アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

 

判決3

〔ノア視点〕



〔ミルル様…私は大反対ですわ!
頭を冷やして、自分の状況を冷静に判断してみてください。
そんなことをして、ミルル様に何のメリットがあるというのですか?
私が疲れるだけですわ…〕

≪ミルルはね?
学校の勉強なんてほぼパーフェクトだったし、苦労なんてした試しもないけど。
自分がこんなに馬鹿だったって知らなかったと思うこともあるのよ?
でも…ノアは勘違いしてるわ。
ミルルは別にノアなんて信用してないんだから≫

〔え?〕

≪ミルルは悪いけど、誰も信用してないわよ。
それはミルルのお母さんに対してもよ?
ちょうど、今…ミルルぐらいの歳でターシャ国では反抗期って呼ばれるんだけど…。
いろいろこの国に来て、反省したこともあるわよ?
だって、信じられないけど…。

ゼロさんにもノアにも既にミルルの歳で子供がいた訳でしょ?
少しはミルルもしっかりしようとはしてるわよ?
でも、ミルルは若いから。

やっぱり馬鹿なのよ?
祖国は捨てたわ、お母さんは捨てたわ、将軍なんて信じてないわよ。
でもね?
ゼロさんのことだけはミルルが好きだから…信じたいのよ?
そういうことよ?≫

〔やはり…全く、私には理解できませんわ?
ミルル様は自分が馬鹿をこじらしてることを理解はしてるのですね?
この国へ自ら飛び込んでくるとは…愚かも良いところだと誰もが、軍内でも噂してますが…。
ミルル様はただ、運だけで生きてるようなものですわ?
邪神会議でもどれだけ私が大変か…。

ミルル様、理解できないでしょう?
これ以上、私を困らせないで欲しいです…。
ゼロと交際となれば…更に事態は泥沼です。
将軍様がお怒りになるでしょう…。
それ以外にも…ミルル様の男性連中からの人気が下がれば…。

ここで生きれるかどうかも不明になります。
ミルル様は今や、王族に突如現れたアイドル状態ですわ?
そこをご理解くださいませ…〕

≪うっさいわね。
ノアはミルルの第二の母にでもなったつもり?
歳が3歳だけ上なんでしょう?
常から思ってたけど…いろいろうるさ過ぎないかしら?
ミルルへ今から躾でもするつもり。
ボケが…≫

〔ターシャ国人は幼いと言うのは本当なのですね?
我が国には反抗期なんてあってないようなものですわ?
ハア…。
ゼロと交際するとなれば、真面目に軍内で如実にミルル様人気がガタ落ちですわ?
ミルル様の味方は今や、男性連中だけです。

ミルル様は本当に運が良い方なのは認めましょう…。
しかし、私からは将来のこともシッカリと考えて、ゼロとは離別するように強く言いましょう…。
別に私は子育てなんてする気ではございませんわ?

しかし…、格段にミルル様が女帝になる確率が減って来るので…。
理解してますか?
今、ミルル様は籠の鳥状態です…〕

≪籠の鳥ね?
まあ…ミルルはもちろん、なるようになるとおもってるわ?
あとは野となれ山となれだわ?
今のところ、誰もミルルを殺しに来るヤツもいないみたいだし…。
割りと自由じゃないの?
ただ、この部屋から出ることを制限されてることだけが不服かしら?≫

〔そうでしょう?
何度も言いますが…。
通常なら、ミルル様のような女性はまず…外国将校へ売りさばかれるでしょうね?
今、事態は変わってます。
連日の邪神会議で私はやせ細りそうですわ?
ここ最近は食欲が乏しくて…しかし、授乳期でしょ?
お蔭で…ミルル様からいただいてる、この黒邪神パンで私は点滴代わりに栄養補給をしてるのですよ?
もう、ミルル様の我儘には手を焼いてます…。
それから、妃様や遊女様から私は責められ…やってられませんわ〕

さすがに私もムカッと来ました。
いくら、将軍様の娘と言えども…ミルル様も我儘が過ぎます。
それから妃様達や遊女様達もです!

机の上にあった黒邪神パンをグビっと飲みましたわ。
さすが1瓶100万邪$だけあります。
これを飲むと楽しくて仕方ない気分に私はなれる訳です。
本当に大変なんです、私がなんです!

全然、ミルル様は分かってらっしゃらない。
自分の立場をです。

〔ヒック!
本当にやってられませんわ!
私がどれだけ毎晩、遊女様達全員から…寮の同室で責められていることでしょうか?
もう、ミルル様には勘当したい域ですわ!
毎晩ですよ?

暑苦しい29度弱の部屋で…。
どれだけ、ミルル様の苦情ですか?
これ以上、自分の味方を失うつもりですか?
ミルル様は…。

ゼロとは別れるべきですわ?
どうなることか…これが噂になったら…〕

≪まさか…ノア。
噂にするつもりなの?
どうせ、ノアは言わないでしょう?
だって、流したら…ミルルが女帝になれる確率が減る訳でしょう?
ノアはどうせ、自分にデメリットな噂は流さないわよ?

実はね?
ミルルもノアの性格なら知ってるのよ?
知ってて、のろ気てるに決まってるでしょう?
ミルルはこう見えて…頭は良いのよ?
ただ、時々…馬鹿になるみたいだけど…≫

〔ミルル様は本当に馬鹿ですわ!
ああ、情けない!!〕

黒邪神パン…私が頂いたボトルが連日、飲んでるので…減って来ていますわ?
でも、さすがに極上酒は味わいが違いますわ‥?
甘酒にも似た・・。
少しまろやかで甘く…それから…乳成分を含んだ味わい。
私はチビチビ、黒邪神パンを飲みました。

≪そのお酒?
そんなに美味しいの?≫

〔黒邪神パンは羊のミルクを特別な菌で発酵させて…独自の秘術で作ったカルピスにも何処か似た糖度の高いお酒。
カロリー摂取にも兼ねて、まさに飲む点滴。
ここはミルル様にも感謝してますわ?
でも、本当にミルル様は…聞き分けがならない御方ですわ?〕

≪ミルルに不服?≫

〔アア…そうですとも?
ゼロが…。
何を考えてるのか…。
それだけが私にもわかりませんの?

ゼロはミルル様をどうするおつもりなのかしら?
ここまで馬鹿なミルル様を…誘導して手中へ入れようとしているのかしら?
今、私は呆れてますとも…。

真面目に解雇願いが出したい気分ですわ!〕

≪ちょっと、うるっさいわね?≫

〔フウウウ…。

男性連中には黙っておきましょう…。
ミルル様がゼロと交際したなんて知ろうものなら…軒並に人気ガタ落ちですわ?
ここはまるで芸能界と同じノリになって来てます…!

ミルル様は清純派新人アイドル…私はマネージャー。
将軍様は番組のプロジューサー、軍事内で暮らす男性連中は視聴者。
妃様や遊女様は…ミルル様を蹴落とそうと考えるライバル女優としましょう…。

それからゼロはヤクザ関係のスケこましで…ミルル様と突如交際を開始した不審な男性…。
こう例えてみると…ミルル様に伝わるでしょうかね?
ご自分の状況が…。

ミルル様、本当に…邪神国王宮の事情に疎いようですからね?
本当にどこの国も似てますわ…似てない様で…どこか似通ったところがありますわ!〕

≪チッ、うっさいのよ?
黙ったら?
芸能界でもね?
アイドルは恋愛禁止とか言って…全員、恋愛ぐらいしてるわよ!
そんな清純系女優がいるわけないでしょう?
ちょっと夢を見過ぎてるのよ!!≫

〔ミルル様!〕

≪バレナキャ大丈夫なの!
バレルとファンはうるさいけどね?
ミルルが恋愛をして何が悪いって言うのよ!
普通でしょう?

当たり前でしょ!
ボケが…!≫

〔ミルル様はターシャ国では地球に残された最後の清純系女優で売ってたのに…。
何てことを………ファンが号泣しますよ・・・・?〕

≪ああ、ミルルはエロなんて興味ないのに…モテるからこんなことに…。
困ったわ…。
モテるのは罪だわ…ハア…

で、ミルルなしでミルルをこれからどういうふうに邪神国でもてなすかって…連日、ノアは邪神会議に参加してるみたいだけど…。
どうなったのよ?
全く、外の情報が入らないんだけど。
ゼロさんにターシャ国が現在、どうなってるのかを聞いても黙秘されるし…。
ノアは知ってるの?
ねえ…!≫

〔私は何も知りませんわ?
ミルル様が女帝になればそれだけで良いですからね?
現在、ミルル様が女帝になるかどうかで妃様達や遊女様達が揉めてる状況ですわ?〕

≪そうなの…。
ターシャ国では…ミルルは行方不明者扱いなのかしら?
初日、将軍が変なことをミルルへ言ったから心配してたけど、杞憂ね?

ミルルはゼロさんと一緒にターシャ国へ帰るの!
別にこの国で女帝になる気はないわよ?
ノアも一緒に亡命とかどうかしら?≫

〔私は邪神国万歳ですので〕

≪馬鹿!≫


ミルル様はこのように毎日、私へ舌打ちをして・…聞く耳持たずですわ?

我が国では芸能界なんてモノは存在せず…遊女様や踊り子様達が芸能人みたいなものですがね?
遊女様達が”邪神美女ドル”と言うチーム名で、テレビモニターに映り…踊って歌って笑みを浮かべる訳ですよ・・。
その遊女様達が、ミルル様に対して…あのようにお怒りです…。

今日も私は…ミルル様の髪を1本、500邪$〜1000邪$で…。
署名もかねて、募金で売って来たんですよ?
そのレベルの人気なんです…もう今や、ミルル様は王宮のマスコット状態ですわ?
将軍様も少し甘やかし過ぎですわ・…?

今まで、何人ものターシャ人女性や平和国女性を海外のヤクザ関係へ売りさばいて…儲けまくって来た癖に…。
ミルル様の容姿がご自分に似てると知るや否や、少し…甘やかし過ぎじゃございませんこと?
将軍様も…今年に入って、三男のミミル様が…ご自分の息子ではない件に関しては、猛烈に荒れていたのですが。
すっかり、機嫌を戻したような気配ですわ?

ミルル様の御命を握るのは今や…その軍事内部で暮らす男性連中のお蔭だと言うのに…。
そこを理解してらっしゃらない・・。
私はこのお勤め、大変ですわ…本当に…。



〈将軍様〉





何が悪で何が善とするか…。
この国の民には徹底的に悪こそ尊いことを教え、ボクを崇拝するように躾けてる。
お蔭で歯向かう者はいない。
それから文盲が多い。
これも喜ばしいことだ、外国と比べてアイデンティティが芽生えた瞬間に射殺するようにしてる。
教育とはすなわち、考える隙を与えることだ。
ボクは民をマインドコントロールすることで宗教へ駆り立てている。

しかし、ボクがしてることもそこまで間違いでもない。
ターシャ国を見ていれば、国王は正当な血筋だ。
それから政治家も代々の者で揃えられ、今や今日の貧民上がりなど過去の偶像だ。
確かに邪神国の方が更に酷いが…一度、巨万の富を得た者が考えることなどに通ってるだろう。
ただ、ボクの方が倫理に生まれつき乏しいと言う面では、やり方が汚いのかもしれないが。
この国は敢えて、ボクと似てる考え方、サイコパスと言われる他社会で差別されるべ運命にある少数の人種で揃えてる。
これは喜ばしいことだ。
ボクが望むべき世界が実現する。

大多数の意見を民衆は尊重しすぎだ、人と違うことの何が悪い?
ボクは自分の考えこそ全てだ、世界を震撼の渦に招き入れ…どこまでも征服を試みる。
人が泣き狂いボクにひれ伏し、ボクを崇めたてる…それこそがボクが理想とする世界…。
即ち国家だ。

ボクは世界を自らの手中へと陥れるのが夢だ。
殺人の何が悪い?
強盗の何が悪い?
誰が法をつくった?
ボクは世界に新たな衝撃を与えよう、少数派としてこの国を理解できない、平和国やターシャ国は道連れだ。
核爆弾…ジャシドン…。
あれが成功する日が楽しみでならない…。
世界がまた一から始まる…。
誰が悪を捌くと決めた?
民衆だ、大多数の意見でだ…そこに歯向かってみよう。

そもそも世界経済の発展というのは差があるからこそ…。
貿易で格差が生まれる…。
世界が一つになった時、ボクの元にひれ伏した時、全ての地域はボクの傘下になるだろう・・・。
民に教育を与え、産業を生み出すやり方は古い。
それよりも・・・ボクは民を働かせ、ジャシドンを完成させる。
それこそが最短だ。

残された民で全てを構築すれば、それで良い。
人間も増えてきた、そろそろ掃除が必要な時だと感じる。

しかしボクが持った残忍な性格を受け継ぐ確率は我が子でも58パーセントぐらいしかないらしい。
ボクは4割の子はガス室へ生まれついてすぐに送ってる。
脳派検査にも出してる。

だが、まさか…サンミルがボクの子供でなかったのは衝撃的だ。
ボクは邪神教の元に、別に善人など求めてる訳もない。
世の中、綺麗事だけでは生きられない。
民を制圧するためには、強くなってもらいたいのがボクの狙いだ。
ボクの父もその祖父も…代々、世界でヤクザ業と言われる事に携わってる。
相手のマフィア団を制圧する以上の気迫も必要になって来る。

ボクは幸運な事に容姿に関しては…褒められることが幼少時代、多かったが…。
少し鏡で見て、強さが容姿から足りない気がする。
自分を強く見せるために常に軍服には肩パッドを入れ、それからチョビ髭を生やしてる。
顔に傷もつけた方が更に良いのかもしれない。
ボクと相手する外交官を他とした…その他、マフィア団も全員、凶悪な雰囲気だ。
弱く見られる訳にはいかないが、ボクは太れない体質だ。
ミルルもそうなのだろう…。
コックへはミルルの栄養に関しては助言してる。

独裁政治の君主が…他国やその他諸々のマフィア団から舐められる訳にはいかない。
容姿で馬鹿にされる分、ボクは鍛え続けてる。
体術に関しても、拳銃の腕に関しても…それなりに自信はある。
当たり前だ。
相手に舐められるのが最悪だ。

肝の弱い善人など望んでる訳があるかね?
ボクは割りと…熱狂的に邪神教を信じているのだよ?
これでもね?
フフフ。
代々の宗派だからね?
我が国では邪神を崇め祀ってる。
正直、平和国やターシャ国の価値観は全く理解不能だね?
アレは何かい?
綺麗ごとばかりだね?

ボクにはシックリいかないよ。
なんせ・…邪神教だからね?
フフフ。

にしても…ボクの精子バンクを介した実の息子…先天性エイズなゼロは全然だった。
何度、教育しても…不出来な息子だった…。
あれでは民を制圧できないだろう。
金銭なら渡したよ。
余命1年前にね?
別にこの王宮で最後まで残しても良かったんだがね…。
息子自身も外の世界に出たいと言い出してね?
家出したんだよ。

性根が優しい子だったが、アレはペットだ。
あれではダメだ、我が国で長生き出来ない典型的なタイプだね?
男は強く狂暴であり、女はしたたかで打算的であるべきダ。
邪神教にもそうアル。

草食動物はね…肉食動物に食われるものなんだよ?
邪神教にも説いてある、割りと邪神教もアア見えて…ボクからすれば正論だね?
フフフ。


だが、ミルルはどうだろうか?
確かにボクに容姿は似てる…しかし、性格までとはまだ言い難い。
素敵なアクセサリーが出来た気分だ。

愛なんてモノは偶像だ、しかし…そんな見えないモノに宗教のように崇拝して縋る弱者が絶えない。
他の国ではそうだな?

だいたい、自分が何かに迷った折に人は宗教へ縋るらしい。
あれは不思議だ。
お蔭で宗教へ洗脳しやすいが。
だいたい、縋ろうとするモノこそ一番最初に精神が荒廃して行くらしい。
奴らはメンタルが弱いらしい、ボクは人生で傷ついたことなんて一度もある訳もない。
そこは誇りだ。
ボクは誰より強くありたいし、強いと信じてる。

国家を制圧するには心臓は7つは必要だ。
ボクこそが世界を手中にする人間だ。
民にはそのために働いてもらう。

☆☆☆

☆☆☆

今、ボクの前に遊女たちがステージで踊ってる。
昼間はボクは歌劇を鑑賞することも多い。
この国の遊女達は”邪神美女ドル”と言うチームネームでテレビ出演することも多い。
ボクはVIP席だ。

幻の地酒、黒邪神パンをチビチビ飲みながら、ステージを眺めて…拍手をする。

遊女たちは赤や黄色や緑や青などのカラフルなビキニの上に…薄い白いベールをまとい、クルクル踊って…歌い出す。
この国の民謡歌だ。

ーーー男の人は不思議。
戦争をすぐにしたがるでしょう?
女は船。
どこに進むか分からない。
進んだ先には何があるの?ーーー

ーーー大昔、男の人がジャシドンをつくった。
女の人が船をつくった。
男の人は不思議…すぐに戦争したがるでしょう?ーーー

ーーー私は船…。
どこに進むか分からない。
明日はどこへ進むのか?

海は波…どこへ行くのか…あの船は?
私はどこに進むのか・…。
月が空から落ちて来て…荒波があれて、海は蒸発したーーー

ーーー男の人は不思議?
私には分からない。
私の心が欲しいのなら?
走ってごらん?

私は船、どこに進むか分からない船。
欲しいのならば…どこまでも走ってごらん?ーーー


遊女はニコニコ笑いながら、踊り狂ってる。
昔から伝わる民謡歌だ。
このように我が国に伝わる民謡歌にはジャシドンと言う単語が含まれた歌が多い。
遊女たちは煌びやかな衣装を着てる。

会場は拍手喝さいだが。
ボクの心は別にある…。

ボクは手に持っていた銃でステージへ発砲した。
途端に会場は凍りついた。

〈拍手を止めたまえ!
誰がこの歌を決めたのだね?〉

[昔からある民謡歌ですわ‥。
特に意味など…]

〈キミたちは…この歌の意味を知ってる筈だ。
ボクへ反抗するのかね?〉

[お許しください、将軍様…。
今すぐ、歌を変更しますので・・]

数名の遊女たちがステージ上で土下座を始めた。
普段なら処刑なのだが・…最近のボクは異常に機嫌が良い。

〈次の歌を踊りたまえ。
それから…話を決めようか?
キミたちの処分についてだ〉

[将軍様…はい]

二言返事で遊女たちは踊り出す。

[今のシーンをカットしろ!
CM編集だ!]

裏方の声がする。
生放送と言うことでこの歌劇を今日、TV地上波で流すようだが…。
生放送ではない。
微妙に早い時刻に歌劇を開始して、小さく編集ならさせている。
我が国では当たり前の手法だ。
フフフフフフ。

TV地上波ということは…ミルルが来て、初めて…遊女たちがTVに出る。
ミルルも初めて知るだろう。
ミルルは遊女たちを見て、どう感じるのだろうか?
遊女たちは…あまり、ミルルを歓迎してないようだが…。
この歌でもわかる。
今日の歌劇は元を辿れば…ミルル邪神国歓迎祭だからだ。

ーーーこの国の神様、ジャシンは…。
戦争大好きな破壊神ーーー

ーーージャシドン落せば、星が流れるーーー

ーーー地上の全てはジャシンのモノ。
私の心は貴女のモノ。
全ては…邪神のモノーーー

ーーー私は船。
どこに行くか分からない船。
私が行く先はジャシンの腕ーーー

ーーー邪神国万歳、将軍様に幸あれーーー

今度は機嫌が良い。

民謡歌の2番だ。
1番はこの歌…聞いてて、ボクはあまり好きではない。

そこで会場が拍手喝さいだ。

まあ、歌の選別は良いとは言い難いが…。
ジャシドンの完成を祝う歌だと解釈すれば、機嫌も直る。
ジャシドンについては…ほぼ、完成へ向かいつつある。
実験として、邪神海やターシャ海へ2〜3度は今までにばれない様に小型規模で落としてる。
しかし、まだ完成とは言い難い。

軌道が良く外れる。
あれでは全く、使い物にならないだろう・…。

今のボクに必要なものはジャシドンを精巧につくるための資金だ。
軍事資金が必要になって来る。
そのためにはどんな手段も選ばす、金銭集めをするつもりだ。

それ以外にも我が国の超高層山地下には鉱山としても有名で、地下には資源が巨万に眠る。
それを開拓するための資金も必要だ。
我が国の地下には金を他とした鉱物や、金より高価なレアメタルなども眠るらしい。
まだ、一度も開拓すらしたこともないが…山があると言うことは地下にマグマが眠る。
ココは灼熱の国だからだ。
資金を集めて、掘れば…金やプラチナ、ルビー…それ以外にもザクザク見つかる可能性がある。
割りとターシャ国の専門家の番組も役には立つ。

フフフフフフフ。

それにしても…我が娘、ミルルはこの国ではアイドル状態だ。
少し、ボクとしてはゼロは邪魔かもしれない。
今のところ、ボクとしてはミルルには甘い自覚がある。

ターシャ国から返還金、16億タ$が…。
ミルルのファンなどを通じて、募金が集まったらしいが…。
さて、これからどうしようか?
ターシャ国の連中はミルルを生存確認をするまで16億タ$は渡さないと…申し出て来た。

そのことで、今は頭がいっぱいだ。

ボクは忙しい。
一国の君主だからだ。

フフフフフ。








判決A


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判決C










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