『タリア』
~~~これが例のものなのか…。
これは凄い、新鮮だ・・。
ワシも驚きじゃ…~~~
「学習博士、分かるの?」
~~~あのモニターずっと、動いているが…。
切ることは出来ないのか?
ワシの勘ではあのモニターから流れる電波が携帯電話をダメにしてる…。
それから、このミサ内部で使用する機械物をダメにしてる。
電子レンジを使えば…ネットの光ランが乱れるのと同じ要領じゃ~~~
「そんなことがあるの?
学習博士?」
~~~そうじゃ…。
もしかしたら…テレビのようにスウィッチなるものがあるのかもしれないのじゃ…。
これは古代テレビだとすればじゃ…~~~
「このテレビは…いったい…」
~~~本当に不思議なテレビじゃ…。
ミサの内部の映像が流れてる…。
監視カメラのようでもあるみたいなのじゃ…~~~
『…』
俺は博士に言われるがまま…テレビのように映し出す石の後ろを探した…。
そこに鍵穴がある。
俺が持ってる鍵でクルリと廻してみた。
とたんに…光が消えた。
〜〜〜今、消えたのじゃ…。
巫女様…いったい何を?~~~
俺の近くへ博士が接近してきた。
~~~これは…鍵穴?・・~~~
「鍵?」
「鍵があるのか…。
でも何の鍵を?」
{鍵っすか?}
◎鍵なんて持ってねえよ、俺◎
『実は私が持ってるミサ用の鍵で回せば…。
テレビが止まりました・・。
それから…倉庫の内部にも同様の仕組みが…』
~~~そうなのですか・…ワシは驚いた。
これは…不思議だ。
いったい…~~~
「学習博士…何か分かりますか?
私が見ても全然で…」
〜〜〜今回は資料が少なすぎる…。
しかし、大昔のことだから分からないが…。
この壁画を描いたのは…邪神国人と言うのだけは確かだ~~~
「邪神人が・…ゼロの国の人がどうして・・。
僕にはさっぱり」
「私にもよ…キセキ。
学習博士…何か分かったら教えて頂戴ね?」
『…』
~~~邪神国には悪人しかいないとされていて、あそこの国は凶悪犯罪者の塊だ。
普通に潜伏すれば、誘拐されて身代金要求されかねない。
現在、”危険警戒国”に世界から指定されてる。
それは知ってるかね?~~~
{それは知ってるっスよ、物騒すよね?
海でサーフィンしてる仲間ですら邪神国からの拉致を恐れてるっス}
◎最近、ネットで邪神教への勧誘があるんよなあ…。
俺、こまるよん…◎
白デブ眼鏡のニ〜は嬉しそうに踊った。
不思議なキャラだ。
あの踊り…どういう意味なのだろうか?
~~~邪神国の現業は、我が国で未知だが。
その国にも古代に善人が存在していたと言うのだけが、この文章からも伺える。
古代人からのメッセージだろう~~~
俺は壁画を改めて見つめた。
-----ౠఠఐ Ԑ ́́ ಡಢಣ ਡਐ ´ ᧢᧣᧤ ᧰ ទកធ ե。
චඐ ඃ ෴ ᛰᥱ ༕༖༗ ទកធ ័ ࿂。
1 ఱ ৳ § ´ ՁԱՃ ৳ Ցͣ͡ՑՓ ᧰᧠᧡…。
فققءؑأ كل Ԑ ۴۳۲۱ے、 فق كل ᧰᧠᧡ ğß。
शऴ ´ᛰᥱ ఱÑ ᧰ £¢¡ ե …。
ᛂᛃ ᧰ £ఱ ৳ Ց͡០。
௵ஹஇ 、᧰᧠᧡…ខ ᧰᧠᧡ ២១。-----
(頭脳も明晰なヤツに情報を与えよう。
変なことは考えるな。
初めて見た時、驚いただろうが…。
ターシャ国も邪神国も平和が良い。
君には見張りを頼もう…。
ᛂこれを発見したのだから。
ありがとう、。しかし…荷が重い)
邪神語と…鮮明なレベルの写真画。
@1枚目は神と思わしき人間が…人間を泉に入れ、動物も入れて…。
A2枚目のイラストでは
神が雷を落として…その雷も…機械で落としてる絵だ。
そこに様々な生き物が生まれてる…人魚だ。
B続く3枚目の絵は…凄い世界だ…。
信じられないきっと現代より…進んでるハイテク社会だ。
人間が変な乗り物で空を飛んでる…。
家は宙に浮いてる…そんな絵だ…。
ターシャ神のシンボルマークが…家々に連なる…。
C続く絵には…。
刀を持った人間が…ターシャ神の服を着た人間を血祭りにしてる恐ろしい絵だ。
D最後の絵は…。
大きな…爆弾を…顔が血で濡れた人間が…落としてる…。
世界がみんな怯えた顔だ…ターシャ神の服を着た人たち、全員逃げてる…。
Eそれから…次に…。
顔が血で濡れた集団が防空壕で…枯野になった外を見詰めて…笑ってる…。
部屋には草花がある、あれは…イソップなみの巨大なソラマメの木が…室内にある。
それから…トマトの木、メロンの木、あと…桃など…食べ物が多い絵だ。
Fしかし…そこから最後の絵は…。
木が全部枯れて…。
これまた酷い…。
共食いを人間がしてる絵だ…。
防空壕の外は…枯れ野原だ…。
~~~凄い絵だ…。
こう言うことが実際にあった可能性がある・…。
つまり、この施設を見ても分かるが・・古代文明が栄えていたということだろう。
このミサの大黒柱も…爆発物を持ってしても壊れない作りにしても。
大昔に高度な文明があったことの証拠なのかもしれない。
しかし、何故か今…その文献が一つも残っていない。
一度、文明は途絶えた可能性がある~~~
『…』
~~~それから…この壁画を見れば…一番、恐ろしいのが…。
ジャシンドン、あれこそが…古代に落とされた核ミサイル実験な可能性が高い。
この絵に出てくるイラストと…ジャシドンの写真がソックリなのは…ワシの気のせいなのか?
気のせいであれば…良いが…。
君たちはノアの方舟という話を知ってるだろうか?
平和国に眠る伝説だが…~~~
「何なの?
その話?」
「僕は神話を聞いたことあるような…」
{俺は知らねえっすよ、父さん}
◎アニメ伝説なら知ってるが…。
解説、はよ◎
『…』
俺は聞いたことがあるかもしれない。
平和国神話集と言う本でだ。
~~~昔、神様が人間達が粗悪で困り果ててた時に、優秀な選ばれた人間だけノアの方舟という乗り物へ入れて…。
大洪水で世界中を浸水させて、人類を滅亡させたという伝説だ。
ターシャ教の聖書にも似た話がある、邪神教の聖書にも同じような話がある…。
それに近いことを邪神国が計画をしてる可能性は十分に高い。
そんな話に、この壁画は近い気がする~~~
「そんな、まさか…いくらなんでも邪神国がそこまで悪いことを…」
「僕もそうだと願いたい…。
しかし、真面目にあの国なら何でもやりかねない…」
{サーファー仲間もモロ怖がってるっスよ。
港町からサーフィンするときも…めっさ警戒しろって、拉致の船が来るって噂っす。
デマっしょ?}
◎邪神国か…俺はアニメの悪役の方が好きだな…。
2次元は苦手だ◎
『…』
~~~これはワシはとても貴重なモノを見させてもらった。
また自宅へ帰ったらいろいろ調べたいことが山積みだ~~~
☆☆☆
博士は嬉しそうに何時間もその調子で地下施設を詮索したいようだが、自宅で調べ事もしたいらしい。
帰りも同じように狭い灰色の布団入れ用倉庫へ男5人とマナナ、俺で入らなければならない。
~~~帰りもこの中に入らなければならないということは…。
また定員オーバーじゃ。
脚を真ん中に置くだけで危険かもしれん。
帰りこそ、誰か1名がここへ残って…それ以外の人間は地上のミサへ一端戻り…。
そして後から、ミサテントへ着いた誰かが、その1名のために地下へエレベーターを動かし…その1名と共に地上へ帰った方が安全じゃろう~~~
博士が言うことも分かる。
重量オーバーと言うことは無理して乗ればワイヤーが切れる可能性があるらしいからだ。
{しかし、誰が残るんっすか?}
◎俺は嫌だよん◎
「僕もそれは…」
「私もだわ」
~~~ワシは重要な人物じゃ。
残る訳には…~~~
男連中は特に視線が合致してバチバチになってる、マナナもそこへ加わってる。
『…』
☆☆☆
このあと、結局…口喧嘩に数名がなり、やっぱり全員で帰ることになった。
相変わらず、布団を入れる用の灰色倉庫内部は暑苦しい。
壁へ蛙のようにへばり付けば、何とかなるだろう…と言う話で決着が付いた。
ジャンケンと言う道もあったが…
~~~行きが大丈夫だったから大丈夫な筈じゃ、ワシが絶対に勝つジャンケンなら認めよう~~~
と言い出しっぺの博士が嫌がった。
「僕はこんなところで残るのは絶対に嫌だ」
「私もだわ」
{俺もっすよ}
◎俺も嫌だよん◎
『…』
結局、自分は残りたくないらしい。
暑苦しくて仕方なかったが…何とか内部で真ん中だけは踏まない様にする。
~~~だから、父さんは言ったんだ。
痩せろと…食べる量を減らせと…ニイ~いつも言ってるだろう?
踊ってる場合じゃない…。
お蔭で父さんが壁にへばり付かない羽目になってる。
迷惑が掛かってる~~~
◎うるさいな!
父さんが来るからだろう!
父さんが地下施設に残れば良いモノを!
オナカ空いた、帰ったら何食べよう?◎
「私が昼間、クレープなんて食べるからこんなことに…。
それにしてもお腹空いたわ…」
{ただでさえも、この中が揺れまくって壁にへばり付くの大変なのにウルサイッス。
大変っす…地上はまだっスか?}
「ここは暑い…僕は早く家に帰りたい…。
床の真ん中だけはお願いだ、踏まないでくれ」
『・…』
倉庫の中でも険悪なムードが続いてた…地上へ帰れた時にはホッと胸を撫で下ろした。
譲り合いの精神が欠如してるらしい。
考えてみれば…3名が先に地上へ帰り、ミサへ帰った3名のうち1名が…地下に残った3名を迎えに行くと言う道もあるのに…。
そこは敢えて追求しない、この話も…誰が、地下へ残った3名を迎えに行く1名になるのかで…喧嘩がまた勃発しそうである…。
☆☆☆
ミサのテント内部へ戻れば随分の時間だ。
「今日は凄い1日だった」
「本当ね」
{めっさ、大変な日でしたッスね…巫女様、俺…ココに泊まっても良いっすか?
遅くなったし…良いっしょ?}
◎俺もだよ、ここ…アニメ見れるかな?
うひひ◎
~~~母さんにはあとから計らおう、ワシも良いかね?
腰が痛くて…もうココで休むべきだと思うのじゃ。
今日は普段と違う筋肉を使った、筋肉痛なのじゃ~~~
「君たちは何を言ってるんだ?
厚かましい、ここは女性以外立ち入り禁止な神聖なるミサだ。
今、すぐに帰るべきだ」
「そうよ…。
悪いけど、キセキ達には帰ってもらうわ…。
私だけ、もうココで泊まらせてもらうわ…」
「君はココへ泊まるのか?
いつから君と巫女様は仲良しになれたんだ?
巫女様は友達をつくらない掟ではなかったのか?」
「友達と言えるのかしら?
えっと…」
『…』
「まあ、もう遅い。
巫女様が隣にいれば安心だろう。
僕は博士たちと帰るとしよう。
それにしても不思議だ…。
タリアはこのことを全く知らないらしい。
クラスでこの話を知ってるのは僕とマナナだけなのか?
マナナ…君は本当にタリアと付き合ってるのか?
デートとかしてる姿を僕は見たこともない」
『…』
「それは…まあ…」
「タリアへ僕は…黙っておいた方が良いのだろうな…。
このことは機密情報だから…。
それにしてもタリアは…ターシャ祭りの時に自宅で寝てたらしい。
お蔭で確かにタリアは無傷だった。
祭りに参加したカンサイやナデシコは骨折入院してると言うのに…。
ミルルも誘拐されて戻って来たと言うのに・…。
僕の親友…タリアだけ何も知らないらしい…」
{そうっすか…。
マナナはキセキの親友と交際してるって聞いたっスよ。
この件は知らないッスか…そいつは…。
一回、どんな奴なのか、俺、見てみたいっすね}
◎キセキ、教室では友達だからってタリアってヤツには黙っとけよ。
さすがに巫女様に悪いだろう…。
俺、今日は女性以外来てはダメな花園に来れてアヒアヒだったよん◎
~~~そうじゃな…これはワシたちの秘密じゃな♪
巫女様、また何ががあったらすぐにでもワシは飛んでまいります♪
それではごきげんよう♪~~~
「私はココに泊まるわ、さようならキセキ…学習兄弟、学習博士♪」
『帰宅前に一般通路前にある、インターホンに内蔵されてる隠しカメラには映らない様に配慮して…。
それから狸像を元に戻しておいてくださいね…』
{了解っす}
「どうせ、ニイ〜は踊ってみてるだけだ。
博士も座ってるだけだ、僕とイッチ〜でするんだろう…。
分かりました、巫女様。
僕が何とかします。
僕は今までいろんな人間に会ってきた、今日も変な人に会った…お蔭で人間が僕は出来そうだ…。
僕ほど人間が出来てるヤツもいないと思う…よくそう言われる」
後半、キセキは真面目な顔で言ってるが…、全員を笑わせる魂胆でジョークだろ?
まさか本気なのか??
俺は絶句してる、キセキの思考回路が読めない…。
俺は別にキセキを人間が出来てるなんて思ったことないし、言った経験もないと思う。
『…』
「キセキ、頑張って!
キセキなら出来るわ!」
どうもマナナの言葉に調子に乗ってるらしい、キセキは…。
4人のむさくるしい男たちは去って行った。
少し機嫌が良くなる。
体からの発光がオレンジ色に変わった。
☆☆☆
「帰ったわね…。
それにしても・…お腹が空いたわ。
今、もう11時よ…?
ハンバーグ弁当と唐揚げ弁当、パスタ弁当があるわ。
どれにする?」
『どれでも良い』
「じゃ、ハンバーグ弁当とパスタ弁当を半分ずつ食べましょうよ。
で、明日の朝・・唐揚げ弁当を半分ずつでどうかしら?」
『それでいい、これを食べたら今日はすぐに寝させてもらう』
「え?」
奴らが来れば精神的に疲れ果てる。
ココには電子レンジがないのだけ困ったところだ、冷たくても美味しいが…。
そのあと、コンビニ弁当を二人で食べれば…今日はすぐに眠気が来た。
寝室へ行き、布団を敷いて、眠りに入る。
マナナも俺の隣へセーラー服は脱いで裸で入ってくる。
明日も早いし、寝させてもらうことにした。
翌朝、金曜日…二人で登校すれば…。
キセキが俺たちの席へ近付く。
「マナナ、おはよう・…昨日はどうも。
タリア、おはよう」
「うん。
おはよう、キセキ」
『おはよう…』
「マナナ…学習兄弟と学習博士の守りは大変だった、お蔭で僕は人間が出来そうだ」
「ご苦労様、キセキなら出来るって信じてたわ。
だって私の幼馴染だから」
『…』
「アア…そうか。
この件、タリア…君だけ知らないのか…」
『…』
「タリアは…えっと…」
「そうか…。
君がターシャ祭りに来ないからこんな話になる。
しかし、僕は黙秘義務がある…。
許してほしい…僕とマナナの秘密だ」
「キセキ…えっと…その…」
『…』
☆☆☆
その日、ミルルは学校を欠席だった。
1日ぐらいなら別にミルルもどこかへ外泊をしたのかと思ったが。
それか…風邪でも引いたのかと全員、そんなノリで気にしてなかった。
「ミルルが欠席なんて珍しいわ」
「僕にとっては天国だな。
あれは大昔だが…僕が小学4年生で、偶然にも君たち…タリアやマナナ、ミルルと同じクラスだった時に…。
一度、ミルルが母親と平和国までミルルの仕事関係でヴァカンスへ行って、欠席した時以来だな…」
「あれ…ミルルのお母さんの仕事関係って私、勘違いしてた。
あとからミルルに聞いたのよね…ミルルの子役ドラマ仕事で平和国へ行ったんだって…。
ミルル、わき役だったけど頑張ってたよね…ドラマで」
『…』
実はこの情報、初耳だ。
マナナと俺は長年、疎遠関係にあったからなおさらだ。
キセキはマナナから聞いているのか知った雰囲気だ。
「ミルルは皆勤賞な女だ、どうせどこかへ仕事関係でヴァカンスにでも飛んでるんだろう…。
僕はそう感じる」
『…』
こう言う瞬間、俺だけ疎外感を感じてしまう…。
早くキセキは平和国へ留学すれば良い。
☆☆☆
そんなことが…その後も続き、土曜日、日曜日を越えた…月曜日の朝。
とうとう学校の朝礼で…難波アニメ先生からミルルに関する話があった。
*今日は4時間目で終了…短縮授業になります。
そろそろ夏休みで浮かれてる生徒も多いと思いマチュが。
ここで悲しいお知らせでチュ…。
眼鏡ミルルちゃんがまだ自宅へ帰ってない様で…お母さんからアニメ先生の所に電話がありまちた。
警察へはミルルちゃんのお母さんが捜索願を出したようでチュ。
ミルルちゃんを目撃したら…みなさん…是非、先生へ情報をくださいでちゅ*
[嘘だろう?]
[ミルル様が家出?]
[まさか…キセキに振られたせいなのかよ?
それ以外にあると思うか?]
[どうせすぐに帰ってくるはずよ、そうでしょう?]
クラス中から男女の声がする。
『…』
とうとう、ミルルの捜索願が母親から出たらしい。
ミルルが家に帰宅してなかったことも、初めて知った。
教室中の…クラスメイトが驚いてる。
☆☆☆
朝礼が終了し、一時限目の”平和国言語”を終え、休み時間になれば…。
マナナとキセキが俺の席へ接近する。
特にマナナはビックリしまくってる。
「ミルルがどうして?
何があったの?
ミルルって真面目なイメージなんだけど…。
無断で旅行にでも行ってるんじゃないかしら?
彼氏…出来たのかな‥?
でも、ミルルはキセキが好きみたいだし…。
キセキが冷たいからミルル…傷心を慰めるため、旅行に行ったんじゃないの?」
「ミルルなら大丈夫だろう。
雑草を食べても生きれる級に僕はミルルが強いとは認めてる。
ハッキリ振るのも僕は優しさだと感じる…。
どうせ仕事関係だと感じてたが…。
母親に無断旅行をするとは…。
別に僕の責任ではない。
僕がモテることは認めるが…振ったからと言って凹むようなキャラではない…」
「キセキ…自分がレイカさんから振られた時は棚に上げて、ミルルには冷たくない?」
「そうだろうか…。
でも、僕はミルルとのビジネスキスを受け入れる気にはなれない…。
これが現実だ。
どれだけ迫られても無理だ…。
ミルルにはドラマで耐えるも良し、女優の道を諦めるも良し。
僕は別に…悪くないと感じてる…。
僕の判断が間違いだと言うのか?
マナナは?」
「キセキ…言い寄られている内が花なのよ?
理解してる?」
「君は…もう僕に戻らないのか?」
『…』
「キセキ、めげないで。
キセキならHEIWACもSP試験も通過できるはずよ。
私も今回の試験こそ欠点にならない様に頑張るから」
「マナナ…君は気楽でいいな…。
羨ましい」
『…』
教室ではこんなノリで…。
相変わらず、全然…二人っきりになれない…。
「タリア?
どうしたの?
黙り込んで?
キセキと和解しないの?
キセキはもうすぐ平和国へ行くのよ?
未練が残るわよ?
ちゃんと仲良しになって、和解しないと…」
『…』
本当に平和国へ留学するのかこの分では分かったモノではない。
「今日もレイカさんは塾に来てなかった…。
僕は本当に平和国へ飛ぶべきなのだろうか?
猛烈に悩んでる、行ったところで、ついて来るのはミルルしかいないんじゃないか?
そんなふうに悩んでる…。
ミルルはどうせ平和国にでも行ってるのだろう…先に偵察旅行をしたのだろう。
すぐに戻って来るだろう…そんな気がする」
「ミルルは良い子よ?
確かに今は欠席してるけど‥。
確かに…キセキより先に女優になるために平和国へ遊びに行ったのかも…。
ミルルなんてやりかねないわ。
ミルルが無断欠席なんて珍しすぎるけど…。
語学目的でならありえそうだから…。
ミルルって凄く体が軽くて、アクティブだから…」
『…』
「そうか・・。
まあ、平和国なら安全だろう…別に女一人旅でもだ。
治安が良すぎるからだ、ミルルはしかもタフだ。
僕に同情や泣き落としは効かない。
周りからいくら説得されようが…ミルルのビジネスキスを受け入れる気になれない…。
これが現実だ。
マナナ、君は…僕が悪人だとでも言うのか?」
☆☆☆
その日、学校が終了し…。
短縮授業だから、一端…自宅へ帰った。
マナナも宿題があるらしい。
俺もそうだ、あとからミサへ行くが…。
お弁当ぐらいは揃えたい。
☆☆☆
帰宅して、リビングへ行き、椅子に座って…テレビをリモコンでつければ…画面の中に…ミルルの母親が泣いてる。
タラ口で鼻がなく目がなくしもぶくれで、首が短く手足が短い、ミルルに似つかぬ初老な女性だ。
それが映し出された。
=こんにちは…。
お昼のニュースです、最近話題の売れっ子アイドル…眼鏡屋のCMにも出演してる…眼鏡ミルルが、危険警戒国に指定されてる"邪神国"へ飛んで行った疑惑が 浮上しました。
警察の家宅捜査により、テレビ女優…眼鏡ミルル(17)のパソコン観覧履歴から、邪神国サイトを頻繁にアクセスしていたことが発覚しました…。
母親からの証言です=
アナウンサーは根性レポ子さん、白いスーツズボンに腰まで伸びた茶髪の巻き髪つぶらな釣り目の女性だ。
[ミルルが…まさか…邪神国になんて行ってないと私は祈ってます。
私が悪いんです・・・。
我儘放題だったから…。
ミルル、これを見てたら…お母さんの元に帰って下さい。
お母さんはミルルを待っています]
=情報の提供は下記アドレスまで。
以上、根性レポ子がこの時間のニュースをお伝えしました==
『…』
||「本当かしら?
ミルルちゃんってタリアが長年好きな子よね?
お母さん、ビックリしたわ。
どうなるのかしら?
ミルルちゃん…。
さっきからこのニュースがテレビで頻繁に流れてるわ…」||
俺の隣で…テレビニュースへくぎ付けな母が…驚いた表情をして、椅子に腰かけたまま…テーブル上のコップに入った冷えた緑茶を飲んだ。
ミサに到着した。
今日は帰宅前にマナナから学校の裏山、廃墟へ連行して…エロを呼び止められなかった。
これは珍しい…。
一瞬、ぼんやりエロを考えていた。
それとミルルのことも…本当なのだろうかと思考を巡らしてた。
ミサに到着すれば、先客がいて…手を振った、マナナだ。
「タリア…。
えっと…。
ミルルのニュースを見た?」
『ああ…驚いた』
俺は既に女体化を終え、ミサの赤いテント前にいて、白いドレスを着てる。
「信じられなくて…。
そんな…。
ミルルに限って…。
まさか…あんな戦争で恐ろしい国、邪神国へ走るなんて・・。
何かの間違いじゃないの?」
『…』
ミサのテントを俺は開けた。
ミルルのことは確かに…。
信じられない話だ。
「私に…何が出来るんだろう?」
『…』
ここら辺でエロが始まる筈だが…。
今日は不思議なことに朝からない。
キスはあるのかと…マナナを見詰めてたら、マナナから軽く口づけられた。
今は女体化してる。
『どうだろうか…。
それにしても…。
珍しい。
おまえがエロを言い寄らない日は…。
少し休めて嬉しいが…』
「それが教室では言えなかったけど…。
実は生理が今日、始まって」
『そうか…』
この話、何て答えればいいのか分からない。
「もうこのピル飲まなくて良いの?」
『飲まないとダメな筈だ』
「え?」
タリアG
目次
第4部タリアI
これは凄い、新鮮だ・・。
ワシも驚きじゃ…~~~
「学習博士、分かるの?」
~~~あのモニターずっと、動いているが…。
切ることは出来ないのか?
ワシの勘ではあのモニターから流れる電波が携帯電話をダメにしてる…。
それから、このミサ内部で使用する機械物をダメにしてる。
電子レンジを使えば…ネットの光ランが乱れるのと同じ要領じゃ~~~
「そんなことがあるの?
学習博士?」
~~~そうじゃ…。
もしかしたら…テレビのようにスウィッチなるものがあるのかもしれないのじゃ…。
これは古代テレビだとすればじゃ…~~~
「このテレビは…いったい…」
~~~本当に不思議なテレビじゃ…。
ミサの内部の映像が流れてる…。
監視カメラのようでもあるみたいなのじゃ…~~~
『…』
俺は博士に言われるがまま…テレビのように映し出す石の後ろを探した…。
そこに鍵穴がある。
俺が持ってる鍵でクルリと廻してみた。
とたんに…光が消えた。
〜〜〜今、消えたのじゃ…。
巫女様…いったい何を?~~~
俺の近くへ博士が接近してきた。
~~~これは…鍵穴?・・~~~
「鍵?」
「鍵があるのか…。
でも何の鍵を?」
{鍵っすか?}
◎鍵なんて持ってねえよ、俺◎
『実は私が持ってるミサ用の鍵で回せば…。
テレビが止まりました・・。
それから…倉庫の内部にも同様の仕組みが…』
~~~そうなのですか・…ワシは驚いた。
これは…不思議だ。
いったい…~~~
「学習博士…何か分かりますか?
私が見ても全然で…」
〜〜〜今回は資料が少なすぎる…。
しかし、大昔のことだから分からないが…。
この壁画を描いたのは…邪神国人と言うのだけは確かだ~~~
「邪神人が・…ゼロの国の人がどうして・・。
僕にはさっぱり」
「私にもよ…キセキ。
学習博士…何か分かったら教えて頂戴ね?」
『…』
~~~邪神国には悪人しかいないとされていて、あそこの国は凶悪犯罪者の塊だ。
普通に潜伏すれば、誘拐されて身代金要求されかねない。
現在、”危険警戒国”に世界から指定されてる。
それは知ってるかね?~~~
{それは知ってるっスよ、物騒すよね?
海でサーフィンしてる仲間ですら邪神国からの拉致を恐れてるっス}
◎最近、ネットで邪神教への勧誘があるんよなあ…。
俺、こまるよん…◎
白デブ眼鏡のニ〜は嬉しそうに踊った。
不思議なキャラだ。
あの踊り…どういう意味なのだろうか?
~~~邪神国の現業は、我が国で未知だが。
その国にも古代に善人が存在していたと言うのだけが、この文章からも伺える。
古代人からのメッセージだろう~~~
俺は壁画を改めて見つめた。
-----ౠఠఐ Ԑ ́́ ಡಢಣ ਡਐ ´ ᧢᧣᧤ ᧰ ទកធ ե。
චඐ ඃ ෴ ᛰᥱ ༕༖༗ ទកធ ័ ࿂。
1 ఱ ৳ § ´ ՁԱՃ ৳ Ցͣ͡ՑՓ ᧰᧠᧡…。
فققءؑأ كل Ԑ ۴۳۲۱ے、 فق كل ᧰᧠᧡ ğß。
शऴ ´ᛰᥱ ఱÑ ᧰ £¢¡ ե …。
ᛂᛃ ᧰ £ఱ ৳ Ց͡០。
௵ஹஇ 、᧰᧠᧡…ខ ᧰᧠᧡ ២១。-----
(頭脳も明晰なヤツに情報を与えよう。
変なことは考えるな。
初めて見た時、驚いただろうが…。
ターシャ国も邪神国も平和が良い。
君には見張りを頼もう…。
ᛂこれを発見したのだから。
ありがとう、。しかし…荷が重い)
邪神語と…鮮明なレベルの写真画。
@1枚目は神と思わしき人間が…人間を泉に入れ、動物も入れて…。
A2枚目のイラストでは
神が雷を落として…その雷も…機械で落としてる絵だ。
そこに様々な生き物が生まれてる…人魚だ。
B続く3枚目の絵は…凄い世界だ…。
信じられないきっと現代より…進んでるハイテク社会だ。
人間が変な乗り物で空を飛んでる…。
家は宙に浮いてる…そんな絵だ…。
ターシャ神のシンボルマークが…家々に連なる…。
C続く絵には…。
刀を持った人間が…ターシャ神の服を着た人間を血祭りにしてる恐ろしい絵だ。
D最後の絵は…。
大きな…爆弾を…顔が血で濡れた人間が…落としてる…。
世界がみんな怯えた顔だ…ターシャ神の服を着た人たち、全員逃げてる…。
Eそれから…次に…。
顔が血で濡れた集団が防空壕で…枯野になった外を見詰めて…笑ってる…。
部屋には草花がある、あれは…イソップなみの巨大なソラマメの木が…室内にある。
それから…トマトの木、メロンの木、あと…桃など…食べ物が多い絵だ。
Fしかし…そこから最後の絵は…。
木が全部枯れて…。
これまた酷い…。
共食いを人間がしてる絵だ…。
防空壕の外は…枯れ野原だ…。
~~~凄い絵だ…。
こう言うことが実際にあった可能性がある・…。
つまり、この施設を見ても分かるが・・古代文明が栄えていたということだろう。
このミサの大黒柱も…爆発物を持ってしても壊れない作りにしても。
大昔に高度な文明があったことの証拠なのかもしれない。
しかし、何故か今…その文献が一つも残っていない。
一度、文明は途絶えた可能性がある~~~
『…』
~~~それから…この壁画を見れば…一番、恐ろしいのが…。
ジャシンドン、あれこそが…古代に落とされた核ミサイル実験な可能性が高い。
この絵に出てくるイラストと…ジャシドンの写真がソックリなのは…ワシの気のせいなのか?
気のせいであれば…良いが…。
君たちはノアの方舟という話を知ってるだろうか?
平和国に眠る伝説だが…~~~
「何なの?
その話?」
「僕は神話を聞いたことあるような…」
{俺は知らねえっすよ、父さん}
◎アニメ伝説なら知ってるが…。
解説、はよ◎
『…』
俺は聞いたことがあるかもしれない。
平和国神話集と言う本でだ。
~~~昔、神様が人間達が粗悪で困り果ててた時に、優秀な選ばれた人間だけノアの方舟という乗り物へ入れて…。
大洪水で世界中を浸水させて、人類を滅亡させたという伝説だ。
ターシャ教の聖書にも似た話がある、邪神教の聖書にも同じような話がある…。
それに近いことを邪神国が計画をしてる可能性は十分に高い。
そんな話に、この壁画は近い気がする~~~
「そんな、まさか…いくらなんでも邪神国がそこまで悪いことを…」
「僕もそうだと願いたい…。
しかし、真面目にあの国なら何でもやりかねない…」
{サーファー仲間もモロ怖がってるっスよ。
港町からサーフィンするときも…めっさ警戒しろって、拉致の船が来るって噂っす。
デマっしょ?}
◎邪神国か…俺はアニメの悪役の方が好きだな…。
2次元は苦手だ◎
『…』
~~~これはワシはとても貴重なモノを見させてもらった。
また自宅へ帰ったらいろいろ調べたいことが山積みだ~~~
☆☆☆
博士は嬉しそうに何時間もその調子で地下施設を詮索したいようだが、自宅で調べ事もしたいらしい。
帰りも同じように狭い灰色の布団入れ用倉庫へ男5人とマナナ、俺で入らなければならない。
~~~帰りもこの中に入らなければならないということは…。
また定員オーバーじゃ。
脚を真ん中に置くだけで危険かもしれん。
帰りこそ、誰か1名がここへ残って…それ以外の人間は地上のミサへ一端戻り…。
そして後から、ミサテントへ着いた誰かが、その1名のために地下へエレベーターを動かし…その1名と共に地上へ帰った方が安全じゃろう~~~
博士が言うことも分かる。
重量オーバーと言うことは無理して乗ればワイヤーが切れる可能性があるらしいからだ。
{しかし、誰が残るんっすか?}
◎俺は嫌だよん◎
「僕もそれは…」
「私もだわ」
~~~ワシは重要な人物じゃ。
残る訳には…~~~
男連中は特に視線が合致してバチバチになってる、マナナもそこへ加わってる。
『…』
☆☆☆
このあと、結局…口喧嘩に数名がなり、やっぱり全員で帰ることになった。
相変わらず、布団を入れる用の灰色倉庫内部は暑苦しい。
壁へ蛙のようにへばり付けば、何とかなるだろう…と言う話で決着が付いた。
ジャンケンと言う道もあったが…
~~~行きが大丈夫だったから大丈夫な筈じゃ、ワシが絶対に勝つジャンケンなら認めよう~~~
と言い出しっぺの博士が嫌がった。
「僕はこんなところで残るのは絶対に嫌だ」
「私もだわ」
{俺もっすよ}
◎俺も嫌だよん◎
『…』
結局、自分は残りたくないらしい。
暑苦しくて仕方なかったが…何とか内部で真ん中だけは踏まない様にする。
~~~だから、父さんは言ったんだ。
痩せろと…食べる量を減らせと…ニイ~いつも言ってるだろう?
踊ってる場合じゃない…。
お蔭で父さんが壁にへばり付かない羽目になってる。
迷惑が掛かってる~~~
◎うるさいな!
父さんが来るからだろう!
父さんが地下施設に残れば良いモノを!
オナカ空いた、帰ったら何食べよう?◎
「私が昼間、クレープなんて食べるからこんなことに…。
それにしてもお腹空いたわ…」
{ただでさえも、この中が揺れまくって壁にへばり付くの大変なのにウルサイッス。
大変っす…地上はまだっスか?}
「ここは暑い…僕は早く家に帰りたい…。
床の真ん中だけはお願いだ、踏まないでくれ」
『・…』
倉庫の中でも険悪なムードが続いてた…地上へ帰れた時にはホッと胸を撫で下ろした。
譲り合いの精神が欠如してるらしい。
考えてみれば…3名が先に地上へ帰り、ミサへ帰った3名のうち1名が…地下に残った3名を迎えに行くと言う道もあるのに…。
そこは敢えて追求しない、この話も…誰が、地下へ残った3名を迎えに行く1名になるのかで…喧嘩がまた勃発しそうである…。
☆☆☆
ミサのテント内部へ戻れば随分の時間だ。
「今日は凄い1日だった」
「本当ね」
{めっさ、大変な日でしたッスね…巫女様、俺…ココに泊まっても良いっすか?
遅くなったし…良いっしょ?}
◎俺もだよ、ここ…アニメ見れるかな?
うひひ◎
~~~母さんにはあとから計らおう、ワシも良いかね?
腰が痛くて…もうココで休むべきだと思うのじゃ。
今日は普段と違う筋肉を使った、筋肉痛なのじゃ~~~
「君たちは何を言ってるんだ?
厚かましい、ここは女性以外立ち入り禁止な神聖なるミサだ。
今、すぐに帰るべきだ」
「そうよ…。
悪いけど、キセキ達には帰ってもらうわ…。
私だけ、もうココで泊まらせてもらうわ…」
「君はココへ泊まるのか?
いつから君と巫女様は仲良しになれたんだ?
巫女様は友達をつくらない掟ではなかったのか?」
「友達と言えるのかしら?
えっと…」
『…』
「まあ、もう遅い。
巫女様が隣にいれば安心だろう。
僕は博士たちと帰るとしよう。
それにしても不思議だ…。
タリアはこのことを全く知らないらしい。
クラスでこの話を知ってるのは僕とマナナだけなのか?
マナナ…君は本当にタリアと付き合ってるのか?
デートとかしてる姿を僕は見たこともない」
『…』
「それは…まあ…」
「タリアへ僕は…黙っておいた方が良いのだろうな…。
このことは機密情報だから…。
それにしてもタリアは…ターシャ祭りの時に自宅で寝てたらしい。
お蔭で確かにタリアは無傷だった。
祭りに参加したカンサイやナデシコは骨折入院してると言うのに…。
ミルルも誘拐されて戻って来たと言うのに・…。
僕の親友…タリアだけ何も知らないらしい…」
{そうっすか…。
マナナはキセキの親友と交際してるって聞いたっスよ。
この件は知らないッスか…そいつは…。
一回、どんな奴なのか、俺、見てみたいっすね}
◎キセキ、教室では友達だからってタリアってヤツには黙っとけよ。
さすがに巫女様に悪いだろう…。
俺、今日は女性以外来てはダメな花園に来れてアヒアヒだったよん◎
~~~そうじゃな…これはワシたちの秘密じゃな♪
巫女様、また何ががあったらすぐにでもワシは飛んでまいります♪
それではごきげんよう♪~~~
「私はココに泊まるわ、さようならキセキ…学習兄弟、学習博士♪」
『帰宅前に一般通路前にある、インターホンに内蔵されてる隠しカメラには映らない様に配慮して…。
それから狸像を元に戻しておいてくださいね…』
{了解っす}
「どうせ、ニイ〜は踊ってみてるだけだ。
博士も座ってるだけだ、僕とイッチ〜でするんだろう…。
分かりました、巫女様。
僕が何とかします。
僕は今までいろんな人間に会ってきた、今日も変な人に会った…お蔭で人間が僕は出来そうだ…。
僕ほど人間が出来てるヤツもいないと思う…よくそう言われる」
後半、キセキは真面目な顔で言ってるが…、全員を笑わせる魂胆でジョークだろ?
まさか本気なのか??
俺は絶句してる、キセキの思考回路が読めない…。
俺は別にキセキを人間が出来てるなんて思ったことないし、言った経験もないと思う。
『…』
「キセキ、頑張って!
キセキなら出来るわ!」
どうもマナナの言葉に調子に乗ってるらしい、キセキは…。
4人のむさくるしい男たちは去って行った。
少し機嫌が良くなる。
体からの発光がオレンジ色に変わった。
☆☆☆
「帰ったわね…。
それにしても・…お腹が空いたわ。
今、もう11時よ…?
ハンバーグ弁当と唐揚げ弁当、パスタ弁当があるわ。
どれにする?」
『どれでも良い』
「じゃ、ハンバーグ弁当とパスタ弁当を半分ずつ食べましょうよ。
で、明日の朝・・唐揚げ弁当を半分ずつでどうかしら?」
『それでいい、これを食べたら今日はすぐに寝させてもらう』
「え?」
奴らが来れば精神的に疲れ果てる。
ココには電子レンジがないのだけ困ったところだ、冷たくても美味しいが…。
そのあと、コンビニ弁当を二人で食べれば…今日はすぐに眠気が来た。
寝室へ行き、布団を敷いて、眠りに入る。
マナナも俺の隣へセーラー服は脱いで裸で入ってくる。
明日も早いし、寝させてもらうことにした。
翌朝、金曜日…二人で登校すれば…。
キセキが俺たちの席へ近付く。
「マナナ、おはよう・…昨日はどうも。
タリア、おはよう」
「うん。
おはよう、キセキ」
『おはよう…』
「マナナ…学習兄弟と学習博士の守りは大変だった、お蔭で僕は人間が出来そうだ」
「ご苦労様、キセキなら出来るって信じてたわ。
だって私の幼馴染だから」
『…』
「アア…そうか。
この件、タリア…君だけ知らないのか…」
『…』
「タリアは…えっと…」
「そうか…。
君がターシャ祭りに来ないからこんな話になる。
しかし、僕は黙秘義務がある…。
許してほしい…僕とマナナの秘密だ」
「キセキ…えっと…その…」
『…』
☆☆☆
その日、ミルルは学校を欠席だった。
1日ぐらいなら別にミルルもどこかへ外泊をしたのかと思ったが。
それか…風邪でも引いたのかと全員、そんなノリで気にしてなかった。
「ミルルが欠席なんて珍しいわ」
「僕にとっては天国だな。
あれは大昔だが…僕が小学4年生で、偶然にも君たち…タリアやマナナ、ミルルと同じクラスだった時に…。
一度、ミルルが母親と平和国までミルルの仕事関係でヴァカンスへ行って、欠席した時以来だな…」
「あれ…ミルルのお母さんの仕事関係って私、勘違いしてた。
あとからミルルに聞いたのよね…ミルルの子役ドラマ仕事で平和国へ行ったんだって…。
ミルル、わき役だったけど頑張ってたよね…ドラマで」
『…』
実はこの情報、初耳だ。
マナナと俺は長年、疎遠関係にあったからなおさらだ。
キセキはマナナから聞いているのか知った雰囲気だ。
「ミルルは皆勤賞な女だ、どうせどこかへ仕事関係でヴァカンスにでも飛んでるんだろう…。
僕はそう感じる」
『…』
こう言う瞬間、俺だけ疎外感を感じてしまう…。
早くキセキは平和国へ留学すれば良い。
☆☆☆
そんなことが…その後も続き、土曜日、日曜日を越えた…月曜日の朝。
とうとう学校の朝礼で…難波アニメ先生からミルルに関する話があった。
*今日は4時間目で終了…短縮授業になります。
そろそろ夏休みで浮かれてる生徒も多いと思いマチュが。
ここで悲しいお知らせでチュ…。
眼鏡ミルルちゃんがまだ自宅へ帰ってない様で…お母さんからアニメ先生の所に電話がありまちた。
警察へはミルルちゃんのお母さんが捜索願を出したようでチュ。
ミルルちゃんを目撃したら…みなさん…是非、先生へ情報をくださいでちゅ*
[嘘だろう?]
[ミルル様が家出?]
[まさか…キセキに振られたせいなのかよ?
それ以外にあると思うか?]
[どうせすぐに帰ってくるはずよ、そうでしょう?]
クラス中から男女の声がする。
『…』
とうとう、ミルルの捜索願が母親から出たらしい。
ミルルが家に帰宅してなかったことも、初めて知った。
教室中の…クラスメイトが驚いてる。
☆☆☆
朝礼が終了し、一時限目の”平和国言語”を終え、休み時間になれば…。
マナナとキセキが俺の席へ接近する。
特にマナナはビックリしまくってる。
「ミルルがどうして?
何があったの?
ミルルって真面目なイメージなんだけど…。
無断で旅行にでも行ってるんじゃないかしら?
彼氏…出来たのかな‥?
でも、ミルルはキセキが好きみたいだし…。
キセキが冷たいからミルル…傷心を慰めるため、旅行に行ったんじゃないの?」
「ミルルなら大丈夫だろう。
雑草を食べても生きれる級に僕はミルルが強いとは認めてる。
ハッキリ振るのも僕は優しさだと感じる…。
どうせ仕事関係だと感じてたが…。
母親に無断旅行をするとは…。
別に僕の責任ではない。
僕がモテることは認めるが…振ったからと言って凹むようなキャラではない…」
「キセキ…自分がレイカさんから振られた時は棚に上げて、ミルルには冷たくない?」
「そうだろうか…。
でも、僕はミルルとのビジネスキスを受け入れる気にはなれない…。
これが現実だ。
どれだけ迫られても無理だ…。
ミルルにはドラマで耐えるも良し、女優の道を諦めるも良し。
僕は別に…悪くないと感じてる…。
僕の判断が間違いだと言うのか?
マナナは?」
「キセキ…言い寄られている内が花なのよ?
理解してる?」
「君は…もう僕に戻らないのか?」
『…』
「キセキ、めげないで。
キセキならHEIWACもSP試験も通過できるはずよ。
私も今回の試験こそ欠点にならない様に頑張るから」
「マナナ…君は気楽でいいな…。
羨ましい」
『…』
教室ではこんなノリで…。
相変わらず、全然…二人っきりになれない…。
「タリア?
どうしたの?
黙り込んで?
キセキと和解しないの?
キセキはもうすぐ平和国へ行くのよ?
未練が残るわよ?
ちゃんと仲良しになって、和解しないと…」
『…』
本当に平和国へ留学するのかこの分では分かったモノではない。
「今日もレイカさんは塾に来てなかった…。
僕は本当に平和国へ飛ぶべきなのだろうか?
猛烈に悩んでる、行ったところで、ついて来るのはミルルしかいないんじゃないか?
そんなふうに悩んでる…。
ミルルはどうせ平和国にでも行ってるのだろう…先に偵察旅行をしたのだろう。
すぐに戻って来るだろう…そんな気がする」
「ミルルは良い子よ?
確かに今は欠席してるけど‥。
確かに…キセキより先に女優になるために平和国へ遊びに行ったのかも…。
ミルルなんてやりかねないわ。
ミルルが無断欠席なんて珍しすぎるけど…。
語学目的でならありえそうだから…。
ミルルって凄く体が軽くて、アクティブだから…」
『…』
「そうか・・。
まあ、平和国なら安全だろう…別に女一人旅でもだ。
治安が良すぎるからだ、ミルルはしかもタフだ。
僕に同情や泣き落としは効かない。
周りからいくら説得されようが…ミルルのビジネスキスを受け入れる気になれない…。
これが現実だ。
マナナ、君は…僕が悪人だとでも言うのか?」
☆☆☆
その日、学校が終了し…。
短縮授業だから、一端…自宅へ帰った。
マナナも宿題があるらしい。
俺もそうだ、あとからミサへ行くが…。
お弁当ぐらいは揃えたい。
☆☆☆
帰宅して、リビングへ行き、椅子に座って…テレビをリモコンでつければ…画面の中に…ミルルの母親が泣いてる。
タラ口で鼻がなく目がなくしもぶくれで、首が短く手足が短い、ミルルに似つかぬ初老な女性だ。
それが映し出された。
=こんにちは…。
お昼のニュースです、最近話題の売れっ子アイドル…眼鏡屋のCMにも出演してる…眼鏡ミルルが、危険警戒国に指定されてる"邪神国"へ飛んで行った疑惑が 浮上しました。
警察の家宅捜査により、テレビ女優…眼鏡ミルル(17)のパソコン観覧履歴から、邪神国サイトを頻繁にアクセスしていたことが発覚しました…。
母親からの証言です=
アナウンサーは根性レポ子さん、白いスーツズボンに腰まで伸びた茶髪の巻き髪つぶらな釣り目の女性だ。
[ミルルが…まさか…邪神国になんて行ってないと私は祈ってます。
私が悪いんです・・・。
我儘放題だったから…。
ミルル、これを見てたら…お母さんの元に帰って下さい。
お母さんはミルルを待っています]
=情報の提供は下記アドレスまで。
以上、根性レポ子がこの時間のニュースをお伝えしました==
『…』
||「本当かしら?
ミルルちゃんってタリアが長年好きな子よね?
お母さん、ビックリしたわ。
どうなるのかしら?
ミルルちゃん…。
さっきからこのニュースがテレビで頻繁に流れてるわ…」||
俺の隣で…テレビニュースへくぎ付けな母が…驚いた表情をして、椅子に腰かけたまま…テーブル上のコップに入った冷えた緑茶を飲んだ。
☆☆☆☆
ミサに到着した。
今日は帰宅前にマナナから学校の裏山、廃墟へ連行して…エロを呼び止められなかった。
これは珍しい…。
一瞬、ぼんやりエロを考えていた。
それとミルルのことも…本当なのだろうかと思考を巡らしてた。
ミサに到着すれば、先客がいて…手を振った、マナナだ。
「タリア…。
えっと…。
ミルルのニュースを見た?」
『ああ…驚いた』
俺は既に女体化を終え、ミサの赤いテント前にいて、白いドレスを着てる。
「信じられなくて…。
そんな…。
ミルルに限って…。
まさか…あんな戦争で恐ろしい国、邪神国へ走るなんて・・。
何かの間違いじゃないの?」
『…』
ミサのテントを俺は開けた。
ミルルのことは確かに…。
信じられない話だ。
「私に…何が出来るんだろう?」
『…』
ここら辺でエロが始まる筈だが…。
今日は不思議なことに朝からない。
キスはあるのかと…マナナを見詰めてたら、マナナから軽く口づけられた。
今は女体化してる。
『どうだろうか…。
それにしても…。
珍しい。
おまえがエロを言い寄らない日は…。
少し休めて嬉しいが…』
「それが教室では言えなかったけど…。
実は生理が今日、始まって」
『そうか…』
この話、何て答えればいいのか分からない。
「もうこのピル飲まなくて良いの?」
『飲まないとダメな筈だ』
「え?」
タリアG
目次
第4部タリアI