アナタノコトガスキデス

萌え妄想のまま走るいろいろ創作小説の予定。苦情無断転載禁止。

……社RQターシャ泉の巫女B(改)険悪な仲の二人、クラスにはライバルが?本命と成就なるか?

ター シャ泉の巫女B

 


「私はキセキの顔が好みなの。それからキセキの方が優しいし……。何故か理由はないけどタリアは嫌いなの、昔から。あんなヤツの友達、駄目だと思う。悪い のが映ると思う」  

 この調子でマナナはキセキにベッタリ甘えてる。本当に言いたい放題だ。俺はこんな女、大嫌いに決まってる。 マナナの成績なんてトコトン下がれば良い。人生もドン底に落ちるべきだ。そんなふうに感じて当たり前だ。

≪ミルルもキセキさん大好き。幼稚園時代にはね? キセキさん、女々しかったけど…最近、男らしく育ったし…注目してあげてるわよ? それから…ミルル は、マナナが大嫌いよ!≫
Uウチもや、キセキくん好きすぎ!  ウチは高校からの転校生やけど、愛だけは負けへんで!U
 ||あたしもキセキ君派。 中学で出会った頃から一目惚れよ! キセキ君に!!! 日の浅いカンサイなんて敵として、お呼びじゃないわ? 早く、月神君がミルルを落として…キセキ君 があたしに行くように祈ってるのよ!||
Uなんやて? 愛は月日の長さちゃうで! ウチは一生、キセキくんを愛してるでU  

 女子4名、全員がキセキに引っ付く。高校生にもなって、それはないだろう?  キセキをアイドルか、何かと勘違いしてる。女子4名……ミルル、マナナ、ナデシコ、カンサイ……馬鹿すぎる。 女子ども全員、キセキしか眼中にない。 面白くはない。俺は本当にモテない。 臭すぎて、笑えない。 どっか、他でやって欲しい。 どうして……朝から教室で、こんなアホなバトルがあるんだ?  もう止めて欲しい。

 「マナナの好みは分かった。 ミルルは、少しはタリアを見直してやれ、タリアもミルル大好き人間なのに……不憫になる。 まあ、タリアもマナナは嫌いみたいだからお互い様だな。 タリアがミルル大好きなことは誰でも、もう知ってる。 しかし、僕は借りた本を返しに行くよ」
 「ちぇ。 私も付いて行っていい?」
≪ミルルもついていく、キセキさんに。 マナナなんて大嫌い≫
 UウチもキセキくんについてくでU
 ||あたしも。えと、その||
「ついてきても良いけど。 マナナはタリアと喧嘩するなよ。 ミルルはタリアのこと、好きになってやれよ。僕からも言う。 タリアってシャイだが……割りと良い性格してる。 タリアの気持ちになってやれ。僕より君はタリアへ行くべきだ」
≪月神さんって暗いからちょっと。 キセキさん、友達に遠慮なんてしなく て良いのよ? ミルルはキセキさんが好きなの≫
U今日こそ、アイツ。ミルルに何か言えるやろか? ミルルがウチのライバルから削除される日なんて来るんやろうか。 ウチ、応援してるのにU
 ||無理じゃない? ミルル、好きな癖に。月神君って……あ たし、変わってると思う。 本当に根暗なのは確かよ。 そりゃ、あたしだって、ライバルなんて要らないわよ。 ミルルは月神君へどうぞ、差し上げるわよ||  

 ナデシコ、カンサイ、ミルル、マナナ――その他、このクラスの女子……全員、ほぼキセキのことだけらしい。 俺は本当にモテない。

 「しないわよ。 喋べる訳ないでしょ。 私はキセキだけなんだから。 無視するわよ、いつも通りよ」  

 マナナは地雷ばかりだ。 キセキが俺の席へやって来る。 マナナやミルル、カンサイ、ナデシコ、を引き連れて。 女子4名が寄って来ると、声が甲高くて痛い。 全員、真剣にキセキを争奪しあってる。

 「これ、借りてた”SF小説”だけど。 面白かった。 ありがとう。 僕もこのシリーズに興味が出た。 今日こそ、ミルルに自分から声掛けろよ、タリア」
『そうか』  

 キセキとは、SF小説に関する話は……趣味が合う。 さりげなくミルルの話題で茶化されてる。 いつもだ、慣れてる。 噂が流れた途端、余計に酷い。

 「ねえ、私にも……キセキ、”SF小説”……貸してよ?」  

 マナナがキセキに甘えてる。

 『おまえに貸す本はない。 成績馬鹿のアホ女。 人生も没落すればいい。 キセキも嫌がってる。 自分の身分を弁わきまえろ、屑』  

 俺も言いたい放題、この女を目にすれば言える。 長年のノリってヤツだ。

 「アンタに言われたくないわよ。 ねえ、キセキ。この席から離れましょうよ?  私、どうしてもタリアだけは苦手で」
『恋愛しか考えてないから成績も底辺だ。 キセキはお前のことを嫌ってる。 俺には分かる』
 ≪ミルルには好き過ぎて声掛けれない癖に……マナナと喧嘩してる。 まあ、マナナって性格が最悪すぎだから……勝手に居場所とって≫
Uほんまや、ウチを差し置いて、マナナは。 ウチ、嫌いやで。 月神君ってマナナとは幼馴染らしいな、だからそのノリなんやろけど。 ミルルとも月神君って幼馴染らしいけど、照れてミルルには言い返されへん。 それも理解はできるで。 まあ、マナナは要らんし、撲滅して良 いで。 二人、仲悪いらしいな。 そこは評価したるわ。 でも、ミルルに声掛けろよ、好きなら……呆れるわ、ほんま。 ウチ、ライバルとかホンマ、要らんから。 それにしても、キセキくん……本気でモテモテやわU
 ||いつもどおりね。でも、今日は大好きなミルルに……月神君っ て、挨拶ぐらいできるかしら?  あたしには分からないわ。 ミルルが月神君へ落ちるようには、あたしも計らってるんだけど。 駄目なのかしら?  今日も||  

 俺は気弱だと女子4名……ナデシコ、カンサイ、ミルル、マナナから批判されまくってる…。

 「まあ、マナナ。 嫌なら少し離れてろ。 僕はタリアと”SF小説”の話がしたい」  

 嫌な雰囲気が流れる。 ―――キセキは溜息を吐いた。 常時、モテまくりの男だ。 茶髪はフサフサでサラサラとしてる。 色素の薄い茶色い瞳を細めてる。

 「え? 私……迷惑?」  

 マナナは水色セーラー服を着てる。 正面からマナナは学ラン姿なキセキに引っ付いてる。 女子3人トリオのナデシコ、カンサイ、ミルルは、横へそれたらしい。 マナナの気迫に跳ねのけられたらしい。

「迷惑じゃない。 ただ、タリアといればマナナは喧嘩するだろう? 僕、SF小説はファンで」
「キセキ。 私もSF小説、知りたいな」
 「マナナにも僕から違う本なら貸すよ」
 『マナナは離れろ。 どうせ付いていけない話題だ』
「アンタなんて大嫌い。 私とキセキの仲を引き裂いてる」
 『それは勘違いだ。 俺はただおまえが嫌いなだけだ。 見るのも醜いレベルだ』
 「まあ、喧嘩するなよ。 はあ。家が近所なのに。 昔からこのノリか。ミルルに君は声掛けろ?  大好きな癖くせに」
 ≪ミルル、論外。 気弱な男、大嫌い≫
Uほんま今日もかいな?  好きな癖して……ほら、しゃべろよ?  ミルルにU
 ||いつもの光景だわ。 ミルルの前で……固まり過ぎてる。月神君って||  

 俺は……ミルルを含む女子3人トリオから更に批判された。 ナデシコ、カンサイ、ミルルの三人組だ。

 「キセキ、えっと。 私と付き合ってくれるって話は」
「そうだな。 マナナの成績が上がったら考えても良いよ。 僕、マナナのことは別に嫌いじゃないから」
 「嬉しい。 ありがとう。 醜いタリアとは大違い。 やっぱり顔のいい人は性格まで良い。 私の思った通り」  

 俺は教科書を黙読した。 本気で俺はモテないのにキセキは何人の女に言い寄られてるか。 教室では4名だが。 このクラスは……ほぼ女子全員、キセキ派に属してる。 楽しくもない、学校なんて。

「まあ、頑張って今日こそ、君はミルルにアタックするんだな。 僕は協力してやっても良い」
≪ミルル、こんなナヨナヨしたの好かないわ?  マナナなんて大嫌い。 ねえ、ミルルと付き合いましょうよ?  キセキさん≫
 Uああ……やっぱ、無理やん? 今日も月神くん、ミルルに言えへんの? 告白しろよ。 ウチ、キセキくんと付き合いたいわU
 ||キセキ君と交際するのはあたし。 この月神君が……どうミルルを落とせるかが、今後の課題ね?||
『うるさい』
 「こんな席、去りましょうよ。 私、目が腐るわ。 ずっと、イケメンのキセキの顔だけ見詰めていたいから」
 『マナナは邪魔だ。 去れよ、ボケ』
「分かった。 悪かった。 ミルルのことは応援してる、君なら出来るはずだ」  

 茶髪茶眼長身系色男―――キセキへベッタリくっ付く……ミルルを含む女子3人トリオと、マナナは退散した。 俺は深く盛大に溜息を吐いた。

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 高校は5時ぐらいに終了する。 そのあと、ターシャ泉ミサ施設へ向かう。 いつもの職場だ。 本当に高校なんて面白くもない。 最近は、このターシャ泉ミサ施設が俺にとって憩いの場所となっている。  ターシャ泉の半径1kmへ行けば俺の体は女体化する。 深い水色の後光に包まれてる。 自分の体を触ってみる。 胸が柔らかい。 少しふくらみがある。 俺は見た目がまるで"ミロのビーナス"そのままだ。 胸を触ることは割りと好きだ。 男の時は本当にモテない。 俺なりに勉強も頑張ってるのに。 俺なりに女子にもモテたいのに。
 泉の近く、半径1kmに入れば……学ランはブカブカになる。 近くに青いテントがある。 泉の巫女しか入ってはいけないことになってるテントだ。 そこで着替える。 自分の体をそこにある全身鏡で確認する。 持ってきた鏡で覗くことも多い。 厳そかな深い水色の光に覆われた華奢な体 躯な"ミロのビーナス"誕生絵図に似てる。 普段が男の体だからとても新鮮だ。 俺は生まれてこの方、こんな特殊体質だが。 自分の成長曲線も分かる。 日々、この泉へ来れば女性の体へとなって行ってる。 俺が3歳の頃は泉1km近くでは。3歳の金髪女児だった。 俺は女性変貌時の体が好きだ。 観察するのがと言う意味だ。 触れば柔らかい。 それから、この姿で女性達から言い寄られるのも好いている。 ここは神聖なる地で。 奥深くの泉付近には女性しか来れないが。
 男性も年に1度だけ姿見せされる。 ターシャ祭の時だ。 男性客はだいたい色目線で俺を追う。 これは本当に嫌がってる。 俺は女体化してる時も心はやっぱり男らしい。 この役目ももうすぐ落とされる。 ターシャ祭も、村が平和でいるように祈る神事だ。 祟りが起きないことを祝う。 同じような役目だ。

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 青いテントへ進み、服は着替えた。 泉へ足を伸ばす。 ターシャ泉は生暖かい。 俺の脚は女神級な白さだ。 そこには赤いテントがある。 ここに座れば、客が午後7時から勝手に来る。 今日は早かったかもしれない。 6時30分だ。 暫く待ってると。 午後7時10分前からマナナが来た。 指定された制服。 ――――水色セーラー服でだ。 日々、ココへ昔からやって訪れる。 俺が幼い頃からだ。

 「泉の巫女様。 今日もお願い、聞いてくれますか?」  

 俺は緑色後光に包まれてる。

 『開演料を払って下さったら。 聞きますわ』
 「今月、お小遣いがピンチで。 ここ一回1000タ$だから」  

 その変わり、効いてるはずだ。 マナナは相談するだけで、力は貰わないことも多い。 呆れてる。 他にこんな客はいない。 因みに力を与える儀式。 多い日はさすがに疲れる。 精神的にか、どうか。 割りと客共は効いてると言う。

『自宅に帰って下さりませ。 私もこれで生計を立てているので』  

 後光が赤に変わり、緑に変わり忙しい。 本当に世界ビックリ人間だ。 妖精風な見た目より、これにビックリする客が多い。

 「そんな冷たいこと言わず。 聞いてくださいませ。 泉の巫女様」  

 マナナは信じられないことに。 開演料金を払ったことがほとんどない。 小遣いを毎回、使い果たしてないらしい。 親から頼まれた時だけ、払ってくる。 割りと効いてる筈だ。

 『もうすぐお客様がお見えになられるので。 私は忙しいので』  

 溜息を吐いた。 後光が赤に変わり、緑に変わる。 赤と緑は対立色だ。少しチカチカする。

 「いつ見ても、泉の巫女様は絵から出て来たように綺麗ですね。 それから、その揺れ動くイルミネーションが神秘的です。 えっと。私の成績、上がりますかね? 泉の巫女様がすごい能力者だと言うことは私、知ってます。 昔……私の高校試験が合格したのも、きっとココで祈ってもらったお蔭」  

 マナナはギリギリ合格してる。 俺は溜息を吐いた。 現在、水色後光に覆われてる。

 『…』  

 そこから口を閉ざした。

 「えっと……私たち、友達になれませんかね? 良かったらその。 同じ年ぐらいですよね?  髪はどこの美容院を」
 『気持ち悪いです』
「え?」
 『どうして成績が上がる願い事だけのために私の元へ毎日、通い詰めるのですか? 他のお客様の迷惑です。 家で勉強した方がきっと身のためですわ。 何が目的なのですか? まさか……レズなのですか?』  

 毎日、来られるのが困る。 俺から放出する後光も赤や紫……水色とユラユラ揺れてる。まるで、光るクラゲだ、確かに。 俺はマナナは突き放すことにした。

 「ええ。 そう言う訳では」
『営業妨害で訴えますわ。 もうすぐ私の元へ悩める子羊が訪れると言うのに。 私も神に仕える身。 しかし、一応、これで生計を立てていますの。 帰って下さらないかしら?』
「ごめんなさい。 その。 えっと、成績は上がりたいんですけど。 全然、集中力がもたなくて。 その……」
『…』
「泉の巫女様は高校には通っているんですか?  やっぱり泉の下に住んでいるのですか?」  

 後光が茶色に変わり…そこから黄土色になってる…。










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目次

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主人公を男性にしたのは間違いだったなと再読して思ったり?
実はライトノベルは男性主人公のものしか、今までに読んだ経験がないので……。
この展開へなって行きました。
誤字訂正の最中です。
一度書きは管理人に不可能なので。
新作については……ネタが出て、ほぼ完成へ向かってからUPします。
自分の小説って読まれるのが非常に恥ずかしいのですが、どうしてなのでしょう?





≪眼鏡ミルル≫


「異能マナナ」
…月神タリアの幼馴染

☆「王族レイカ」
…スピルチュアルの好きな女子大生

 
『月神タリア』 (女体化)

 
「灯台キセキ」
…タリアの親友

 
U難波カンサイU
…キセキを崇拝する女子

 
||大和ナデシコ||
…キセキを崇拝する女子




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