アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

ター シャ泉の巫女N



「巫女様が18歳以後に男になるって話…本当なんですか?
今日、ヤツから聞きました。
ヤツは夢で信託が合って…私の性癖を変える役目に抜擢されたと…。
巫女様から御声が掛かったって…。
本当なの?」

『そう…。
そのとおり。
ヤツが適任と思ったから』

「どうしてなの?
何故、ヤツなの?
巫女様」

『そうね‥。
まあ、性病の心配だけはないでしょう。
モテないでしょうから、ヤツは。
他の人間は知らないけど』

「そう…。
それは確かに…」

マナナは小さな声で下を見詰めてる。
納得されてる、どう突っ込めばいいのか。
確かにキセキがどうなのか、俺は知らない。
いても隠す可能性もある。
俺も言ってない。

『…』

「巫女様…これから本当にあれを…。
巫女様が男性へ性転換なさるまで…。
本気で私は・・・」

『そうね、ヤツにも頼んどいたわ、タリアにね』

「・…。
大丈夫なの?
タリア、モテないから変に誤解されて…ストーカーになったら」

『大丈夫でしょうよ』

一瞬、顔は引き攣った。
まあ、そんなふうに思われたらしい。
まあ、良いだろう。

「そこが心配で。
私は巫女様だけなのに。
アイツ、変にノサボりそうな気配が今日、して…。
だって、モテないから」

『そう…』

「巫女様。
あんな奴とあんなことするの楽しくない。
巫女様が良いのに…どうして」

『そうね…。
まあ、予行演習よ。
私とするときの』

「巫女様って…男に変わるとあんなヤツ以上に酷いの?
それはあり得ない。
今日のことは私、一生…忘れたい。
巫女様…本気で明日もなの?」

『そうね。
明日も頑張って。
貴女なら出来る。
私は貴女のことを見直してる。
大丈夫』

「巫女様…」

マナナは俺の顔を上目がちに見詰めたり…下を向き、地面へ視線を注いだり…。
葛藤してる雰囲気だ。
まあ、そうだろう。

『ごめんね。
まあ。
テントに入りましょう』

「巫女様…」

外で草木が風に揺れる。
時は夕刻7時で、空には月が出てる。
俺は赤い六角錐テント玄関の鍵を開けた。

今、ちょっと緑の光が俺を覆ってる…。
俺はやはりモテないらしい…。

☆☆☆

テント内部は高床式だ。
天井は三角形に尖ってる・…鉄筋だ。

机は6人座り。
20畳の部屋だ、鉄筋の大黒柱もある。
十字課も机の近くにある。

昨日はここで…泊まったことをふと思い出す。
俺は風呂敷鞄を鍵付き灰色ロッカーへ仕舞う。

「巫女様、今日もお仕事だよね?」

『そうよ。
マナナは宿題でも向こうの方でしてても良いわよ?』

寝転べるスペースがあるぐらいだ、マナナは大変らしい…。
キセキも言ってた。
俺に構う暇があれば…暗記ぐらいしとくべきだ。

「巫女様…でも私も仕事のお手伝いを…」

『大丈夫。
私、一人で出来るから』

悪いが邪魔しかしてない、マナナは。

今は6時50分だ。
今日は・・・ギリギリだ…。
関係者以外立入禁止橋を渡るのにも数分かかる。

学校帰りに裏庭で事をするのにも時間がかかってる。
学校が終わったのは5時くらいだから…。
明日も大変だ。

『マナナ、甘えて来ても良いのよ?
いつもどおりに』

まあ、よく頑張った、褒美はやる気だ。

女体化した俺の体が黄色光してる…。

「巫女様」

マナナは俺の胸へダイビングだ。
俺の乳房を白いドレスの上から揉んで…。
俺へキスして。
それから俺の頬へ自分のホッペを擦り付けてる。

「私は巫女様だけ。
こんなにもお慕いしてる」

マナナは…床に立ってる俺に愛らしく擦り寄って…。
甘えまくってる。

俺の顔中へマナナはキスの嵐だ。

今日はよほど嫌だったらしい…。
ちょっと泣きそうな顔してる…黒い瞳が水滴で濡れてる。
それを忘れようとするかのようにだ。

「巫女様も私だけを見て欲しい」

マナナの黒目が潤んでる。

『…』

マナナが俺を息が出来にくいレベルで抱きしめてる。
俺は窒息死しそうになる…。
それからマナナは腕を離し…片手を俺の女体化した輝く金髪ロングへ持っていく。

「巫女様のこの髪…本当に指どおりが良い」

俺の前でマナナは…ウットリと熱に浮かされた瞳だ。
マナナのオカッパな黒髪が少し乱れた。

「今は時間がないけど…。
ミサが終わったら…私と…巫女様」

マナナは頬を赤く染めて…訴えるように俺を見てる…。
何かマナナの目、エロい。

『良いでしょう…』

俺は…俺の前にいるマナナの肩ラインな黒髪を撫でた。

マナナは、この通り…俺が女の時は猛烈に言い寄ってくる。
もう大昔からだ。

☆☆☆



任務中も黄色い光に覆われてる。
台風で営業停止にしてた分、今日はいつもの倍来る…。
33名…。
2時間でとても多い。
行列だ。
休んでたことがバレたら、あまり親にはいい気になられないのに…。
マナナは大人しく向こうの方で・・英単語でも覚えてるのだろう。

客が勝手に、俺の女体化した煌めく金髪ロングへ触りそうになると…マナナは怒り出す。
どうも、嫉妬してるらしい…。

☆☆☆

任務は多忙を極めて、疲れた。
というか…日増しにハードな頼みごとばかりだ・・・。

今日、最初の客は…。
電車で、このミサ施設へ通ってきたらしい…3人組の女子高生だった。
友達らしい…。

♞見目麗しき、妖精様。
前に推薦の件で頼んだときに会ったこと思えてますか?
いつ見ても美しいですね。
試験が明日までなんです。
ノートが白紙なんです。
それでも明日にはノートが仕上がるように力をください♞

この人は…確かに前、やって来た。
制服がピンクの学校の和風顔女子だ。
今日も頭の高い位置で直毛ロングポニーテールだ。
あとの二人も…来たことがあるらしい…。

❂絵の中にいる人のように綺麗なお方。
いつ見ても惚れ惚れとしますわ…本当にミロのビーナス…。
私も貴女にお近づきになれたら…。
えっと、今日の用件は不細工な男に告白されたんですけど。
逃げてます。
そいつが最近、ストーカーしてるみたいで気持ち悪いんです。
どうか、そいつが私の元から去ってくれるように力をください❂

中央に座る子は…ショートカットで美人系だ…。
いかにも、モテそうな雰囲気が流れてる。

♂ターシャ泉の妖精様。
また来ました…昔に来たこと覚えてますか?
今度一緒にランチなんてどうですか?
お友達になりたいです、個人的に…。
今日の依頼は…私だけクラスで全くモテないのに、友達はモテてるんです、しかも頭も良い…ムカつきます。
腹が立つので、その友達だけ転校するように力をください♂

一番、右の客は性別検査が必要なレベルだ、何故か…オカマにしか見えない。
セーラー服が似合わない。



こんな雰囲気で無理難題ばかりだ。
いくら雑誌に”どんなゼロに近い願い事でも6割まで上がる”と掲載されてるとはいえ…。
妖精がいる訳でもない…白紙のノートが翌日に全部埋まってる訳なんてない。
しかし…全員、俺を妖精と信じて疑わない。

☆☆☆

ミサが終われば、黒いオカッパ髪、水色セーラー服を着た低身長巨乳系女子―――マナナがすり寄ってくる。

「巫女様。
待ってました。
これからだよね?」

マナナはもう自分から嬉しそうに水色セーラー服を脱いでる。
本当にいい乳してる、いい尻してる。
ノーマルプレイが良いと思ったが。
まあ、マナナにはご褒美をやっても今日は良いだろう。
機嫌が良いからだ。

『こちらに寄って良いわよ』

「巫女様」

裸で俺のところにミサが終わるなり…来る。
これ、万が一でも客が見たら、どうなるんだ?
一瞬。思う。

『少し待ってね。
テントの鍵を閉めておくから』

「巫女様…」

閉めとくべきだろう、念には念だ。

一応、ドアの後ろから鍵は閉めておいた。

それから…。

うしろを振り向けば、マナナがいる。
ニコニコだ。

「巫女様。
今日は…巫女様に…私の…オナニーを見て欲しいの」

マナナは顔が真っ赤だ。
やっぱりマナナはエロ過ぎる。
ここ数日でそう感じてる。
どうも性に積極的で旺盛だ。

『良いわよ、見られるの。
すきなの?』

「私が巫女様を思ってオナニーするのを見て欲しいんです。
私は巫女様だけ。
あんな憎い男…嫌に決まってるので…。
だから…。
理解してもらいたくて」

『そう…』

「巫女様」

マナナは床に座って…股を自分から開けて…。
胸を自分で揉んで…それから自分の女性器を摩ってる…。

「巫女様・・アア。
どうして・・・。
巫女様」

勝手にあえいでる…。
もう凄い映像だ。

『ごめんね、マナナ。
マナナには酷いことを頼んでる自覚はあるのよ』

俺はマナナの尖ってる乳首を吸ってやった。

「巫女様、どうして…。
私はこんなにも巫女様だけなのに。
今も分かったでしょ?」

マナナはその身を持ってして…証明はしてくれた。

マナナはまだオナニーしてる。

このままハメられたら…楽しいだろうなと…。
そんなことが一瞬過って・・。

ピンクの光が俺から出る。

「巫女様…本当に私…明日もなの?
アア…」

激しく女性器を自分で摩ってる。
マナナは本当にエロいヤツだ。

だんだん、そうだとは気が付いてる。

俺は黙って、マナナの胸を揉んでみる。
キスをしてみる。

「巫女様…ああ。
ありがとう」

マナナは顔が真っ赤だ。

『ごめんね。
でも、明日もよ。
これから18歳まではずっとよ』

俺が胸を揉んで、口へ舌を入れて見れば…。
もう喘いでる。

今日、やった時は全く声すら出てなかったくせに。
きっと相当、我慢して…動くのを耐えたはずだ。
陰毛で密集された女性器へ指を入れるだけで…黒い肩揃えな髪を振リ乱して、マナナは善がり狂う。
嬉しそうに、喜んでる。
マナナは俺の乳房を揉んでる…。

「巫女様もドレスを脱いで」

それから…マナナも俺の女性器へ触ろうと…俺のパンツを必死に下ろしにかかってる。
俺はパンツをはがれた。

「巫女様、私…どうしても今日のことを忘れたいの。
だから今日はいつもよりしたいの。
もう、明日はアレはなしにして。
お願いだから」

マナナの顔が一瞬、いがんだ。

しかし…やっぱり今日もペニスバンドが良い。
俺は…灰色の鍵付きロッカーへ行った。

「巫女様…。
まさか、今日も…。
昨日と同じプレイを?」

そう言えば昨日はそうだ…普段の俺を思ってしろと命令はした。
どちらでも良いかもしれない。
今日は頑張ったから普通にしてみても。

『今日はよくがんばったわ。
だから、普通にしていいわ』

「巫女様…」

マナナはホッとした声だ。

俺は灰色鍵付きロッカーからペニスバンド出した。

これで良い。

今、オレンジの光に覆われてる…そこからピンクの光も出て来てる。
猛烈にこの光…分かりやすすぎる。
マナナには法則性がバレテないみたいだ。

☆☆☆








あのあと、普通のレズプレイになった…そして自宅へ俺は着き…寝室で眠れば…翌朝がやって来る。
今日は火曜日だ。

学校に着けば…。

いつも通りの光景だ。
窓際にいるキセキの周りには…ミルルを他とする3人女子トリオがいる。

「タリア、おはよう…。
今日こそ、ミルルにも挨拶できるといいな。
僕も期待してる。
君はミルルが好きなんだろ?」

学ラン着た茶髪茶目長身モテ男―――キセキは、今日も俺にチョッカイ掛けてくる。
ミルルが好きだと言う噂が流れてる。
俺からキセキにミルルが好きだと言った件が…相当、広がってる。

≪無理でしょ。
ミルルも呆れてるわ。
月神さんって…もう7年以上もミルルのこと、好きらしいけど…女々しいでしょ≫

ミルルにも失望されてる俺は。
ミルルは雑誌モデルまでするくらいでクラスの花的存在だ。
恐ろしいことにマナナまでミルルに気があるらしい…。
マナナはミルルを追って…この学校を選んだらしい…。

俺はミルルをじっと見た。
これがマナナの好みらしい。

茶髪はストレートで腰まで伸び、手足が長く、眼鏡をかけ知的で…線が華奢で美人系ではある。
そういえば、俺の女体化もミロのビーナスの可憐華奢版だ。

よく人形のようとは言われたり…マネキンのようだとも褒められるが…。
マナナの好みはそう言う系らしい。

Uウチも今日こそ、月神くんがミルルと喋れるの見たいわ。
っていうか・・ミルルの前では全く喋らなくなるんやってな、月神くんってU

コイツは転校生だ、ツインテールの黒髪をウサギのように揺らしてる、低身長華奢なロリ体型。
あまり知らない癖にうるさい。

||そうよ、失語症も良いとこなのよ…あたしもドン引きよ。
キセキ君、あたし好きになってね?||

伸びた黒髪に平均体型な女子――ナデシコとは…中学くらいからか?

『…。
おはよう、キセキ』

まあ、いつもどおり。
キセキにだけ挨拶だ…。
挨拶されないと出来ない性格かも知れない…。

「まだダメなのか?
君も男になれ。
もう7年以上それか?
君のお母さんまで君を応援してるのに。
どれだけ気弱なんだ、タリア」

『…』

モテ男は上から目線でうるさい。
キセキに言われるとムッとはする。
どれだけコイツ、モテてる。
俺の気持ちが分かってないに決まってる。
毎日、茶化されてる…ミルルのことで…。

≪こんな男、ミルルが好きになる訳ないでしょ?
全く喋らないのよ?
ミルルの前で。
班の時でも…≫

U他の奴とは喋ることもあるのにな。
ミルルに照れるのも、ええ加減にせい…U

||まだ、あたしとの方が会話したこともあるのよ?
ミルルの前でだけ…停止するみたいなの…。
月神君って…||

「マナナ、おはよう。
戻りたければ寄りを戻しても良いんだぞ?
君、成績、本当に大丈夫か?
そこは心配してる…」

キセキが積極的にマナナへ声掛けしてる。

「おはよう、キセキ。
確かにキセキには御世話になったし、恩は返さないとダメだって…。
私も分かってるの…。
でも…」

マナナはキセキへ後悔を残すような…柔らかい瞳で見てる。

≪キセキさん狙う虫がやってきたわ。
ミルル腹立つ≫

ミルルが眼鏡の奥からマナナを睨んでる。
マナナはミルルを一瞬だけ見て、罰が悪いように…視線を逸らして…。
そのあと、俺をキツク睨んでくる…。

Uウチもマナナ嫌い。
キセキくんと仲ええなんて。
幼馴染撲滅するU

||マナナなんてどうでもいいわ||

「タリア、おはよう」

マナナは少し憎んでるような顔で…俺を見た。

『マナナ、おはよう』

今日は…マナナから挨拶があった。
珍しい。

「そう言えば…君はあのあと…。
マナナに殴られたのか?
何か睨まれて呼び出されてたが…。
本当にタリアとマナナは昔から仲が悪いな…。
僕も収拾に追えない…。
今もマナナはタリアを睨んでる…」

「タリアのことなんてどうでも良いわ。
キセキ…」

俺を睨んだまま、顔を引き攣って…マナナは怒ってる口調だ。

「そうか。
君たち二人は昔から犬猿の仲だ…。
タリア、君もマナナと和解しろよ。
どうせまた君はマナナを苛めてるんだろ。
マナナは君を憎んでる」

『…』

「素直になって、ミルルには声を掛けて落とし…。
マナナとも仲直りするんだな。
まあ、タリアには難しそうだが…。
僕は君に期待してる」

キセキは本当に上から目線な男だ。
モテ男の風格か?
コイツ、好きになれないかもしれない…。
昨日借りた”ハーレム全開物語”だけは凄いと認めるが…。

『…』

マナナは最後まで俺を睨んで…自分の席へ行き、座り込んだ。
顔を真っ赤にして…俺を睨んで怒ってる。

そのあと…鞄から…下敷きを出して…。
マナナは溜息を吐いてる・・。
下敷きへ潤んだ瞳で見てる…あの顔はちょっと、エロい。
あれは教室で見せるの、良くないと思う。

ああ。
いつもの光景だ。
俺がマナナと昨日、関係持ったからと言って…何も変わってないらしい…。
マナナは下敷きに熱視線だ…。

☆☆☆

巫女様の時、光る色には法則性がある。

ピンク、桃色は…下心。
赤は…照れてる時。
紫は…怒ってる時。
黄土色、茶色は…微妙な時。
灰色は…落ち込んでる時。
深い水色は…悲しみにある時。
青は…無の時。
黄色は…機嫌が最高に良い時だ。
緑は…少し機嫌が良い時だ。
黄緑は…結構機嫌が良い時だ。
橙は…心がホッコリした時だ。

マナナを他とする客にはまだ、気が付かれてない。
俺は常は表情頑なだからだ、これは良いことだ。

☆☆☆

俺は…。

もう最初からマナナが好きだ。

マナナがあまり俺に冷たいから正反対のミルルが好きと噂を流しただけで。
ミルルはどうでも良い。

からかわれたところで、痛くも痒くもない。

マナナはいつも俺の前でキセキを崇拝し、俺を侮辱してたから俺は合せて怒ってただけだ。
俺は最近、機嫌が良い。

マナナに本当は勉強でも教えてやりたいのは俺だった。

それなのにマナナはキセキばっかり頼って。

俺とは会話すら嫌がる素振りだ、ずっとそうだ。

挨拶される方が、珍しい域だ…会話すらない日もある。

昔は怒り合ってる瞬間だけが会話にはなってた…会話ないよりは喧嘩でもまあ、接触にはなる。

マナナは信じられないくらい痛い女だ、まさか本気でレズとは思わなかった。

まあ、良いだろう…。

俺は機嫌が最近、良い。

マナナは昔から…あれは5歳ぐらいから。

俺が泉の巫女の時だけ優しすぎた、俺はいつも動揺してた。

だからこそ、俺はマナナをノーマルに変えたい。

変えれたら良いんだが…。

思った以上に大変そうだ。

【完】





小説目次


→番外を読む前のイラスト(挿絵)










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