平和国からコンニチハアナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

 

平和国からコンニチハ5

「キセキ視点」

「ところで、僕の大学にいる月神マリアは・・君の従兄妹なのか?」

『さあ…』

「タリアに従兄妹…いるの?
どうなの?
ねえ、タリア」

『…』

「僕が大学に入った2年前、月神マリアとあったが…。
その時、すぐに君へLINEを送ったが…。

君はLINEで父に聞くと言ったきり、LINEの返事はない。
去年のターシャ祭りでも、僕は君へ同じ質問をした筈だ。
今年も…父へ聞き忘れたと言うのか?

月神マリアから僕は連日、求愛されてる。
月神マリアと僕が交際すれば…僕は君と親戚になる。
だからこそ、真剣に聞いてみたい…」

『…』

「どうなの?
タリア・・。
何故、黙ってる訳よ?
ね…いつももっと話すでしょ?」

「まあ、タリアには全く、マリアは似てないが…。
どうなんだ?

結局…。
月神マリアは毎日、僕に付き合ってくれとうるさい。
君はそれをどう思ってるんだ?」

『…』

「月神マリアって…タリアの従兄妹なのかしら?
ねえ、どうなの?
タリア…」

『…従兄妹の可能性が高い』

「そうなのか…。
高いのか…。
じゃ、確定なのか?

僕はまさか・…金髪碧眼巨乳美人と結婚して、タリアと親戚になる運命なのか?
それとも…売れっ子女優なミルルなのか?
それとも御嬢様なレイカさんなのか?
それとも…スレンダー和風美人な学内の後輩なのか?

毎日、僕は悩んでる…。
誰にすべきなのか…」

『…』

「キセキって…本当に平和国でもモテるのね。
凄いわね…。

そんなキセキと私が一度でも付き合ってたなんて…不思議な気分だわ…。
キセキ、良かったわね。
平和国でもモテて…」

「それにしても、君たちは意外だな。
交際が3年続くとは、僕も思わなかった。
てっきり、もう別れてるものだとばかり・…」

「交際って大変よ、根性の連続だわ…今のところ…」

『…』

「そうか…。
マナナが…ターシャ村から2時間半離れた私立ターシャ宗教女子短期大学へ合格し…マナナの下宿先が決定した時には…。
二人は2時間半を隔てた遠距離恋愛になるし…もう終わるのかとも思ってたが…。
続いてるんだな…。

マナナは……今でも、僕とレイカさんのことを応援してくれてるのだろ?」

「そうよ。
キセキならきっと出来る筈よ。
下宿の一人暮らしは確かに寂しいわ…。
遠距離って根性がいるのね…それを感じるわ?

それから…女の勘ってやつよ、これは?
キセキが本気を出して、落とせない女なんているわけないでしょ?
モテるんだから、頑張りなさいよ!
キセキは魅力あるんだから!」

「そうか…ありがとう、マナナ。
僕は…少し自信が出た。

レイカさんからは告白しても…玉砕の連続で、最近…凹んでいたのも事実だ。
マナナに感謝する。

もっと、励ましてくれても良いぐらいだ」

「どういたしましてよ、キセキ」

『…』



「今年のターシャ祭回想(了)」




僕は今、平和国の自室。
賃貸マンションの一室で横になって、タリアからの返事をスマホ片手に待ってる。
今年のターシャ祭りの回想を一瞬してたが…、マナナは体型自体は昔とほぼ変わってない気もした。
しかし、ちょっと女子大生な雰囲気になっていたことを思い出した。
高校時代はマナナはほぼスッピンだったからだ。

そこで、タリアからのLINE返事が来た。

これは珍しすぎる。

僕は身を乗り出した。

☆☆☆

月神タリア

☺---『ほぼ確定に近い』---

既読
---「そうなのか…。
ということは…マリアと僕が一緒になった場合…。
君とは親戚になるらしいな。

そうだ、君は今…マナナと別れの危機に瀕してるのか?
どうなんだ?
僕で良ければ、相談に乗るが…」---

既読は付いたが…何分流れてもLINEからのレスが来ない。

既読
---「聞いてはいけなかったのか?
マナナが僕へ君に関することを相談してる。
マナナが困ってるらしい。
それだけ伝える気だ、僕は・・」---

そのあともレスは来ない。

既読
---「僕はいったい、いつからタリアと疎遠になってるのだろうか?
というか…やっぱり、なんか…避けられてる気がするが、気のせいなのか?…」---

既読が付くのに返事が来ない…。
何年か…この連続になってる。

既読
---「僕としては悪いことがあるなら謝ろうか?
で、君は今…マナナのことをどう思ってるんだ?」---

このあとも既読は付くのに返事が来ない。


既読
---「これではマナナの役には立てそうにない。
マナナには申し訳ないが・・耐えてもらうしかないようだ。

それと…。
僕の大学が9月いっぱいは夏季休暇だから…。
もしかしたら…来週にそちらに一端、帰国する可能性がある。
君とも会ってみたい」---

既読
---「返事がないのに…一方的に、5件も送った。
もう気が済んだ。

やはり、マナナに聞くしかないようだ。
タリアは応じてくれない。
まさか…マナナも毎日、これなのか?

これは大変だ。
君も頑張れ。
もっと、喋るんだ」---




LINE6件目も既読が付くのに返事がない…。

我が友、タリアは…確かに無口な男なのは、認めようか?
もしかしたら、僕に悪気ないのかもしれない。

マナナにもこうな可能性がある。
これは、マナナも大変だ。
少し心配になって来た。

☆☆☆

マナナへ送ることにした。
マナナは基本、すぐに僕へ返事をくれるからだ。

☆☆☆


異能マナナ
既読
---「君は最近…タリアと別れの危機に瀕してると言う話を先日、LINEで聞いたが…。
本当なのか?
タリアからの返事が来ない」---

数分もまたない内に即でマナナからレスが来た。

☺---「そうなの…。
タリア、信じられないことに私のことをお母さんに一度も紹介してなかったみたいで…。
幼馴染だっていうのに酷くない?
それから…タリアには既に親同士が決めた許婚いいなづけ)が いるらしいのよ」---

既読
---「その話…本当か?」

☺---「本当よ!」



既読
---「僕は…初めて聞く」

☺---「ショックだわ…」

☺---「私、3年間も付き合って来たのに…今、捨てられそうなのよ…」


既読
---「僕の大学が夏季休暇で9月いっぱいは休みだから、来週…そちらに帰国する可能性がある…」




☺---「そうなの…!
それは嬉しいわ…。
本当に困っていて…。
キセキと会うのは今年7月7日のターシャ祭以来ね…」---



既読
---「そうだな。
僕も帰国は楽しみだ。

しかし、その話…。
タリアは知ってたのか?」---

☺---「それがね…。
タリアのお母さんから…直接聞いたわよ!」

既読
---「そうなのか・・」---
 
☺---「タリアがミルルを好きらしいし…夢を見させるためにも黙ってたらしいけど‥。
もうタリアが生まれてすぐに決まってたみたいで…」

既読
---「!!!」---

☺---「 私立ターシャ学園に幼稚園から高校まで行って、寺も実家で…。
しかも、ターシャ王立女子大学にまで入った良家の子女みたいで…。
英子さんって名前らしいの…」

既読
---「タリアに許婚いいなづけ)が…・・」- --

☺---「私、まだ一回もあった事ないし・・タリアも一回も会った事ないって思うけど…。
もう見合いの日取りまで決まってたみたいなの。
タリアのお母さんが怖くて…どうしたら…。

知らなかったけど、タリアのお母さんって…。
学生時代、才女で国立ターシャ大学の神学科で…。
タリアのお父さんより出身校がいいみたいで…。
はあ…。
嫁にアホを入れるとアホが移るって、猛烈に怖いの…。
もうタリアの事に関しては…お母さんが始終べた褒めで…」---



タリアの母に関しては会ったことがあるが…。
タリアの容姿は母似だと感じた…。
タリアの父はどうなのか?

タリアのお母さんが、そこまで賢いのは初耳だが。
確かに彼は『実家のことは黙ってくれ』と居場所を突き止めたときに言われた。
『騒がれるのが嫌だ』とも口止めをされていた。
そうなのかもしれない…。

僕の中のタリアは注目されることを嫌い寡黙を愛する男だ…。
猛烈に地味だ、そこが彼の魅力で僕は友として癒されてはいたが…。
それなのにミルルのことはクラスメイト全員に『手伝ってくれ』と頼み込んでいた。

秘密主義な彼の人格を考慮すれば、ここは矛盾してたが…。
手段なんて選んでられなかったのだろう。
ミルルが死ぬほど好きなのが伝わってきた…。

しかし…。
結局、タリアはその寡黙さから最後までミルルと会話さえ出来てない状況だった。
僕はミルルとの接点は何回もつくり、応援していたというのに…。


タリアの従兄妹だけなぜあそこまで女優級に容姿がいいのか?
突然変異なのか…。
本当にマリアはタリアの従兄妹なのか?



既読
---「私立ターシャ学園か。
僕の大学の後輩…馬髪可憐が通ってた高校だ。
実は…僕は彼女からもアタックされ続けてる…。
あの学校も割りと良家の子女しか行かないと聞くが…。
馬髪可憐も割りと容姿は良い」---

☺---「そうなの…。
ターシャ王立女子大学ってだけでもすごいのに…。
しかも、私立ターシャ学園で…。
タリアのお母さんが英子さんを気に入ってるみたいなの…。
私はどうしたら…いいの?
今の情報…余計、元気なくしたわよ…。

ただでさえ、タリアとは最近…2時間半を隔てる遠距離恋愛なのに…。
何なの…?
この障害は…」---

既読
---「マナナ、元気出すんだ。
君が元気を失くすとは珍しい。

君が下宿で一人生活で凹んでる話も
僕もよく知ってる。

僕は君を労い、
君へは小まめにレスしてる…。

英子さんか…。
確かに、
ターシャ王立女子大学は…
僕の本命、
レイカさんが通う学校でもある。

女子大では最難関でしかも資産調査まで入って、
国内で一番…美人が多い大学とされてる。
しかし…」---

☺---「キセキ、全然…慰めになんてなってないわよ。
タリアは隣でビックリしたように黙ってるだけなのよ…。
久しぶりのデートでこんな反応なのよ。
もう困っちゃうわ、私…」---

既読
---「レイカさんの大学か…。
僕は別に、英子さんがどんな人か分からないが…。
まあ、タリアの許婚いいなづけ)がそんな人だっ たなんて・・。
僕も衝撃的だ。

確かに、タリアは実家が寺だが。
これは昔、僕がタリアの実家の居場所を突き止めた時に、
クラスメイトには騒がれるから黙ってくれと…。
タリアから頼まれたが…。

確か、ターシャ国立公園内の神社なんだろ?
ターシャ泉付近のだ」---

☺---「そうなの…。
タリアの両親も見合いみたいで…。
タリアのお母さんが言うには…朝の5時にはお勤めに行かなきゃダメとか…。
最低でも茶道と華道は習ってほしいとか言われて…。

今から、ナデシコの実家の茶道と華道教室や、料理教室とマナー教室まで習いに行く羽目に…。
それ以外にも最低、花嫁専門学校へ行ってくれとウルサクて…。

タリアの許婚いいなづけ)の英子さんは実家が寺 だし、茶道と華道教室、料理教室、マナー教室…それ以外にも複数の御稽古ごと…全部できるらしいの…。
バレエまで日々、習ってる人みたいで…。
それ以外にもいっぱい習ってるみたいで…。
しかも頭も優秀みたいで…。

どうもタリアのお母さんは…私とタリアを、無理やり別れさせたいみたいなの…。
いったい、どうしたら…」---



既読
---「そうか…。
それは大変だ。

しかし…ターシャ教の神社なら…あり得そうだ…。

マナナ、大変だな。
君は…。

同情する」---

☺ ---「私の家も一人っ子だけど…。
タリアの家も一人っ子だし…。

どうしてもあの神社を継ぐのは月神家しかダメだって、タリアのお母さんが怖くて…。
タリアには従兄妹のマリアさんがいるらしいけど…。
マリアさんは…ターシャ教の教育も受けてないし、ターシャ語も話せるか不明だから。

マリアさんに婿養子を取って貰うのは駄目だからって・…。
タリアのお母さんが…怖くて…」---

既読
 ---「そうなのか・…。

タリアには…。
ターシャ王立女子大学に通う"英子さん"という名前の、
許婚いいなづけ)がいたのか…。

で、
タリアは
その件に関して、
何か言ってるのか?」---

☺ ---「それが、全く無反応なのよ。
はあ…。
私はこれから高校時代の旧友…大和ナデシコに付きっ切りで…。
茶道と華道教室や、花嫁学校にまで行かなきゃダメな可能性まで出て来てるのに…。

お母さんの前で、タリアは黙ってるだけなのよ!
情けないわ!!」---

既読
 ---「そうか…。
タリアならあり得そうだ…。

それにしても…。
美貌と良家の子女が通うで有名な僕の本命、
レイカさんが通ってた学校…
ターシャ王立女子大学か…。

歳は何歳なんだ?
英子さんと言うのは…」---

☺ ---「タリアより1歳下らしいけど、私は…根性でも英子さんとタリアを会わせる気なんてないわよ!
それにしても、全くタリアは反論しないんだから。

本当に困るわ!
お母さんの言いなりよ!

英子さんと会わせる訳ないでしょ?
タリアのお母さんがうるさいわけ!」---

既読
 ---「そうか…そっちは大変なんだな…。
また何かあれば連絡してほしい。
僕で良ければ相談に乗っても良いが…。
それにしても、タリアは返事が来ない。

君へもそうなのか?
全くタリアとのLINEが続かない」---

☺ ---「一応、タリアとのLINEは続いてるわよ。
ただ、お母さんの話と…許婚いいなづけ)の英子 さんの話を聞き出すと…。
急にタリアのレスが『…』になるの!

何なの?
あれ?
どういう意味?」---


既読
---「まあ、タリアも男だ…。
仕方ない話だが…。

ターシャ王立女子大学に通う、
許婚いいなづけ)の…
1歳下の女性が、
気になる気持ちは…。
僕も同感はする。

ターシャ王立女子大学は、
資産や成績だけではなく…
いろんな意味でレベルが高いで有名な大学だ。

国内で一番、美人が多い大学だ…。
なんせレイカさんの母校だ。
茶道、華道、料理…バレエまで習ってる人なんだろう?

しかし、
もう少し…
良い対応の仕方があるものを」---

☺ ---「なんなの?
そのレス!

全然、相談になんてなってくれてないわよ!
ふん!
もう、良いわよ!」---

既読
 ---「僕が悪かった、
ただ幼馴染として…
男の一般論を述べただけだ。

君のことも少し心配だからだ」---

☺ ---「もう良いわよ!」---


既読
 ---「君は前向きだな…。
僕は応援しようか?
何かあれば…また知らせて欲しい」---

☺ ---「あ!

カンサイが、そっちに旅行へ近々行くかもしれないって。
カンサイは大学…地方国立大学に行ったのよ。
もう飛行機国内便で行かないとカンサイには会えないわよ…。

カンサイって、いろいろなところを転々とするのが好きな性格って自分で話してたわ!
平和国にも興味があるみたいよ!」---

既読
 ---「そうか…。
ナデシコやカンサイには…。
彼氏は出来たのか?
まだ、僕のことが好きなのか?」---

☺ ---「カンサイは、地方国立大学で一緒に通う学習ニイ~とアニメ友達みたいだけど…。
交際に関しては…完全否定してたわ?

それから、ナデシコは…茶華道大学へ行ったんだけど…。
猛烈に、私立ターシャ理工大学へ行った学習イッチーからアタックされてるけど。
交際に関しては否定してるわ…。

最近、イッチーは…ナデシコの茶華道教室で連日、会ってるらしいわ。
相変わらずの女好きよ…。
私のことも、たまに相談に乗ってもらってるけど‥。

キセキと似たようなこと言ってたわ。
学習イッチーも。
ターシャ王立女子大学に通うタリアの許婚いいなづけ)… 1歳下の"英子さん"が気になって仕方ないみたい。
ちょっと、ナデシコも呆れてたわ?」---

既読
 ---「そうか…。
まだ、ナデシコやカンサイや学習兄弟も付き合ってないんだな。
僕だけではなかったらしい。
少し自信が出た。

実はナデシコやカンサイからはたまに手紙が来る。
今年の年賀状も来たし…それからLINEにも来る。
まだ、二人とも未練がましい様子だ。

もう、
そろそろ二人は…
別の人に行っても良い気がする…」---

☺ ---「ナデシコとはたまに会ってるけど…。
カンサイとは私、あまり連絡がないけど…まだ、未練があるのね?
二人は…。

本当に、キセキって呆れるレベルにモテるのね。
そこは認めるわ…。
キセキと一緒になると…違う意味で私、苦労しそうだわ。
昔、そう感じたのよ…。

じゃね?
もうLINEしないでよ?
バイバイ」---

既読
---「じゃ、マナナ…。
頑張れよ!
一人暮らし、頑張れよ!
下宿生活応援してる!
僕も平和国では下宿してる」---

☺ ---「キセキもなのね…応援してるわ?

本当に情けないわよ!
タリアはお母さんの言いなりよ!
全く反論してくれないんだから!!
隣で黙って、お母さんが私の悪口言うの聞いてるだけなのよ!
信じられないわよ!
私のこと、お母さんへ…フォローぐらいしなさいよ!

私…キセキと別れたの、間違いだったかしらね!
レイカさんにキセキもふられっぱなしみたいだし…。
タリアと別れて、キセキと一緒になるのも良いかもね。
でも、まあ…キセキと一緒なら違う意味で、私も疲れそうだけど…。

最近、猛烈にタリアへ怒ってるわよ!
キセキからも叱ってちょうだいよ!
誰でも怒るわよ、あれ!
来週にキセキが帰国するの、楽しみにしてるわよ!!」---

既読
---「そうか…。
確かに、
タリアが無口なのは…
僕もよく知ってる。

大変だな、君も。
幸運を祈る。

僕で良ければ、また相談に乗ろう。
僕へいつでもLINEしてくれて良い。
君は僕の友達だからだ。

来週、会おう」---

ここでLINEは終了した。
母国の情報が入るのは…楽しい瞬間でもある。

まだ誰とも交際したことがないのは僕だけではなかったらしい。
少し、安心した。

もうすぐカンサイまで…平和国に遊びに来るらしい。
僕の選択肢がまた、一人増えたらしい。

しかし…カンサイより…、どちらかと言えば…マナナの方が心配だ。
僕の許婚いいなづけ)は、マナナみたいなもの だった。

どういうストーリーのもつれかは分からないが…。
いつの間にか、こんな話になってしまった。


LINEでも僕はタリアよりマナナの方が続くらしい。
タリアが許婚いいなづけ)と一緒になった場 合…。
まさか、僕とマナナが…元の鞘に戻るのだろうか?

色々な可能性が見えてくる。

それにしても、マナナも不憫になって来る。
二人が別れるのはもう時間の問題な可能性がある。
タリアが無口なのは僕も長年来の付き合いでよく知ってる。
それから、タリアは元々…ミルルが好きだったはずなのだ。

それなのに、何故か…今ではミルルのことは完全に忘れて、マナナと交際してる。
僕は長年、ミルルのことでタリアから協力を持ちかけられていた関係だ。
タリアは本命のミルルを諦め…マナナから言い寄られたから妥協して関係が始まった話だ。

マナナは…僕の本心を見透かして、僕には本命へアタックするように促し…自ら、僕から別れを告げた形だ。
確かに…マナナと交際中にデートをしようとせず、塾にいるレイカさんへばかり目が行って…。
マナナは…僕と付き合っても、全く楽しくなかったのだろう。
それは…僕にも非がある、認めてる。

しかし…僕がターシャ国にいる頃は・・。
可哀そうに、マナナはタリアと交際しても、やっぱり二人は全然、デートをしてなかった…。
タリアはまだミルルへ未練があるのか?と疑った域だ。
タリアはターシャ祭りにも参加せずに自宅にこもりっきりだった。
それから…『自宅のテレビで、ターシャ祭りの時に起きたテロ事件を知った』とタリアは話したのだ。

タリアは…学校が終われば、すぐに自宅へ帰るような人間だった。
どうせ、自宅で籠って勉強でもしてたんだろう…。

去年も今年も…タリアが、ターシャ祭りへマナナと参加したところを見れば…デートはしてるんだろうが…。
二人の関係がどうなのか…僕にはサッパリだ。
僕は平和国にいるから、ターシャ国のことはあまり分からない…。

交際3年目にして…倦怠期が来ると言う話はよく聞いたことがある。
ここら辺、少しマナナが不憫にも思えてくる。

タリアは…本当にもう、ミルルのことは未練がないのか?
まさか…今でもTVでミルルが流れる度に…未練たらたらなのか?
タリアが死ぬほど好きだったミルルは…現在、僕の暮らすマンションの下の階にいる。
そろそろ、ミルルが自宅へ帰る時間だろうか?
最近のミルルは僕へ冷たい。

いったい、僕はどうするべきなのか?


玉砕続きのレイカさんへ突き進むべきなのか?
それとも、元鞘に収まるべきなのか…??

王族レイカさん、異能マナナ、眼鏡ミルル、月神マリア、大和ナデシコ、難波カンサイ、馬髪可憐…。
いっぱい選択肢があり過ぎる。
7名の女性が僕を色香で狂わせてくる。

☆☆☆

明日は王族財閥のSP試験だと言うのに…。
マナナのLINEのせいで全くテキストに身に入らない。

マナナはタリアと別れる気なのか?
元鞘の僕へ戻りたいから連絡をして来たのか??
本当に相談だけなのか?
いろいろ、勘ぐり始めてる。
マナナは元々、僕に一目惚れをして…連日、僕へ求婚してたからだ。

しかし、僕に本命がいると知るや…付き合ってても楽しくないから。
自ら辞退してモテないタリアへ行ったのだと、僕は解釈してる。
もしかしたら…マナナは 「成績優秀高校にいる間に、男をGETしろ」とマナナのお母さんが煩かった可能性がある。

マナナが成績優秀高校へ入れたのは、天変地異に近いからだ。
今はマナナもターシャ宗教女子短大で出会いなどないだろう。
茶華道教室も女性が殆どだろう。

二人が交際して3年目だが…マナナはタリアの実家に対して不満があるらしい。

今、また僕に迷いが出て来てる。
二人の意見を聞かなければ…どういう話なのか伝わってこないが…。
タリアは全く僕へレスをしない状況だ。

マナナは生まれた境遇も売春の末に生まれた子供だ、しかも学内の成績もそこまでだった。
見合いの条件としてはどうなんだろうか?
良い家柄からは跳ねられるのかもしれない…。
マナナのことが不憫になって来てる…。


僕の家は別に両親ともにサラリーマンで、普通の家だ。
僕はどうすれば良いのだろうか?
付け加えて、言えば…王族レイカさんはタリアの実家より更に凄い家だろう。
ターシャ王の末裔の家だ。
どう考えても、大変そうだ。
やはり、マナナへ戻るべきなのか?
今、真剣に悩み過ぎて…勉強に集中が出来ない。

失恋のマナナを慰めて、レイカさんを僕が諦めるべきなのか…。
タリアは昔、ミルルを諦めて…告白されたマナナを受け入れた過去がある。
こういう心境だったのか?

僕とタリアは似てるらしい…。
今、心に迷いが出て来てる。

3年も付き合ってたんだ、聞かないが…マナナとタリアは関係があった可能性がある。
処女ではないマナナと。
集団レイプにあって傷心中のミルルなのか?
それとも、処女かどうかは謎な…月神マリアか、年下の馬髪可憐なのか?
それとも…勘では多分、純潔で家柄が申し分なく僕の憧れの人…レイカさんなのか…。

レイカさんから受け入れて貰えれば・・さすがに本命へ行けるものを・・。
3年も振られてる。
レイカさん以外で選ぶとすれば…誰にすべきなのか?

僕は別に処女に拘らないし、敷いて言えば…出来たら、それだけで文句も言わない。
性格があえば尚更、良い…それ以外に特にない。
タリアほど貞操観念もきつくない…。

集団レイプのせいで…何人と関係を持ってるか分からないミルルも、可哀そうだと感じるし…。
今、タリアに捨てられそうなマナナも、可哀そうで仕方ない…。
自分のことのように心が痛んでくる。
割りと懐も広く、心も広く、モテる男だと自覚してる。

僕はそんな固いことを言わない、僕が昔買ったモテるためのマニュアル本にも、
男は懐が大きくて、フランキーに女性へ話せる人間じゃなければならないと書いていた。
僕は今までモテるためにありとあらゆる努力をしてきたつもりだ。
そのためにもボランティア活動にも参加した。
服のセンスも磨いてる。
筋トレを日課としてる。

それから、僕は涙もろい性格だ。
どうすべきなのか??












平和国からコンニチハ4


目次

平和国からコンニチハ6




全話、平和国からコンニチハ4を少しだけ改訂しました。
シルバーウィークですね。
愛読ありがとうございます。





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