アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

 

3部キセキB


☆レイカ視点☆

☆「キセキ君はもてなしてくれたの?
婆ヤが…」

私が王族レイカ。
王族一族の一人娘…。

庶民と交流するためだけに通ってる自社経営に入ってる塾に通う2歳下の男性…。
灯台キセキ君から今日、告白を受けた。
実は…初めて会話したかもしれないわ、全く眼中になかったけど…。
ちょっとは面白そうとも思ったわ。

それから、庶民かもしれないけど‥学習イッチや学習ニイって男性からも…。
ミサで巫女様にモテるように祈ったおかげか…。
私にもモテ期が到来してるみたいで…。
少しだけイタズラがしてみたい気分になっただけなの…。

そうざますよ、もう本当に御嬢様の我儘には付き合うのが大変ざました。
あのような庶民など御戯れを。
下々の者とあまり接点をもたないようにしてほしいざます”

婆ヤはいつも通りのスタイル…白い髪は頭上で束ね、白黒のメイド服。
私はバレエの発表会が終了し、今はジュリエットスタイルの肌触りが良いシルクの白いドレスを肌にまとってるわ…。

これが私の床に就く時のスタイル。
部屋には煌びやかなシャンデリア…。
それから窓に濃い赤なカーテン…。
窓の外は…雨みたい…。
あのミサでテロが起きた日から…ここ数日、天候が悪いことが多い気がするわ…。

☆「そう…。
まあ、良いでしょう?
たまには」

御嬢様、平和国へ見合いなさるんですよね?
ずっと、女子アナになどなろうなどと…また旦那さまから反抗しようとしたり…。
ターシャ泉へはペットを放流したり、あたしゃ…もう御嬢様の我儘には耐えかねてます。
その上、あのようなものをゲストルームへなど、通すとは…”

☆「良いじゃないの?
婆や、私も日々、退屈してるのよ。
別にバレエの発表会が嫌と言う訳でもないのよ?
でも…毎日、退屈だわ…。
遊びも必要だわ」

そうざますか?
巷では御嬢様は冷酷無慈悲な感情を失くした女性として悪評が立ってます。
もう少し、レディーとしての自覚を…。
慎んでください、あのターシャ泉は世界遺産・・。
あのような場所で御嬢様がペットを放流したなどと知られては…。
王族家の恥になるザます”

☆「婆ヤには分からないでしょうけど…。
私もたまには小さなイタズラがしたい気分になるのよ?
だって…毎日、スケジュール通り…。
つまらないわ」

御嬢様はもうすぐ、とある殿方へ嫁ぐ身。
悪評を流す訳には”

☆「しかしね…悪気はないのよ?
たまに外の世界について知りたいと思う瞬間だってあるのよ?
だって…堅苦しいでしょ?
ここは…」

とても私の布団は金の刺繍が施され、天蓋付きベッド。
部屋は40畳ほどかもしれないわ…。
この部屋の外にも私のための部屋なら儲けられてるこれが、日常。
恵まれてることは自覚してる…。
でも…。

俗になんて染まらないであそばせ!
御嬢様は…王族家の一人娘…。
そこを自覚あそばせ!”

☆「婆ヤ、悪かったわ…。
罰金…50万だったかしら?
それぐらい私が払うわよ。
私のお小遣いより安いから別に…」

そう言う問題ではございません。
あの青年たちが…御嬢様について悪い噂を流そうものなら…。
翌日には…王族家の娘が世界遺産にペットを放流したと新聞へ出るでしょう…。
それから旦那様の仕事にも大きく支障が…。
もっと自覚をするザます!”

☆「はあ…。
だって…ラッシーもココにいるより・…たまには自然の生き物と交流したいでしょうに…」

ラッシーについては…国から許可を戴いて、天然記念物であるにも関わらず、ペットとして飼育をしてるザます。
しかし…今回の件はもっと重大ざます。
あの青年が…御嬢様のペットが身体に傷を与えた件について…。
脅しを王族家へかけてくる線も十分ありえますのに!”

☆「良いわよ、お金なら…。
別に…私の口座から…。
1000万円もあれば良いでしょう?」

ラッシーは私の隣で尻尾を振ってる。
きっと、ターシャ泉で混浴したことについて…喜んでいたに決まってるわ。
ラッシーのために私はもう一匹、犬イルカのメスを飼うべきだと感じてるわ…。

ラッシーが喜べばいいんだけれど…。
ラッシーは私に懐きすぎて、男性にはことごとく冷たいみたいで…。
ラッシーだって可哀そうだって私、思うのよ…。
ここは庭も広いし、湖だってあるわ・・・。
きっとラッシーも喜ぶはずなのに…婆ヤが怒ってるわ…収拾につかないわね…これは…。

御嬢様…本気で理解してるザますか?
旦那様が知ったら…どんなに、悲しむことか…。
御嬢様の我儘には…あたしゃ、手を焼いてるザます”

☆「たまには遊びたいのよ?
婆ヤには分からないでしょうけど…」

で、御嬢様は・・・承諾してくれるザますか?
平和国へ見合いをする件について”

☆「面会だけよ?
良いでしょう…。
婆ヤは下がってなさいよ」

もう…御嬢様は…。
ミスターシャ王立女子大へ選ばれたことについては旦那様も奥様も大喜びざます。
しかし…まだ、世間知らずザますね。
どれほど、世間の者たちが恐ろしいか・…。
恐喝どころでは済まない可能性もあるざますのに…。
新聞へ情報を売られでもしたら…”

☆「婆ヤは本当に口うるさいわね。
ちゃんと、バレエの発表会へも行ったし…。
ピアノの腕も上がったでしょう?」

御嬢様の平和国言語は現地人並みに発音がよろしいと…。
お喜びしてたザますよ、先生が…。
もう、御嬢様はいつ…平和国へ嫁いでも大丈夫だと…。
先生も保証をしてたざます”

☆「…。
私はね?
もう少し…遊んでいたいんだけど…」

まあ、面会だけでも良いザますよ。
御嬢様の家の方が遥かに財があるザますからね”

☆「そう…それなら…」

しかし、旦那様に聞いてからザます。
婆ヤは御嬢様に甘いことなら自覚してるザます。
旦那様は世間知らずな御嬢様について心配してるザますよ”

☆「お父様は本当にうるさいわね。
はあ…お母様もなのかしら?」

それでは…レイカ御嬢様、おやすみあそばせ♪”

婆ヤは私の前から去って行きましたわ。

赤いカーテンの外…窓からピカリと光が放ちましたわ。
遠くで落雷があるらしいわ…。
だんだん、夜の漆黒に雨が激しさを増しているみたいですわ…。

しかし…私としては…心が暗いの…。
私の人生はレールが敷かれてるみたいで…。
時々、反抗がしたくなってくる…。
どうすれば…私は良いのかしら??
ラッシーだけが…私の味方なの…。

ラッシーは私のことをどう思ってるのかしら?
呑気な顔で…私へおなかを出して…寝転がって踊っているわ…。
ラッシーも私が好きなのね。
私、ラッシーと結婚出来たら良かったのに…。
ラッシーが人間なら、きっとラッシーが好きになってたのに…。
どうすれば…。





 
「キセキ視点」

僕は帰宅すれば…一人だ、一人のごはんってこんなにつまらなかったのか…。
何故か…今日、初めてレイカさんの夢を見た。
よほど、昨日の件について…こたえてるらしい…。
レイカさんは夢の中で僕よりもラッシーに夢中で…ラッシーとラブラブだった。
そして、ラブラブな雰囲気のまま、ラッシーとベッドに入って…寝ていた…。
溜息を吐いた…。

☆☆☆

翌日、木曜日。
誰もいない自宅から一人で学校へ通った。
僕の両親は相変わらず、病院で休養中だ。
複雑骨折って時間がかかるらしい…。
帰宅すれば…松葉杖の練習になるだろう。

「キセキ、おはよう…」

マナナが一番乗りに登校してきたらしい。
肩で切りそろえられたオカッパな黒髪…低身長にグラマラスな体型の女子…僕の幼馴染だ。
少し前まで僕にモーションまでして、僕に告白して、1、2か月前まで付き合っていたというのに・・。
何故か一日でふられ、今…どうしてなのかタリアと交際をしてるらしい…。

「マナナ、おはよう」

僕の親友、タリアは来てないらしい…。
それもあって、僕はターシャ祭りではレイカさんとの恋が成就するように頼んだと言うのに…。

「マナナ、君にこの紙を渡す…」

「何のことかしら?」

「学習兄弟、イッチーとニイ〜を覚えてるだろうか?
君も巫女様とミサで会ったはずだ…」

「うん、イッチーは…色黒金髪サーファー男だったわ。
それからニイ〜は…オタクでアニメ帽子アニメTシャツの白デブ男だったわ。
まさか、同じ歳なんて思わなかったけど…。
そう言えば、キセキは・・あのあと、イッチーに連れられて、メンタル病院へ行ったのよね?
泣き続けてたけど…。
最近は両親の調子大丈夫?」

「大丈夫だ。
奴らの父は…学習博士だったらしい」

「最近、テレビに出てくるニュースを解説してくれてる先生じゃないの?
あの人の解説って分かりやすくて・…。
毎日、雑誌を3冊読んでるのよね?
パーそうな見た目だったのに…親はそんなに賢いなんて」

「その関係で、いただいたメモだ…。
巫女様にも見せてやって欲しい」

「うん…」

☆☆☆

ౠఠఐ Ԑ ́́ ಡಢಣ ਡਐ ´ ᧢᧣᧤ ᧰ ទកធ  ե。
චඐ ඃ ෴ ᛰᥱ ༕༖༗ ទកធ ័ ࿂。
1 ఱ ৳ § ´ ՁԱՃ ৳ Ցͣ͡ՑՓ ᧰᧠᧡…。
فققءؑأ كل Ԑ  ۴۳۲۱ے、 فق؁؃ كل ᧰᧠᧡ ğß。 
शऴ ´ᛰᥱ ఱÑ ᧰ £¢¡ ե …。
ᛂᛃ ᧰ £ఱ ৳ Ց͡០。
௵ஹஇ 、᧰᧠᧡…ខ ᧰᧠᧡ ២១。

ౠఠఐ Ԑ ́́ ಡಢಣ ਡਐ ´ ᧢᧣᧤ ᧰ ទកធ  ե。頭脳も明晰なヤツに情報を与えよう。
චඐ ඃ ෴ ᛰᥱ ༕༖༗ ទកធ ័ ࿂。変なことは考えるな。
1 ఱ ৳ § ´ ՁԱՃ ৳ Ցͣ͡ՑՓ ᧰᧠᧡…。初めて見た時、驚いただろうが…。
فققءؑأ كل Ԑ  ۴۳۲۱ے、 فق؁؃ كل ᧰᧠᧡ ğß。 ターシャ国も邪神国も平和が良い。
शऴ ´ᛰᥱ ఱÑ ᧰ £¢¡ ե …。君には見張りを頼もう…。
ᛂᛃ ᧰ £ఱ ৳ Ց͡០。これを発見したのだから。
௵ஹஇ 、᧰᧠᧡…ខ ᧰᧠᧡ ២១。 ありがとう、。しかし…荷が重い

;単語;

ౠఠఐ 頭脳、Ԑ 〜も 、́́(強調)、ಡಢಣ明晰 、ਡਐ ヤツ,人間、 ´〜に、 ᧢᧣᧤情報、 ᧰〜を、 ទកធ与える、 ե〜しよう
චඐ変、  ඃ〜な、 ෴こと、 ᛰᥱは、 ༕༖༗考える、 ទកធ ័〜ない、 ࿂ナ、(感嘆)
1初めて、 ఱ見る、 ৳〜した(過去)、 §時 、´〜に 、ՁԱՃ驚く、 ৳〜した、 Ցͣ͡ՑՓ〜だろう 、᧰᧠᧡〜が
فققءؑأ كل ターシャ国、Ԑ 〜も、فق؁؃ كل 邪神国、 
۴۳۲۱ے平和、᧰᧠᧡ 〜が、ğß 〜良い
शऴ 君 、´〜に、ᛰᥱ〜は 、ఱ見る、Ñ張り、 ᧰を、 £¢¡頼む、 ե〜しよう …。
ᛂᛃこれ、 ᧰を、 £発、ఱ見る、 ৳〜した Ց͡០〜のだから。
௵ஹஇありがとう 、
᧰᧠᧡が(しかし)…ខ荷物 、᧰᧠᧡〜が、 ២១重い。 


☆☆☆


「これは…」

「大きな声では言えないが…。
あの文字の解読文だ」

「さすが、学習博士。
この国で難解とされてる言語、邪神文字まで分かるなんて…」

そこへ眼鏡ミルルが登校してきた。

ミルルは自分の席へ着席してる…ミルルは前まで読者モデルをしてたが…。
最近、芽が出て来てたのか…CMにも流れてる。

眼鏡に目鼻立ちがくっきりとして、顎が細く長身痩身な体躯、髪がストレート茶染めで腰まで長い。
脚の長い女子だが…足蹴りをされると僕は痛くてたまらない、長年…僕はミルルから蹴られ続けてきた。
そんなトラウマがある…お蔭でミルルの足は長く育った…。

「ミルル!
おはよう!」

≪ミルルはね、忙しいの…。
マナナに構ってる暇はないの・・。
女優の勉強が忙しくて…≫

ミルルは元気そうだ。
邪神国へ拉致されかけたと言うのに…。
僕は一度、へこたれたのに、いつもの調子だ。
ミルルには一度、真剣に告白されて振ったが…。
ミルルはまだ元気そうだ…。
どれだけ強い女なのだろう?
僕は昨日、レイカさんに振られて…。
失恋ってこんなにキツイものだと知ったところなのに…。

僕にはいろいろな種類の女子から長年、言い寄られている。
このクラスの女子、ほとんどが僕を好きらしい。
病院にはまだナデシコやカンサイも入院中だ・・。

あの二人がいないと…僕は周りが静かだ…。
平和国へ行ってもそうなのかもしれない…。

僕も思えば…大昔は女子から苛められて悩み続けてきた。
様々なテクニック本を買いまくった甲斐があったと思う…。
これはクラスメイトには秘密だ。
モテること自体は嬉しいに決まっている。

女子に物を盗まれ、足蹴りをされ…ピンポンダッシュをされる…あんな時代に戻りたいとは思わない。
僕はモテることで自信が沸く性格らしい。
ちょっと涙も止まる、上から目線にもなれる。
勇気が沸いてくる。
女子から苛められるより崇拝される方が気持ちが良いに決まってる。

「マナナ…僕はもしかしたら…両親と一緒に…。
平和国へ行くかもしれない…」

「あら?
それなら…ミルルも平和国で女優になるのよ。
キセキと一緒じゃないの?」

「そうなんだ、それとも…この国に僕だけ残って、寮へ入る話も出てる…」

「カンサイのいる寮ね?」

「それから…自宅から一人で通おうとも思ってる…」

「キセキ、大丈夫なの?
家事できるの?」

「マナナ、君は…タリアとうまく行ってるのか?」

「それは…たぶん…えっと…その…」

マナナは困った顔だ。

いろいろな花があるから僕は楽しい。
みんな同じ顔より良いだろう。
少し元気にもなれる。
全員、密着されたときに感触が違う…。

それぞれ利点がある。
長年…誰にしようか決めかねていた、全員…ドングリの背比べかもしれないが…ブスなんて一度も思ったことがない。
それぞれ僕から見て、可愛いと僕は認めてる。
僕の瞳にはマナナもカンサイもナデシコも…それから性格が最悪なミルルもそれなりに可愛くは見えていた。
悩んだ結果…結局、年数の長さで…マナナを選んだと言うのに…。

マナナこそが…僕への愛が一番深い筈だと…信じていたと言うのに…。
愛すより愛される方が僕にとっても良いんじゃないかと思ったのに…。
見ていて分かるが…レイカさんは僕と違い過ぎる、見てるぶんには良いが疲れそうなのに…僕は…。
雲のまたその上の天上人のようだ…。
陰鬱にもなる…。
消沈してる…。

「どうしたの?
キセキ…暗いわね…」

「マナナ、僕は昨日…本命に振られた…」

「そうなの…」

「巫女様に力を授けてもらったと言うのに…。
ダメなんて」

「まあ、巫女様の願い事って・・・。
ゼロを6割にまで上げる程度の力らしいから…。
ということは…よほど可能性がないのね…」

「マナナ…君は…慰めてるのか?
僕のことを…」

「ミルルは何の本を読んでるんだ?」

「もうすぐ女優の仕事で…邪神国とのことを演じる役に抜擢される可能性があるみたいで…。
邪神語について覚えてるみたいなの…」

「女優の仕事も大変だな…。
他国の言語までマスターしなければならないのか…」

「発音の関係で…。
ミルル、頑張ってるみたいで…」

「あそこの国とターシャ国は鎖国状態だ。
あの国の言語は難しいだろう」

「その分、これをマスターすれば…ミルルも大女優として認められるみたいで…。
必死みたいなの…」

「そうなのか…」



もうすぐ、タリアが来るだろう…。
タリアは何故か僕がマナナに接近すれば良い気がしないのか・・。
僕を睨んでくる…。
その割に、全然二人は進展してないようだ。
学校では勉強ばかりで…。
マナナは学校が終われば巫女様がいるミサへ。
タリアはすぐに自宅へ帰ってる・・・。

しかもタリアはボランティアにも参加してない。
祭りにも今年も来なかった。
来年も僕とマナナで…祭りに行くのかもしれない。
僕は…平和国へ行くのかもしれないが…。
どうすれば…。


「それにしても…ゼロは…来るのだろうか…。
ずっと学校を休んでいるが…」

「そうね…。
ゼロ君、母国邪神国が…事件を起こして、きっといい気してないと思うわ…。
白い目で他人から見られてるのかもしれないし…。
どうしたんだろう?
学校を休んで…3日も連続・…あれから…」

そこへ登校してきたのは…。
タリアだ。

「タリアか、おはよう」

『おはよう、キセキ』

僕の前にはマナナ、カンサイ、ナデシコの女子3人がいる。
きっと僕がモテてることに対して…タリアはいい気がしてない様子だ。

「タリア、おはよう」

『マナナ、おはよう』

気のせいだろうか?
僕へ向けた挨拶より…マナナへ向けてる声色の方が優しいような気がする。

「それにしても、何で…君は僕を一日で振って、タリアと付き合ったんだ?
罰ゲームだとは話していたが…。
まだ続いてるらしいし…。
学校では一緒に勉強してる姿しか僕は見てない。
本当にタリアと付き合ってるのか?」

「えっと…それは…」

マナナが口を濁す。

「何故なんだ?
二人は2か月前までは喧嘩の連続だった。
何が起きたんだ?
君たちに…」

「私もよく分からないの…。
でも…もう忘れて頂戴。
キセキは本命とうまく行くように祈るから…。
それともミルルなんてどうかしら?
良い女の子よ」

「ミルルは…そうだな…。
アア…。
僕はどうすれば…」

「えっと…キセキ、じゃあね?
タリアに勉強教えてもらいに行くから…」

「君はまさか、僕よりタリアの方が勉強教える能力が高いから、そっちへ行ったのか?
それにしても…タリアは何を考えてるんだ?
全く分からない…。
マナナの暴言を許したと言うのか?」

「それは…えっとね…。
キセキ…あの…」

『…』

「はあ…。
全く分からない、タリアはまさか…マナナが好きなのか?
それとも、なんでなんだ?
どっちからの告白だったんだ?
君たちは…」

「それがその…私からの告白で…。
えっと…。
もうこれ以上は…」

マナナは僕の前から去っていく。
更にクエッスチョンマークだ。

マナナは一日で僕を振って、長年…暴言しかはいてなかったタリアに罰ゲームで告白したらしい。
タリアがマナナを好きなのかと思ったが…。
マナナがタリアを好きだったらしい…。
そんな素振り、僕の前で全く見せてなかった。
いったい何があったのか…。
僕は気になってたまらないと言うのに…。
マナナには毎日、かわされ…タリアは無言だ。
無表情だ。

全然、理由が分からない…。

タリア…君はそれで良いのか?
ミルルのことは…諦めたのか?
僕はミルルと君のことを応援してやろうと協力したのに。
君はマナナに成績アップだけのために利用されてる風潮だ…。
これで良いのだろうか?

親友のために、僕は何が出来るのだろう?
ミルルは全くタリアのことは今日も眼中にない雰囲気だ。

本気で、タリアは本命のミルルを諦めてしまったんだろうか?
今ならゼロもいないし、まだ間に合う気もするのだが…。

それともまさか、今ではミルルよりマナナが好きなのだろうか?
タリアは…。

ここら辺、聞いてるが…。

タリアには…。

「君は今ではマナナが好きなのか?」

と聞けば…。

『おまえには関係もないことだ』

とはぐらかされる…。

見ていて、不思議でたまらない。
二人の関係が・・。

僕は気が付くのが遅かったのかもしれない。
確かに子供の頃、遅れてた自覚がある…。
今よりボケーとしてる印象で、全く女子に興味がなかった。
中学時代も実はそうで…高校ぐらいからかもしれない…女子に目覚めたのが…。
その代り、遅咲きなのか…急に背がグンと伸びた。

もう少し、早く物心がついていれば…いち早くマナナを選んだ気がしてたまらない。
一瞬、手の届かないレイカさんへ憧れたばかりにこんなことになってる。
マナナも僕は結構、好きだったかもしれないのに…。
マナナにはミルルから果敢に助けてもらった過去がある。
マナナは…結構、良い奴なのに…。
今だからマナナの優しさが分かる…赤い紐パンも似合ってた。

僕はどうすれば…。
気が多い男なのは認めるが…。
マナナは僕に優しい女子だ、レイカさんは僕に全く気がない素振りだ…。
僕は今、泥沼なのかもしれない…。
ああ、もう少し早く僕が物心がついてさえいれば…。

☆☆☆



僕はこのクラスの女子を平等に愛してるし、別に誰とでもHが出来るか出来ないかで振り分ければ、出来るのに…。
その中で、何故敢えてハードルの高そうで、うるさそうな家柄のレイカさんが好きなんだろうか?
憧れの人って感じだ。
僕はレイカさん、一人に決めれば…遊ばせてもらえそうにない雰囲気だ。
どうすれば良いのか、決めかねてる。

クラス中の女子がH出来るか出来ないかで振り分ければ割りと出来る。
と言うより、クラスにブスがいない。

僕のクラスは楽園だが…。
そのクラス中の女子が僕へ羨望の眼差しだ。

平和国へ行くべきなのか?

平和国の女子レベルにもよる。
金髪美女や赤髪美女、黒髪美女。
ブスがいないクラスならば考えそうだ。

レイカさんのことは確かに好きだが…憧れの人だ、雲の上の人の感覚で…見てるだけで癒されてる存在だ。
それに…実家のゲストルームまで招かれたが…あれはハードルが高そうだ、僕は弱気になっている…。

僕はいったいどうすれば良いんだろう…。
猛烈に自分が進むべき道について悩んでる…。
平和国にいる女子のレベルが気になるところだ…。





キセキA


ターシャ国シリーズ目次

第4部タリア@








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