アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

……社RQターシャ泉の巫女M知らないうちに進む二人。






≪待ってよ、ミルルも行くからっ≫
 Uウチもやで! キセキくんU
||キセキ君、あたしを見て……えっと……その……||

 女子三人トリオが……俺の席まで一緒に来る。

 『キセキか。本当におまえはいつも同じ光景だな。大して変わらない』
「まあ、怒るなよ。確かにミルルは僕にウルサイが。僕はミルルは君に譲る気だ。それが友情と言うモノだ」
≪ミルル、月神さんはイヤよ? マナナのことは忘れてミルルにしなさい。 一緒に雑誌にも掲載できわよ? カップルスナップで≫
 『……』

 横目でマナナの方を見れば。マナナは……ミルルを見てる。その時、初めてマナナと目が合致はした。マナナは無表情だ。
 前ならここでマナナはコチラを散々に貶してきたんだが。それから俺はそれを攻撃しまくってたんだが……。口喧嘩に発展したんだが。 確かに、マナナはもう批判はしてはこない。 マナナはすぐに下を見て勉強に机で励みだした。
 まだ……どうやらミルルが気になるらしい。 そんな雰囲気だ。

 「タリア。どうした? 元気がないな? 悪かった。君の前でミルルと僕を見せつけて。何度も話すがミルルは君にやる。君も頑張って、声掛けしろ。男だろ? 」
≪月神さんは情けない男よ? キセキさんの方がまだ……男らしいわね? ≫
Uいいな……ミルルはモテて、読者モデルは違うわ。でもウチはキセキくんだけやで♪ キセキくん……ウチにしてやU
 ||ミルルを落としても良いわ。応援してるわ。キセキ君、あたしを好きになって……ほら、愛妻弁当、つくったんだから……||

 女子3人とキセキが俺が座る席の前で……俺を責める。教科書を見詰めた。 向こうの方から男子どもの声がする。


 [見てみろよ。今日も月神、ミルル様に声すらかけれてないぜ]
 [あれはダメだろう? 親友のキセキまで協力しまくってるのに]
[オレは絶対、ミルルちゃんは落ちないに懸けてる……]
 [まあ、ミルルさんは高嶺の花だ。無理かもな……ぼくも狙ってるから]

 いつも変わらぬ日常だ。 マナナの方角を横目で一瞬、見た。マナナはもう何も言わずに……数学の問題集と睨めっこをしてる。分からないのか頭を抱えてる。
 マナナのオカッパな黒髪が痙攣してる……余程、勉強嫌いらしい。 俺は自分の机上へ視線を戻し……教科書を黙読した。

 「悪かった。僕も空気が読めなかった。君の前でミルルと仲が良いとこを見せるなんて。怒らないでくれ、僕のことを……タリア」
 『……』
≪キセキさん、こんな席……去りましょうよ? どうせ。今日もミルルの前では固まってばかりの弱い男だから≫
Uなんや、今日もミルルにアタックすらできへんのかいな。ほんま、ショウもない奴っちゃ……U
 ||ミルルに言えないのね、仕方ないわね。キセキ君……。さ。違う場所へ行きましょうよ。ね? ||
「タリア、まだ少し昨日のSF小説は借りたい。ありがとう……。ミルルと僕が仲良い場面を君に見せて悪かった。では。またあとで……」

 空気が読めたのか……。キセキはやっとコチラから去って行った。ミルルを含む女子3人トリオを引き連れて。俺はクラスではミルルが好きで有名になってしまってる。……机で溜息が出そうになった。
 マナナの方角を見た。マナナはチラリと……ミルルの方角へ眼球を動かし、またノートへ視線を戻してる。どこまで……マナナは……女好きなのか……。今、幻滅とビックリ両方だ。

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 今日もいつも通りに高校が終われば……。ターシャ泉のミサへ俺は参列する。学校ではもうマナナと会話はしてない状況にある。マナナは机に一人でいること が多い。泉の東の地、青いテントで女体化した体へ着替えを済ませる。全身鏡で見れば……そこに紫の光に包まれた浮世絵離れしたタロット占いの中にいそうな 天女がいる。
 泉の上の”関係者以外立入禁止の白い橋を渡り、仕事場に向かう。向かう先は、20畳程度の広さの高床式鉄筋作りな赤いテントだ。
 そこで……ミサがあるが……。 そこに……背が低く、巨乳で……黒髪は肩揃えな女子―――マナナが既にいた。服は帰宅をしてないのか、水色セーラー服だ。
 今日も6時30分……。 俺は少し憂鬱かもしれない。しっかり今日は細かく観察した。いつも以上にマナナの視線の先を……。キセキではなく……良く見れば、ミルルを見てた。
 というか……。どれだけ女好きな女なのかと……。驚きとおし続けてた。

「泉の巫女様。会いたかった。えっと、キスしても良いですか? 」

 明るく照れてこんなノリだ。 後光が赤から紫になる……。黙ってる。何も言わなくても……マナナは俺にキスしにくる。しかし、なんか今日のキスは腹立つ。意味は分からない……ちょっと 仏頂面にもなる。テントの扉を鍵で開けた。  キスは確かに拒まなかった。俺は非モテ男だ、自分の身分は弁えてる。しかし……心苦しい。キスってやわらかいものらしい。

「巫女様。今日もお仕事ですね。応援してますわ。今日こそ私と……。昨日は途中で……その……」
『……』

 声にならない。幻滅が酷くてだ。
「巫女様」

 マナナは俺に抱擁する。正面から。

 『……』
「巫女様、愛してます。好きです。慕ってます。だから」
『……』
「巫女様? 」
『……』
「えっと私から触りまくっても。それから」
『……少し黙って下さい』

 毎回、こうなる。頭が動かなくなる。俺は神聖なる赤紫の光に包まれてる。

「巫女様? えと……。はい。待ちます」
『……』

 マナナは恐るべき女好きだ。今日、それを知った。俺を崇拝してるくせに体だけはミルルを狙っているレベルらしい。そう昨日、話してた。
 俺はどうすれば良いのか? これでも良いのか?  確かに俺はモテない。今しかチャンスはない。女の体があれば据え膳くわぬは男の恥だ。しかし、マナナを騙しまくってはいる。良いだろう。頭がグダグダする。

「巫女様……あの……。私の胸見て下さい。昨日は舐めて下さりましたよね? 気に入ってくれましたか? 」

 マナナが水色セーラー服を捲し上げる。途端に、素晴らしい女体上半身が突き出しになる。誘われてることは理解してるが……。

『閉まって下さい。少し頭の整理がしたいです』
「はい……」

 マナナはイタズラを叱られたときのような照れた顔だ。 ああ。 マナナはどこまで変態なのか。今日の観察でそれは理解した。

『貴女は。まだ……クラスメイトに未練があるのではないですか? 』
「え? 」
『昨日好きな方がいると私に話しました。貴女の私への崇拝は甘い気がします。これは私の勘です。貴女は私とその方とで迷ってるんじゃないですか? 』

 悪いが今日出た結論だ。マナナ……おまえは迷いがあるんじゃないか? なぜ、ミルルばかりまだ見てる? 不思議だ、この女の思考回路は本気で読めない。毎回、驚き発言の連続だ。真正の変態だ。俺は確かに女体化はするが……自分のことを割りとマトモだと思ってるのに……。

「え……。何故、そんなふうに? 」
『私は神に仕える者です。人の迷いなどすぐに見破ります。貴女の発言に昨日、淀みがありました』

 嘘だ。嘘で誘導するからこそ。沈黙の時間が毎回、必要になってくる。

「え? そんな……」
『貴女は怪しすぎます。好きでもないのに彼氏を作ったり・・・。私の元へ通ってるくせに。他に好きな人がいると言ってみたり……。いっぱいボロが出まくっ てます。私はアナタを知る権利があります。私の役目は迷える子羊を正常な道へ導くこと。それが神から授けられた私の役目ですから……』

 後半は決まり文句で。客全員に言ってる。しかし……確かに、マナナはアブノーマルも良いところだ。昨日、それは感じてる……。今、深紫の光が俺から流れてる。

「え……。えっと……。私はアナタだけです」
『嘘はダメです。貴女は……女性を目で追い続けてるはずです。そんな映像が今、私の特殊な力によって流れてきました。私には分かります』

 本気で俺の方がばれるんじゃないかと冷や冷やしながら……誘導してる。俺を神の化身と信じてるからこそ……。騙されてくれてるが……。

「ええ……。それは……」
『……』

 ココから俺は黙った。何も言葉が出ないと言うことだ。

「信じて下さい。確かに綺麗な女性は目で追ってしまいます。でも……アナタだけです。私が綺麗な女性を目で追うことは仕方ないことです。当たり前です」

 衝撃発言でもある。どう反応すればいいのか。

 『当たり前……なのですか? 』

 俺は悪いがどんなに顔のいい男がいても目で追わない。どうでもいい、ムカつくだけだ。

「そんなものです。それが普通です」

 そんなわけない気がする。そうなのか? 俺が変わってたのか? 

 『私は貴女が私以外の女性を目で追わなくなるその日まで。貴女の私への崇拝を認めません。そんなものは愛とも認めません。貴女は神を侮辱しまくってます』

 自然とイジメまくる言葉が出て来た。俺は何故か認める気にならないらしい。あれはよくない性癖だと感じた。ダメだろう……。あんな恨めしそうな顔で……ミルルを見ては。ミルルも迷惑してると思う。

「ええ? それは……」
『私への崇拝が壮絶なら。それぐらいできるでしょう? 私が言うことは筋もとおってると思います。守れないのなら、私たちの関係は元に戻りましょう。私はそれがいいと思います。貴女は汝が望む道へ走るべきです』

 これも苛めでもある。俺は女体が好きだ。別にそれでも良いが。苛めたくもなる。今まで散々、マナナには貶されてばかりの人生だった。これぐらいしまくっ ても罰は当たらないと思う。少しぐらいは苦しんでみたらどうだ? どれほど、俺が今までモテない人生を歩んできたか……卑屈にもなる。神を崇拝し、泉の妖 精に憧れ……ひれ伏せば良い。もがき苦しみまくっても良いぐらいだろう……少しは仕返しもしたくなるくらいには憎くもある。

「ええ……。それは……。ダメです。守ります……。だから……」

 マナナは顔を真っ赤にして首を横に振ってる……肩揃えな黒髪が揺れた。マナナの正体が変態だと知ってもなお、俺はマナナの女体には興味があるらしい。も うどうすればいいのか……。だいたい……毎朝、毎朝……不細工と貶され続けて……いったい、何年目か……。少しぐらい制裁があっても良いと思う、ちょっと は悪かったと土下座でもして、改心しろと感じる。言っていいことと悪いことの分別すら付いてない……他の女共は思っても黙ってる。最低な人間だ、それ以外 ないだろう。

『……』

 俺はじっとりした眼差しでマナナを見詰めてる。

「お願いです。信じて下さい。私が不出来な従者でした。これからは変わります。だから……私と別れずにこれからも交際を続けて下さい。大好きです。アナタのことを絶対的に愛してます。私は泉の妖精様に初めて会った時から一目惚れです。崇拝しまくってます」

 マナナはパニックなのか。俺に抱き付いてる。マナナの体はどう考えても女性だ。どこで間違えてここまで変態道へ進んでしまったのか。嘆かわしくはある。赤紫に俺の体が発光してる。

『……』
「好きです。愛してます。信じて下さい。貴女だけです。私の命はアナタだけに捧げます。ターシャ神話の化身様、泉の妖精様」

 猛烈に崇拝されてるのは伝わった。

 『期待してます。許しましょう』

 他に言いようもない。呆れたような声になった。

「泉の妖精様。巫女様、うれしい。あの? 昨日と同じように髪を触っても良いですか? 」
『……』

 俺が黙ってれば……勝手に承諾したと察されて触られる。マナナは嬉しそうだ。 俺の体に身を擦り付けて。甘えた猫のようでもある。 それから……俺の唇へ勝手にキスしてる。軽いキスだ。唇がポッテリしてやわらかい。 俺を上目づかいで見詰めて微笑んでる。

「巫女様……」

 俺の頬へ自分の頬を擦り付けてる。俺もそこでマナナにキスしてみた。柔らかい。今日は舌も入れてみた。変な気分にもなる。マナナは俺へ抱き付いてる。
 俺はどうしてレズ行為に嵌まらなければならない運命なのか。不思議でたまらない。しかし。昨日、マナナの見事な巨乳なら揉ませてもらえた。ココにこれ ば、まるでホステス以上には女の体は触りたい放題だ。そう考えないとやってられない。モテないのは自覚あるし、弁えなくてはならないと……それも知って る。 しかし……何か、怒ってる。モヤモヤする。
 マナナは嬉しそうに俺の体に纏う白いワンピを脱がしにかかりそうだ。 そこでストップした。あと5分しかない。5分でミサが始まる。

 『マナナ。私はもうすぐ仕事です』

 初めて女の姿の時に名前を呼んだ。もう変態なのを認めたと言う意味でもある。

「巫女様。私の名前を……」

 マナナに女の姿の時に名前なら聞かなくても勝手に名乗られたことは何度もある。今まで拒んできただけだ。 変態すぎるのも仕方なしに諦めて認めつつはある……。

 『机に私は座ります。精神を集中します。扉の外にいつお客様がいらっしゃるか分かりませぬゆえ……』

 これで良い。というか……絶対に客には見られたいと俺は願わない。





←『L』

小説目次

→『N』


≪眼鏡ミルル≫


「異能マナナ」
…月神タリアの幼馴染


☆「王族レイカ」
…スピルチュアルの好きな女子大生

 
『月神タリア』 (女体化)

 
「灯台キセキ」
…タリアの親友

 
U難波カンサイU
…キセキを崇拝する女子

 
||大和ナデシコ||
…キセキを崇拝する女子



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