はこの時、緑色アロハTシャツを着て…背後が大学の庭で空は青く、噴水だ。

6枚目は…馬髪可憐と僕のツーショット写真。
黒髪ポニーテール和風系色白美女の馬髪可憐が…大学の校門で僕と映ってる。
馬髪可憐が大学へ入学した年のものだ。
馬髪可憐は渋い色合いのワンピースを着て、僕と強引に手を(つな)い でる。
背景が桜が舞ってる。
僕はあれ以来…可憐とは握手をしてない。
あのあと、逃げるのが大変だった。

それから、7枚目は・…。
一番、巨大な写真立てだ。
部屋の中央、棚の上・…。
茶髪ゆるフワ巻きミディアムなレイカさんが、水色ワンピ姿で塾の受付で微笑んでる…。
平和国で僕が・・隠し撮りした写真が、目立つように、飾られてる。

この部屋は…花に(あふ)れてる、(い や)される。

そのうち…。

今回の規制時に大和ナデシコからは、甲斐甲斐しく…ターシャ国際空港で見送りまでされた…。
黒髪は結い上げ、紫小花模様振り(そで)に金帯 を締め、和装姿が(なま)めかしかった。

その時、LINEレスを要求されてるが…。
何故だろうか…彼女を二軍(にぐん)から昇格しよ うとは思ってるが…。
飛行機が出発する前には、キスまでせがまれてる。
しかし、今…放心状態にある。

馬髪可憐や大和ナデシコ…難波カンサイのLINEレスをお蔭で放置してる。
LINEも人間の数が増えると…大変すぎる。

難波カンサイからも…連絡が来てる。
ツインテールが定番だった黒髪は…いつの間にか髪を下げてるらしい。
低身長華奢(きゃしゃ)ロリ系女性だった。

もう、スマホは床に置いて・…SP試験対策本を読もうかと思うが…。
正直、僕は実技と面接の方が苦手すぎる。
来年もあるらしい・…。
来年は何なのか?
普通の試験であることを祈る。

この部屋に戻ると…僕は精神が落ち着く。

まるで、部屋に飾られた7枚の写真スタンドを通して…7名の女性たちが…この部屋から僕を見守ってるかのようだ。

部屋の中央に飾られた、茶髪ゆるフワ巻きミディアム女子アナ系美女―――レイカさん笑顔…巨大写真スタンドを見詰める。

☆☆☆

本気で…レイカさんは…僕のことをどう思ってるのだろうか?
脈がないなら、他へ走るべきなのだろう。
僕は、こんなにも選択肢に満ち(あふ)れてる… モテまくってる。

しかし、何故か…金髪碧眼巨乳美女の月神マリアや・…純和風顔で和装が良く似合う大和ナデシコへ行く気に、まだなれない…。
今回の帰省では、父方祖父母(ちちかたそふぼ)に も…早く良い人を見付けろ…とからかわれてるが…。
どうするべきなのか?
僕は気が多いのは認めよう、これ…誰に相談すべきなのか?
いろいろな写真スタンド、それぞれに素敵な思い出があり過ぎる…。
見てるだけで、暖かいものが込み上げて来る。

何故か、大学仲間には…これを話せば、モテ自慢だと思われてしまう。
真剣に悩んで、目の下に(くま)が発生しそう だ。

平和ヴァカンス空港で買った書物を読むことにした。
閉店10時で、ギリギリ買うのが間に合った。

”ハーレム全開物語B”と言う題名のエロ小説だ。
@〜B(続)がシリーズで好評発売中だ。
エロ本を平和国語で読むとまた違う味わいがある。

タリアにも、この本の原本を貸したことがある。
この本は、それぞれの女性に色々な魅力があるのが特徴だ。
いろいろな女性から、ひたすらに言い寄られて、関係を築き…ハーレムを結成する素敵な物語だ。
僕は現実世界ではまだエロとは無縁だが・…小説では幸せな気分に浸れる。
現実世界で冒険なんてしたら、大学内で評判が下がり過ぎることぐらい知ってる、複数の女性たちも違う意味で悲しむ。
妄想(もうそう)の範囲内だ。

タリアからは…この本とはまた違うジャンルの官能小説を、貸してもらったこともある。
題名が”SF小説”とシンプルで普通だから…一見、そうとは分からないが…内容が濃過ぎる…。
何も知らない無垢な人間が聞けば・・”SF小説”と言えば、ファンタジックで冒険心に溢れた小説だと想像するだろうが・・。
もう、今の僕には・…タリアから借りたあの官能小説しか、頭に浮かばない。
因みに…。
僕やタリア以外のあの手の小説を読んでない人間が、”SF小説”と教室や路上で聞けば…。
普通、健全な小説だと思うだろう…。
毒されてしまった気分だ。

だが…。
タリアから、本を借りてエロ本話に花が咲いたのは…良い思い出だ。
まあ、中学2年ぐらいまでは・・僕も女子に間違われるレベルに遅れてた。
声変りがまだで…中一にして、身長が150cmに達さず…舐められまくってた。
きっと、タリアなりの配慮だったのだろう…。
毎年、本気でターシャ祭では

「もう女子から苛められませんように。
女性からモテますように。
下校時に、変な趣味した大人の男性から痴漢(ちかん)()い ませんように。
早く大きくなれますように、()められません ように」

と、金髪碧眼華奢な妖精様・…巫女様の前で、僕は涙ながらに必死で祈ってた。
隣で制服のオカッパ黒髪なマナナが、僕を優しく抱擁(ほうよう)し…(な ぐさ)めて(もら)っ てる状態だった。

半泣きに近い暗黒時代だった…。
下校時に、タリアとマナナやミルルがいないと…。
僕は学校の近所に暮らしてる変な趣味をした男性から、…(あめ)を 食べないか…と声掛けされる日々を送っていた。
(あめ)を買う…と言おうが。
…オモチャやプラモを(みつ)ごう…と言われよ うが…。
ついて行ったことなど、一回もない。
僕は、ビビってただけだ。
常に…マナナだけが、そんな僕を(なぐさ)め続 けてる状態だった…。

その頃は…タリアとも割りと良い仲だったと思う。
寡黙に近いタリアが、僕にあの手の本を最初、貸した切っ掛けは…。
『これでも読んで、大人になれ』と言う意味だったのだろうか?
そこら辺は今でも謎だ。

腰まで伸びた茶髪に眼鏡が似合う長身系アイドル―――眼鏡ミルルの恋愛話ばかりも確かに飽きては来てた。
タリアはミルルの崇拝者だった。
それ以外の話題がないのか?と疑うレベルに常時、同じネタだ。

タリアから借りた官能小説は…確かに、大人な気分に(ひた)れ たが…色々、衝撃が凄かった。
タリアはあの当時・…マナナを避けて、僕と仲良くなりたかった様子だった。
マナナとタリアは仲が悪かったからだ。

あの官能小説は…。

宇宙からやって来た不可解(ふかかい)な栽培植物 生物が…。
突如(とつじょ)、女性の元へ宅急便で送られ…観 葉植物と勘違いして、女性が飼育しようとすると…。
触手が・…何の前触れもなく、女体を(おそ)い、 女性が(あわ)て始める系の話だ。
最後まで、男 性の体が一貫して描写されてないのも・…特徴的だった。

あれも良い…男性臭が全然、漂わないのも、割りとツボではあった。
謎の触手に(おか)される女体と、その反応や痴 態が克明(こくめい)に描かれ続けてるが…。
マナナには見せられない小説だった。

僕が人生で生まれて初めて、マトモに読んだ官能小説だ。
一番最初に、タリアから渡してもらったエロ小説だった。

表紙が可愛い女の子と、隣に観葉植物がいるだけで、萌え系のイラストだ…。
それから、題名が”SF小説”だ。
誰が…中身は18禁だと思うだろうか…。
マニアしか、あれだとは察さないだろう…。

まさか…宇宙から到来(とうらい)した触手が、女 体を(おそう)うオカルト小説だとは思わず、展 開に驚き…ハラハラした…。
タリアの趣味も変わってると感じるが、僕的にはアレも割りとオッケーだった…。
部屋に置かれた観葉植物に似た未確認生命体がなのか…?と突っ込みはあったが…。
アア言うジャンルの官能小説にも、他にはない魅力があると…僕は認めてる。


「キセキの”SF小説”あらすじ解説(始)」

宅急便で届いた観葉植物を飼育しようとして、『抱かしてくれ、子供を産んでくれ』と植物疑似体寄生型エイリアンから声を発せられ、驚きまくるヒロイン…。
その後、エイリアンの触手がヒロインへ伸び、襲われ犯され…無垢なヒロインの貞操が散る。
植物疑似体寄生型エイリアンに、体内皮膚下組織へ侵入された高校生のヒロインは共同生活を余儀なくなれる。
通学中も、教室で勉強中も、ヒロインが憧れの先輩と会話してる最中も…。
体内に寄生してるエイリアンが予想のつかないタイミングで勝手に皮膚を移動して…生殖行為に及ぼうとし、ヒロインは日常生活に集中できない有り様に。

家では『生殖行為がしたい、子孫が残したい』と連日、深夜襲われるヒロイン…精神的におかしくなりそうになる。
友達や親にすら相談も出来ず…悩みまくったヒロインは、策を巡らさせたあげく…病院へ受診する。
そして、寄生型エイリアンの手術を依頼するも…その瞬間だけ全身を透明化組織へ変化し…決して、レントゲンに写ろうとしないエイリアン。

「そんな筈は…。
本当なんです、私の体内にいる寄生型エイリアンが…。
私を不可思議なタイミングで…。
そ、その…。
生殖行為に…。
もう限界なんです…。
ど、どうすれば…。
その…。
本当に私を犯してくるんです…。
本当です。
このままではエイリアンの子供を身籠ってしまう可能性が…。
そんなの嫌なんです。
どうすれば…」
涙ながらに言いにくいことを訴えるヒロイン。

医者からは
『…。
きっとストレスから妄想か幻覚が出てきてるのでしょう…。
貴女の体内にエイリアンがいないことはこれで証明された筈です…。
受験期や思春期にはよくある話です。
内科より精神科を受診してください…』

と精神科の受診を(すす)められ、気休め程度の 精神安定薬が処方される。
途方にくれるヒロイン。

処方された薬を飲み、落ち着き…深夜、自宅の部屋で、寄生してるエイリアンと格闘しようとするも…エイリアンの強さに根負けする。

とうとう快楽に落ち、人間の男性への興味をなくしてしまうヒロイン。
エイリアンと生き、その子を生む道を選ぶ。

☆☆☆

これが第一話で、その後…シリーズ化されて。
同様の生命体が人妻、看護婦、警察官、ただのOL、女子大生まで多種多様な女性の元へあらゆる手で送られる…。

核を防ぐレベルの巨大な防空壕(ぼうくうごう)施 設で秘密生物が栽培されていて…それが植物疑似(ぎじ)型 エイリアンの正体だ。
そんな触手を持つ未確認生物栽培イラスト挿絵(さしえ)が 官能小説”SF小説”にある。
あの挿絵のお蔭で…ターシャ祭りでテロ事件が勃発した時、偶然にも発見した地下施設が…核を防ぐ目的の軍事用防空豪(ぼ うくうごう)だとすぐに発覚したのは、皮肉な話だ。
どうでも良いような知識が役に立つ瞬間があるらしい。

タリアにも、あのターシャ泉付近ミサの地下施設にある・…軍事用防空壕(ぼうくうごう)を 見せてやりたかった…。
僕は驚きまくってた。
余りにもイラストと同じだったからだ。
あの…地下施設にある軍事用防空壕(ぼうくうごう)を 発見した瞬間、僕の周囲にいるのは…。

オカッパ黒髪低身長巨乳系女子マナナと…。
金髪碧眼妖精風美女の巫女様と…。

金髪で目付きの悪い、サーファー風男…学習イッチーや。
白デブ眼鏡のアニオタ…学習ニイ〜だった。

学習イッチーや学習ニイ〜は…。
さすがに、そこまでマニアックな官能小説を読んだことないのか、分からないみたいだった。

巫女様は神々しく沈黙し、マナナは挙動不審にあちこちを見渡していた。

あの官能小説も…。

途中から、未確認生命体植物が地上へやって来た訳は何なのか?
女性が人間の男性から興味を失くし、未確認触手生命体の子供を産み、地球上を謎の生物で埋め尽くす目的なのか?
それとも…新手のペット産業を開拓(かいたく)す る目的で、人間が故意的(こいてき)に宇宙生物を 開発して拡散(かくさん)してるのか?
と…なんか、いかにもSF化されていて…いろいろ、謎が多いエイリアン侵略話(しんりゃくばな し)だった。

タリアはSFマニアだが…。
学習イッチーはただの女好きなサーファー男、
学習ニイ〜は頭にアニメしかない女好きな認識だ。

僕は・…タリアのせいで少しだけ、毒されてしまったらしい。
タリアは官能小説やエロビデオに男性が(うつ)っ てるのは好まないらしい。
究極的に男性臭がしないものがベストらしい…。

「キセキの”SF小説”のあらすじ解説(終)」




そう言えば…。
タリアの"SF小説"は…。
意外に 触手植物疑似エイリアンが女性を突然、何の前触(まえぶ)れ もなく…(おそ)い倒し…凌 辱(りゅうじょく)する系の話だった…。
一人のターゲットを…どこまでも地の底までもジンワリと陰湿な手で精神的に追い詰めていく類が多かったが…。
あれは…少し陰湿すぎて、僕はドン引きな箇所も多々あったが…。
まさか、タリアはミルルにそうしたいのか?と疑った域の小説だった。

マナナ、大丈夫だろうか?
まさかタリアはマナナを苛め倒してないだろうか…?
衝撃的なレベルでそういう系だった。

それを言うなら…。
僕の"ハーレム前回物語"も…。
基本、いろんな邸宅で…ライトに女性をひたすら囲い続けて、暖かい愛を育む話だが。

妄想と現実は別物で、小説の内容を別に現実世界でする気にもなれず…。
普通に、僕はチャンスはありまくっても慎んでる。
僕ほど(かしこ)い人間もいない・…我ながら人 間が出来ていると思う。
タリアはどうか不明だが、心配には(およ)ばな いのかもしれない…。

それにしても…僕とタリアは…。
エロ本の話まで弾んでいた仲なのに…。
最近、急に距離が開いてるような気がする。

僕はタリアの…官能小説”SF小説”の解説と切り口大好きだったんだが…。
…あれ、凄い話だった。

確かに、高校時代…マナナがいる席であの話題で盛り上がれば…。
マナナだけポカーンとなっていただろう。

しかし…それにしても複雑過ぎる話で解説が必要な話だった…。
あのエイリアンは擬人化(ぎじんか)モンスター だったのか?
色々な視点で読むのも面白かった。

幼少時代、あまりにも性的に遅れてた僕に対して…エロ本を最初に貸してくれたのは、タリアだったのに…。
いつの間にこうなったのか??
寂しくもある。





















☆「レイカ視点、平和国へ留学して5年後…」

私が平和国に留学して、実に5年が流れたんだって思うと不思議な気分だわ。
私は連日、お見合いを斡旋されているの。

私も今年でもう24歳になると思うと・・月日が流れるのは早いものだわ。
2年前にもお見合いをしてたけど…お見合いの相手ってだいたい、最低…一回りは上で。
お母様は最低でも年収が3000万タ$ないとって…うるさくって。
そう言う条件を飲むと、どうしても年上すぎるのばかりで…。
酷いのは20歳以上…親子ほど離れてるわ。
私のお母様より年上から来た時は…唖然としたわ。

年収はないけど、って…歳が一番近い人で、見合い状が来たことが一度だけあったわ。
実家が良いらしくて。
と言っても、私の家の方が…ターシャ王血筋だし、実家が良くて、資産家なんだけど…。
歳が近いってことで、期待を込めて写真を見せて貰ったのよ。
ちょっと幻滅したわ。

2歳年下の…月神タリアって方だったんだけど…イケメンとは言い難くて。
見合いに持ってくるのって…だいたい、何かあるのよ、心してたわ。
何かを飲まないといけない人たちばかりで…。
国立ターシャ大学神学部…実家がターシャ神社…。
釣り書きは良かったわ…。
ターシャ神社はターシャ国では知らない人がいないレベルに…世界遺産にも登録されてる級の神社よ。

歳も近かったわ、あの条件の中では一番…。
でも、私はミスターシャ王立女子大…ミスコンに優勝するくらいだし…自分でも容姿は良いと自覚してるわ。
別に実家も全然、悪くないし…。
決めかねたのよ。
そこまで焦って、結婚ってしないといけないものなのかしら?

それとね、旧家(きゅうか)な神社の(よ め)って大変に決まってるでしょう?
決めかねたわよ。
だって、ウチは王族財閥でいろいろな企業を経営してる訳よ。
両親は養子じゃないとダメって言ってるのよ。

☆「ターシャ神社にいる一人息子をウチの養子にしたら…。
いったい、ターシャ国のターシャ神社はどうなるのかしら?
あそこは・…毎年、初詣でも長蛇の列になるのに…閉める訳にはいかないわよ。
月神家には他に継いでもらえる人がいるのかしら?」

こう思ったわよ?

月神家(つきがみけ)には従 兄妹(いとこ)に月神マリアって女性が…平和国にもいますし、そのマリ アさんに男の養子を取らせて…。
ターシャ神社を()がせる手もあります。
あのターシャ神社で暮らしたいという神父は大勢いますし…神父の(あこが)れ の地ですから。
マリアさんの婿養子(むこようし)はすぐにでも決 まるでしょう…。
歳が近い方はこの方しかいません。
だいだい、今時…見合いに持ってくるのは…結婚し遅れた組が多くて…。
若くて好条件になって来ると…猛烈に難しくて…]

とも、仲介人(ちゅうかいにん)に言われたけ ど…。
やっぱり、納得いかないわよ?
大丈夫なのかしら?
それって、本当に…。

月神マリアさんは…実は私、知っているわ。
私が受付嬢として座っている王族財閥ターシャ会話教室…あそこの生徒さんだわ。
金髪碧眼巨乳な昔の女優、マリーンモローさんに似た女性。
しかし…従兄妹(いとこ)と言うのに、全く似てな いわね?
この見合い写真では。
まさか…この見合い写真が…替え玉なのかしら?
って思うレベルよ、これは…。


もし月神タリアさんの見合い写真が替え玉だとしたら…。
やはり、私の塾の生徒さん…月神マリアさんに少しは似てるのかしら?
月神マリアさんからは毎日、(にら)まれてる わ…。

私を言い寄る年下男性キセキさんのことが…彼女、好きみたいなのよ。
キセキ君は…茶髪茶目長身男性、クォーターらしいわ…自分で言ってたわ?

あれ、交わすのも大変なのよ。
私はね、キセキ君に関しては…見てると不思議なのよ。
いったい、何名…好きな人がいるのかしら?
って思うのよね?
要するに…真剣さが足りないって思うの。
なんか遊び人にしか見えないわけ。




平和国からコンニチハ10


目次

平和国からコンニチハ12



今回のレイカも違う性格で書いてみました。
レイカは基本、恋愛に関しては固く真面目で…慎重派ですね?
そんな気がします…。






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