「キセキ視点」
その空気を破ってくれたのは…僕の隣にいる赤い振り袖 姿
のオカマにしか見えない英子さんだ。
♂まあ!
容姿も最悪だし最低男だわ!
私、キセキさんにしましたわ!
月神 家とは縁を切ります!
キセキさん、さぁ…デートしますわよ!!
もう、ここから去りましょう!
サヨウナラ!!♂
僕は英子 さんに引っ張られた。
僕ももう怖いし・・ターシャ神社からは…いったん、立ち退こうと思った。
半泣きしかけた、タリアのお母さんが僕を睨んでくることについてだ。
また神社に白い着物姿と言うのが…本気で幽霊以上に怖い、タリアのお母さんがだ…。
僕のことを恨 んでる顔だった、タリアと英
子さんの見合いをぶち壊しにしたのは…僕のせいだと責める表情だった。
僕は・…今日、この場に来ない方が良かったのかもしれない。
そんな気がした。
☆☆☆
ターシャ神社から背を向けて砂利 を踏み
しめ、鳥居を越え…石段を下降して、退散した…。
その日はそのあとずっと、英子さんに絡 ま
れて…徒歩でターシャ駅前へ向かった。
それから、カラオケデートへ突入した。
カラオケ店の密室に入り、英子さんと僕は二人っきりになった。
机の上には2つのコップがある。
場を凌ぐために、オレンジジュースを僕は飲み…。
英子さんも僕と同じオレンジジュースを飲んだ。
♂まあ、イケメンね!
惚 れ惚 れ
するわよ!
このオレンジジュース、美味しいわね?
今、最高の気分よ!
ねえ、オレンジジュースよりお酒飲まない?
アナタの酔った姿を見てみたいわ?
酔って正常な判断がなくなって…一緒にエロになるなんて!
キャア…うんふふふふふふ。
げふげふげふ♂
「僕は押し倒される趣味はない。
酒なんか飲むわけない。
はあ…。
マナナは…僕のいい名づけで…しかも、僕の元カノだった。
まさか、二人があんな関係になってたなんて…。
はあ…。
僕の7名の選択肢のうち、一人が今…消えつつある…。
悲しい気分だ」
♂いつ子供が出来てもおかしくない関係なんですってね?。
まあ、私が向こうの縁談を断るには立派な理由だわ。
私には変な虫が付いていることは知らされてなかったわけだしね!
ァハッハハハ♂
「はあ…」
♂あら!
じゃ、私がその消えた一人の選択肢に立候補してあげるわよ!
キセキさんのスマホ…お手洗いに行ってる途中で、勝手にメール送信しておいたわ!
ほほほっほほ
電話番号も控 えておいたから♂
「はああ?」
僕はビックリ仰天した。
そこで、赤い振り袖 姿な英子さんが僕へ密
着してきた。
何故かこの期 に及んでも…オカマにしか見え
ない英子さんがだ。
僕は心の中で助けを呼んでいた。
♂ねえ…。
私の許婚 の秘密って、何なのかし
ら?
知ってるんでしょ。
ホホ♂
「ふう…。
君は本気でタリアと結婚するかもしれなかった人間だからこそ、話すが…」
♂ん?♂
「これは絶対に他言不要だと約束できるだろうか?」
♂いいわよ?♂
「月神家にとっては…。
これが噂 になれば他の縁談にも関わ
る…。
タリアが変にクラスメイト全員から騒 がれ
て、イジメにあわないように僕は黙ってきた」
♂何ですの?
それは??♂
「僕の大親友、タリアは…ガリ勉で泊まりの旅行は学生時代修学旅行も含めて全部欠席だ。
毎回、親戚 の法事か、タリアの風邪で
休み扱 いになってる。
しかも、大学へ受かる歳までターシャ祭にすら一度も参加しなかった…」
♂え?
ターシャ祭にも?
村人であり得ませんわ!
お正月の初詣 以上に盛大な儀式で
すのに!♂
英子さんは僕へどんどん、密着して来て…嫌なムードが密室に漂う。
説明を早めに切り上げたいと僕は願った。
「ふう…これは…。
僕もタリアの母に口止めされてる。
それから、タリアがクラスメイト全員からターシャ神社の息子だとばれないように口止めされてた。
彼は精神的プレッシャーに弱いタイプだからだ。
月神家の子供は神社跡取りのために大変らしい。
連日、夜の7〜9時は机に縄 で縛 られて勉強を余儀なくなれるらしい…」
♂まあ !
それ、本当ですの♂
しかし…英子さんはタリアの許婚 だ。
親切に説明した方が良いのかもしれない。
そう考え、暑苦しく僕へ抱擁 する…赤
い振り袖 姿にオカマ風な英子さんへ説明を
続けた。
英子さんの方は見てない、英子さんは僕を見詰めてるが…僕の視線はカラオケモニターに流れるアイドルたちにある。
カラオケモニターではアイドルたちが踊ってる。
途中で僕の知人、眼鏡ミルルも流れた。
眼鏡ミルルから好評発売中のシングルソング、”世界にただ一人の清純系女優は私”は…現在TOP10内に入ってるらしい。
僕はほぼ、棒読みで唇を続けた。
意識はモニターの中にいる水着アイドルたちにある。
「月神家の子供があとを継 げなかった場合、
あの神社から放り出されて一家で路頭に迷うらしい。
死活問題だから、それは譲れないらしい…。
母なら心を鬼にしてココは耐えなくてはならないらしい…。
僕は知らなかったが…。
月神家は2000年以上に渡り、あのターシャ神社で勤めてきた歴史があるらしい。
それを覆 す訳にはいかないらしい」
♂それは大変ですわ!!。
そんな宿命があるなんて!
私、嫁がなくて正解でしたわ!
2000年ですか…。
2000年間も…あの神社で…。
代々、跡をとってきたわけですの?
本気で旧家なのですね…♂
「そうだ」
僕はカラオケ店のテレビモニターにいるアイドルの女体ラインを見て、意識を逸 ら
した。
隣にいる赤い振り袖 姿のオカマ…英子さん
を見る気に全然、なれなかった…。
♂でも…。
それで賢い頭のいい嫁を求めてましたの?
それなら…。
今の方と私の許婚 が…結婚した暁 には…。
まさか、月神家が…。
将来、あの神社から追い出される可能性が…。
それにしても…。
そんなにターシャ神社の採用試験って難しいのですか?
私にはさっぱりですが?♂
「すべての話はタリアの母から聞いたことだ。間違いない。
タリアの母は、僕だけに…事細かに毎回、教えてくれた。
僕がタリアの唯一無二 の親友だか
らだ。
それから、それはあり得る。
あんな全国的にも有名な神社、しきたりが煩 い
に決まってる…そんな気がしてならない。
きっとマナナはこれから先、あんな旧家に嫁 ぐ
のなら…色々な意味で大変になるだろう。
今すぐ目を冷ますべきだ。
僕はマナナが心配でたまらない…」
僕は嫌な気持ちを間際らせるために机の上にあるオレンジジュースをもう一回飲んだ。
オレンジジュースを半分まで飲み、机の上にコップを置いた。
すると、僕のオレンジジュースを英子さんが・……飲み、顔に笑顔を浮かべた。
僕は急に新しいコップが欲しくなった…。
♂もし、次の月神 家の子供がターシャ
神社を継 げなかった場合、どうなりますの?
♂
「おそらく月神家2000年の歴史が終わるのだろう。
月神家 はあの神社から放り出され
て、一家で路頭 に迷うのだろう…」
♂うわぁ、それは猛烈なるプレッシャーですわ!
本気で破談になって正解でしたわ!
キセキさんと私…会話が猛烈に弾 むの
ね!
気が合うわね、ホホッホ、私たち♪♂
「僕は説明をしただけだ、他意はない」
♂照れちゃって。
言いわけは良いわよ!
うほ♪
じゃ、歌うわよ。
私の十八番 を・・。
ウッホホホホ♂
♪命の限り愛してる、私を裏切ったなら殺してやる、ターシャ海橋…荒れた海…。
どこまでも貴女を追いかけます!
命の限り追いかけて、今日は貴女の夢に出ます!
私を捨てたなら殺してやる、ターシャ海橋…冬の陣 ♪
英子さんは演歌を歌ってる、怖い歌詞ばかりだ…。
僕は怖かった。
僕も一応、歌った。
ココは無難 に平和国SONGにしておい
た。
女優ミルルが好評発売中の…”世界にただ一人の清純系女優は私”などの歌を歌った。
ミルルSONGの方がマシだ。
♪世界でただ一人、地球上に残された清純な乙女は私…。
だれも分かってくれない。
私の心はガラスのハート。
触れば崩れてしまう。
だって、繊細なんだから…私は♪
映像でミルルが踊ってる。
親友として、旧友を応援するのは当たり前のことだ。
しかし・・カラオケのPVはミルル水着映像ではなかった・・。
ノースリの純白ドレスに腰まで伸びた茶髪…眼鏡をかけた美少女といった風情 だ。
まだ、この空気でミルルの方が・・癒 され
る。
ミルルの方が…どう見ても、女に見える。
性格は凶暴だったが…。
ミルルは現在、明らかに悪い男に誑 かさ
れている…僕は心配だ。
平和国に残してきた我が幼馴染 の
ことをだ。
英子さんは論外に近い。
ノリに乗って歌い終わったあとに…英子さんがマイクを片手に叫び始めた。
♂じゃ、奢 りよ!
この着物の着付け代だけでも、どれだけお金がかかったか…。
その他にもヘアメイク代もかかってるのよ。
キセキさんと私が出会ったことで…今日の見合いは破談になった。
今日の見合いのために銘 いっぱいお金を
掛けて、御洒落 をして来たと言うの
に…。
だから、私たちの出会い…これは運命だと思うの♂
僕は耳が壊れるかと思った。
「僕は全く関係ない…」
♂まさか・・私に逆らう気?
ボコボコリンチにするわよ!
私はね?
プロボクサーになれる級に腕の力には自信があるからね!!!
ほほほほほほ♂
どう見ても最初から女装した男にしか見えない英子さんが…僕の肩を叩 い
た。
その瞬間、猛烈に肩が痛んだ。
「分かった、奢る!
しかし…僕は払うが…金輪際 、僕
のことは忘れて欲しい。
一生のお願いだ」
♂何ですって?
もう一度…いいなさいよ…♂
「分かった、奢る」
こうして、英子さんに僕は…奢る運命になった。
僕は全く英子さんに気はない、しかし…逃げるにはこれしか方法がなかった。
ここから早く逃げたいと本気で願った。
怖すぎて、反論できる雰囲気でもなかった。
どう見ても、オカマにしか見えない…。
慎重が170pは優に超えて…肩幅まで広い…筋肉まで盛り上がってる。
僕は非力だ、勝てそうにない。
英子さんの分、3000円だけで僕の貞操 が
助かるなら・・それで良いかと思えた。
ターシャ駅前カラオケ店を一人3000円のカラオケ代・…。
二人で合して、6000円だ。
英子さんが怖くて、恐喝 に勝てな
かった…。
もう…すぐにでも、この恐ろしいターシャ国から僕は去ろうと思う。
英子さんは…僕のストーカーになりそうで仕方ない。
警察へ相談すべきなのか???
被害届を出すべきなのか?
僕はカラオケ店で清算を済ませると同時に…必死の思いで英子さんから逃げた。
振り返ると英子さんは赤い振り袖 姿…下
駄 を履 い
たまま、走って来るから。
もう泣きそうになったが…。
英子さんはさすがに、慣れてない振り袖 の
せいで、こけたらしい…。
曲がり角を過ぎる前に背後を向くと、英子さんが歩道でこけていた。
僕は命カラガラ脱出が成功できた。
半分、死ぬかと思った。
☆☆☆
まあ、僕の勘ではタリアは黙ってるが英子さんへ行くことはないだろう。
彼はミルルに長年、ぞっこんで崇拝してた。
CMに出演する級の美女で、頭脳明晰 の
インテリ系なら別なのだろうが。
彼の好みは芸能人レベルに高いのだから。
まあ、その点…。
僕も本命の王族 レイカさんはミスコン
を受賞してる。
女子アナも余裕でなれるだろう。
タリアと僕は深いとこで似てるのかもしれない、なんせ旧友なのだから。
父方祖父母宅が視界に見え始めた頃には日が暮れていた。
一応、あれは…。
見合いの邪魔が出来たのか?
しかし、タリアの母に僕は恨まれそうだ。
…今日は猛烈に暗い。
今日、僕はアレは女とはカウントしないが・・恐喝にあってしまった。
大昔、泉の巫女様へ「もう女性から苛 めら
れませんように…女性からモテますように…」と祈ったのにも関わらずだ。
やはり、英子さんはそもそも女性じゃないのではないか?
そんな気さえする。
僕は今、貞操が危ない気もする…。
何故だろう?
こんなに女装した男にしか見えない女性に会ったのは、僕は生まれて初めてだった。
何故、英子さんは…オカマバーのホステスにしか見えないのか…?
僕は8人目の候補に英子さんを加える気にはなれなかった・…。
マナナへ…祖父母宅に入ったら、スマホでLINEをする気だ。
あの後のことも…気になる。
♪ピンポーーーーーン♪
インターホンから声が鳴った。
婆「はあい。
灯台ですが…誰でしょうか?」
「僕だ、僕だ…」
婆「もう…。
名乗ってくれないのかい?
どうせキセキ君だろ」
「当たりだ」
婆「同窓会から帰って来たんだね?
待っておくれよ今、玄関の扉を開けるからね…」
「お祖母ちゃん、ありがとうだ」
僕は現在猛烈に暗い・・。
オカマにしか見えない女からは・・恐喝にあい…二人分のカラオケ代合わせて6000円、カツアゲに逢い。
それから元カノマナナには少しは期待してた。
しかし…あの結果だ。
ターシャ国に帰国してきた意味が全然なくなった瞬間だ。
少しボケーとしてるかもしれない。
コッチへ飛ぶ前には本命のレイカさんにも振られて…今、目の前が真っ暗になってる。
まさか…僕に残されてるのは…。
平和国にいる女性、タリアの従兄妹…月神マリアしか、いないというのか?
僕を慕 っていた筈 の眼鏡ミルルまで既に悪い男に誑 か
されてる。
僕はいったい、どうするべきなのだろうか?
まだ頼み綱 があるうちは良い。
一刻も早く、平和国に戻って…タリアの従兄妹、月神マリアで落ち着くべきなのか?
今、頭がグルグルしている。
それより怖いのは…ターシャ国にいる英子さんだ。
僕をストーカーしかねない。
僕はもうすぐにだって…この国から去ると決めている。
僕が暮らす世界は…やはり、本命のレイカさんや…タリアの従兄妹、月神マリアなどがいる平和国らしい。
それを実感した。
婆「おかえり、キセキ君。
どうしたんだい?
同窓会で何かあったのかい?
泣きそうな顔をしてるが…。
お祖母ちゃんに言っても良いんだよ?
それとも感動の再会でもしたんかい?
昔の友達にだ」
「お祖母ちゃん、ありがとう。
僕は明日のフライトでも今日のフライトでももうすぐにだって、平和国に帰るつもりだ」
婆「そうかい?
それは寂しいね…。
そうかい、お祖母ちゃんとの別れが寂しくて…泣いてるんだね。
お祖母ちゃんも泣けて来るよ」
「そういうことにしてもらいたい…。
今すぐにでもスマホから予約を取るつもりだ」
爺「やあ、キセキ君…。
ゆっくりしていかないのかい?
で…昔の女には同窓会で会えかい?
お祖父ちゃんにもキセキ君の彼女を早く紹介してくれよ!
期待してるからな!」
「最善なら尽くそう…」
僕は父方祖父母のリビングに座り込み、畳 で
寝転んだ。
今からスマホで…一応、マナナへあの後のことを聞くつもりだ。
やはり、それは気になる。
僕はそのために来たのだから…。
☆☆☆
僕はスマホを見て、凍りついた…。
僕のスマホ、着信が来てる…。
それも僕が登録した覚えのない女性、英子さんと表示件名に出ている。
メールも英子さんから来てる。
LINEも英子さんから来てる。
✉♂件名;英子よ!
本文;
残念だわ☹…キセキさんのスマホを介して…電話番号は分かったけど…。
住所だけ分からなかったのよ!!!☠。
今、電話番号と本名から住所をネットで検索してるけど分からないの☂。
教えてちょうだい!(`O‘)」」♂
✉♂件名;英子よ!
本文;
私の携帯メールが迷惑メール登録されてる可能性も考えて…✌。
違うフリメからも送信してみたわよ!➳❤♪♚
私…フリメなら10個は持ってるから ✉!
逃さないわよ☻✄!!
今はお風呂に入ってて、裸でメールを打ってるのよ!✉♨❤
キセキ君、下ネタ興味あるかしら?☻❤❤❤❤❤❤♂
☎♂頑丈英子よ…!
電話に出てくれないから…留守電に入れておいたわ。
逃げるなんて良い度胸ね?
逃げれるって思ってるの?♂
☎♂頑丈英子よ…!
電話に出てくれないってことは・…まさか、着信拒否かしら?
違う電話番号からもかけてみたわよ。
これは…実家の電話でかけたわよ!♂
☎♂頑丈英子よ…!
私の携帯でも…実家の電話番号でも出ないのね?
仕方ないから…親の携帯電話番号でかけてみたわよ!
出るまで根性で続けるわよ!!♂
☺♂電話番号さえ分かれば…LINEは友達登録が出来るのよ!☻
英子よ♪✌
これからも末永くよろしくね!!➳❤
返事、待ってるわよ!!☻✉
住所が不明だから…手紙だけそっちへ送れないのが困ったところだわ☠!♂
☺♂LINEは既読が付くから、送ったメッセージを読んでくれたかどうかわかるのが良いわね?❤❤❤❤
そう言えば、キセキさんは留学してるだってね✈✌?
平和国よね✈?
平和国にはね…私の親友、馬髪可憐 っ
て女子が私立平和国際大学に通ってるみたいだけど・…。
キセキさんの大学はどこなの?❤❤❤❤
私の平和国での知り合いは一人しかいないわ・…どうやって、キセキさんの居場所を付きとめれば良いのかしら?☃
やはり…許婚 の月
神 タリアから聞くべきなのかしら?☯
えっと…私の許婚 、月神タリアと
は…親友なのかしら?☻
あの会話内容では…♥♥。
ターシャ神社に問い合わせたら…キセキ君のこと、教えてくれるかしら??✌❀♂
こういうのが…20件ぐらい来ている。
僕はストーカーされて怯える女性の気持ちが半分、理解できた気分だった。
これは怖い。
馬髪可憐…なら、知っている。
僕が通う私立大学平和国際大学の後輩で…王族財閥ターシャ会話教室ではバイト仲間だ。
唖然 とした、馬髪可憐にも頼むべきなの
かもしれない…。
英子さんから僕を匿ってもらえるようにだ。
しかし…馬髪可憐は僕を崇拝してる、ただでは…英子さんに情報を与えない可能性もある。
混乱してる。
馬髪可憐に英子さんから匿ってもらえるように頼めば・・あとから、これをネタに交際を強引に迫られそうだ。
何故だろうか…?
僕は女性から下ネタを振られていると言うのに…嬉しくないらしい。
こんなことは初めてだ。
どうして、英子さんは…中年のオカマにしか見えないのだろうか???
それにしてもスマホに僕の住所を登録してなくて正解だった。
僕は手洗いに行く時も…ジーンズのポケットにスマホを入れて…肌身離さなかった筈 な
のに・・。
いつ、奪われたのだろうか?
いろいろ肝が冷えて来た。
すぐに迷惑電話ブロックサービスに登録し、英子さんの電話番号を登録した。
メールは…長年愛着のあったアドレスだったが…アドレス変更した。
あとで、昔の知人達に送信するつもりだ。
指定外着信拒否設定にしておいた。
しばらく、この国は危険だ…来年のターシャ祭まで帰る気にならない。
その方が良い。
留守電まで入ってるが…すぐに消去した。
これは警察にも相談した方が良いのだろうか?
しかし…確か、命の危険が及ばないと警察は動いてくれないと聞く。
僕はマナナへLINEするより先に…。
ターシャ国際空港の公式HPに行って…フライトを予約することにした。
満席だったら、どうしようかと思ったが…。
翌朝7時のフライトが窓際ではないが…一つだけ空いていた。
これは幸運だと感激して、すぐに予約した。
ホッと安堵の息を吐きおろし、マナナへもLINE連絡することに決めた。
☆☆☆
異能マナナ
☺ ---「え?
キセキ…。
もう帰るの?
キセキのお陰で今日は助かったわ。
猛烈に感激してたのに。
何とか、私が花嫁 学校を行く話で進んでる
わ。
英子さんとタリアの見合いは破談になったわ…。
私はこれからも大変そうだわ。
まだこの期 に及 んで、タリアのお母さんが・・。
私のことを反対してるみたいで…」---
☺ ---「そうなの・・。
どうしてなの?
寂しいわ‥」---
☺ ---「そうなの…。
キセキ、頑張ってね!
来年のSP試験に燃えてるのね!
応援してるわ」---
☺ ---「分かったわ。
ありがとう、キセキ。
助かったわ…今日は」---
☆☆☆
僕は何故か…今日はココから先、LINEをする気が失せた。
マナナで終了で良いだろう。
他に聞くこともない。
英子さんがあの調子なら…英子さんからあの縁談は御断りの電話をしたに決まってる。
僕は何のためにこの国へ来たのだろうか?
タリアへ文句のLINEを送信した。
タリアからは…相変わらずLINEレスが来ない。
親友だと言うのに…こんなにも会話が弾 ま
ない帰国も珍しい。
僕はもうお祖母ちゃんの作ったカレーを夜も食べて、…早めに寝ることに決めた。
婆「キセキ君。
お祖母ちゃんのカレーは美味しいかい?
いつでも寄っておいでよ、おばあちゃんの家にだ」
「僕は…来年のターシャ祭まで何があってもココには帰らない」
爺「そうかい…。
お祖父ちゃん、来年のターシャ祭ではキセキに彼女が出来るようにターシャ神社で参拝する。
それにしても別嬪の巫女 様がいなくなって
から…あの祭りもつまらない」
婆「キセキ君…。
来年かい?
それは寂しいね…。
お祖母ちゃんにもたまには連絡してちょうだいよ。
キセキ君の両親にもよろしくよ!」
「分かった。
カレーは美味しい。
ありがとうだ」
爺「来年には、お祖父ちゃんに金髪巨乳平和国系美女をキセキの彼女として紹介しろよ。
期待してるからな!
キセキ」
僕の父方祖父母はこのノリだ。
「僕は勉強に生きる。
試験に忙しい。
恋愛は捨ててる…」
それだけ伝えて、隣の納戸で寝させて貰った。
隣の納戸は…昔、僕の父も住んでたらしいが…今では物置状態だ。
そこに布団を敷いて寝る。
今日はグッスリ寝れそうだ。
☆☆☆
翌朝、5時には目を覚ました。
僕はこの国を発 つことに決めた。
バスで空港まで30分足らずだが…早めに空港に着きたい。
飛行機は7時発だ、6時には空港で座っていたい。
平和国からコンニチハ8
目次
平和国からコンニチハ9
♂まあ!
容姿も最悪だし最低男だわ!
私、キセキさんにしましたわ!
キセキさん、さぁ…デートしますわよ!!
もう、ここから去りましょう!
サヨウナラ!!♂
僕は
僕ももう怖いし・・ターシャ神社からは…いったん、立ち退こうと思った。
半泣きしかけた、タリアのお母さんが僕を睨んでくることについてだ。
また神社に白い着物姿と言うのが…本気で幽霊以上に怖い、タリアのお母さんがだ…。
僕のことを
僕は・…今日、この場に来ない方が良かったのかもしれない。
そんな気がした。
☆☆☆
ターシャ神社から背を向けて
その日はそのあとずっと、英子さんに
それから、カラオケデートへ突入した。
カラオケ店の密室に入り、英子さんと僕は二人っきりになった。
机の上には2つのコップがある。
場を凌ぐために、オレンジジュースを僕は飲み…。
英子さんも僕と同じオレンジジュースを飲んだ。
♂まあ、イケメンね!
このオレンジジュース、美味しいわね?
今、最高の気分よ!
ねえ、オレンジジュースよりお酒飲まない?
アナタの酔った姿を見てみたいわ?
酔って正常な判断がなくなって…一緒にエロになるなんて!
キャア…うんふふふふふふ。
げふげふげふ♂
「僕は押し倒される趣味はない。
酒なんか飲むわけない。
はあ…。
マナナは…僕のいい名づけで…しかも、僕の元カノだった。
まさか、二人があんな関係になってたなんて…。
はあ…。
僕の7名の選択肢のうち、一人が今…消えつつある…。
悲しい気分だ」
♂いつ子供が出来てもおかしくない関係なんですってね?。
まあ、私が向こうの縁談を断るには立派な理由だわ。
私には変な虫が付いていることは知らされてなかったわけだしね!
ァハッハハハ♂
「はあ…」
♂あら!
じゃ、私がその消えた一人の選択肢に立候補してあげるわよ!
キセキさんのスマホ…お手洗いに行ってる途中で、勝手にメール送信しておいたわ!
ほほほっほほ
電話番号も
「はああ?」
僕はビックリ仰天した。
そこで、赤い振り
何故かこの
僕は心の中で助けを呼んでいた。
♂ねえ…。
私の
知ってるんでしょ。
ホホ♂
「ふう…。
君は本気でタリアと結婚するかもしれなかった人間だからこそ、話すが…」
♂ん?♂
「これは絶対に他言不要だと約束できるだろうか?」
♂いいわよ?♂
「月神家にとっては…。
これが
タリアが変にクラスメイト全員から
♂何ですの?
それは??♂
「僕の大親友、タリアは…ガリ勉で泊まりの旅行は学生時代修学旅行も含めて全部欠席だ。
毎回、
しかも、大学へ受かる歳までターシャ祭にすら一度も参加しなかった…」
♂え?
ターシャ祭にも?
村人であり得ませんわ!
お正月の
英子さんは僕へどんどん、密着して来て…嫌なムードが密室に漂う。
説明を早めに切り上げたいと僕は願った。
「ふう…これは…。
僕もタリアの母に口止めされてる。
それから、タリアがクラスメイト全員からターシャ神社の息子だとばれないように口止めされてた。
彼は精神的プレッシャーに弱いタイプだからだ。
月神家の子供は神社跡取りのために大変らしい。
連日、夜の7〜9時は机に
♂まあ !
それ、本当ですの♂
しかし…英子さんはタリアの
親切に説明した方が良いのかもしれない。
そう考え、暑苦しく僕へ
英子さんの方は見てない、英子さんは僕を見詰めてるが…僕の視線はカラオケモニターに流れるアイドルたちにある。
カラオケモニターではアイドルたちが踊ってる。
途中で僕の知人、眼鏡ミルルも流れた。
眼鏡ミルルから好評発売中のシングルソング、”世界にただ一人の清純系女優は私”は…現在TOP10内に入ってるらしい。
僕はほぼ、棒読みで唇を続けた。
意識はモニターの中にいる水着アイドルたちにある。
「月神家の子供があとを
死活問題だから、それは譲れないらしい…。
母なら心を鬼にしてココは耐えなくてはならないらしい…。
僕は知らなかったが…。
月神家は2000年以上に渡り、あのターシャ神社で勤めてきた歴史があるらしい。
それを
♂それは大変ですわ!!。
そんな宿命があるなんて!
私、嫁がなくて正解でしたわ!
2000年ですか…。
2000年間も…あの神社で…。
代々、跡をとってきたわけですの?
本気で旧家なのですね…♂
「そうだ」
僕はカラオケ店のテレビモニターにいるアイドルの女体ラインを見て、意識を
隣にいる赤い振り
♂でも…。
それで賢い頭のいい嫁を求めてましたの?
それなら…。
今の方と私の
まさか、月神家が…。
将来、あの神社から追い出される可能性が…。
それにしても…。
そんなにターシャ神社の採用試験って難しいのですか?
私にはさっぱりですが?♂
「すべての話はタリアの母から聞いたことだ。間違いない。
タリアの母は、僕だけに…事細かに毎回、教えてくれた。
僕がタリアの
それから、それはあり得る。
あんな全国的にも有名な神社、しきたりが
きっとマナナはこれから先、あんな旧家に
今すぐ目を冷ますべきだ。
僕はマナナが心配でたまらない…」
僕は嫌な気持ちを間際らせるために机の上にあるオレンジジュースをもう一回飲んだ。
オレンジジュースを半分まで飲み、机の上にコップを置いた。
すると、僕のオレンジジュースを英子さんが・……飲み、顔に笑顔を浮かべた。
僕は急に新しいコップが欲しくなった…。
♂もし、次の
「おそらく月神家2000年の歴史が終わるのだろう。
♂うわぁ、それは猛烈なるプレッシャーですわ!
本気で破談になって正解でしたわ!
キセキさんと私…会話が猛烈に
気が合うわね、ホホッホ、私たち♪♂
「僕は説明をしただけだ、他意はない」
♂照れちゃって。
言いわけは良いわよ!
うほ♪
じゃ、歌うわよ。
私の
ウッホホホホ♂
♪命の限り愛してる、私を裏切ったなら殺してやる、ターシャ海橋…荒れた海…。
どこまでも貴女を追いかけます!
命の限り追いかけて、今日は貴女の夢に出ます!
私を捨てたなら殺してやる、ターシャ海橋…冬の
英子さんは演歌を歌ってる、怖い歌詞ばかりだ…。
僕は怖かった。
僕も一応、歌った。
ココは
女優ミルルが好評発売中の…”世界にただ一人の清純系女優は私”などの歌を歌った。
ミルルSONGの方がマシだ。
♪世界でただ一人、地球上に残された清純な乙女は私…。
だれも分かってくれない。
私の心はガラスのハート。
触れば崩れてしまう。
だって、繊細なんだから…私は♪
映像でミルルが踊ってる。
親友として、旧友を応援するのは当たり前のことだ。
しかし・・カラオケのPVはミルル水着映像ではなかった・・。
ノースリの純白ドレスに腰まで伸びた茶髪…眼鏡をかけた美少女といった
まだ、この空気でミルルの方が・・
ミルルの方が…どう見ても、女に見える。
性格は凶暴だったが…。
ミルルは現在、明らかに悪い男に
平和国に残してきた我が
英子さんは論外に近い。
ノリに乗って歌い終わったあとに…英子さんがマイクを片手に叫び始めた。
♂じゃ、
この着物の着付け代だけでも、どれだけお金がかかったか…。
その他にもヘアメイク代もかかってるのよ。
キセキさんと私が出会ったことで…今日の見合いは破談になった。
今日の見合いのために
だから、私たちの出会い…これは運命だと思うの♂
僕は耳が壊れるかと思った。
「僕は全く関係ない…」
♂まさか・・私に逆らう気?
ボコボコリンチにするわよ!
私はね?
プロボクサーになれる級に腕の力には自信があるからね!!!
ほほほほほほ♂
どう見ても最初から女装した男にしか見えない英子さんが…僕の肩を
その瞬間、猛烈に肩が痛んだ。
「分かった、奢る!
しかし…僕は払うが…
一生のお願いだ」
♂何ですって?
もう一度…いいなさいよ…♂
「分かった、奢る」
こうして、英子さんに僕は…奢る運命になった。
僕は全く英子さんに気はない、しかし…逃げるにはこれしか方法がなかった。
ここから早く逃げたいと本気で願った。
怖すぎて、反論できる雰囲気でもなかった。
どう見ても、オカマにしか見えない…。
慎重が170pは優に超えて…肩幅まで広い…筋肉まで盛り上がってる。
僕は非力だ、勝てそうにない。
英子さんの分、3000円だけで僕の
ターシャ駅前カラオケ店を一人3000円のカラオケ代・…。
二人で合して、6000円だ。
英子さんが怖くて、
もう…すぐにでも、この恐ろしいターシャ国から僕は去ろうと思う。
英子さんは…僕のストーカーになりそうで仕方ない。
警察へ相談すべきなのか???
被害届を出すべきなのか?
僕はカラオケ店で清算を済ませると同時に…必死の思いで英子さんから逃げた。
振り返ると英子さんは赤い振り
もう泣きそうになったが…。
英子さんはさすがに、慣れてない振り
曲がり角を過ぎる前に背後を向くと、英子さんが歩道でこけていた。
僕は命カラガラ脱出が成功できた。
半分、死ぬかと思った。
☆☆☆
まあ、僕の勘ではタリアは黙ってるが英子さんへ行くことはないだろう。
彼はミルルに長年、ぞっこんで崇拝してた。
CMに出演する級の美女で、
彼の好みは芸能人レベルに高いのだから。
まあ、その点…。
僕も本命の
女子アナも余裕でなれるだろう。
タリアと僕は深いとこで似てるのかもしれない、なんせ旧友なのだから。
父方祖父母宅が視界に見え始めた頃には日が暮れていた。
一応、あれは…。
見合いの邪魔が出来たのか?
しかし、タリアの母に僕は恨まれそうだ。
…今日は猛烈に暗い。
今日、僕はアレは女とはカウントしないが・・恐喝にあってしまった。
大昔、泉の巫女様へ「もう女性から
やはり、英子さんはそもそも女性じゃないのではないか?
そんな気さえする。
僕は今、貞操が危ない気もする…。
何故だろう?
こんなに女装した男にしか見えない女性に会ったのは、僕は生まれて初めてだった。
何故、英子さんは…オカマバーのホステスにしか見えないのか…?
僕は8人目の候補に英子さんを加える気にはなれなかった・…。
マナナへ…祖父母宅に入ったら、スマホでLINEをする気だ。
あの後のことも…気になる。
♪ピンポーーーーーン♪
インターホンから声が鳴った。
婆「はあい。
灯台ですが…誰でしょうか?」
「僕だ、僕だ…」
婆「もう…。
名乗ってくれないのかい?
どうせキセキ君だろ」
「当たりだ」
婆「同窓会から帰って来たんだね?
待っておくれよ今、玄関の扉を開けるからね…」
「お祖母ちゃん、ありがとうだ」
僕は現在猛烈に暗い・・。
オカマにしか見えない女からは・・恐喝にあい…二人分のカラオケ代合わせて6000円、カツアゲに逢い。
それから元カノマナナには少しは期待してた。
しかし…あの結果だ。
ターシャ国に帰国してきた意味が全然なくなった瞬間だ。
少しボケーとしてるかもしれない。
コッチへ飛ぶ前には本命のレイカさんにも振られて…今、目の前が真っ暗になってる。
まさか…僕に残されてるのは…。
平和国にいる女性、タリアの従兄妹…月神マリアしか、いないというのか?
僕を
僕はいったい、どうするべきなのだろうか?
まだ頼み
一刻も早く、平和国に戻って…タリアの従兄妹、月神マリアで落ち着くべきなのか?
今、頭がグルグルしている。
それより怖いのは…ターシャ国にいる英子さんだ。
僕をストーカーしかねない。
僕はもうすぐにだって…この国から去ると決めている。
僕が暮らす世界は…やはり、本命のレイカさんや…タリアの従兄妹、月神マリアなどがいる平和国らしい。
それを実感した。
婆「おかえり、キセキ君。
どうしたんだい?
同窓会で何かあったのかい?
泣きそうな顔をしてるが…。
お祖母ちゃんに言っても良いんだよ?
それとも感動の再会でもしたんかい?
昔の友達にだ」
「お祖母ちゃん、ありがとう。
僕は明日のフライトでも今日のフライトでももうすぐにだって、平和国に帰るつもりだ」
婆「そうかい?
それは寂しいね…。
そうかい、お祖母ちゃんとの別れが寂しくて…泣いてるんだね。
お祖母ちゃんも泣けて来るよ」
「そういうことにしてもらいたい…。
今すぐにでもスマホから予約を取るつもりだ」
爺「やあ、キセキ君…。
ゆっくりしていかないのかい?
で…昔の女には同窓会で会えかい?
お祖父ちゃんにもキセキ君の彼女を早く紹介してくれよ!
期待してるからな!」
「最善なら尽くそう…」
僕は父方祖父母のリビングに座り込み、
今からスマホで…一応、マナナへあの後のことを聞くつもりだ。
やはり、それは気になる。
僕はそのために来たのだから…。
☆☆☆
僕はスマホを見て、凍りついた…。
僕のスマホ、着信が来てる…。
それも僕が登録した覚えのない女性、英子さんと表示件名に出ている。
メールも英子さんから来てる。
LINEも英子さんから来てる。
✉♂件名;英子よ!
本文;
残念だわ☹…キセキさんのスマホを介して…電話番号は分かったけど…。
住所だけ分からなかったのよ!!!☠。
今、電話番号と本名から住所をネットで検索してるけど分からないの☂。
教えてちょうだい!(`O‘)」」♂
✉♂件名;英子よ!
本文;
私の携帯メールが迷惑メール登録されてる可能性も考えて…✌。
違うフリメからも送信してみたわよ!➳❤♪♚
私…フリメなら10個は持ってるから ✉!
逃さないわよ☻✄!!
今はお風呂に入ってて、裸でメールを打ってるのよ!✉♨❤
キセキ君、下ネタ興味あるかしら?☻❤❤❤❤❤❤♂
☎♂頑丈英子よ…!
電話に出てくれないから…留守電に入れておいたわ。
逃げるなんて良い度胸ね?
逃げれるって思ってるの?♂
☎♂頑丈英子よ…!
電話に出てくれないってことは・…まさか、着信拒否かしら?
違う電話番号からもかけてみたわよ。
これは…実家の電話でかけたわよ!♂
☎♂頑丈英子よ…!
私の携帯でも…実家の電話番号でも出ないのね?
仕方ないから…親の携帯電話番号でかけてみたわよ!
出るまで根性で続けるわよ!!♂
☺♂電話番号さえ分かれば…LINEは友達登録が出来るのよ!☻
英子よ♪✌
これからも末永くよろしくね!!➳❤
返事、待ってるわよ!!☻✉
住所が不明だから…手紙だけそっちへ送れないのが困ったところだわ☠!♂
☺♂LINEは既読が付くから、送ったメッセージを読んでくれたかどうかわかるのが良いわね?❤❤❤❤
そう言えば、キセキさんは留学してるだってね✈✌?
平和国よね✈?
平和国にはね…私の親友、
キセキさんの大学はどこなの?❤❤❤❤
私の平和国での知り合いは一人しかいないわ・…どうやって、キセキさんの居場所を付きとめれば良いのかしら?☃
やはり…
えっと…私の
あの会話内容では…♥♥。
ターシャ神社に問い合わせたら…キセキ君のこと、教えてくれるかしら??✌❀♂
こういうのが…20件ぐらい来ている。
僕はストーカーされて怯える女性の気持ちが半分、理解できた気分だった。
これは怖い。
馬髪可憐…なら、知っている。
僕が通う私立大学平和国際大学の後輩で…王族財閥ターシャ会話教室ではバイト仲間だ。
英子さんから僕を匿ってもらえるようにだ。
しかし…馬髪可憐は僕を崇拝してる、ただでは…英子さんに情報を与えない可能性もある。
混乱してる。
馬髪可憐に英子さんから匿ってもらえるように頼めば・・あとから、これをネタに交際を強引に迫られそうだ。
何故だろうか…?
僕は女性から下ネタを振られていると言うのに…嬉しくないらしい。
こんなことは初めてだ。
どうして、英子さんは…中年のオカマにしか見えないのだろうか???
それにしてもスマホに僕の住所を登録してなくて正解だった。
僕は手洗いに行く時も…ジーンズのポケットにスマホを入れて…肌身離さなかった
いつ、奪われたのだろうか?
いろいろ肝が冷えて来た。
すぐに迷惑電話ブロックサービスに登録し、英子さんの電話番号を登録した。
メールは…長年愛着のあったアドレスだったが…アドレス変更した。
あとで、昔の知人達に送信するつもりだ。
指定外着信拒否設定にしておいた。
しばらく、この国は危険だ…来年のターシャ祭まで帰る気にならない。
その方が良い。
留守電まで入ってるが…すぐに消去した。
これは警察にも相談した方が良いのだろうか?
しかし…確か、命の危険が及ばないと警察は動いてくれないと聞く。
僕はマナナへLINEするより先に…。
ターシャ国際空港の公式HPに行って…フライトを予約することにした。
満席だったら、どうしようかと思ったが…。
翌朝7時のフライトが窓際ではないが…一つだけ空いていた。
これは幸運だと感激して、すぐに予約した。
ホッと安堵の息を吐きおろし、マナナへもLINE連絡することに決めた。
☆☆☆
異能マナナ
既読
---「マナナ…知らせたいことがある。
僕は来年のターシャ祭りまで何があっても…この国には帰らない。
今回の決意は固い。
それから、タリアの許婚 …英子さん
に僕のことを聞かれても。
僕のことは話すな。
これだけは頼む。
僕は翌朝7時のフライトで…この国を出ると決めた」---
---「マナナ…知らせたいことがある。
僕は来年のターシャ祭りまで何があっても…この国には帰らない。
今回の決意は固い。
それから、タリアの
僕のことは話すな。
これだけは頼む。
僕は翌朝7時のフライトで…この国を出ると決めた」---
☺ ---「え?
キセキ…。
もう帰るの?
キセキのお陰で今日は助かったわ。
猛烈に感激してたのに。
何とか、私が花
英子さんとタリアの見合いは破談になったわ…。
私はこれからも大変そうだわ。
まだこの
私のことを反対してるみたいで…」---
既読
---「残念だが・・。
僕では力になれない。
僕は来年のターシャ祭まで何があってもこの国には帰らないと決意した」---
---「残念だが・・。
僕では力になれない。
僕は来年のターシャ祭まで何があってもこの国には帰らないと決意した」---
☺ ---「そうなの・・。
どうしてなの?
寂しいわ‥」---
既読
---「急用を思い出した。
僕も忙しい」---
---「急用を思い出した。
僕も忙しい」---
☺ ---「そうなの…。
キセキ、頑張ってね!
来年のSP試験に燃えてるのね!
応援してるわ」---
既読
---「そういうことにしておこう。
とにかく…英子さんが僕のことを聞いても、絶対に言わないでほしい。
これだけ約束してもらいたい」---
---「そういうことにしておこう。
とにかく…英子さんが僕のことを聞いても、絶対に言わないでほしい。
これだけ約束してもらいたい」---
☺ ---「分かったわ。
ありがとう、キセキ。
助かったわ…今日は」---
☆☆☆
僕は何故か…今日はココから先、LINEをする気が失せた。
マナナで終了で良いだろう。
他に聞くこともない。
英子さんがあの調子なら…英子さんからあの縁談は御断りの電話をしたに決まってる。
僕は何のためにこの国へ来たのだろうか?
タリアへ文句のLINEを送信した。
既読
---「本当なら君が英子さんと結婚する運命だったんだ。
僕は今日、一日…君の許婚 、英子さ
んに絡 まれて…どれほど、大変だった
か・・。
少しは僕を労 え。
僕は君に対しても怒ってる」---
---「本当なら君が英子さんと結婚する運命だったんだ。
僕は今日、一日…君の
少しは僕を
僕は君に対しても怒ってる」---
タリアからは…相変わらずLINEレスが来ない。
親友だと言うのに…こんなにも会話が
僕はもうお祖母ちゃんの作ったカレーを夜も食べて、…早めに寝ることに決めた。
婆「キセキ君。
お祖母ちゃんのカレーは美味しいかい?
いつでも寄っておいでよ、おばあちゃんの家にだ」
「僕は…来年のターシャ祭まで何があってもココには帰らない」
爺「そうかい…。
お祖父ちゃん、来年のターシャ祭ではキセキに彼女が出来るようにターシャ神社で参拝する。
それにしても別嬪の
婆「キセキ君…。
来年かい?
それは寂しいね…。
お祖母ちゃんにもたまには連絡してちょうだいよ。
キセキ君の両親にもよろしくよ!」
「分かった。
カレーは美味しい。
ありがとうだ」
爺「来年には、お祖父ちゃんに金髪巨乳平和国系美女をキセキの彼女として紹介しろよ。
期待してるからな!
キセキ」
僕の父方祖父母はこのノリだ。
「僕は勉強に生きる。
試験に忙しい。
恋愛は捨ててる…」
それだけ伝えて、隣の納戸で寝させて貰った。
隣の納戸は…昔、僕の父も住んでたらしいが…今では物置状態だ。
そこに布団を敷いて寝る。
今日はグッスリ寝れそうだ。
☆☆☆
翌朝、5時には目を覚ました。
僕はこの国を
バスで空港まで30分足らずだが…早めに空港に着きたい。
飛行機は7時発だ、6時には空港で座っていたい。
平和国からコンニチハ8
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平和国からコンニチハ9