アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

ありがとう…。(サクラ秘伝より妄想)



俺はもう義手をしてもらうことにした。
実は…戦後、すぐ離別したのには理由がある。

ナルトは義手をしたが…俺は望まなかった。
そのわけは義手の治療中に…ナルトにベタベタ触るサクラを眺めて、また発狂しかけたからだ。
あそこで暴れる訳にもいかなかった。
そうなることは…すぐ予想できた。
片腕を失ったナルトと俺の治療中にサクラが一生懸命、専念してるのに。
俺は嫉妬してたのだ。

(俺だけ…触れ…助けろ…。
ナルトは…見捨てろ…死んでもいいだろ…?)

と…。

いろいろ苦悩と煩悩だらけだった、毎回だ。

しかし、一刻も早く刑期を終了させたい。
これでは印も結べない…。
しかし、義手の適合を細かく判断してもらうには…それ相当の場所でないとならない。
仕方なしに…木の葉の里へ戻ることにした。
本音はずっと帰りたかった…癒されたかった。

カカシの斡旋で医療班へ向かい、治療が終わればすぐ帰る気でいた。
この前、会ってることはサクラは知らない。

「サスケくん」

とても嬉しそうだ。

「サクラか…」

相変わらず、綺麗だ、美しくなってる。

「今回は綱手様じゃなく私がしたい…、いいかな」


俺はサクラに腕を触られるのが異常に照れるのだ、サクラは慣れた手つきだ。
これは戦後も…サクラは慣れた手つきで処置を施してた。
終わった後は、サクラは気怠そうな表情だ、かなり神経つかうらしい。


「ありがとう」

終わったら、すぐ去るつもりだった。

「久しぶりに会えたね、うれしい」

サクラは照れ笑いだ。

「あと、すこしだから…。
集中するから黙っててね…えと…」

治療が完全に終わった。
サクラは頬から汗を流してる。
大変だったみたいだ。

「またな」

それだけ告げて、俺は医療班を離れた。

「サスケくん…、
次はいつなの?」

里ではカップルだらけだ。

俺はまだ、おまえにすがる訳にもいかない。
もう少しだ。

「また来る…」

他の連中には会う気にならん。
今日はいい日だった。

医療班でサクラを…押し倒すわけにもいかん…。
里の連中を巻き込むわけにもいかん…。
俺の暴走の原因は…元を辿れば…そこからだ…。
ダイスキだ、サクラが。

あと少しで俺の本当の夢がかなう。
おまえを毎日、抱きしめたい…。

おまえに治療されるのは一番堪える。
触られると、変になってくる…。

おまえが治療する患者を怒り震え殺しても困る。
俺はおまえの指が俺以外の男共に触れてるのを目の当りにするのが…身に痛い。
理解してる、おまえが治療に専念してるのは。
しかし、俺の瞳にはそんなふうにしか映らない…。

だから長居せず、前回も里を抜けた。

おまえは…天使だ。
愛してる。

仮住まいに帰ったら、おまえで抜く。






それから…里で、事件が起きたらしい。
俺なしでも解決できそうだから…俺は減刑に専念してた。
早く里に滞在したい。
サクラと暮らしたい。

しかし、サクラにピンチが加わるという臨時情報を手に入れ、瞬時に…向かった。

サクラが俺へ向ける瞳は…暖かい。

「サスケくん…えと。
わたしのこと、助けてくれたんだね…。
ありがとう…」

「別に…。
またな…」

「サスケくん、義手は大丈夫…?」


俺の心は満たされたが、里はすぐ出た。
ここで戦闘に入る訳にも…いかん。
俺も馬鹿ではない、学習はしてる。
自分がどういう類の人間か…把握してる。
返事はせん…来年だ、来年。

俺はおまえの情報なら…常に張り巡らせてる。
おまえの命が危機に晒された折には、駆けつける…。

だがすぐ別れる。

ここにいればストーキングの末、恐ろしいことが起きることが予想されるからだ…。
実は…前回は一度、折れて…おまえに触れた。

イノの来訪がなければ…俺は…おまえをキズモノにしてた。

ダイスキだ、愛してる、理解してほしい…。
あの一件以来、更に近づく気になれない…。

俺は…おまえが俺以外の男に救出されただけでも怒り狂ってるのだ。
おまえが俺以外の男と仲良く喋ってるだけでも、殴りたくなってくるのだ…男をだ。

昔は瀕死で倒れた香燐を…おまえと二人っきりになりたいから…千鳥で殺そうとした。
俺は…女まで、葬る…俺とお前の恋路を阻害する奴は…全員、敵だ。
どれだけ愛してるか、表現できない。

刑を増やすわけには…いかない。

俺はおまえを愛してる…だが、それを伝える気になれない。







それからも里の近くまで足を運んだら…俺は里の方角を眺望する。
脳裏にサクラを浮かばせて。
サクラは里抜けの道にいつもいるらしい…。


(ただいま、サクラ)

俺は心の中でそれだけ挨拶して、すぐに撤退する。
俺は姿を現さないが…。
最近のサクラは口元が綻んでるらしい…。
俺に会えた一件が効いてるのだろう…。
俺の部下をスパイに送ってる、情報をもらってる。

俺は自分の足で…おまえを尾行すらできない。
おまえを確認すると…おまえを犯すことしか頭になくなる。
おまえが一人っきりになった瞬間を見計らって…俺は反乱行動に出ようとしてた…。
俺には尾行すら不可能だ…そのことに…この前、自覚した。
だから、部下に情報収集を頼んでる…。

あのとき、俺の行動に割り入った…イノを殺害しなくて正解だ。
俺の気まぐれで…正気に返れた。
イノには…もうサイと言う恋人がいる。
俺とサクラとの恋路を邪魔することもない…だから見逃した。
イノがサイと交際せず、俺とサクラの恋路を阻害する危険因子なら…俺は抹消してた…。

それだけじゃない、今ではサクラの恋を応援してるらしい…。

(イノは…サイと付き合ったらしいな…)

(イノは…「私は…あんたのこと、見守ってるわ」と言ってた…。
サクラを応援する気でいるらしい…)

そのことに気が付いたおかげで…イノは被害を被らずに済んだ。
俺は恋路の協力者は殺す気になれん。

あの時イノが
『犯罪者なんてよしときなさいよ、サクラ。
もっといい人、いるわよ。
何年待つつもり?
花の命は短いのよ…私が紹介してあげるわよ』
と場違いな助言してたら…どうなってたか保証はない。

何故か分からんが…この里の住人は、サクラに要らん情報ばかり吹き込む。
今まで、ずっとそうだった…。
まるで俺とサクラの仲を…引き離すかのように…。

実は…お前のことなら長年監視してる。
俺は…里の外から術さえ使えば…俺が中忍試験の第一試験で…カンニング行為を試験管にバレず実行出来たように…見えるのだ。
情報が。
調べつくしてる…。
あの当時より術の性能も数段上がった。
浮気してないかチェックしてる…。
そのために磨いた…。

あの当時、ナルトは白紙でテストを提出したらしい。
サクラは実力で全問解き…。
俺だけ試験管にバレズに術で周囲にいる受験生の解答用紙を調べあげて、記入した。
あの当時から…割りと得意だった。
今、非常に役に立ってる…。

サクラが…。

『サスケくんのことはもう諦めたの。
抜け忍だし罪人だし将来性ないよね、
今はナルトが好きなの。

だから…あのサスケくんを私のために連れ戻してって、約束は忘れて』

と言ったセリフも…俺に伝わってる。
あの時、革命を決意した。
サクラは優柔不断すぎる女だ…。
それでも…俺は…どうしてか…憎めんが…。
やはり…結婚したら1週間ぐらいは、懲らしめたい…。
ちょっとだけ恨んでる、かわいさ余って憎さありだ…。

俺はお蔭で情報収集能力だけは素晴らしいものになった…。
昔から…人よりうまかったが…。



俺は…どれだけサクラが好きか…わからない…。

俺はイノを…昔から好いてない。
サクラは忘れてる、おまえは…俺のはじめての友達だ。
俺はイノに奪われた、ずっと悲しかった…、おまえの側に俺がいたかった。


おまえと二人っきりで密会すると…事件が起きるのを実感してる。
俺は里抜けの道まで行かないが…大抵いつもそこにいるらしいな…。
だから、里の方角を眺めて…。

(サクラ、ただいま・・・)

いつも報告してる。

・・・。

いつまでこれが続くのか。

今年中に解決したい。

来年には・・・やっと、サクラの親の同意書が要らん。
俺は…そこに付け入ろうと計画してる…。
おまえの両親の好物も調べ上げた。
おまえの両親が…俺のことを反対しそうでならないからだ…。
何とか落としてみせる…。

実は…もう6年前から、計画してた…。
あの頃、そんなに待てんと切れたが、あと少しで全ては終焉だ。
長かった。
この里の掟は…厳しすぎる、闇世界の方が随分、楽だ…。
住民共全員潔癖すぎる…。

なるべくサクラには距離を置き、交わらない。
また犯罪が起きても困るからだ。
結婚するまでおまえの魂にヒビを入れる訳にはいかない。
これ以上、悪評を流すわけにもいかない。
俺なりのケジメだ…。
せめてもの、おまえへの償いだ。

本音は手順などなく、いますぐ犯し倒したい。
おまえのために、耐え忍んでる。
俺は限界値が低い、だから会わない。
おまえにプロポーズして…籍入れてから…進める気だ。
待ち遠しくてたまらない。
ダイスキだ。

サクラの防衛が固いこの里で…今、犯し倒して来年、出来婚になったら…どれだけ悪評が流れるかは予想が付く。
今年、サクラの両親に同意書を頂ける保証は薄い。
カカシもうるさい。
八方ふさがりだ。
どうしてナルトだけ交際が許されて俺はまだ認められないのか…里で。

何回、出来婚でも良いかと折れそうになってるか分からない。
義手の接合とサクラの護衛、2回の事件は…。

もう甘えようかとも感じたが。
周囲の視線も気になって、全力で耐え忍んだのだ。
今も、弱音は吐いてる。

やはり里を壊して法律を俺色に染めるべきかと…危険な思考なら何度も出てる。

それでもあと数か月の辛抱だと。
耐えてるのだ。

サクラの両親とは後々、末永く交流することになる。
これ以上、汚名を増やして冷たい目で見られるわけにもいかない…。

サクラに両親さえいなければ…もう少し、やりやすいのだが…。

俺だけ何でこんなに四面楚歌なのか…。

まだ不満だらけだ。

俺はどれだけサクラの前で…強くて格好良い男の演技をしてるか…分からない。
おまえの前でし続けてる…。
おまえに好かれたいからだ…。
偽ってる。






が、結婚したら毎日、言う。

「ただいま、サクラ」と…。

俺はおまえがだいすきだ…昔から。

それから、俺はおまえのことは絶対幸せにする。
きっとすぐ帰る、その日に求婚する、決めてる。
いつもありがとう。

愛してる。

刑も早く終わらせてくる。
ずっと昔から、大好きだ、きっと一目惚れだ…。

俺は面倒見の良い優しい人間では決してない。

優しいのはおまえだけだ、あとすこし耐え忍んでほしい。



おまえが…俺の嫁になりたいという前から…俺は…おまえを嫁にすることを望んでた。
今、おまえに他の虫が付かないように祈り続けてる。
ナルトにはやっと他の女に目が行って黒笑してる。
毎日、夜はそれしか頭にない…。

実は…俺とサクラの間に入って、邪魔ばかりしてたイノに男が出来て…俺は嬉しくてたまらない。
里で女に前より絡まれないのも喜んでる。
おまえだけでいい、他は不必要だ。

俺はサイを…いけすかん。
俺に偏見ばかりで…サクラに

「君はナルトくんと一緒になった方が幸せになれる」

と説得してたらしいからだ。

やっと、邪魔ものがまた二人消えた。

長年、ずっとそうだった…ずっと…おまえだけでいいのに、横から妨害ばかり。
俺の恋に協力者はなく…。
女共には…おまえとの仲を引き裂かれ…。
男共には…「女好き」だと噂され、サクラの耳に嫌なことばかり入り…慣れ慣れしくサクラに触りまくり…。
先生共にも「アイツは止めとけ、女好きだ」とサクラに助言し…。

他に要らないのに…。
どこまでも引き裂かれてた。
俺は世界を呪ってた、神を恨んでた。


言える訳もない。
おまえの中の俺は…格好よく、成績優秀で、優しい、人間だ。
俺は…おまえには…本当の理由をばらしたくもない。

兄への復讐から狂乱を起こし一族復讐へ駆り立て…戦争で手柄を立てて、減刑され、里に留まった勇者として見てもらうことを…願う。

本音は違う。

お まえが心変わりする嫉妬と…お前を守れない非力さに嘆き、里を抜け出し…おまえをボコッた大蛇丸は憑依されたとき、消失してやった…その後、おまえを殺す 危険因子イタチを葬り…ダンゾウは俺に「抜け忍は死罪」と宣告し、俺がサクラと里で留まるのを妨害したから殺した…おまえと俺の恋を邪魔する世界を恨み、 里でお前と暮らすため戦争で手柄を立て…恋敵ナルトと死闘を交わした。

俺は…おまえが手に入らなければ、世界征服して…おまえと俺のための世界を構築する気でいた…。
おまえの精神は無視してでも。

それぐらい愛してる。


俺はずっとおまえのために生き続けてる。

心から愛してる。

俺はずっとサクラを…俺に甘えるよく泣く可愛い子猫だと思ってた。
俺が飼ってるんだと思ってた。
しかし、「里より俺の命が重いか?」尋ねて…おまえが香燐を殺せなかったとき。
俺がおまえに飼われてるんだと理解した。
俺はおまえのためなら何でもする。
忠誠を尽くしてきた。
この手を血に染めようが…俺はおまえのためなら何も感じない。
おまえを殺す可能性のあるヤツは俺が仕留める。

俺はナルトを天に散らそうとしたのに、サクラはイノを一度も絶命へと追い込まなかった…。
カカシやリーやサイ、ヤマトも俺は無慈悲に殺戮しに行った。
サクラは俺に接近する里にいる女連中の…息の根を止めようとしなかった。
俺は…ずっとサクラの愛が生ぬるく感じてた。
おまえは恋愛小説に夢を見て…甘ったれたれてるだけだと…結論付けてた。
恋に恋する乙女なんだなと…おまえは空想に憧れを抱いてるだけではないかと…。
殺せとは言わん…おまえの手が血に染まるのを…俺は好まない。
俺の体を狂い求めてくれることを祈ってた。
ずっとおまえからの言葉を待ってた。

俺なりにおまえの理想とする姿を長年演じてきたつもりだ。
おまえは強い男に弱い。
それからすかした野郎が大好物らしい。
観察すればすぐ分かる。
おまえは分かりやすい。
言わなくても理解すべきだ。

おまえにモテる男を演技してただけだ。
お蔭で野郎どもにはことごとく嫌われた。
俺は女が大好きだ、頭には色恋が付きまとう。
動機も不純だ、女に弱い、色気に屈する。
表情に出してないだけだ…。

あと一つ付け加えるなら…おまえの理想とする男の趣味は相当悪い。
俺も内心は狂乱だらけで、指図できる立場でもないが…。
あれは実在するとも思えん。
しかし、おまえは何故か…毎回、しけた野郎の前で赤面してる。
とても判別しやすい…昔からだ。

おまえが格好良くて強くてしけた野郎が好みなことぐらいすぐ分かる。
里の連中共、全員知ってる。
俺はずっと強さを求めた。
女にちやほやされたいからだ。
特におまえにだ、おまえはモテる男が好きだ…分かりやすすぎる。
いつもそうだった。
俺から見ていけ好かない男にお前は色目線を送る。
そのたびに俺はいい気してなかった。
子供のころから…。

おまえは浮世絵にいるような男が好きだ。
誰にも屈せず…決して下ネタを言わず…強く…女によろめかない…。
それでいて…モテる…。
難易度が高い…あり得ない…。
おまえは恋愛漫画の読み過ぎかと長年、思ってた。
幼少期からだ…。
隣で観察すればすぐ分かる…。



そろそろ知ってるんだろ?
俺の正体を…。
サクラは…。

俺の…。
サクラへの愛を…。
俺が…どれだけ好きか。
知ってて、おまえは…知らないふりしてるんだろ…?
演技してるんだろ?
俺、分かりやすかったはずだろ…?



おまえが側にいても、おまえが他のやつに目移りすれば…それは俺にとっての孤独だ。

おまえが、いない世界は死でしかない。



ずっと俺のこと、好きでいてくれて…ありがとう。

おまえは俺の天使だ。

おまえが…俺を好きでいてくれたから、戻れた。

おまえが…俺を救った。


この恩は忘れない。
きっと返す。

俺はこれから頑張る、見捨てないで…あとすこし待ってほしい。
早めに終わらせる。
















34命令を下す。(水月と再会)19歳。サスケ贖罪の旅「命令だ、木の葉の里を守れ」


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