ターシャ泉の巫女K
[そうなんですか……。それなら私も御利益がありそうですね……]
何とか……通じたのか?
「私は巫女様の従者になる気です。髪に触れることは許しません。巫女様はお怒りです。巫女様はあらびと神で……。神聖なる者です。そこはターシャ神話にも書かれているでしょう」
『……』
俺だけ固まってる。目の前の女性はパチクリとマナナを見て。こちらを凝視して……。それから……。
[申し訳ございません、巫女様。私はとんだ失礼を。これからは慎みます…]
本気でこんな調子で誤解され続けてる。村に暮らす住人は”泉の巫女様”を神の化身と信じて疑わない。ターシャ神話などデマだと思ってるのに……。月神家が得意体質なのは認めるが……。
「お分かりになられたのでしたら良いですわ。巫女様、お仕事、頑張って下さいね。迷える子羊を正常な道へ導くのを私、後ろから応援してます」
この発言ですら、突っ込みどころ満載だ。一番、迷える子羊なのはマナナに決まってる。マナナは昔から予想を覆す発言しか出来ない。
『……』
[また来ます。巫女様。ありがとうございます……]
余りな衝撃に任務中であるに関わらず、会話が最後……出来なかった。その間に……。女性は手をヒラヒラ罰が悪そうに振って、去って行った。顔には会釈。
お布施は……2000タ$。つまり……3000タ$か? よほど、叶えたい願い事らしい。叶うことを祈る。
今、物凄く疲れた。マナナのせいだ。しかし……マナナへ喋りかける気にすらなれてない。奴は本気でモンスターも良いところだ…。
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ミサが終了した。今日は7人捌けたが…。後ろから従者として口出しするマナナに精神的に疲れ切っていた。黙ってもらえるようには頼んでおいたが……。途中から静かにして貰えた。
マナナは客が……女体化で変貌した俺の金髪へ触れようとしたりするたびに、怒ってるらしい…。そう言うことにしておく。
――何故だろう? 疲労困憊だ。
ミサが終わるまでは大人しくして貰えるように強制はした。
時刻が9時になれば……。コチラから話さなくても、マナナから嬉しそうに寄って来る。
「泉の巫女様。私達の蜜月タイムが始まりましたね。ずっと、ミサが終わるのを待ってました。それにしてもあの……初めに来た人、勝手に巫女様の御断りもなく髪に触れようとするなんて。恥もない人。私ですら触らせてもらえませんのに」
『…』
ちょっと、困った顔になった。
「巫女様、私は触っても良いですよね? 愛してます」
顔が引き攣り始めた。
「私たちカップルですものね? 交際ってことは…キス、もう一回しても良いですか? 」
下を向いて溜息を吐いた。――――良いのだろうか? 騙してる、マナナを。相手の性癖を利用して自分の欲を満たそうとしてる。
しかしクラスではモテない。長年、モテたこともない。黙ってれば良い話だが……罪悪感がないとも言い切れず……。
いろいろ悩んでると、マナナが勝手に俺の輝く金髪へ触れて。それから…俺にキスしてる。俺は机下を向いてたのに。もう頭が止まってる。キスは確かに柔らかいモノらしい。マナナの唇はポッテリしてる。
「これからは毎日しましょうね。泉の巫女様。愛してます」
マナナは離れて、照れたような笑顔みたいなそんな感じだ。自分だけ動けてない。
「キス嫌ですか? 」
『……』
悪いが無言だ。
「あの……。足舐める方が良かったですか? 」
『……』
前、言ったことは忘れて欲しい、嫌がらせだった。
「今、巫女様の足を舐めても良いですか? 」
何だろう? 本気で頭が働いてくれない。ほっといても勝手に向こうから来てくれそうなノリだ。―――これがモテ男が味わう気分なのかもしれない。
マナナは照れて赤面してる、嬉しいらしい。マナナは勝手に目前でひざまずいて。舌で俺の足をなめた。
これ、かなりエロい。マナナのオカッパ黒髪の……つむじが見えた。俺の脚をネットリと舌を這わせて舐めるマナナから……逃げるように……足を強引に動かし、跳ねのけた。
マナナは俺の脚が唇から離れ、床へ正座をしたまま……困ったような寂しい表情で上目遣いで俺を見た。――――マナナは変態らしい。
「巫女様? 」
頭を整理したい。追いついてない。
『……』
点になった。
「嫌でしたか? 」
『……』
「私は大好きです。とても楽しくて幸せです」
『……』
物凄く停止してる。沈黙が長い。
「どこまでなら良いですか? 私は巫女様が大好きです」
―――瞬きして溜息を吐いた。これぐらいしか無理だ。
マナナはコチラを嬉しそうに見つめてる。ボーと水色セーラー服を着たマナナを眺めた。
「髪だけでも良いので触らせてください。巫女様の髪、綺麗なので触りたいです」
『どうぞ』
勝手に触っても良い―――と言う意思表示だ。マナナが少し微笑んで……それから俺の輝く金髪で遊んでる。長い金髪へ顔に当ててスリスリしてる。
横にマナナがいる。マナナの膨らんだ胸。触ってみたい。女体に興味がある。女体化した体ともマナナは違う。それがなかなか言えない。どんな体なのだろうか?
「まるで金糸のシルクみたいに手触りが良いんですね。巫女様の髪って。私、これでお洋服を作ってみたいです。巫女様の人毛を私に下さい」
残念だが…金髪も…ターシャ泉半径1kmを越えれば元姿…男の黒い短髪に変わる。
それは無理だろう。今も、髪一本、マナナに取られてはダメだ。
『私の髪を許可なく奪ったり切ったりして……自宅へ持ち帰れば。私は貴女と離れます、永久に。それは掟になってます、泉の巫女としての』
「そうですか……。ごめんなさい、巫女様」
長い金髪へ鼻をあてて匂いを嗅いだまま、マナナはウットリと声を漏らした。あまり聞いてないだろう……。
『絶対、死守して下さいね。違反すれば、本気で貴女とはサヨナラです』
「守ります。大好きですから」
肩にマナナの乳房が当たってる。柔らかい。マナナはワザと当ててるのか? マナナは俺の女体化して伸びまくったネオン調に光る金髪しか触ってない。
頭がボーっとなる。まあ、モテてる気分も良いかもしれない。キセキは長年、モテすぎてた。いつも女とベッタリ。しかも正面から密着されて誘われてる時もキセキはあった。
マナナの抱き心地はどうなのか、抱擁すればどんな感じなのかは気になる。モテ男が送る気分を味わってはみたい。今、女の体なのだけが残念なとこでもあるが。
『抱擁までなら許しましょう。正面から抱擁ぐらいなら良いです』
良いだろう。ここまでは。
「え? 良いのですか? 巫女様、優しい」
キセキ、アイツは毎朝そんな状態だ。ずっとそうだったし、どうせこれからもそうだ。モテ男な気分を味わう。今、桃色のトモシビにミサ内部が覆われてる…。
『私はなんびとにも平等ですから。それぐらいは別に良いです』
「ありがとうございます。巫女様」
女体化して、椅子に座ってるが…机が前にあるが…。
女体化した光る金髪ロングへ触り、横で立ってたマナナは…背中に腕を絡め…。正面へ胸を当ててくる。
それから、大胆にもマナナは軽いキスしてくれる。
あと、女体化した長い金髪を相変わらず手で愛でるように摩ってる。
頭がボヤンともなる。女体はとても柔らかい。良い香りもする。
黙って、マナナの背中に腕を回してみた。もっと密着できるし…柔らかい。マナナの胸は肉感的だ。
これが…キセキが過ごす日常らしい。
モテ男は羨ましすぎる。
黙ってずっとそのままだ。言わなくても向こうから言ってくれる状況だ。マナナは神仏の化身として……疑いもせず、絶対崇拝してる。
脳中にマナナの乳房を舐める映像なら流れてる。レズも良いかもしれない。悪いが一年間、レズとして女体を味わうのも悪くないのかもしれない。煩悩が沸いてきてる。
しかし。マナナはそこから動いてくれない。抱擁で満足してるのか……自分の体をコチラへ擦り付けてるだけだ。あと、女体化した煌めく金髪を嬉しそうに摩ってる。
「巫女様って本当に綺麗。きっとお洋服の下も綺麗なんでしょうね……」
さりげなくセクハラ発言はしてくれてる。良い気分でもある。今、モテ期にあるそんな妄想にさえ浸れてはいる。
頭がボーとする。どうせバレナイ。脱がせてみたい。そんなことしか頭にない。良いのだろうか? マナナは嬉しそうだが。顔を見れば……もう頬が真っ赤で幸せでたまらない、そんな表情だ。
「巫女様。私、嬉しいです。もっと先へ進んでも」
レズのマナナは積極的に変態発言までしてくれてる……。
「巫女様の…………おっぱい……触っても良いですか……」
触られるより触りたいが。言えないでいる。黙って、マナナを見詰めてれば……。マナナは赤い顔で俺の胸の膨らみを触って揉んでる……。服の上から。マナナは本当に変態だ。レズの極みらしい。ココは困ってはいる。
しかし、何だか嬉しそうだ。マナナは。マナナも男が好きになれないのかとは……。思いもする……。良いのだろうか? 来年18歳にはこの役目、下ろされる。そのあと、マナナはどうなるのか? 変態レズ道をその後も極めていくのか? ――――だが、俺はモテない。
『……』
言葉すら出ず、マナナの肩揃えな黒髪を触ってみた…腰がある柔らかくはない。マナナは剛毛かも知れない……。 次に……マナナの水色セーラー服の上から胸を触ってみた。ムニュウと柔らかい。猫の肉球にも似てる感触だ……例えようがない。ゴムまりとも違うし……。ク ラスの男子で太い奴がいて、三段腹の脂肪を触ったこともあるが……。アレとも違う。アレより固い、弾力がある……。下にブラジャーがあるせいかもしれな い。
水色セーラー服の上から揉んでみた。 確かに、現実世界では猛烈にモテない毎日だが……。今、つかの間の癒しを味わえてる。女体って素晴らしいものだ……。ホワアとなる。生きてて良かった、人 生とは素晴らしいものだ。そんなふうに悟りを開きそうになる。エロは楽しい。 マナナは不思議そうにコチラを見てる。
「巫女様も触りたいのですか? どうぞ……私の胸、どうですか? 」
『……』
聞かれると困る。柔らかい。 今、キセキにも勝った気分でもある。良いのだろうか? 物凄く柔らかい。脱がせて舐めてみたい。
『……』
ずっと揉んでる。服の上から。何も言えないからだ。 そしたら……マナナが感じたのか。
「ああ。巫女様。そんなに激しく揉まれると」
ここで悶絶してる。もう本気でアブノーマルでも良いからやってみたい。そんなことしか頭にはない。 セーラー服をまくってみた。ブラジャーと谷間が覗いた。
「巫女様……あの……」
マナナは目を潤ませてる。綺麗な女体だ。ブラジャーを下げてみれば。乳首は尖ってる。左手で揉んで右手は右乳房に添えて……右の乳首へ舌をはわした。吸ってみた。肉感的だ。
「ああ……そんな……」
良いかもしれない。マナナから変な声も出てる。(というか。まだ早すぎる気もするが……良いのか? )とも思いつつ、マナナの尖ってる乳首を吸う。女体って良い。俺の元姿とは違う。
「巫女様。はあ。嬉しいです。抱き合っても良いですか? 今夜」
マナナは……ここまで手が早い女だったのか?
『それは……』
「女同士の体ですし、出来ることは決まってますが。私は巫女様と裸で抱き合ってみたいです。巫女様の美しい体を眺望したいです。私は美しいモノが大好きですから。巫女様は神仏の化身。私は巫女様をお慕いしてます」
『……』
良いんだろうか? 好意に甘えても。マナナはこの通り、泉に棲む妖精か……神仏の化身としてしか思ってない……。熱狂的すぎるターシャ教絶対信者でもある。
『貴女は…女の体と……男の体……。どちらが好きなのですか? 私が好きなのですか? それとも……女が好きなのですか? 』
昨日、同じことを言われた気もするが……。聞かずにはいられなかった。アブノーマルなのか……ただのターシャ教熱教徒なのか……。
「私は女が好きです。男の体なんて気持ち悪い、大嫌いも良いところです」
『そうですか……』
ここら辺はもうどうしようもない女なんだなあと……嘆かわしいような気分にすらなる。
『貴女は彼氏が昨日までいました。彼氏に誘われれば……する気だったんですか? 貴女は今、女が好きで男は嫌いだと言いました。矛盾しすぎてます』
いろいろビックリする女でもある、マナナは……。
「それは……」
『クラス男子で一番美しい人間を彼氏として選んだと……。貴女は昨日、私の前で言いました。しかし……あなたは男の体が嫌いらしいですね……』
「そうです。私は女が好きです」
どうすれば良いのだろうか。 幼馴染なマナナが将来、どんな道へ行くのか……心配になってる。 この役目は18歳までだが……。その後……どんな人生がマナナに待ってるのだろうか……。
『……』
「私は彼氏に誘われても出来てなかったかもしれません。実はステータスもあって……。クラスで好きな子の前で見せつけてやりたかっただけなんです」
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