アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

……社RQターシャ泉の巫女G険悪な仲のヒロインから出勤中、絡まれて、その解答は?

ターシャ泉の巫女G






 
 「泉の巫女様。 これで私を従者として迎えてくれますか?  あの……。 私たち、分かり合えますか?  友達になれますか? 」

 後ろからうるさすぎる。 俺はもう振り返らずスタスタ前進した。 怒ってる。 ――――それからかなり歩いて、マナナから離れた。高床式鉄筋の青い6畳テントに到着し、学ランへ着替える。 ここには全身鏡がある……。そこに映るのは……華奢な体躯の可憐な女神、後光が赤い……。 この青いテントに傘はある。 学生鞄に白いバスタオルがある、女体化した金髪は拭く。 この青いテントから数メートル離れれば元の体に戻るが。 今日の命令、本当に意味がなかった。 というかマナナがあそこまで崇拝してるとも思わなかった。 まさかターシャ教の熱狂的信者なのか?  マナナの家は……。
  ―――村ではターシャ神を絶対崇拝はしてる。 理由は不明だが……。 奉らないと災いが村に起きると言う伝説はある。 現代は平和すぎるから全然、実感が湧かないが。 この役目をサボると心臓発作で死ぬとか言う神話があるから。 仕方なしに俺はミサには連日通ってるだけだ。 溜息を吐いて…歩いてる。 青いテントから数メートル離れた。 元に戻って、男の体だ、もちろん光も止まる。 ターシャ泉半径1kmを境に性転換する。
  今日は溜息ばかりの日だ。
 
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 翌朝も学校だ。 水曜日になる。 まあ、普通に登校はする。 教室へ着けば。 密かに好きだとクラスで噂が流れてしまってる…眼鏡ミルルは3人女子トリオ(ナデシコ、カンサイ、ミルル)を組んで、 マナナと対立してる。
 
≪ミルルは……マナナがキセキさんの彼女なんて認めない。 こんな性格も最悪で勉強も底辺女のどこが良いの?  納得いかない。 絶対にミルルの方が女としては格上に決まってるわ!  当たり前に決まってるでしょう? ミルルは、躾がなってるし……一応、物事を考えてから発言してるのよ? あとね……雑誌読者モデルまでしてるの あり得 ないわ! キセキさん!≫
 
 ミルルが、マナナとキセキが付き合ったことに対して…ブチ切れてる。 眼鏡を手でクイクイと何度も動かし、腰まで伸びた茶髪を手で払ったり……忙しい。 イライラしてるのが伝わって来る。
 
Uウチも。 アンタなんてキセキくんに釣り合う訳もないやん。 頭もアホな癖してU
||あたしもよ。 そんなこと認めないわ? ||
  「うるさいわね。 私はキセキと一番、付き合いが長いの。 もう諦めなさいよ。 残ったタリアとかにしときなさい?  イケメン、キセキは私のものよ! 」

 会話までマナナはドン引きだ。 いろいろ衝撃発言過ぎてる。 これは……昔からだ……。 俺との初対面からずっとだ。躾のなってない自由奔放な家で生まれた人間だ。――あまり性格が悪いから(一度、天罰が下っても良いんじゃないか? )とま で、思ってしまう。 ここまで性格の悪い女もある意味、珍しい。
 
「マナナ。 怒るなよ……。 こんな感じで良いのか?  付き合っているって言っても僕は昨日、塾で忙しすぎて。 最近、ずっとそうだが……」
  「うん、キセキ。 良い。 手だけ繋ごう?  この3人女に見せつけるのよ?  私、キセキみたいな格好良い人と付き合えて幸せ。 タリアの顔面とか論外だから」

 想像絶する光景でもある。 教卓の前でだ。 どういう恋愛ドラマなんだこれ?  俺はモテ男ほど憎いモノもない。 一人、机に座る。 SF小説でも読む。 これだけが俺にとっての癒しでもある。 このSF小説のヒロイン達は割りと可愛い。 それで癒されてはいる。
 
「おはよう、タリア。 今日こそ、ミルルに会話しろよ。 君って本当にシャイだな……」
  『おはよう、キセキ』

 懲りずにキセキも俺の机に来る。 他の奴に話を振れよ。 ――孤独を愛してる。 バレタクナイ実家の情報だらけだ。 極秘機密であまり他人と交わりたいとも思わない。
 
 「今日は何の小説だよ?  それか……。 僕も読んだことがある。 それは新刊だよな。 展開がとても面白かった。 特に新たに表れたキャラクターとかツボで」

 キセキの茶色い瞳が爛々と光り輝いてる……。嬉しそうだ。 本の中身をチラリと見て分かったらしい。 俺は本には緑のカバーで中身は隠してる状態だ。

「何の小説なのかな?  キセキ?  どうせ醜いタリアの小説だから悪いのにきまってるだろうけど。 キセキが影響を受けるのは私、反対かも」

 マナナは上目づかいで、キセキを見詰めてる。 あまり教える気にもならない。 実はこれ、18禁も入るような同人小説だ。 極秘に根性で買ってる。
 
 『マナナは馬鹿。 去ってろ』

キセキもバレることは恐れてるはずだ。 女子どもに。
 
 「ええ……。 何なの?  どうして教えてくれないの、キセキ?  しかも……タリアの本にカバーまで」
『うるさい女は引っ込んでろ』

 何故かいつものノリだ。 俺はもう癖でマナナを見れば攻撃する。
 
 「タリアの顔は見るの汚れるわ。 早くこの席、離れましょうよ、キセキ。 せっかく私たち、付き合えたんだから。 キセキ……あのSF小説は……」
  「そうだな……。でもこれは、 マナナには難しい小説かもしれない。僕はちょっと、お勧めできない……」
「ええ? 」

 その間もイチャイチャとキセキとマナナは手を繋いでる。 まあ、子供の頃から勝手にマナナはキセキへ手を繋ぎに積極的でもある。 見慣れた光景だったが。 教室であるのはレアでもある。
  ミルルも向こう岸で眼鏡をギラギラに光らせて、カンカンに怒ってる……。
 キセキが来れば……茶髪ロング眼鏡系女子――ミルルを含めた女子3人トリオまで俺の元へ来る。 俺の席の前に…キセキ、ミルル、ナデシコ、カンサイ、マナナ…。 合計5名も結集して、騒々しい。
 
≪手、離しなさいよ……。 キセキさん、ミルルと付き合って!  ミルルと手を繋いでくれないかな? ≫
Uウチと握手だけでも。キセキくん? テヘ?U
  ||あたしと…手を触れるだけでも……。だ、駄目なの? ||
「ダメよ、私が勝ったんだから。 あんたたちはタリアで我慢しときなさいよ、ナデシコやカンサイやミルルは。 タリアはモテないからすぐ落とせそうよ。 見ればすぐ、タリアがモテないことなんて分かると思うけど。 だいたい、ミルル……キセキは私の方が好きなのよ?  分かってるの?  そこら辺?」
 《マナナ!  ミルルに歯向かう気?  生意気だわ》

 ミルルとマナナはバチバチの視線だ。 ミルルは腰まで伸びた茶髪の髪をくねらせて……背中へ手を空けて身を逸らし、上から目線で眼鏡を光らせる。対して、 マナナは上目づかいに睨みまくり……肩揃えな黒髪を猫のようにビリビリと静電気を発して、総毛立ち……巨乳を突出してる。
  ――― いつもの光景だ。 長年、こうだ。マナナとミルルは仲が悪い女子だ。
 マナナは醜いものは許せない潔癖症らしい。 本当に躾がなってない女だ。 幻滅は続いてる。 当たり前だ、ドン引きを通り越して……。 これが日常になり、もう諦めもついてる。 こう言う女だ、マナナは。 クラス中で俺がマナナを嫌悪してる噂を知らないものなどいない。 俺はマナナが近付けば長年、機嫌最悪も良いところだ。 周囲のクラスメイトまで俺の豹変ぶりに驚いて、恐れられてはいる。 じっとりと俺はキセキを見る。
 
 「えっと……。 君たちは去ってくれないかな?  僕は……タリアと会話がしたいから……。 マナナやミルル、ナデシコ、カンサイは……ここから少し去ってもらいたい。 駄目だろうか? 」
 ≪ええ……≫
  ||そんな……あたし……||
Uウチもなん?U
  「ねえ、キセキ。 私は良いでしょ?  彼女だから。 タリア見るの最悪だけど耐えるから。 後ろで隠れても良い? 」
  『かわい子ぶってんじゃねえよ、ボケ。 マナナ』
「タリアが怒る。 どうすれば僕は良いんだろう……。 ごめん、ミルルに言い寄られて……。 君がミルルが好きって知ってるのに」

 いつもこの調子で男子たち全員からミルルのことを、からかわれる……。
 
 『おまえももう彼女いるんだから去れよ、キセキ。 機嫌最悪だ。 俺はうるさいの嫌だ。 マナナは醜すぎる性格が。 昔から俺の敵でしかない……おぞましいモンスターも良いとこだ』
  「タリア……僕が悪かった。しかし……僕は君と話がしたい……」
  「ねえ、ここは……去りましょう、キセキ?  彼女である私の言うことを聞いて……。 私、タリアほど嫌いな人間っていないの。 何故か無理。 あんな奴とお友達になんてなっきゃダメよ、キセキ」
 『俺もマナナと同じだ、マナナはずっと嫌ってる。 そういうことだから去れよ、キセキ。 分かれよ。 まあ、後でメールぐらいなら相手してやるよ』
「そっか……タリア。 悪いな……。 君からレスが来るのを、僕は心待ちにしてる」

 キセキは去って行った。 女子何人か引き連れて。―― 4人だ。 ミルルとナデシコとカンサイとマナナ…。 どれだけいる?  他にも教室から出てきそうだ。
 溜息が漏れた。 このクラスでは……ミルルが好きと言う噂が流れてる……。隣のクラスを含めて、響き渡ってる状態だ。誰が噂を流したのか近所の住人まで知ってる。
 最近は……あまり昔のように会話することもない。 キセキとだ。
  ―― というか。 面白くはない。 今日、大人しい気分だ。 キセキはミルルなどの女子3人トリオに言い寄られて……。 それから隣でキセキにアタックするマナナ。 結局、見てれば関係は変わってない。 キセキが迷ってるらしい……。
 
≪お願い、マナナと別れてミルルを選んで≫

 腰まで伸びた茶髪に眼鏡をかけた長身の体躯なミルルは……学ラン姿なキセキに向かって泣いてる。 キセキは自分の茶髪をボリボリと掻き毟って、茶目を横へ逸らす……優柔不断な態度だ。
 Uウチにしてや、ウチなら一緒に関西巡りもするで。 関西一緒に旅行せえへん?U

 ロリ体型黒髪ツインテールな女子、カンサイは明るいノリだ。

||あたしが……ダメな理由はなんなのかしら?  あたしは花まで生けれるし……茶道も出来るし……。 料理もよくて……慎ましやかなのに……。旧家の慎ましげな女よ?  どうしてなの? 約束したじゃない? 中学の頃に……キセキ君の初めてを奪うのは……あたしって……||
 
 腰まで伸びた黒髪に純和風顔のなでしこは……顔を真っ赤にして照れてる。 一生懸命、アピールしてるらしい……。キセキへ初めてを捧げるのではなく、奪う気らしい……。キセキの茶目が泳いだ。
 
 「僕は……クラスメイト全員、平等に愛してる。 強いて言えば、幼馴染2人の味方だ。 タリアとマナナと僕は……幼馴染3人組だからだ。 僕のことは忘れて欲しい。 特にミルルは無理だ、タリアがミルルを好いてることぐらい有名な話だ」
 
 キセキは困った顔だ、茶目が左右に動いてる……。どちらの花にしようか迷った様子だ。
 
 《ミルルとキセキさんの2人で幼馴染って訂正しなさいよ!  月神さんとマナナは幼馴染から外して頂戴!  ミルルはね、キセキさんとは何回も言うけど……幼稚園時代からの仲なのよ。 キセキさんは……ミルルが育てたのも同然なのよ。 感謝してもらいたいぐらいだわ!  今のキセキさんがあるのは、ミルルのお蔭なのよ! 》
 U愛は月日の長さちゃうで。 ウチは高校からの転校生やけど……キセキくんへ衝撃的なレベルで、滅茶苦茶惚れたんやで!U
  ||あたしは中学からだけど、もうずっとキセキ君一筋よ!  マナナなんて敵に決まってるわ。 負けないわ、あたし||

 女子3名トリオ…ミルル、カンサイ、ナデシコが大反論してる。

「キセキ、大好き。 嬉しい。 やっと、タリアからキセキを引きはがせて嬉しすぎる。 キセキってカッコいいね。 でも、私はタリアは幼馴染って認めてないよ。 キセキと私と……ミルルの3名で幼馴染で良いんじゃないの?  キセキは私の彼氏だし……。それからミルルは私の親友よ! 」
 
 マナナはニコニコしながら、首を左右に振ってる……。肩揃えな黒髪が揺れ、頬が高い位置へ上がってる。 マナナと俺は険悪だ、これはいつものことだ。 マナナは察するに……恐らく面食いだ。 そんな情報が視界に入って来た。
 
《ミルルはマナナは友達なんて思ったことないわ!  良い迷惑よ! 嫌味を言ってるつもりかしら?  別にファンになんてなって貰わなくても良いから!  ミルルはドラマで活躍するだけだから》
 
 マナナはミルルが子役時代からテレビでドラマを演じてることに関しては……応援していたり、する……。 今ではキセキを巡るライバルに……ナナとミルルはなってしまったが……。 正直、昨日の今日で……何か俺の態度が変わるかと思ったが。 いつもどおりだ、マナナへの態度が。 やっぱりいつ見ても、あの女の性格は最悪すぎる。 それだけは分かった……。
 ―――学校ではずっと胸がキリキリするレベルにムカついてる。 マナナも嫌いだし、キセキも嫌いだ。 もう二人とも幼馴染とは認める気にもなれない。 教室ではミルルを密かに慕ってるという噂が流れてるが……。 アイツら……キセキとマナナは、俺を裏切ってばかりいる。 そんなふうに思う。 ミルルは確かにキセキにゾッコンだ……。――――キセキが……敢えてミルルを選ばなかった選択。アレは俺にとってあまり……意味がない。 見てれば、何も光景が変わってない。 それからマナナは、ミルルと俺をくっ付けようと励んではいるが……俺へ失言ばかりだ。
  キセキだけが俺とマナナとキセキで幼馴染の3人コンビと信じて疑わないらしい。 キセキ……アイツは善人、気取り過ぎる……。 一応、ミルルも幼馴染なんだが。
  特にマナナ。 いつも学校でキセキしかアタックしない癖に、もう願い事叶ったんだから、それでもまだターシャ泉の巫女に何故まだ来る?  俺はマナナ、嫌い過ぎるのに。 もう疲れ果ててる。 俺の仕事も大変だ。
 
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 学校が終われば。 またミサの時間になる。 今日のミサは心苦しい。 ターシャ泉の半径1km東の地へ行けば……そこは関係者以外立ち入り禁止区域だ。体が性転換を起こし、女性化する。
  ―― もうすぐ誕生日になる17歳に近い。 そのあと、1年程度で役目を下ろされるだろう……。
 青いテントで着替える。 白いドレスとベールを付ければ完成だ。 トボトボと泉の小道を渡る。 関係者以外通れない道だ。
  そこから泉へ行けば……。 赤いテントがある。 俺の仕事場だ。 そこで座り込んだ。
 今日は来てないらしい。 ――今、7時10分前か。 確かに願いは叶えた。 と言うか勝手に叶った。 ということは来ないのかもしれない。 別にどうでも良い。
 淡々と仕事をする。そこから、 一時間ぐらい経過した。 その間に4人程度捌いた。
 しかし、今日は静かだ。
 
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 その時、客として……5人目に……。 やって来た。 肩まで伸びた黒髪……低身長巨乳系な水色セーラー服を着た女子―――マナナだ。
 
 「泉の巫女様。 私の友達になって下さい。 これ、祈祷料です。 今月、お小遣いがもらえました。 私に力をください……」

 祈祷したところで、0な確立を6割程度へ上げる程度だ。

『私の能力は0を6割程度に出来るぐらいです。 受け取る訳には……』

 あまり気乗りしない依頼だ。 全く友達になりたくない、マナナは。
 
 「お願いします。 泉の巫女様はなんびとにも平等なんでしょう? 」

―――溜息を吐いた。





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小説目次

→『H』


≪眼鏡ミルル≫


「異能マナナ」
…月神タリアの幼馴染


☆「王族レイカ」
…スピルチュアルの好きな女子大生

 
『月神タリア』 (女体化)

 
「灯台キセキ」
…タリアの親友

 
U難波カンサイU
…キセキを崇拝する女子

 
||大和ナデシコ||
…キセキを崇拝する女子



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